★ 2024年盛岡1泊の旅の備忘録 ★

 

 

盛岡盛りだくさん!と気づいた今回の旅。

市内で見たそのほかの建物をまとめてここに。

 

辰野金吾設計(辰野葛西事務所)の岩手銀行赤レンガ館は、以前の旅で鑑賞済み、、、

でしたが、前回気づかなかったポイントをひとつすくいあげることが

できました。
それはー

 

 

 

建物の裏手に残る、一時的改造の痕跡です。

 

もともと盛岡銀行として使用されたこの立派な建物は昭和6年、

同銀行の破綻という忌々しき事態を経て、昭和11年、岩手殖産銀行本店

へと生まれ変わります。

その際、シンボリックな赤色を白く塗りこめられました。

辰野金吾の代表的建造物が白く塗られてしまったわけ
 

元の縞模様の姿に戻されたのは昭和33年のこと。
白い建材は希硫酸ではがしたようです。

出もすべて復元したわけでなく、ここに遺構を残していたんですね。

 

 

白の時代の写真再掲:

 

 

当初は覆輪目地だったことがわかっています。

 

 

内部見学は以前しているので、今回無料エリアをさらっと見ておしまい。

 

 

 

次に、はす向かいにある旧盛岡貯蓄銀行(盛岡信用金庫本店)へと目を転じます。

数年前、赤レンガ館だけ見てすぐに角館に向かった私は葛西萬司氏設計のこれを

見逃していました。

ブロ友さんにこの存在を教えていただき、感謝。

 

 

壁面は花崗岩、見どころは石彫。
さらに昭和初期のモダンな表現と近代デザインの面影に注目、と。

 

 

 

私的ポイントは柱かな。

ドーリアでも、コリントでも、イオニアでもないこのオリジナルな柱は

古代との決別の証?

モダニズム柱とでも呼べばいいの?

 

 

 

以前も書いたけど、夫はまったくもって「牛に引かれて・・・」というタイプで

自分から旅行手配は一切しない人。

(以前飛行機に乗ってから、「ところで僕たちこれからどこに行くんだっけ?」

と尋ねた逸話あり。事前に日程表は渡していたけどちゃんと見ておらず。)

夫を旅に関与させるべく、今回は盛岡で絶対行きたい場所を書いて渡して、

(みちのくあじさい園、光源社、旧盛岡貯蓄銀行など)

あとはいろいろ名所を追加するよう依頼。

その結果、連れていってくれたのがこちら↓。

 

古い建物だなーと1枚写真を撮って通り過ぎたら、

「今のは景観重要建造物だよ」と言われ、慌てて戻った次第。

先に行ってほしい、そういうこと。

 

・↓茣蓙九(ござく)
江戸時代後期、明治中期、明治末期と次々に建てられたもので
藩政時代からの商家の姿を今に伝えている、との説明。

 

竹細工を扱っている店内を見て、ブロ友さんの記事にあったのを思い出した。

1枚目の写真にあるとおり、側面1F部分が赤レンガ。ある時期の名残りっぽい。

 

 

 

盛岡城址公園をずんずん歩いたところにあった烏帽子岩。

烏帽子に似ているといわれれば確かに。

でもわたしなら藁ぶき屋根という連想かな。

2代目の南部利直の時代に見出され、縁起物として崇め祀られたとか。

 

 

 

2段目の写真は、消防番屋の紺屋町番屋外観とその内部。
大正2年築の洋風木造建築物。

望楼が可愛い。

 

 

 

一関に行った際、猊鼻渓や厳美渓の川下りのポスターなどを目にしました。

あじさい園行きのバスの終点もそのどちらかの渓谷になっていて、

結構人気のようでした。

 

 

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