2019年1月2日にNHKで放映されたこの番組は、50周年を迎えた細野氏の企画もので、2001年放送の『細野晴臣イエローマジックショー』の続編にあたる。
AEAJ認定教室 調布アロマシオン主宰、アロマテラピー研究室でも活動し、
セラピストのためのホームページ制作も承ってます島田さつきです。
その後、2019年12月に東京国際フォーラムで音楽活動50周年記念イベントのひとつ『細野晴臣イエローマジックショー3』へと繋がるのだが…『細野晴臣イエローマジックショー2』のみDVD化されていないみたいだ。
2023年秋にHNKで再放送された『細野晴臣イエローマジックショー』『細野晴臣イエローマジックショー2』『細野晴臣イエローマジックショー3』を録画しておいた。
先日、やっと少し時間ができたので『Last Days 坂本龍一 最期の日々』をゆっくりと視聴できたばかり。
来月に、録画されている機械を新しいものに変えなければならないので、溜まっている録画を少しずつ見なければならない。
未だに見れていない『細野晴臣イエローマジックショー2』『細野晴臣イエローマジックショー3』『戦メリ』など…手始めに見たのがタイトルの『細野晴臣イエローマジックショー2』
昨年秋『細野晴臣イエローマジックショー』を見た時にもブログを書いている。
この時、もうこの面子が揃わないんだよね…と悲しくなりながら、音楽をやっている人たちのことを考えていた。そのうちの一人は、プロミュージシャンだった父のこと。
そう…音を楽しむ人、YMOの面子同様に演者側の人だったのだよなって。
そう思い出すたび、もっと一緒に音楽を楽しんであげればよかったって。
父の好きなレコードをかけられて「これ、ここ、良いと思わない?」とか言われても、JAZZなど興味のなかった私は、気の利いた言葉など返す気持ちもなかった。
亡くなる数か月前の父の言葉「リハーサル行かなきゃ」
もうそんな必要ないのに…自分が晩年に主宰していたアマチュアジャズバンドのリハーサルのことだったらしい。
父は素人との違いは、譜面渡されてすぐにできるのがプロと言っていたが、練習もさることながら、リハーサルは大勢で合わせるのにとても大事なこと。
素人集団だったアマチュアバンドは自分がいなければ…と心配だったのだろう。
さて、『細野晴臣イエローマジックショー2』は、初回(2001年)の時と同様に、音楽とコントなどで構成されている。
芸人や漫才師なども出演しているが、中でも圧巻の見どころは、清水ミチコによるユーミンが真似る設定の矢野顕子と、ミチコの弟、清水イチロウが真似る細野との『相合傘』(作詞・作曲:細野晴臣)
ちなみに清水イチロウは、その道のプロではないらしい。
そして、初回でYMOメンバーで演奏された『RYDEEN』はこちらだが…(2001年)
『細野晴臣イエローマジックショー2(2019年)』でも、YMOメンバーで『RYDEEN』を演っており、これが3人が会って共演した最後となったそうだ。
この時、星野源(マリンバ)とも共演しており、こちらは1テイクで通ったが、『RYDEEN』は2テイクだったと以下の記事で書かれている。
2001年と2019年の『RYDEEN』を比べるとあきらかな違いがわかる。
2019年では、演奏後、次のようなやりとりがある。
「まぁ、いっか」
「こんなもんか」
と互いに声をかけ合う細野と教授。
「前よりずっとヘタになっちゃったよ」と細野。
「そんなことないよ」
「最高だったよ~」
と共演者の声。
細野「素人にはわかんない」
アハハ…と一同。
ミュージシャンのライブ映像などを見ると、どんな感じで演奏しているのかわかる。
とてもノリノリなのか、なんとなく流しているのかとかそういう感じのこと。
ステージ側で繰り広げられる、演奏者たちの合図、掛け合い。
一つの音楽を作る上で「合わせる」というのがいかに難しいか。
これは演劇やダンスでも同じだけれど。
個別に優れていても、合っていなければ全てが台無しになる。
だから演奏を見ていると、音に反応するノリや一体感、音合わせをする目配せやしぐさで、そこにかける心持が透けて見えてくる。
今回の彼らの演奏は、本人たちにとっては、納得いくものではなかったのだと「素人にはわからない」とさみしく呟く細野氏の言葉から見てとれる。
18年前と比べてはいけないけれど…
衰えていること。
リハ不足であること。
本人たちが思い描いた演奏は、もうできないのだということ。
昔のキレっキレの音は、出せないんだなって。
気持ちだけ先走っても、もうついていかないだって。
プロがぶち当たる年齢の壁
思うように動かない身体
昔だったらまあまあサラっとできたのにな
公演じゃないからこんなんでも許してもらおうか…
「まぁ、いっか」
それはそんな心のことばが隠された「まぁ、いっか」
だったんじゃないかな。
晩年の父が言っていた「思ったような音が出せないのが嫌」
細野さんの「素人にはわかんない」から、父のこの言葉を思い出していた。
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