前田紀貞建築塾 第5期 11回目!!
2月12日、第5期 11回目の授業です
今回は、アルゴリズムコースについて。
これは、建築の成り立ちをProcessingというソフトによるC言語で記載して、最終的な空間を手にする、というものです
かつてアトリエでやってきたものも同じ手法によって成立しています
■未来を担う建築家
http://norisada.at.webry.info/200901/article_1.html
■記憶を光に変えたアルゴリズム建築
http://norisada.at.webry.info/201001/article_1.html
■O-Project
http://www.youtube.com/watch?v=sdu-_63mAAI
今回のアルゴリズムコースの課題は、「自然の中に立つモニュメント」です
自然の中に立つモニュメントを、自然から引用したアルゴリズムによって形態決定してゆきます
つまり、今までのデザインがデザイナーの手によって恣意的にデザインされていたのを、ここでは自然が持つアルゴリズミックな方法から導く、というのです
つまり、「私がデザインする」のではなく「自然がデザインする」という方法を会得することです。
なかなか難しいことですね
以下の写真は、それをフラダンスから引用しました
フラダンスとは波
や風
といった自然を参照にして作られたダンスです。今回は、そのダンスから更に、その自然の要素を受け取ろうというものです
まずは、「ブルーハワイ」というフラダンスのアクション(振り付け)の画像分析から始まります。
ダンサーの手や足や目の動きが、既に自然(波
、風
、太陽
)などを示しています。
さて、それらをどのようにアルゴリズムに変換するのか。
塾生もアルゴリズム的な建築は初めてです。
ですからすぐに何かが思い浮かぶこともありません。
ここで前田塾長から「では、1時間で10個の案を考えてください」とサラッと言われます
塾生たちは、一瞬たじろぎますが、でもスタート
してみると、なんと、45分で10個以上の案が出てきたではありませんか・・・
そうです、誰もが「まあ、2~3日かかって1案くらいだろう」と思っています。
でも、「脳味噌を強制的に使え」と言われれば、実はそれだけのことができるのです。
ということは、皆、いつもどれだけ自分を甘やかしているいのか、ということです
前田塾長は、自分のアトリエの作品を考えるとき、いつもそのようにすると言います。
確かに、ひとつのプロジェクトで夥しい数の模型ができます
僕たちは、自分の可能性を自分で小さくしてしまっているだけだったのです
自分なんてハードルを上げれば
どれだけでも高い所までジャンプできるのではないかと思います
さて、具体的にプログラムを書く為の準備です
来週はどうなっているでしょうか。楽しみです
次は設計演習コースです。
第二課題の説明がスタートです。お題は、「自然のルールを使った芸術家村」です。
鵠沼海岸の脇に「アーティストインレジデンス」を作ります。
まずは「非線形」という概念についての説明です。
これは、自然現象特有の概念です。
自然現象とは、普通は「熱力学第二法則」に従って、物が壊れる方向へ行きます。
例えば、捨てられた缶詰の缶はいつか腐食して土になります。
つまり、物の秩序が乱雑な方向へ行くのが自然の摂理です
コーヒーにクリームを落とせば、黒いコーヒーと白いミルクは除々に混ざってゆき、いつかは茶色の液体になります。
それが逆に、茶色の液体から黒いコーヒーと白いミルクが別れてくることはありません
これが自然の法則ですが、ただその間に一瞬だけ、それと反対の方向へ向く瞬間、つまり一時的に秩序が産まれる瞬間があります
例えばウロコ雲ができる瞬間、鳴門の渦ができる瞬間、など。
でも、またすぐにそれらは乱雑になってしまうのですが・・
実は、自然の美しい秩序とは、その一瞬だけできる秩序のことを言います。
人間という立派な秩序は一瞬(80年くらい)できますが、それはすぐに消滅してゆきます
こういうことです。
この一瞬の秩序の状態にある時を「非線形」と言うことができます
その説明でした。
どうしてそんなものができるのか
それを、アルゴリズムの初歩的な概念である「セル・オートマトン」を参考にして説明されました
ところで前田塾長は、講義の最中でも時々、一瞬黙ることがあります。
下の写真はその瞬間です。
聞いてみると、本人は気付いていないそうですが、自分の頭の中で、あれこれと次の説明を考えているようです
しかし、見ている方からすると、この間(ま)はとても変に思えます・・・。
今回は、とりあえず各人の初期案が提出されました。
今後、どのように発展していくか楽しみです
前田紀貞アトリエ 尾茂田太

今回は、アルゴリズムコースについて。
これは、建築の成り立ちをProcessingというソフトによるC言語で記載して、最終的な空間を手にする、というものです

かつてアトリエでやってきたものも同じ手法によって成立しています

■未来を担う建築家
http://norisada.at.webry.info/200901/article_1.html
■記憶を光に変えたアルゴリズム建築
http://norisada.at.webry.info/201001/article_1.html
■O-Project
http://www.youtube.com/watch?v=sdu-_63mAAI
今回のアルゴリズムコースの課題は、「自然の中に立つモニュメント」です

自然の中に立つモニュメントを、自然から引用したアルゴリズムによって形態決定してゆきます

つまり、今までのデザインがデザイナーの手によって恣意的にデザインされていたのを、ここでは自然が持つアルゴリズミックな方法から導く、というのです

つまり、「私がデザインする」のではなく「自然がデザインする」という方法を会得することです。
なかなか難しいことですね

以下の写真は、それをフラダンスから引用しました

フラダンスとは波



まずは、「ブルーハワイ」というフラダンスのアクション(振り付け)の画像分析から始まります。
ダンサーの手や足や目の動きが、既に自然(波



さて、それらをどのようにアルゴリズムに変換するのか。
塾生もアルゴリズム的な建築は初めてです。
ですからすぐに何かが思い浮かぶこともありません。
ここで前田塾長から「では、1時間で10個の案を考えてください」とサラッと言われます

塾生たちは、一瞬たじろぎますが、でもスタート

してみると、なんと、45分で10個以上の案が出てきたではありませんか・・・

そうです、誰もが「まあ、2~3日かかって1案くらいだろう」と思っています。
でも、「脳味噌を強制的に使え」と言われれば、実はそれだけのことができるのです。
ということは、皆、いつもどれだけ自分を甘やかしているいのか、ということです

前田塾長は、自分のアトリエの作品を考えるとき、いつもそのようにすると言います。
確かに、ひとつのプロジェクトで夥しい数の模型ができます

僕たちは、自分の可能性を自分で小さくしてしまっているだけだったのです

自分なんてハードルを上げれば


さて、具体的にプログラムを書く為の準備です

来週はどうなっているでしょうか。楽しみです

次は設計演習コースです。
第二課題の説明がスタートです。お題は、「自然のルールを使った芸術家村」です。
鵠沼海岸の脇に「アーティストインレジデンス」を作ります。
まずは「非線形」という概念についての説明です。
これは、自然現象特有の概念です。
自然現象とは、普通は「熱力学第二法則」に従って、物が壊れる方向へ行きます。
例えば、捨てられた缶詰の缶はいつか腐食して土になります。
つまり、物の秩序が乱雑な方向へ行くのが自然の摂理です

コーヒーにクリームを落とせば、黒いコーヒーと白いミルクは除々に混ざってゆき、いつかは茶色の液体になります。
それが逆に、茶色の液体から黒いコーヒーと白いミルクが別れてくることはありません

これが自然の法則ですが、ただその間に一瞬だけ、それと反対の方向へ向く瞬間、つまり一時的に秩序が産まれる瞬間があります

例えばウロコ雲ができる瞬間、鳴門の渦ができる瞬間、など。
でも、またすぐにそれらは乱雑になってしまうのですが・・

実は、自然の美しい秩序とは、その一瞬だけできる秩序のことを言います。
人間という立派な秩序は一瞬(80年くらい)できますが、それはすぐに消滅してゆきます

こういうことです。
この一瞬の秩序の状態にある時を「非線形」と言うことができます

その説明でした。
どうしてそんなものができるのか

それを、アルゴリズムの初歩的な概念である「セル・オートマトン」を参考にして説明されました

ところで前田塾長は、講義の最中でも時々、一瞬黙ることがあります。
下の写真はその瞬間です。
聞いてみると、本人は気付いていないそうですが、自分の頭の中で、あれこれと次の説明を考えているようです

しかし、見ている方からすると、この間(ま)はとても変に思えます・・・。
今回は、とりあえず各人の初期案が提出されました。
今後、どのように発展していくか楽しみです

前田紀貞アトリエ 尾茂田太