疑う私と、そっと寄り添う夜
今日ね。
またザワっと、ガリってしたよ。
夫の仕事は呼び出しがあるんだけど、最近はなかったんだ。
そして今日、呼び出しがあってね。
「深夜に仕事に行かないといけない」って。
その瞬間、胸の奥がザワっと波立って、モヤっとして、ガリっとした。
「え?ほんとに?仕事?」って。
まだ、疑ってるんだなぁって。
いつまで疑うんだろうって、ちょっと自分を責めた。
でもね、疑ってもいいよ。
そうだ、疑うさぁ。
だってさ、夜にいなくなるって、やっぱり寂しいもん。
私は優先されないんじゃないかって、不安になっちゃうもん。
だって、だって、あの時、ずっと苦しかったもん。
もっと愛してよ。
いっぱい、いっぱい愛してよ。
私だけを見てよ。
私だけを。
私だけを。
もっと大事にしてよって
思いつくまま、言葉にして出してた。
ワンコと散歩しながら。
ワンコも、私の方をしょっちゅう振り返ってた。
まるで「ちゃんと聞いてるよ」って言ってくれてるみたいに。
怖さや不安の鎖を解くように、
歩きながら、吐く呼吸を丁寧にしたの。
そしたらね。
気持ちが少し、楽になった。
その後、夫の職場から電話があって、
「深夜じゃなくて、早朝に出勤になった」って連絡があった。
正直、ホッとした。
やっぱり、夜は一緒にいたかったんだ。
一緒に過ごしたかったんだよね。
まー、
まだまだ、疑う私がいる。
でも、そんな私に、とことん付き合っていこう。
そんなふうに感じた、夜だった。
そう思って、眠る前に
そっと、夫に気持ちを伝えてみた。
「夜、一緒にいれなかったら不安になるから、
今夜いてくれて、ほっとした」
「深夜じゃなくて早朝に変わって、嬉しかった」って。
ハグしながら言葉にしたら、
夫は笑って、ぎゅっと抱きしめてくれた。
言葉にするって、やっぱり怖い。
でもね、伝えてみてよかった。
あぁ、きっとこういうことの積み重ねなんだなって思った。
一人で抱えず、素直に伝えること。
こわくても、言葉にしてみること。
その先に、
こんなふうにぬくもりが返ってくることもあるんだなって
そんなふうに感じた、静かな夜でした。