バーレッスンの流れ ⑩カンブレ~バレエのレッスン疑問点 no.28~ | 瀬間亜理砂バレエ教室のブログ

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バレエ初心者の方も、これからバレエを習おうかなとお考えの方も、ずっとバレエのレッスンをしている方にも、バレエのお悩みがちょっとでも解決できるようなブログになれるといいな・・・と思っています

こんにちは

愛知県名古屋市にある瀬間亜理砂バレエ教室です

 

バレエの基本中の基本なんだけど、基本すぎて今更人に聞けないような疑問って、結構お持ちなのではないでしょうか?

バレエ初心者の方も、これからバレエを習おうかなとお考えの方も、もうバレエは随分習っている方にも、お悩みがちょっとでも解決できるようなブログになれるといいな・・・と思っています

 

《バーレッスンの流れ ⑩カンブレ》

カンブレ cambré

・・・フランス語 弓形に反った の意

バレエにおいては、

上半身を前、横、後ろに曲げることを指します。

 

ただ曲げれば良い訳では無く、

身体に負担をかけないように、

体幹を使って行います。

 

詳しい説明は、次回お話します。

 

・・・前回、カンブレは

これだけで終わってしまいましたので、

きちんとご説明します。

 

メソッドによってはレッスンで

カンブレと言わないで、

ポール・ド・ブラの延長線で指導される場合もあります。

 

ポール・ド・ブラは

腕の運びとしてだけではなく、

腕、手首、指先、

顔の向き、

背中の使い方など、

上半身全体を使って行うことです。

 

上半身を前・横・後ろに曲げていきますが、

それぞれの方向で、

身体の使い方や、イメージの仕方が異なります。

 

⑩カンブレ

バーに対して垂直に立ち、

バーの方側の手をバーの上に置きます。

1番ポジションで立ち、

外側の手はアンバーで準備します。

 

*まずは、前*

両足の指裏で床を押し、

足裏のアーチを収縮させて

上に伸び上がるきっかけを作ります。

 

内腿の一番上を寄せ上げ、

下腹をえぐり上げることで、

骨盤を真っ直ぐ立て、安定させ、

 

骨格アライメントに沿って

頭の先まで伸び上がっていく時に、

 

外側の手を

アン・ナヴァンを通ってアン・オーまで上げていきます。

 

この時、肩を上げないように

アン・バーでも

アン・ナヴァンでも、

アン・オーでも、

肩はずっと横に引っ張り出すイメージです。

 

肩を上げてしまうと、

肩や肋骨の周りの筋肉に力が入ってしまい、

肝心な下腹の深層筋に

力が入らなくなってしまいます。

 

腕のポジションの詳しい説明や意味はno.20をご覧ください。

(バレエのレッスン疑問点→no.20 腕のポジション)

体幹を使っての腕の動かし方はno.12をご覧ください。

(バレエのレッスン疑問点→no.12 腕の動かし方と体幹)

 

ここから更に

下腹をえぐり上げ、

伸び上がることにより、

骨盤と大腿骨の間に

隙間を開けるようなイメージをします。

 

次に大腿骨から引き離した骨盤を、

下腹をえぐり上げることで安定させながら、

斜め前、前方に引き出します。

45度くらい骨盤が前方向に傾斜します。

 

この時も下腹をえぐり上げ続け、

下腹が重力に負けてしまわないように

イメージし続けます。

 

更に引き出し、

90度(床と上半身が平行に)まで傾斜します。

 

この時は重力の関係上、

バーの上に置いた手でしっかりとつかまります。

 

脚は床に対して垂直に立ったままなので、

上半身を前に90度傾けたら、

どこかにつかまっているか、

誰かに支えてもらわないと、

自力で立っていることは不可能です。

・・・自力で立っていられた場合は、

お尻を後ろに出して、

脚が床に対して垂直に立っていないことが

考えられます。

 

更に引き出し、

もう45度傾斜します。

 

ここまで尾骨から頭の先まで

骨格アライメントに沿って真っ直ぐ伸びています。

アン・オーに持ち上げた腕も、

手先まで、アン・オーの位置を維持し続けます。

 

ここから先は、胸の後ろ側を曲げるようにして、

丸みを持たせ、頭が足先に近づくようにします。

 

曲げると書きましたが、

バレエでは縮める方を意識するのではなく、

伸ばす方を意識しますので、

背骨の後ろ側の背骨と背骨の間の隙間を、

1つずつ広げていくようなイメージです。

 

この時も下腹をえぐり上げ続けています。

 

携帯電話を折り畳んだような形になりますが、

(古い言い方でスミマセン)

お腹の部分は

ヘアピンカーブの道のようなイメージで、

お腹と脚はくっつきません。

 

ここからは、

今来た通過地点を逆にたどっていきますが、

下腹のえぐり上げと伸び続けることは

し続けていますので、

 

行きより、帰りの方が、

もう少し遠くを通って行くイメージです。

 

帰り道を違う道を通る場合もあります。

ローリング・アップしていく場合です。

直訳通り

背中をロールのように丸くしながら

上がっていきます。

 

この場合は、頭の先が一番下に行ったときに、

ヘアピンカーブのようになる為に、

下腹をえぐり上げ続けていますが、

それをさらにえぐり上げることによって、

骨盤を真っ直ぐに立てた状態に動かしていきます。

 

背骨は下から順に

真っ直ぐに立ち上がっていくイメージです。

 

頭の先が斜め下45度の角度から

足の先に近づいていく時に、

背骨の後ろ側を広げました。

そこを下から順に

更に広げるようなイメージで動かしていきます。

 

どちらの起き方も

まっすぐに戻った時に、

最初よりも

背が高くなったようなイメージをしてください。

 

*次に横*

両手バーでも、片手バーでも同じです。

1番ポジション、アン・オーまでは

前の時と同じ。

 

横は、身体の横の部分

骨盤から脇の下までのストレッチです。

バレエですので、

延びていく方側をイメージします。

 

下腹をえぐり上げ骨盤をしっかり安定させ、

骨盤が頭の先とは反対方向に

押し出されないように意識します。

 

アン・オーの腕と手先の位置が

ずれていかないように注意してください。

 

頭よりたくさん手が動いて顔に近づいてしまう方、

手が止まってしまい、頭と手が離れてしまう方、

 

・・・どちらも、

アン・オーのポジションから外れてしまいます。

 

ここから真っ直ぐに戻っていきますが、

頭の先を更に遠くに引き上げます。

ストレッチしている身体の横を、

ゴムを伸ばすようなイメージで、

真っ直ぐに立ってください。

 

*最後に後ろ*

両手バーで1番ポジションで立ちます。

 

内腿の一番上を寄せ上げ、

下腹をえぐり上げ、

骨格アライメントに沿って、

頭の先まで伸び上がり、

 

そこから胸骨を上に押し上げるようなイメージで

肋骨を上向きにしていきます。

 

頭と身体の関係性が変わらないように、

頭の先を伸び続けます。

 

頭は物凄く重たいので、

頭の先を伸び続けているイメージを持っていないと、

首の後ろで折れ曲がってしまい、

むち打ち症のような痛みが出てしまいます。

 

そして、肋骨を上向きにするので、

腰の部分は

真っ直ぐに立っている時と同じ状態です。

 

ウエストの部分で折り曲げて

後ろにカンブレしている方を見かけますが、

腰痛になってしまいます。

 

後ろにという言葉に惑わされて、

身体ごと後ろに行くのではなく、

上に伸び上がっていったので、

頭の先が後ろに傾いたように見えるのです。

 

ローマ字の小文字の r を

描くようなイメージで動いてみてください。

 

ここからは、

頭の先を遠くに引き伸ばしながら、

真っ直ぐに戻っていきます。

 

背中から頭の後ろを、

真っ直ぐの上に向かって立てる

と、イメージすると良いと思います。

 

後ろにカンブレした状態は、

肋骨を上に向かって押し上げているので、

みぞおちからおへそまでの部分が

引き伸ばされてしまいます。

 

まっすぐに戻った時に、

引き伸ばされてしまった部分を、

自分で元の長さに戻すようにイメージしてみてください。

 

どの方向でも

カンブレする前も、

途中も、

戻ってくるときも、

戻ってきた後も、

ずっと体幹を使って、伸び上がり続けています。

 

身体のどこかの部分に寄りかかっている訳では無いのです。

 

 

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