ウイング(Wing)のブラダー(BLADDER)修理の練習 | たくちゃんの小さな帆 Takuma's Little Sail

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41歳の時に中古のアクアミューズ セーリングカヌーを買ってからの話。自分が乗る為の小さな帆船を2隻作ったり、45歳からはウインドサーフィンをやり始めました。
47歳からウイングフォイルに集中しています。テーマ別に書いているので、テーマの方もチェックして下さい。

注※2024年4月22日追記
ハンドウイングのブラダー補修生地 ポリウレタンフィルム0.08mm厚を購入して、色々書いてみました。 
こちらの方が、より詳しいかもしれませんので、ご覧下さい↓

 
この前、ウイングのブラダー(BLADDER)と、バルブ(VALVE)の修理をする為に買った物の紹介をしました。

その時の投稿はこちらです。 


せっかく色々買ったので、いざと言う時に手間取らないように、修理の練習をする事にしました。

 

 

↑このまえ買った、ポリウレタンフィルム厚み0.25mmです。

 

 

↑他に、厚み0.2mmの物も買っているのですが、今回は使いません。


触った感じでは、0.25mmと0.2mの違いは、そんなに感じないです。


知識が不足しているので、ブラダーの厚みが何mmなのかは分かりませんが、0.2mmの方が近いかも?


↑今回は、厚み0.25mmの物を使用していますが、これを縦40cm 横50cmに切りました。
それを2枚作っています。

 ↑↓ハンドインパルスT-30を取り出しました。


 

毎回、ハンドインパルスT-30と書くのは面倒なので、ヒートシーラーと書くことにします。


↑切り出したシートを2つ折りにして、その端をヒートシーラーで熱溶着しました。


↑今度は、側面を2箇所熱溶着して、密閉した袋を作りました。

↑出来たのがコレ。

↑同じ要領で、2枚密閉した袋を作りました。

この密閉袋2枚は、練習用のブラダーの代わりになりますので、以降、ブラダーと呼称します。

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この前、2種類のエアーバルブを通販で買いました。

 ↑これは5個で1000円ぐらいの安いバルブです。↓の写真だと向かって右側のものです。


見て思ったのですが、ブラダーに取り付ける台座のスカート部分が小さいです。


それにプラスチック製のスカートが平らではなく、波打っていて作りが悪いです。


このまえ購入したU-STICK VALVE TRAP を使ってやれば、使えそうな気がするのですが、そのまま接着するには向いてない気がします。


やり方次第ではありますが、手間がかかりそうなので、今回は使わずに片付けます。


 ↑↓今回、バルブ取付練習に採用したのは、向かって左側の物です。


 ↑こっちの方が作りが良いように思いました。

ちなみにこのバルブなんですが、Amazonでは買っていなくて、中国通販大手のAliexpressで2つ買いました。


2つ買うのだったら、そっちの方が安かったのです。

バルブ2つと送料で、2200円ぐらいでした。


1つなら同じような値段でした。


↑バルブ台座の、ブラダーに差し込む部分のサイズを測ると直径25mmでした。

↑それより1mm大きなサイズ、直径26mmで、薄い板に穴を開けました。

↑先程作った練習用のブラダーに、バルブを取り付ける為の穴を開けます。

板を使って、切り抜く穴を油性マジックで書き込みます。

↑書きました。

↑ハサミで切り抜きます。

 ↑今回、ポリウレタンフィルムを切り抜くのに、ハサミを買い足しました。


色はピンクだけが安かったので、それにしたのですが、このハサミ優れ物です。


ポリウレタンフィルムだけでなく、粘着テープも切りやすいです。


これは良いです。オススメ出来ます。


↑穴を切り抜いたのですが、わかりますか?

↑とりあえず、はめ込んでみたのですが、穴にバッチリ入りました。

↑開けた穴の中に、ベビーパウダーを入れました。
これの意味は接着剤で貼り付けた場合、はみ出た接着剤で反対側のブラダーまで2枚一緒に接着するのを防ぐためです。
(他のやり方もありますが、今回はこのやり方を試しました)

 ↑私は別のベビーパウダーをドラッグストアで買ったのですが、Amazonだとこれが安いです。


↑アルコールで穴の周囲と、取り付けるバルブの脱脂をしました。

↑脱脂完了。

↑この接着剤がいいのかは分かりません。初使用です。
ポリエチレンに使えると書いているので、ポリウレタンでも使えるのではないかと考えて選択しました。

 

 ↑こちらの接着剤も評判がいいみたいです。

AmazonよりMonotaROの方が安いです。今回は買っていませんが、また買って試してみようっと。


↑バルブのスカート部分に塗って。

↑こっちにも塗りました。

↑しばらく待ってから、貼り合わせました。
よーく馴染ませます。

↑今度はバルブのスカートの外周にも接着剤を塗りました。

↑今度はストームガードを上から貼り付けます。

↑貼り付けました。

↑こんな感じになっています。

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↑の作業をしながら並行して、両面テープでの貼り付けも試してみます。

↑この両面テープを買ったのですが、僅かにサイズが小さいみたいです。

足らない部分は継ぎ足して貼りました。

↑同じ様に、もう1つの練習用ブラダーに穴を開けます。

作業内容は接着剤を使うか、両面テープを使うだけの違いなので、手順自体は同じです。

↑最後に上からストームガードを貼りました。

↑出来ました。

↑裏からみても問題なさそうです。


↑最後はコロコロを出してきて、テープがしっかりくっつくように押さえました。
またこの時にヘアードライヤーで軽く暖めて、テープが馴染むようにしました。

↑はい、完成です。
今日出来る部分はこれでおわりです。

接着剤にしても、両面テープにしても24時間待ってからの方がいいので、このまま放置します。

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翌日です。

まずは昨日、ブラダーの中にベビーパウダーを入れたから、それを水で洗い流します。

うっ、しまった。
バルブの一部が突き出ていて、その部分をブラダーの中に入れているのですが、その部分がブラダーの中で出っ張っています。

そのせいで、水を入れたら完全には抜けません。

エアーコンプレッサーのエアーダスターで吹いたら良かった。

もしくは、別にベビーパウダーが中に入ったままでも困らないから、ほっとけば良かった。

仕方ないね。特に急がないから、もう1日放置します。

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さらに翌日。

はっきり言いましょう。

水は全然抜けませんでした。

まあいっかあ。

お陰で、接着剤やテープに対する湿気の影響や、水に濡れた状態での接着強度へのテストになりました。

ウイングは、濡れた状態で使うもんですし。

乾燥していないと剥がれるのであれば意味はありません。

ポンプで空気をいれます。

↑パンパンに膨らみました。

向かって左側が、両面テープでバルブを取り付けた方です。

向かって右側が、接着剤で取り付けた方です。

それと、向かって左側のブラダーの大きさが、右側と比べて少し小さくなっています。

これは、エアーポンプで空気を入れていたら、バルブは問題なかったのですが、熱溶着した端っこから空気がもれてしまいました。

それで、もう一度、内側を熱溶着しなおし、不要になった外側を切り落としました。

このまま24時間放置します。

また明日、写真を撮ります。

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翌日です。

24時間経過しました。

↑特に減圧があるようには思えません。

バルブ取り付けに関しては、どちらの方法でも行けそうです。

ただどちらの方法が、確実かというと、両面テープより、接着剤の方がしっかり密着しているように見えました。

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それでは、今度は上手くバルブをブラダーから剥がす事が出来るのか、またブラダーはバルブを剥がしたあと再利用できるのか、試してみます・・・・

・・・・

はい。出来ました!

↑もうバルブを剥がしたあとなんですが、ヘアドライヤーでバルブとブラダーを温めながら手で引っ張ったりすると取れました。

最初にやったのは接着剤で取り付けた分です。

ある程度剥がせたら、パーツクリーナーとティッシュで拭いて、また温めてをくりかえしたら、25~30分できれいになりました。

↑ブラダーも、穴の部分をきれいに保全したままで剥がせました。

↑バルブの方も問題ありません。

そういう訳で、変成シリコーン系接着剤でしたら、ヘアードライヤーで取り外し可能となりました。

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もう1つ、両面テープでバルブを固定したブラダーもやります。

こっちの分は、ブラダーの穴を保全させるのが面倒くさくなってしまったので、バルブの周囲をハサミで切ってしまいました。

その上でヘアドライヤーで温めたのですが、バルブから両面テープを外すのはカンタンでした。


↑取れた両面テープです。

結論は、両面テープも接着剤も、バルブから剥がす事が可能という結果になりました。

逆に考えれば、どのメーカーのウイングでも、夏場はウイングの保管方法に気をつけないといけない事がわかります。

夏場、高温になるクルマの車内に、ウイングを載せておいたままにしていると、バルブの一部が剥がれて、エアー漏れや、ティアエイド等の補修テープで直した所が剥がれやすくなります。

だって、ヘアドライヤーの温度なんて、100~120℃程度ですよね。

それも離して使うから、対象にあたる温風はもっと温度が低いはずです。

それでこんなにカンタンに粘着性が失われるので、気をつけないといけませんね。

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一応、今回は、ブラダーに取り付け済のバルブを剥がして、再度、ブラダーにバルブをインストールするという設定をして、練習をしてみました。

実際にメーカーがブラダーに取り付けたバルブを、きれいに外せるのかはわかりませんが、それでもいい経験を積む事ができたし、現実にバルブからエアー漏れがあれば、今回の経験を活かして、修理に取り組んでみようと思いました。


それから、ヒートシーラーなんですが、簡単なようで意外と取り扱いが難しいです。

高圧をかけると、熱溶着で作ったブラダーから、エアーがもれる事が数回ありました。

もっと練習をして取り扱いに慣れていくか、いっその事、ブラダーの大きな切り裂き、破れがあった場合は、移植用の皮膚(ポリウレタンフィルム)に接着剤を塗って貼り付けた方が簡単かもしれません。

その上からストームガードやティアエイドを貼り付けて補強すると、結構もつと思いました。

今回はパート1という事でおわりです。

また別のアプローチを試してみます。