書を捨てて街に出ようと言ったのは寺山修司だが私の場合、旅に出たくなった。京都往復したときにSAで大型バイクの集団で目の保養をして、先日のみつせ高原の日帰りツーリングの帰りに高速道路を十年以上ぶりに走った。これが意外にもバイク旅行の風情が感じられた。今や”限定解除”の身分である。秋の紅葉が見える高速道路を長距離走って行く旅にでたくなった。
中年おじさんが今更口にするのもはばかられるが”大型二輪で行く自分探しの旅”ってやつに憧れてしまう今日この頃である。

これで一息つけますね。”限定解除”ウフフ。うふ。



面子の愛車はZZR400,CB400クラブマン、TL1000Rと統一感の全く無いトリオである。
東長崎からR34で大村まで行きR444で山越え。山の風景と道路は綺麗であったが標高のせいかかなり下界より寒かった。鹿島にて再びR34に合流して佐賀市内に入る。ここからみつせ高原に向かう為にR263を北上。道は川沿いに三瀬峠を目指して結構なワインディングに突入。
ここでアクシデントが発生。先頭を走るCB400が浮き砂に乗ってしまい、コーナーを曲がりきれずコースアウトして草むらに転倒。不幸中の幸いで柔らかい地面と草のクッションのお陰で軽い打撲と擦り傷で済んだ。バイク自体はハンドルの左側がパイプ一本分後ろ上方に変形したのみ。自走可能な状態であった。私はCB400の真後ろを走行していたので正直、肝が冷えた。コースアウトした位置があと数mずれていたらコンクリートの橋の欄干に激突していた筈。転倒後のバイクのリカバリーがこれまた一汗かく仕事となった。CB400はキャブレター仕様であるので転倒するとキャブ内のガソリンの液面の高さが変わってしまいエンジンがかからなくなる。液面が正常状態に戻るまでセルモーターを持たないこのバイクはひたすらキックレバーを踏み続けなければならない。二人がかりでなんとかエンジンを起動できた。転倒時のダメージではなく、キックのやりすぎで筋肉痛が発生しそうな雰囲気であった。
ダメージチェック後ツーリング続行可能と判断できたので目的地を目指す。事前に用意した地図で地鶏と蕎麦を食べられると思われる店を選び、店頭で待たされる事約30分。店の入り口には蕎麦は一日限定100食のみと看板が掲げてある。ここまで来て大丈夫なのかと心配したが何とか滑り込めた。
地鶏と言うよりは蕎麦三昧の御前を頼んだ。蕎麦がきの唐揚げが初体験であった。これが一番美味しかった様に思う。スローフードな店であったのと前日に長崎鹿児島間を日帰り往復して午前5時に帰宅したせいで集合時間に約20分遅刻したTL1000R君のせいであまり高原に長居できなくなったので食後のまったりタイムの後帰路に付く事にした。
帰り道はTL1000Rのお楽しみの高速道路である。なんと言っても逆輸入のフルパワー仕様は高速では天下無敵。それに比べてCB400は苦戦を強いられる。CB400君の体調の万一の悪化に備えて私が殿を勤めた。ZZRは元々高速ツアラーとして設計されている少々の横風なんか何処吹く風と言った感じで快適に走行した。CB400くんは自己最高の105km/hをたたき出したが軽い車体が災いし何とも不安定な状態であったらしい。不安定さは後ろからは全く解らなかったが速度が85km/h以上に上がるとCB400くんの頭が肩に沈んでいくのが見てとれた。途中PAで軽い休憩を取っていたら明らかに新興宗教と解る老女が”体に手を触れる事なく、痛いところを直す練習をしています。”と言って話しかけてきたが、”手かざし”団体には関わりたくなかったので健康体である事を説明した上でお引取り願った。
何年かぶりにバイクで高速道路を走ったがこれもなかなか楽しいものだ。大型二輪でETC装備で高速道路に繰り出す人達の楽しみが解ったような気がする。また機会を作ってツーリングに繰り出そう。
ナナハンライダーと言えば有名な漫画がある。いつの間にか委員長とヒカル君のホノボノストーリーになってしまったが、当初は結構ハードな内容だった事を知る人は今やいいオジサンである事は明白だ。さて大型二輪の卒検をパスした後に近所のジャスコの本屋でバイク雑誌を手にとって眺めていた。最初はかなり優越感に浸り”限定解除”の文字に一人陶酔していたわけだが・・。何冊かのバイク雑誌の漫画を読んでいて気がついた。ショートストーリーのバイクの乗りが主人公のエピソードばかりだが、共通点が幾つかある。先ず主人公が80年代から90年代にかけての大型二輪の”名車”に乗っている。そしてバイクの年代と同じ時代に青春まっただ中の世代である事。世の中から少し距離をとっていると言うか取り残されている感が否めない。つまり枯れる事が出来ない中年が共通して描かれている。
つまり・・・これって俺かよ!!
つまり・・・これって俺かよ!!


卒検一回目。前日より興奮してしまってか上手く睡眠が取れず軽いハイ状態で検定に挑む。止めときゃよかった。急制動で何故か50km/hまで加速してしまい、後輪をロックさせてしまった。何故かリアブレーキのみリリースすればよいものをフロントブレーキまで緩めてしまい。停止線を30cmほど越してしまう。速攻で検定中止。
卒検二回目。一本橋で粘ってやろうと言う助平根性が災いして後1m弱で脱輪。速攻で検定中止。
三度目の正直。あまりにお世話になった教官に申し訳ないので謙虚に課題をこなした。たいしたミスもなく、検定員からちょこちょこっとした注意をもらったが合格した。
あーあ祭りが終わってしまったなあ。