👂 なぜ?ダウン症の子が「中耳炎」になりやすい理由と、親ができること
こんにちは、Aoパパです👋
ダウン症の息子Aoが生まれてから、様々な医療ケアと向き合う日々。
その中でも、多くの先輩パパママから口を揃えて言われたのが「耳鼻科は大事!」という言葉でした。
なぜ、ダウン症の子はそんなに耳鼻科トラブルが多いのでしょうか?
「中耳炎になりやすい」とは聞くけれど、その理由や、他にどんなリスクがあるのか…。
この記事では、ダウン症児の親なら知っておきたい「耳鼻科問題」について、調べた結果と医師から聞いた話をもとに、その原因と対策を分かりやすく解説します。
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🔹 ダウン症育児と「耳鼻科通い」はワンセット?
📌 先輩ママパパからの助言
Aoが生まれてから、ダウン症児を育てている先輩パパママとお話しする機会が何度かありました。
そこで必ずと言っていいほど言われたのが、こんな言葉です。
「耳鼻科、定期的に行った方がいいよ」
「中耳炎、うちの子も繰り返してる」
「聞こえが悪いと言葉の発達にも影響するから…」
正直、最初は「風邪を引いたら行くくらいでいいんじゃない?」と思っていました。
でも、調べれば調べるほど、ダウン症児にとって耳鼻科は特別に重要な存在だと分かってきたのです💦
📌 統計データが物語る現実
調べてみると、衝撃的な数字が出てきました。
アメリカの研究では、聴力検査を受けたダウン症児1088名のうち、84%に聴力検査で異常が認められたそうです。
つまり、ダウン症児の約8割以上が、何らかの耳の問題を抱えているということです😱
これは決して他人事ではありません。
Aoも例外ではないのです。
🔹 なぜ?ダウン症の子が「中耳炎」になりやすい根本的な理由
📌 答えは「体の特徴」にある
なぜダウン症の子は中耳炎になりやすいのか。
答えは、ダウン症の持つ身体的な特徴にあります。
難しい話ではありません。
健常の子と体の構造が少し違う、とイメージしてみてください。
その「少しの違い」が積み重なり、耳のトラブルを起こしやすくしているのです。
📌 理由①:筋肉の力が弱い(低緊張)
ダウン症の特徴の一つに「筋肉の緊張が低い(低緊張)」というものがあります。
これは全身の筋肉に及びます。
実は、鼻と耳をつなぐ「耳管(じかん)」という管を開閉する筋肉(口蓋帆張筋という)も弱く、十分に働かないのです。
この筋肉がうまく働かないと、耳管の開閉がスムーズにいかず、中耳に水や膿が溜まりやすくなってしまいます💧
📌 理由②:耳管が「短く、太く、水平」
これが最も大きな理由です。
健常児の耳管は「長く、細く、傾斜がある」構造になっています。
この構造のおかげで、鼻からのウイルスが耳に入りにくく、たとえ膿が溜まってもスムーズに排出されやすいのです。
しかし、ダウン症の子の耳管は「短く、太く、水平(寝ている)」構造になっています。
このため、鼻からのウイルスが耳に侵入しやすく、一度入った膿や滲出液が排出されにくいのです😢
🔍 耳管とは?
耳管とは、鼻の奥と中耳(鼓膜の奥)をつなぐ管のことです。
普段は閉じていますが、あくびや飲み込む動作で開き、中耳の空気圧を調整したり、中耳に溜まった分泌物を排出したりする役割があります。
📌 理由③:アデノイドや扁桃が大きい
ダウン症の子は、耳管の出口の近くにあるアデノイド(鼻の奥のリンパ組織)が大きいことが多く、これが耳管を圧迫し、さらに流れを悪くすることがあります。
つまり、構造的に不利な耳管が、さらに圧迫されることで、ますます中耳炎が起こりやすくなっているのです💦
🔹 最大の敵!"サイレントな病気"「滲出性中耳炎」の恐怖
📌 「痛くない中耳炎」の存在
「中耳炎」と聞くと、「高熱が出て、耳を痛がって泣き叫ぶ」というイメージがありませんか?
私もそう思っていました。
でも、ダウン症の子に最も多いのは、その症状が全く出ない「滲出性中耳炎」という静かな病気なのです。
📌 滲出性中耳炎とは?
滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥(中耳)に、水や膿(滲出液)が溜まってしまう状態です。
痛みや熱が出ないため、子どもも親も気づきにくいのが最大の特徴です。
つまり、本人も「耳が痛い」と訴えず、熱も出ない。
でも、確実に聞こえが悪くなっているという恐ろしい病気なのです😱
📌 何が問題なのか?言葉の発達への影響
「痛くないなら、そのうち治るでしょ」と思うかもしれません。
しかし、これが大きな問題なのです。
常に水が溜まっている耳は、「プールの中で音を聞いている」のと同じ状態です。
音がこもって聞こえにくい。
これを専門用語で「伝音難聴」と言います。
そして、この状態が言葉の発達段階で続くと、言葉の細かいところがわからないため、発音がおかしくなったり、集団での会話についていけなくなったり、言葉の発達が遅れたりするのです💔
⚠️ これが一番怖い
滲出性中耳炎は40~50デシベル程度の難聴を起こします。
これは、普通の声が音として聞こえていることはわかるが、細かい部分がわからない程度の難聴です。
だから、親は「ちゃんと聞こえてるみたい」と思い込んでしまうのです。
でも実際は、言葉の理解に必要な「細かい音の違い」が聞き取れていないのです。
🔹 中耳炎だけじゃない!ダウン症児の「耳鼻科リスク」
📌 注意すべきは中耳炎だけではない
調べていくうちに、中耳炎以外にも様々なリスクがあることが分かってきました。
📌 リスク①:難聴(なんちょう)
上記の「滲出性中耳炎」による難聴(伝音難聴)のほか、生まれつき音を感じる神経自体に障がいがある「感音難聴」を合併するリスクも高いと言われています。
ダウン症児の難聴症例の内訳は、伝音難聴が最も多く、次いで感音難聴、混合難聴と報告されています。
📌 リスク②:耳垢が詰まりやすい(耳垢栓塞)
ダウン症の子は、生まれつき耳の穴(外耳道)が狭いことが多く、耳垢が詰まりやすいです。
たかが耳垢、と思うかもしれませんが、耳垢が詰まるだけでも、聞こえは悪くなります。
定期的な耳鼻科での耳掃除が必要になることもあります。
📌 リスク③:睡眠時無呼吸症候群(SAS)
アデノイドや扁桃が大きいこと、舌の筋肉が緩いこと(低緊張)から、寝ている間に気道が塞がり、呼吸が止まりやすくなります。
これも耳鼻科の領域です。
睡眠時無呼吸は、成長や発達に悪影響を及ぼすため、早期発見が重要です😴
📊 ダウン症児の耳鼻科リスクまとめ
- 滲出性中耳炎(最頻出)
- 急性中耳炎
- 慢性中耳炎
- 難聴(伝音難聴・感音難聴)
- 外耳道狭窄・耳垢栓塞
- 睡眠時無呼吸症候群
🔹 私たち親にできること。不安を「安心」に変える2つの行動
📌 リスクだらけで不安…でも大丈夫
「リスクだらけで不安…」
そう感じた方もいるかもしれません。
でも、大丈夫です✨
これらの問題は、「早く見つけて、早く対処する」ことで、発達への影響を最小限にできます。
医師からもそう言われました。
📌 行動①:「症状がなくても」定期検診を受ける
これが一番重要です。
「痛がらないから大丈夫」は通用しません。
💡 定期検診のススメ
- 生後半年を過ぎたら、信頼できる「かかりつけ耳鼻科医」を見つける
- 3ヶ月〜半年に一度は必ず診てもらう
- 症状がなくても、定期的に鼓膜の状態をチェックしてもらう
- 必要に応じて聴力検査も受ける
📌 行動②:家庭で「聞こえ」のサインをチェックする
日常生活の中で、こんなサインがないか注意深く観察しましょう。
🔍 聞こえのチェックポイント
- 名前を呼んでも振り向かない時がある
- テレビの音量が大きい
- 「え?」と聞き返すことが多い
- 反応が鈍い、ぼーっとしていることが多い
- 話しかけても目を合わせない(聞こえていない可能性)
こんなサインがあれば、すぐに耳鼻科を受診しましょう!
🔹 耳鼻科医は、子どもの「未来の言葉」を守るパートナー
📌 風邪の時だけじゃない
ダウン症児にとって、耳鼻科医は「風邪を引いたら行く場所」ではありません。
「発達を守るためのパートナー」なのです。
言葉の発達には、「聞こえる」ことが絶対に必要です。
そして、その「聞こえ」を守ってくれるのが耳鼻科医なのです👂
📌 面倒でも、定期的なチェックを
正直、定期的に耳鼻科に通うのは面倒です。
予約を取って、病院まで連れて行って、待ち時間もある…。
でも、面倒でも、怖くても、定期的な耳のチェックだけはサボらない。
それが、私たち親にできる最大のことだと思います。
一緒に、子どもの「聞こえる未来」と「話せる未来」を守っていきましょう💙
💙 早期発見、早期対応が鍵
ダウン症児の耳鼻科問題は、決して珍しいことではありません。
でも、早く見つけて適切に対応すれば、言葉の発達への影響を最小限にできます。
定期検診を習慣にして、子どもの「聞こえ」と「言葉」を守っていきましょう✨
最後まで読んでいただき、ありがとうございました🙏
※本記事は医療従事者ではない筆者が調べた情報と医師から聞いた話をもとに作成しています。具体的な診断や治療については、必ず専門医にご相談ください。
なんでか気づくとAo兄に触りながら寝てるAo。兄といると笑顔も多いし(親には見せない😢)、見ていて癒されます✨








