歌う生物学 | 呼吸からはじめるピラティスライフ

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歌う生物学ってご存知ですか?
 
 
生物学の歌を自ら作詞作曲され
歌いながら生物学を教えてらっしゃるのが
東京工業大学名誉教授 本川達雄先生。
 
 
先日、ご縁の連なりに導かれ
「生き物は円柱形
    ~親子で考える生き物の形~」
というタイトルの文化講演会に
参加させていただきました。
 


 


腕を見て下さい。
円くて長い、
つまり円柱形をしていますね。
指も足もそう。
体全体も円柱形が組み合わさって
できています。
4本足の動物はみなそうですね。
木もそうです。
ミミズやウナギのように
円柱形そのものの動物もいます。
生き物は円柱形なのです。
ではなぜ円柱形なのでしょう?
 
 
 
娘が5年生のときの国語の教科書に
こんな書き出しの文章が載っています。
この『生き物は円柱形』という文章を
書かれたのが“歌う生物学者”こと
本川達雄先生なんです。
 


 
今回、その先生から直接
このお話を伺えるということで
娘と、娘のお友だちも同伴。
 
 
そして、これはぜひいっしょに聞きたい、
と直感的に思った、アニマルピラティス®
原田真実ちゃんも誘ってみました。
 
 
 
 
先生が持っているのは手作りのミミズさん。ニコ
こんなふうにいろんなアイテムを駆使しつつ
みんなで一緒に歌を歌ったりしながら
楽しく分かりやすく「生き物のカタチ」
教えてくださった歌う生物学者・本川先生。
現役を引退されている今は
ボランティアで様々な小学校へ
出前授業に出かけられているそうです。
 
 
生物学といえば「理科」。
なのに何故「国語」の教科書なのか?
そんなお話もしてくださいました。
 
 
その答えは教科書の『生き物は円柱形』が
「見立てる」という項目からの流れで
掲載されていることから紐解けます。
 
 
例えば、胴体の形。
例えば、骨の形。
例えば、血管の形。
 
 
それらを円柱形に“見立てて”みることで
「なぜそんな形をしているのか」
「そこにはどんな役割があるのか」など
生き物に対する理解が深まったりする。
 
 
でも、それらは別の角度から見ると
「円柱形ではない」。
 
 
「算数」の授業で習う円柱形には
きちんとした定義があります。
そういう見方をすると
「生き物は円柱形ではない」となり
「理科」では正しい答えを求められるので
「生き物は円柱形」とは教えられない。
 
 
だから「生き物は円柱形」という文章を
現行の教育制度の中で掲載できるのは
「国語」の教科書だけなんですね。
 
 
そういう意味では
ピラティスインストラクターが学ぶ
生体力学や解剖学についても
「理科」のカテゴリーに入ります。
 
 
だけど、
生き物(人間)の胴体や骨のカタチを
「円柱形」と見立てる視点や
手のひらや足の裏、耳たぶなんかを
「平面」と見立てる視点をもって
体の構造の捉えてみること
 
 
つまり、
「理科」的な視点だけでなく
「国語」的な視点を持つことって
私たちインストラクターにも
必要なことだな、と思いました。
 
 
そして途中にはヨガの先生が
ヨガを教えてくださる時間もあったのですが
(この講演会の主催はヨガスタジオだったんです)
円柱形や平面というカタチをイメージして
ヨガのポーズをしてみるという
体の捉え方がなかなかよくてですね
 
 
で理解することと
で理解すること
双方向からの「学び」って
やっぱりいいものだなぁ、と。

 

 

本川先生のお話に
ワクワクと妄想とインスピレーションが
止まらなくなってしまった私と真実ちゃんは
「歌う生物学」との出会いを
これから始まる新しいプロジェクトに生かすべく
どんどん動いていこうと決めました。ニコ