おまじないコブラはじめました。 -67ページ目

おまじないコブラはじめました。

河内美雪さんの『借金王キャッシュ』好きが昂じてこのようなタイトルをつけましたが、中身は数学オタク中年乙女のボヤキです。悪しからず御了承くださいませm(_ _)m

科学的考証とかできてないため、ウンチクは話半分で読んでください。

というわけで、具体的にウイルスに感染するとどうなるかを詳しく見るとともに、うまく挟めれば、既存のウイルス感染症薬がどのプロセスで作用しているものなのか、というのを説明していきたいと思います。

新旧を問わず、コロナウイルスには薬がないのは既に記述した通りですが、薬のあるウイルス感染症でも、薬がどのように効くのかを知れば、きっと改めて予防の大切さが実感できると思いますので。



ウイルスは、感染可能な生物の体内に入ると、細胞の表面にある侵入しやすい場所に取り付きます。カギと鍵穴のように、ウイルスの形状と細胞の形状がちょうどピッタリ噛み合う場所があるようなイメージを持っていただければ、だいたいOKです。

この、ウイルスが取り付くことのできる部分をレセプターといいます。ずっと使っている喩えで言うと、PCの USBポートのようなものです。

PCへの接続に、USBポートやシリアルポート、LANポートなど、接続方法や目的によっていくつかポートがあるように、ウイルスの種類によってレセプターは違っていたり(場合によってはある程度共通していたりも)します。

防疫したい相手がUSBメモリの形態であると判っていれば、 予めUSBポートにダミープラグを嵌めておくことで、相手に接続されることを防げます。

上記のような原理で、細胞のレセプターに蓋をして細胞への感染を防止するのが、新型コロナウイルスの治療でも一部使われた抗HIV薬です。ということは、HIVと新型コロナウイルスは同じレセプターから細胞内に入るということになるのですが、確たることはよくわからないので、その辺はもうちょっと調べます。

ウイルスは、レセプターに取り付くと、取り付いた細胞の内部に遺伝情報の記録されたヒモを送り込みます。

ヒモの素材はウイルスによってDNA(すぐ思い付くのは天然痘ウイルス)とRNA(コロナウイルスはこちら)と2種類に分かれますが、どちらも五角形の糖が鎖状に繋がったもので、それぞれの糖の先に4種類ある塩基のうちの1つがついていて、その塩基の並び方がたんぱく質を作るためのデータとなっています(全く蛇足ですが、コロナウイルスの持っているデータ量は、およそ30KBほどとのことです)。

ウイルスによっては、自分の遺伝情報を侵入した細胞のDNAに組み込むという、ちょっとホラーなヤツ(HIVとか)もいるのですが、コロナウイルスの場合は、細胞の中のリボソームという器官を使って自身のRNAを直接転写し、たんぱく質の合成やRNAの複製を行います。

インフルエンザも増え方としてはコロナウイルスと同様で、抗インフルエンザ薬の一種であるゾフルーザは、この転写のプロセスを阻害し、ウイルスの増殖を抑えます。

ゾフルーザの話を出したのでついでに。

細胞の内部で増殖したウイルスは、いずれその細胞を出て、次の細胞へと広がろうとしますが、抗インフルエンザ薬のうち、タミフルやリレンザは、増殖したウイルスを感染した細胞の中に封じ込め、細胞レベルでの新たな感染を抑制する薬になります。



と、ここまで我慢強く読んでくださった方は既にお気付きかと思いますが、抗ウイルス薬って、新たに侵入させない、それ以上増やさない、増えちゃったものを隔離する、がその役割で、ウイルスそのものを壊すものではないのですよ。

じゃあ、ウイルスそのものと真っ向から闘って駆逐するのはなんなの?




それは、貴方自身の内なる力なのです。





みたいな、若干スピリチュアルな風味付けで、次回『激闘!白血球』へ続きます。

お楽しみに!









だんだん、タイトルをどう付けたら良いか分からなくなってきました。

前の記事で、ウイルス(一般)ってこんな感じ、というものを書きましたが、もうちょっと補足を。

ウイルスは遺伝情報の紐とたんぱく質のカプセルが基本構造ですが、そのカプセルの外をエンベロープという脂質主体のもの(糖タンパクなども含まれる)で覆われているタイプと、そうでないタイプがあります。

コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどはエンベロープを持つタイプ、ノロウイルスなどは持たないタイプとなります。

遺伝情報というのは、ざっくり表現するとたんぱく質の設計図なんで、ウイルスが(生物のリソースを使ってですが)増殖の過程で作れるのは、基本的にたんぱく質と遺伝情報の紐のコピーのみ、その他の複雑な代謝(生命活動)を行わないため自力で脂質を作ることができません。

では、どこでエンベロープを獲得するかというと、十分に増えて宿主の細胞外へ飛び足す際に、行きがけの駄賃とばかりに宿主の細胞から持っていくのです。

他者のリソースを勝手に使ったあげくの追い剥ぎ的行為…

ウイルス、恐ろしい子((((;゜Д゜)))
と思わずにはいられない昨今です。

ただ、このようにエンベロープを纏ったタイプのウイルスは、どちらかといえば弱い存在です。

都会の雑踏の中でうっかり大切なUSBメモリを落としてしまったら、ほどなく人に踏まれて差し込む口がへにゃっとなったり、真ん中からバキッと折れたりして(或いは異物が侵入して中のデータ自体が破損して)使い物にならなくなるように、生物の細胞外では、ウイルスはそんなに長い間、感染可能な状態を保つことができません。

外界の刺激でウイルスのカプセルや遺伝情報が破損することを、生物の死とは分けて不活化と言いますが、エンベロープを纏っているウイルスは、脂質を剥ぎ取られると容易に不活化してしまうのです。たんぱく質のカプセル自体はそんなに強度がないんですね。と書きましたが、エンベロープを宿主細胞への通行手形(なんせ、元々生物の細胞由来のものなので、異物でないと思わせるための偽造パスポートとして作用しているのかも)的に使っていて、失うとそもそも細胞に侵入できなくなるのかもしれません(調べたけどよくわからなかった)。

なので、石けんで手を洗うとか、脂質を溶かす性質のあるアルコールでウイルスが付着したと思われる所を拭くなどの対策が、コロナウイルスやインフルエンザウイルスの予防には非常に効果的です。

仮にウイルスがついたものを飲み込んでも、脂肪を消化する仕組で不活化されやすいので、小まめに水分を飲んで喉に付きかけたウイルスを洗い流すのも、感染前(あまり大量でない段階)なら有効な予防策なのかもしれません(ここは調べてないので各々で確認してね)。

余談ですが、エンベロープのないノロウイルスは本当に強靱です。石けんやアルコールでは不活化しないし、胃酸にも胆汁にもある程度耐えちゃう。なので、腸にまで達して下痢を引き起こすのです。

そんなノロも、外界では次亜塩素酸ナトリウムで不活化出来ます。世に言うハイターですね(ワイドはダメよ)。

ノロを不活化できるぐらいですので、もちろんエンベロープ持ちの結界弱めのウイルスにも効果的です、ハイター。

大概のご家庭にあると思いますし、薄めて使えて経済的なので、感染が心配な時の拭き掃除にご活用ください(人間の細胞にも破壊力満点ですので手袋着用をお忘れなく)。


そんなこんなで、なにかと策を講じていても、どうしても感染してしまうことはあります。もう、それは完全に運の問題です。

運で生死を分けられたくない、と思う向きもありましょうが、生死の分かれ目は、それこそ基本的に運なので、そこはきっぱり諦めましょう。我々にできるのは、せいぜいリスクを下げる努力ぐらいです。

ネット上では

「これをしてれば(食べていれば)感染しない」

みたいなことを安易に言う輩が散見されますが、全ての行為に100%の安全保証はない(効果の高低はあるけど)し、あまりにも安易かつ断定的に「感染しない」という言説は、それこそ100%ガセだと判断しても問題ないと思います。

あまり「これさえすれば大丈夫」一択にすがっていると、他の予防策がおろそかになってしまって却って感染リスクを高めてしまうとか、運悪く感染した人への無用の憎悪を駆り立てられ易くなるとか、感染してしまったときに自分を必要以上に責めてしまうとか、盲信したものへの逆恨みに精神のリソースを取られて対策が遅れるとか、正直デメリットが多くなると考えます。

物理的なウイルスへの恐怖に支配されて、デマウイルスに深く感染してしまうのも考えものですよ。


と、分かったような口をきいているワタクシも、実際に感染したら、どんな風に思うかは、まだわかりません。

今は「自分の体から新型コロナウイルスへの対抗に特化した抗体取れたら良いなぁ」とか「自分の病状から良い臨床データ取れて、後続の感染者の治療に役立つかなぁ」などと、ぼんやり考えております。



なかなかウイルスが細胞に侵入するところまでたどり着けないまま、次へ続きます。

スマホのバッテリーなくなってきた…








新型コロナウイルスについては

『未知のウイルス』
『治療法や薬がない』

といったような理由でとかく不安を煽られがちな印象があるのですが、冷静に考えれば、煽られている側は(もしかしたら煽っている側も)既存のコロナウイルスのことだって実はよくわかってないような気がするし、既存のコロナウイルスだって実は確たる治療法も薬もなく、新型同様に安静と対処療法しかないのよね~

と思えば、できることは一緒なんですよね。

そいでもって、一連の騒動を見ていると「ウイルスが死ぬ」みたいな言葉がよく出てきて

「あ、もしかしてこの人たちそもそもウイルスのこと自体分かってないんじゃ…」

みたいな疑念がわいてきました。

というわけで、前回はざっくりしたコロナウイルスの情報を羅列しましたが、今回はそもそもウイルスとはなんぞやと、できれば基本的な感染から治癒までのあらましをお話ししたいと思います。



ウイルスとは、簡単に言えば

『たんぱく質のカプセルに遺伝情報が書き込まれた紐状の有機物が入ったもの』

であります。

バイオより電脳の方がイメージしやすい層は、なんぞプログラムの書き込まれたUSBメモリやCDあたりを想像していただけると良いかと思います。

そのUSBメモリやCDが、ただそこに置いてあるだけでは別に何も起こらないように、そこいら(例えばドアノブの表面)にフワッと存在している間、ウイルスは何もしません。

呼吸も、捕食も、増殖も。

ただ、そこにいる。それだけです。

これが、例えば大腸菌なら、ドアノブに付着している手垢などを食べて増殖する可能性もありますが、ウイルスはそういったことは全くありません。

感染できる生物の細胞の中に入り込んで、細胞が増殖するシステムを使ってはじめて、カプセルになるたんぱく質を作ったり、自身の遺伝情報が書き込まれた紐のコピーをつくったりするのです。

USBメモリをウイルスの例えに出したので、生物をPCに例えて話をしますと、メモリをPCに接続して中のデータをPCに書き出し、PCのリソースを使ってプログラムを実行したり、書き出したデータを複製して増えたり、場合によっては複製したデータをメールで勝手にバラ撒いたりするようなイメージです。

単体で宿主の細胞外に居るときは全くなんの活動もしないただの有機物のカプセルで、その限りではおよそ生物とは言い難い一方で、生物と共通のデータ形式で遺伝情報を持ち、他者の仕組みを勝手に使うとはいえ、同じようなロジックで増殖するという意味では生物のようでもある。

ウイルスは、そんな、生きているよな、いないよな存在です。

しつこい喩えですが、USBメモリが破損して使えなくなったとき「うわ~メモリ死んだわ」とか「データ死んだわ」とか感じることもあるけど、だからといって「USBメモリはPCかと問われれば、やっぱりそれは違う」という感覚に近いと思います。


自分で書いててなんですが、後発の人工物で自然界の存在を説明する日が来るとは(元々コンピュータウイルスが自然界でのウイルスの振るまいになぞらえて命名されたものなのになぁ)…

感染から治癒までのあらましまで辿り着けませんでしたが、長くなりそうなので続きます。