




さてこの年末年始は色々と慌ただしく、我が家のZZR400N4も出番が多かった。走行距離が12万5000kmを超え、まだ整備の手を入れていない部分が心配になってきた矢先の事であった。昨年の11月の車検時に担当整備士が指摘したエンジンのオイルパン周辺のオイル漏れが現実となった。
冷却水を循環させるポンプ下面からエンジンオイルが垂れている。ZZR400シリーズの定番トラブルの一つでポンプを駆動しているシャフトがエンジンのオイルパン側から貫通している。このオイルシールに寿命がくるとオイルがドレン穴から出てくる。クーラントの循環側にも同様のシールがあり、これが駄目になるとドレンから一気に冷却水が漏れてくる。聞いた話では走行4万キロ強でこのトラブルが出た車体もあり、12万キロ超えの車体では漏れていないのが奇跡であった。
そしてやっと来るべきして来たオイル漏れである。漏れ出た場所を特定するためにアンダーカウルを外してポンプを下側からデジカメで撮影した。予想通りドレンから若干のクーラントが混じったエンジンオイルが漏れ出ていた。いつもの赤い男爵の担当整備士に見せるためそのままの状態で工場に持ち込んだ。取りあえずの確認と言う事であったが工場長まで出てきて何やら議論している。エンジン下部を高圧洗浄した後にもう一箇所のオイル漏れ箇所を見つけたらしい。シフトペダルが連結されているシフトシャフトのオイルシールが劣化していたらしくここからもエンジンオイルが漏れていた。工場の手持ち作業の都合でZZRを一旦持ち帰り作業予定日まで手元で様子を見ながら乗る事にした。
ところがその2日後の事である。所用の帰り道のバイパスのトンネルの中でいきなりガス欠状態で走行中にエンジンが止まった。追突の危険があったのでハザードランプを点灯させ、シートにまたがったまま地面を蹴って退避エリアに逃げ込んだ。冷たい嫌な汗を久々にかいた。症状がガス欠に酷似していたので燃料メーターの表示誤差を疑ったが、タンクの油面を確認すると残量は少ないもののまだ燃料は入っている。いくらセルを回してもエンジンに火が入らない。時計を見ると19:50!
赤い男爵の営業は20:00終了である。即、SOS電話連絡をして回収用のトラックに来てもらった。工場長が直々に駆けつけてくれた。退避エリアで工場長が確認作業をしながらチョークを引いて長いクランキングを行ったらエンジンに火が入った。どうも燃料の供給経路に何かがあったようだ。
取りあえず自走可能であったのでそこから数キロ先のGSまで追走してもらい給油を行った後、工場長と今後の事を相談した。製造後19年目の車体であるから何が起きても不思議ではないが一番可能性が高い燃料ポンプ周りをユニットごと新品に入れ替える事にした。
つまり”安全を金で買う。”と言う事である。作業は冷却水ポンプ交換作業と同時に行う。冷却ポンプとラジエターホース4本を交換する際にラジエターコアが破れる可能性があったので試験動作の為に一週間工場に入る事になる。もうどちらがついでの作業かは問題では無くなってしまった。実はこの燃料ポンプの故障トラブルもZZR400シリーズの定番トラブルである。定番トラブルが2個同時に発生したと言ってもよいだろう。やれやれ年始からいよいよ気ぜわしい事である。
昨日の夜に修理完了したZZR400N4を引き取った。せっかくなのでステンレスエキパイを磨いてアンダーカウルを元通りに装着してやった。人も機械も年月を重ねると入院回数が増えていく。
人馬共々医者にかかるのも何気に”わびさび”だねえと思う今日この頃である。