『战火狼烟』⑬~ダンルンカットその12 | 山楂(さんざし)の華流な日々

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中国ドラマや映画、美味しいものを山楂(さんざし)目線で紹介します♪

前回記事はこちら↓(第24話・第25話)

 

 

ダンルンカットはこちらの動画から↓ 今回記事では第26話(第27話は出演シーンなし)をご紹介♪

 

【第26話】

①小柔にバイオリンを教わる除夕。なかなかうまくいかず、結局、小柔が弾くのを幸せそうに見つめる。

柔:どうしたの、そんなに見つめて。

除:君がバイオリンを弾くのはとても素敵だ。

ちょっと気まずい様子の小柔は、「今日のレッスンはここまで。次回までにしっかり練習してきて。」とあれこれ注意点を伝えるが、除夕は「もう次の機会はないと思う。」と。

柔:もう会いたくないの?

除:もちろん違うさ。辽城を離れるんだ。

柔:どこに行くの?

除:父さんが海外にいい大学を見つけて、そこで勉強しろって。

柔:いいことじゃない。大学生になるのね。どこの国?

小柔に正面から向き合って

除:日本

柔:どうして日本なの?イギリス、フランス、ロシアだっていいじゃないの。

除:小柔、君は特に日本が嫌い、日本人が嫌いだよな。

柔:そうよ。日本が憎い。日本人が嫌い。・・・日本は軍事力を盾に東北三省に長年駐留して、中国国家に干渉するだけじゃなく、悪事の限りを働いて(为非作歹)中国人の尊厳を踏みにじってる。何が東亜共栄圏よ、何が高級軍国主義よ、全部デタラメ!単なる侵略者よ。私たち中国人はみんな日本人を軽蔑すべきよ。そうでしょ?

いやいや、それは答えられない・・・

 

段鉄は帰国する高橋に贈り物を持参して挨拶。高橋も、お礼に人生が変わるほどのプレゼントをするので待っていてほしいと話し、さらに1つ頼みがあるという。それは、馬中秋を徹底的につぶすこと。段鉄はその最後の仕上げは高橋が、中秋の愛する弟(除夕)を日本に連れ帰って高橋克也にすることだと答える。それで心折れた中秋は投降するだろう、と。

 

②小柔と川辺を歩く。少し落ち着いた小柔は、除夕の日本留学もお父さんの意向なら仕方ない、しっかり学んで帰って来て中国の助けになればいい、と励ます。

除:一緒に日本に行かないか?

柔:私は、行けない。兄さんは売国奴だし、私まで日本に行ったら、段家がみんな売国奴になっちゃう。

表情を曇らせる除夕を気遣い、あなたのことを言ってるんじゃない、とフォローする。

除:大丈夫だ。小柔、僕達が初めて出会った時のことを覚えてる?

柔:もちろんよ。あなたはうちに監禁されてて、何を聞いても答えようとしなかった。兄さんに脅されてビクビクしてた。抵抗もできなくて。あの時の目は…傷ついた小鹿みたいだった。

除:今の僕の目は、まだ小鹿のまま?

柔:今は・・・違う。今は、獲物を捕まえようとしている虎ね。←ここでも虎が出てきてドキリ💦

除:じゃあ、考えたことある?なんで僕の目が小鹿から虎になったのか。

柔:人は成長するものよ。時に、あっという間に。そのなかで、何かを得たり、失ったり、それは自分ではコントロールできない。ほら、世間知らずの女の子だった私も、今みたいになってる。

除:どう変わっても、どう成長しても、ずっと君を失いたくない。・・・わかってる。君は僕より少し早く生まれたからって僕を弟扱いしてること。でも僕は君を姉さんだと思ったことはないんだ。僕が絶望していた時に君がくれた励ましをずっと忘れない。君に会えなくなるなら、日本なんか行かない。

柔:ばかね。なんで会えなくなるの?留学するだけでしょう?勉強が終わったら帰ってくるんでしょ?

除:君が心の底から憎む日本人になって、どうして君に会える?

柔:どうしてあなたが日本人になるの?あなたの体に流れているのは炎帝と黄帝(中華民族の祖先)の子孫の血でしょ。脅かさないでよ。育った土地を離れがたいのよね。たくさんの気がかりがあるのよね。あなたが日本に留学しても、お母さんも、お兄さん達も、私も、みんなあなたを思ってる。また会えるのを心待ちにしてるわ。

除:待っててくれるのか?

柔:もちろんよ。必ず待ってる。

ようやく笑顔になった除夕はそっと小柔の手を取る。

 

除:小柔、1つ約束して。僕が行く時、見送りには来ないで。別れがつらいんだ。
柔:わかった。
 

③出発当日の克也は、実母の祭壇に帰国を報告している実父に「母のところに行ってくる」と言いに来た除夕。

父:お前の母さんはお前が故郷の土を踏むのを心待ちにしているよ。」と実母の遺影に目をやる。

克:あれは僕を産んだ人だ。育ててくれた人じゃない。それは王蘭英(馬母)だ。←除夕も遺影に目をやるけど他人を見る目。

父:行ってこい。船は10時だ。ふ頭で待っている。

克:日本に行くか、ここに残るかの選択権は俺にあるんだよね。

父:そうだ。お前がどんな選択をしても、干渉はしない。

克:出航までに戻らなかったら、待たないで。道中無事で。

←除夕、まだ迷ってるの?

 

金法医が暗号解読。大川組名簿に高橋南の名前が浮かび上がる。

逃走中の中秋が教会に来て、それを知り、高橋邸に駆けつけるが、もう港に出発した後と聞き、港へ向かう。

 

④除夕は羊肉をもって馬母を訪ね、馬母に餃子を作ってもらう。

母:どうして急に帰ってきたの?

除:目が覚めたら急に母さんの羊肉餃子が食べたくなって。

母:それは大変。羊肉を買いに行かなくちゃ。

除:見て、羊肉餡は買ってきた。今すぐ食べたい。待ちきれないよ。

母が餃子をがっつく除夕に「ゆっくり食べなさい」と声をかけると、除夕は「もう二度と母さんの餃子が食べられないんじゃないかと思って。」という。母は不安な表情になり、最近、光明鎮の街で除夕の泣き声が聞こえるのにどうしても見つからずにやきもきする夢を見た話をして、除夕の今の言葉を聞いて、あの夢が現実になるんじゃないかと不安になった、と話す。

 

除:母さん、僕、ホントに行くんだよ。

母:どこへ?

除:高橋南が、故郷に帰ろうって。

母:故郷に帰って先祖に参るのは当り前よ、どれくらい行くの?

除:まだわからない。

母は、高橋から故郷は福建だと聞いていて、いつか自分も連れて行ってと話す。

 

 

母に餃子のおかわりを作ってくれるように頼み、こっそり手紙を残す。

 

そのまま帰ったのかと思いきや、後にちゃんお見送り。

急に寒くなってきたように感じ、除夕にもう1枚羽織らせようと思う母だが、除夕は、すぐだから大丈夫と言って、名残惜しそうに母の手を取る。

除:母さん、体に気を付けてね。今度いつ会えるかわからないから・・・。

母:故郷に帰るだけでしょ?永遠の別れみたいに・・・。

母:さぁ、行きなさい。気を付けてね。

母に背を向けた表情が、ものすごくぐるぐる変わって、複雑な思いを表現。←葛藤がすごい。演技が細かく深い👏

 

そして振り返って手を振る時には、険しい表情は即座にしまって、子ども除夕の寂しい顔。

 

⑤ふ頭で待つ父の元へ時間ギリギリに登場(立派な方々は手荷物なしの手ぶらで乗船するのか・・・)。

父、とてもうれしそうな表情で、克也、と呼びかける。

除:その顔だと、俺が来なければさぞがっかりしただろうな。

父:お前がどんな選択をしようとも尊重するよ。

除:でも俺は戻ってきた。

父:もう一度言っておこう。選択権はお前にある。

除:わかった、行こう。

 

母への手紙の内容(除夕の声)・・・母さん、今日はお別れに来たんだ。高橋南は僕を故郷に連れて帰って、それから日本の大学に留学させるんだ。手紙を残したのは、僕の口からお別れが言えなかったから。母さんに涙を見せたくなかった。実の父の元に戻ってから、あまり会いに行けなかったのは、会いたくなかったんじゃない。帰る度に母さんの白髪が増えているのを見るのがつらかったんだ。小さい頃からずっと、母さんはしっかり者で美しくて、まっすぐで、声も高らかで・・・僕は母さんが老いるのを見たくない。

 

船上では、父が克也に、毎年妻と富士山の花見をしていた話をしている。

ふ頭に駆けつけた中秋が除夕の名を叫びながら船に駆け寄り(途中で若い男性の後ろ姿を次々確認するけど、似てなすぎる)、船上に除夕の姿を見つけて船の中まで追いかけようとするが、棒で殴られて止められる。←棒で仕留めた人、一体何の係?

 

兄の呼ぶ声が空耳のように聞こえた?高橋は気づいてたかも。

中秋は取り押さえられて必要以上に殴られ蹴られ・・・麦局長が登場してアヘン密売と同僚殺害で逮捕される。

船は出航。

甲板に立ち、海を見つめる克也。
 
母への手紙の続き(除夕の声)・・・高橋南は僕に実母の写真を見せてくれた。でも、どんなに努力しても、僕が母だと思えるのは、母さんだけだ。凍てつく寒さの中、僕を抱いて温めてくれた、肩身の狭い思いをさせまいといつも羊肉の餃子を食べさせてくれた母さん。光明鎮に帰って、子どもの頃みたいにずっとそばにいたい。でも、母さんは言ったね。人生は竹の節のように、次の段階に進んだら元には戻れないって。だんだんその意味が分かってきた。過去に戻れないなら、全部、心に留めておくよ。兄さんは、正義感いっぱいの英雄だけど、母さん、兄さんに言ってやって。自分の安否も顧みず敵陣に飛び込むなって。アニキは表向きは不真面目で、いつも僕をからかう。でも、僕は知ってる。二人とも善良で、僕を愛してくれてるって。僕に代わって別れを伝えてね。家族の前では、僕は永遠に馬除夕だよ。
除:母さん、兄さん、アニキ、必ず帰ってくるよ。
 
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第26話のラスト10分ほどを残して、除夕→克也、ついに日本へ。
ここから31話までは、わずかな回想シーンと写真のみで新たな出演シーンがないので、この続き(中秋逮捕~)は第31回までまとめて次回記事であらすじを書き、出演シーンのある第32話以下へのつなぎとします。
 
自分には日本人の血が流れているという厳然たる事実の前で、運命に抗うことはできなくて「選択権はお前にある」と言われても、事実上選択の余地はなく・・・
でも馬家の家族への愛は変わらなくて・・・揺れる思い。戻りたくても戻れない、楽しかった家族の時間や思い出は心の中に永遠に残しておくつもりでの出発でした。引き裂かれる思いが伝わってくる回です。
少しずつ変わっているようで、まだ半分以上は除夕、といったところかな。
他方で、血のつながりがある父との交流を通して、父との信頼関係、父への想いも、少しずつ確かなものに変化してきています。日本に行くことで、それが強化されてしまうのは必至。
①除夕、②除夕→克也、③克也 の第二パートがここで終わり、第三パートにつながっていきます。
 
続きをお楽しみに。