『战火狼烟』㉓~ダンルンカットその21 | 山楂(さんざし)の華流な日々

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前回記事はこちら↓(第38話後半)

ダンルンカットはこちらの動画から↓ 今回記事では第39話をご紹介♪

 

【第39話】

①段鉄が関東軍拠点にいる克也を訪ねてくる。

中秋が高橋南殺害の真犯人だとわかっていて、自分が出頭してきたかのように登場。

段鉄は、克也に、父の仇を取るだけでなく、辽城の共産党を全滅させる方法を思いついたと取引を持ち掛ける。

 

自分の一生で一番大きな間違いは、日本人のために働いたことだと話す段鉄。

 

克:どういう意味だ。
段:お前ら日本人にしてみれば、俺はし瓶(尿を入れる)のようなものだ。使いたいときは使って、いらなくなれば床に投げ捨てる。小便クサいと思ったら蹴り壊す。
克:そんなに卑下することはない。俺も父と同じくあんたの能力は評価している。
段:評価・・・それは俺というし瓶の質がよくて長期間使っても尿を漏らさないからか。
克:有体に言うと、その総括は正しい。
段:お前は頭のいい人間だ。俺が高橋南を殺した犯人じゃないことをわかっていて、なぜまだ追い込む。
 
克:人は窮地に追い込まれるととんでもない力を出す。俺も、段さんが追い込まれたらどんな力を出してくるか見てみたいんだ。

段:俺を追い込むのはいいが、俺の兄妹同然の手下だった阿英まで殺す必要はなかっただろう。

克:それは誤解だ、すまない。

段:そんな態度で俺に話して、俺が犬のように反撃するとは思わないのか。

 

克:小柔は今、俺の手の内にいる。俺が首を差し出して嚙ませようとしても、お前は嚙めないだろう。

段:鶏は鶏、鴨は鴨を生む、亀の息子は水に浮かぶ。お前と高橋南は同じようにとんでもなく賢いな。敬服するよ。

克:ありがとう。お前が今噛みつくべきは、アニキだろう。アニキがお前をここまで追い詰めたんだ。

段:お前、高橋南を殺したのが馬中秋だってとっくに知ってたんだな。どうして父の仇で殺さない?

克:もちろん目的がある。段さん、つまらない話はやめよう。お前の取引には興味がある。話してくれ。

段:取引というのは、お前と中秋のでも、俺と中秋のでもない。俺とお前の取引だ。俺の切り札は、お前と一緒に南燕と中秋を含む辽城の共産党を全滅させることだ。お前が何をすべきかは、言わなくてもわかるだろう。

克:お前と小柔に生きる道をやることだな。

段:俺はどうでもいい。小柔を解放しさえすれば、俺に二言はない。

克:先に方法を聞いてから決めよう。

段:方法の第一歩は小柔を解放することだ。

克:バカにしてるのか。

段:まずよく聞け。・・・

 

②小柔と話す。

克:小柔、すまない。ここのところ、僕の別の一面を見せてしまったね。僕もつらいけど、どうすればいいのかわからないんだ。

柔:謝ることないわ。あなたが私に見せたのは、本当のあなたなんだもの。

克:そのとおりだな。自分を選ぶのに、人の感じ方を気にする必要はない。君は君の信念を守って共産党になり、僕を傷つけた。そして僕は、自分の心の声を聞いて、大日本帝国の軍人になり、君を傷つけた。

 

克:僕達はお互いを傷つけたけど、僕の君への愛は消し去ることができない。毎晩目を閉じると君の後ろ姿が目の前に現れる。太陽の光で透明な金色になって、とてもキレイだ。

柔:私もよく昔のあなたを思い出すわ。出会ったばかりの頃、あなたは傷ついた小鹿みたいだった。でも、後には虎になってしまった。日本から戻ったら、あなたの目は知らない人みたいに変わってた。こわいくらいに。

 

克:僕と踊ってくれないか。僕達の始まらないまま終わった愛の記念に。

 

克:小柔、君が憎いよ。でも、君に報復することはできない。そうしたら僕はもっと苦しくなるから。だから、この踊りが終わったら、僕の世界から消えてくれ。永遠に。いいかい? ←この声のカスレは、泣けるやつ・・・。

 

関東軍司令部から、車で出ていく二人を、警官姿に変装した南燕が確認。

街中で、昔のように綿あめを買って、小柔に差し出す克也。

克:食べてみて。やっぱりあの味がするかどうか。

涙ながらに笑顔を作り、綿あめをかじる小柔。

 

克:甘い?

柔:甘い。・・・あなたも食べてみて。

小柔は泣きながら、バッグの中からハサミを取り出し、自分の髪を少し切って克也に差し出す。

柔:私たち、お互いに思い出になりましょう。

泣きながら背を向ける小柔。

柔:除夕、さよなら。

 

その背中を見送る克也も涙をこらえて目を泳がせ・・・

 

ああ・・・また食べるかと思ったけど口づけでセーフ。

 

レコード店に帰ってきた小柔を南燕が出迎え、二人で隠れ家へ行き、上司・秋蝉と会う。秋蝉が中秋だったと知り、ホッとして「あなたが売国奴なわけはない、何か事情があると思ってた。」と言う小柔。中秋は「理想と信念のために苦しみなんてない。」と言い、小柔も笑顔になって「苦しみではなく、これは快楽」だと信念に生きる喜びを確認する。

ここから、3人の話を盗聴する小蝶。

中秋は、小柔に除夕から解放された時に何か言われたか尋ねる。小柔は、「彼は私を憎んでるけど報復するともっとつらくなるから、自分の前から永遠に消えてくれ、と言った」と話す。当初、小柔もその言葉を信じていたが、実際には手下に尾行されていて、途中で気づいた南燕が銃で撃ったことも報告。小柔は、除夕は軍国主義の思想で狂ってしまった、と。←小柔への想いに苦しんでいた克也を信じたかったのは私達も同じ・・・小柔をも騙して後をつけさせていたなんて。隠れ家を見つけて、共産党員を全滅させることが優先なのね😿

中秋は、除夕の話をひとまず置いて、ソ連に向かう連絡員・女娲の護送任務の確認を始める。女娲の辽城到着日時や待ち合わせ方法を話し、小蝶はメモを取りながら盗聴するが、途中で音声が途切れ、やむなく撤退。

 

③戻った小蝶は克也に、予想通り段柔が解放された後にレコード店に帰ると南燕がいたことなどを報告。

 

同席していた段鉄は、これは自分の予想であって高橋少佐の手柄ではないことをアピール。克也は、「ありがとう、段さんの妙策でしたね」と慇懃無礼に礼を言い、報告の続きを促す。小蝶は、尾行者二人が南燕に撃たれたこと、隠れ家を突き止めると中秋がいたことも報告。盗聴装置のことは段鉄に聞かれないよう日本語で報告しようとするが、段鉄が「中国語で話せ。」と言い、克也も否定しなかったため、連絡員の護送任務について、続けて中国語で報告。

段鉄は、中秋が父殺しの犯人だと知りながら、除夕がすぐに報復しなかった理由が分かった、と立ち上がる。

 

段:お前は、中秋の任務を阻止して、辽城の共産党を一網打尽にするつもりなんだな。・・・俺の妹は、今回の任務で何をするんだ?

蝶:中秋につけた盗聴器が故障したので、中秋が南燕、段柔にどんな指示をしたのかはわかりませんでした。

段:除夕、妹が何しても、信じてやってくれ。あいつの行動は自分の頭でコントロールできないんだ。あいつは中秋と南燕に洗脳されている。

克:わかってる。責任は取るべき者に負わせる。それに我々は先に約束している。お前は俺が共産党を全滅させるのを手伝い、俺はお前と小柔に生きる道をやる、と。ただ一つよくわからないんだが、お前は今飼い主を失くした犬同然で俺に何のメリットもないのに、どうして俺がお前と取引しなければいけないんだ?

段:約束を守らないって言うのか?

克:そうじゃない。ただ疑問を言っただけだ。一緒に話し合わないか。

段:2つの観点から、お前の疑問を解析してやろう。一つ目、お前は馬除夕から大日本帝国軍官の高橋克也になった。それは俺がお前を実の父に会わせてやったからだ。俺がいなければ、お前は今も光明鎮でバカみたいに這いつくばって泥を掘ってたさ。恩人のよしみで、約束は守ってもらいたい。

克:しかし、俺はお前が恩人だとは思っていない。俺を実の父に会わせてくれたことは感謝する。しかし、俺を今のように変えたのは運命の巡り合わせで、お前じゃない。二つ目を話して、俺の心を動かしてくれよ。

段:お前のアニキの馬中秋は、100年に一人の奇才だ。正直言えば、俺も奴を評価してるし、好きでもある。奴との対決に快感や喜びも感じてきた。だが、この数か月で俺の奴に対する感情は変わった。今は恨んでいるし、殺したいと思っている。

克:完全に打ち負かして、勝者になりたいのか?

段:それは二次的なことだ。馬中秋が主導したかどうかにかかわらず、あいつは妹を引き返せない道に引き込んだ。俺にチャンスをくれ。俺達の敵は同じだ。協同しない理由はない。お前も俺の能力を買っていると言ったはずだ。辽城の共産党を全滅させることについては、俺はお前の言うとおりに手助けする。小柔を助けてくれさえすれば。

克:約束しよう。

 

中秋は谷雨に電話し、翌日の12時までに母を高橋邸から連れ出し、午後4時の列車で光明鎮に帰るよう伝える。中秋は、まだ正式な党員ではない小柔を連絡員の護送任務に参加させないつもりだったが、彼女の強い希望で参加を認めることに。小柔は、谷雨に光明鎮行きの切符2枚を渡しに行き、自分達が理想と信念に基づいて共産党の任務をしていることを話す。

 

④高橋邸で、除夕を気遣い、声をかける母。

母:何を考えてるの?
克:なんでもないよ。
母は優しく除夕の手を取り、
母:除夕、あなたがたくさんのことを心に抱えていることはわかってる。母さんには言いたくないのね。話すと母さんが傷つくとか、理解できないと思ってるの?
克:父さんの元に帰ったあの日から、いろいろな変化が起きることは決まってた。苦しみを拭い去りたいと思っても、できない。
母:そうね。あなたの言うことはわかるわ。でもあなたの苦しみは、母さんに言えないの?一緒に背負ってあげる。
克:僕の苦しみは、母さんにはわからないよ。
除夕の態度に戸惑い、母は頭をなでるが、除夕はもう素直に受け入れない。

←母の話を聞いている克也には、もう除夕が見えない。その目はもう母の愛を受け入れていないかのよう。

母:除夕、あなたは私の子どもよ。理解できないはずないでしょ。小さい時からあなたの成長を見てきて、こんなあなたは見たことがない。とても心配だわ。

←母のボディタッチを甘えるように受け入れていた除夕がいない。

克:息子は大人になったんだ。子どもの時とは違う。今僕は、十分な強い力を持っていて、自分の心の苦しみだって消せる。心配しないで。

←まさかの、母の愛、拒絶💦

自ら母の手をすり抜ける克也。←せつなすぎて、つらい・・・(母目線)

 

ソ連行き連絡員の護送当日。中秋はつけられていることを意識しながらバイクで港へ出発。

 

⑤小蝶が高橋少佐に、副指令から「今日の計画に失敗は許されない」との連絡があったことを報告。(日本語がおかしすぎて笑うしかない。失敗したら「職責怠け」で調査されるそうです。職務懈怠???)

 

 

克:俺は必ず成功する。父に恥をかかせるようなことはしない。

 

段鉄は小柔を連れ戻そうと街で彼女を捕まえ、車に閉じ込める。

 

⑥関東軍総司令で段鉄を待つ克也。

 

克:どこへ行ってたんだ。

段:今日は馬中秋をやっつける日だからな、しっかりおしゃれしてきたのさ。←小柔を事前に確保していることは内緒。

車で出かける二人。

 

段鉄に閉じ込められた車中で、小柔はバッグの中から小刀を出して縄を切り始める。

小蝶は南燕らしき人物を追い、銃を向けるが、それは南燕のフリをした(女装した)金医師。魔術師の仇だと、気に死は小蝶を射殺(クリスチャンなので、目を背けながら銃を撃ち、死んだ小蝶に十字架を捧げる)。

 

辽城の港にベール付きの帽子をかぶった女性が到着。尾行者がチラホラ潜む茶館で、予定通りお茶を注文し、そこへ中秋がやって来る。

 

***第39話はここまで。

克也が自分の中の除夕を消していき・・・ついにはあんなに大好きだった母への態度にまで大きな変化が。

小柔を遠ざける演技はとてもリアルで切なかったのに、(その想い自体に嘘はないにしても)それすらも、自分の目的を失わず冷酷に進めて行く克也。

母と小柔への想いを封印したら、もう、モンスター克也しかいなくなっちゃう。

怒涛の最終回は、すぐそこ!!!