マイホーム建築中、工事中の現場に何度も足を運んだNMさん。
日々、沢山の住宅を作っているであろう大工さんといろんな会話をしたそう。
その中で大工さんが「こんなに登りやすい階段は初めてだ」とおっしゃった階段の話。
当初案から、NMさんがどのような経緯で階段を決めたか?をお伝えします。
↑NMさんちの建築現場
【ご注意】
坂口は、「階段へのこだわり やや強め」派です。
「階段こだわり派」じゃないよーというあなたは、あまり影響されませんようご注意ください。
こだわりすぎると時として「他への弊害」を伴います。
また、間取りがほぼ決定したのちに「階段変更」をご希望になると、場合によっては「ちゃぶ台返し状態」になることも…
採用を検討される場合は、「プランの早い段階で設計者に相談」するなど、慎重に願います。
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前回の記事に続き、間取り相談を受けられた長野県在住のNMさんからいただいた「2カ月暮らしてみた報告」をご紹介。
坂口は階段の折り返し部分について…
「可能ならば上りやすい方いいな」
「少し面積を割くことになったとしても」
と考える派。
以前から「階段の折り返し部分」についてあれこれ思いをブログ記事に綴っている。
「こだわり強めな記事」はコチラ
間取り相談を受けるずいぶん前から坂口のブログ読者だったNMさん。
NMさんもこの部分に共感してくださり、早い段階からビルダー担当者さんに「階段の希望」を指示をされていた。
注)図中の「A階段」「B階段」などは、記事をわかりやすくするために坂口が勝手に付けた名前です。
初めて私の手元にNMさんの間取りが届いたとき、すでに階段は「B階段」となっていた。
NMさんの話だと、おそらく初回提案は「A階段」だったと想像。(←NMさん、初回図面は保存しておらず記憶も定かでないご様子…)
「B階段」でも十分なのでは?と思ったが、NMさんは「※三角の部分をもっと減らしたい!」とご希望だった。
「折り返し階段へのこだわりがやや強めの坂口」にすっかり毒されて影響されてしまったよう…
※三角の部分を減らしたい理由は、「三角の踏み板は、板の内と外で幅が異なり足を踏み外しやすい」という考えから。
三角の部分を真四角にするということは、折り返し部分から2段減らし、直線部分へ2段分足す必要がある。
今回の間取りでは、階段下は「収納」となっている。
さらに、階段を登った先の2階部分も廊下となっていて、ゆとりはない。
これを採用するためにキレイにまとまっていた2階の間取りを崩すのもいかがなものかと…
一般的な木造住宅の階段は、14~15段で上るケースが大半だ。
NMさんちも15段になっている。
三角の部分をすべて無くすには、あと2段減らす必要があるが、さすがに15段を13段にすると、1段の高さ(建築用語「蹴上(けあげ)」)が高くなりすぎてよろしくない。
蹴上は低いままがよいが、「正方形」も捨てがたい。
両者のメリットデメリット(↓図中に記載)をNMさんに提示した結果、NMさんは↓C階段を選択された。
そんなこんなで「C階段」を選択されたNMさんちの階段は、↓こんな感じに出来上がった!
↑15段を14段にしたけど、けあげ(1段の高さ)は問題なさそうでしょ?
↑こちらは「正方形」を2分割した部分。
三角にはなっていますが、1枚が広いので踏み外しにくい。
↑当初、こちらも三角になるはずだったところを、正方形1枚に!
間取り相談が終わったあともしばらく、階段について悩んでおられたNMさんだったが…
実際に、毎日その階段を使っておられる感想をくださった。
沢山の住宅を手掛ける大工さんが「こんなに登りやすい階段は初めて」とおっしゃってくださったのは嬉しいですね。
当初予定の階段より1段、段数は減りましたが(その分、1段の蹴上が高くなってしまう)正方形の部分が「ゆとり感」を生み出しているんですね!
NMさん、階段では、ずいぶん悩んでおられましたけど、よかったですね!
階段にはこだわりたいが、面積の都合上、A階段しかできない!というケースは仕方ないですが、階段以外の部分をやりくりをして、少し階段に面積をまわすことができそう!という場合…
NMさんが当初ビルダーさんから提案された「B階段」もいいですが
最近私は「D階段」もおすすめだな…と思っています。
パッと見、どちらもほとんど同じに見えますが、「三角部分」が少し違います。
「D階段」がいいな、と思う理由は「5、8段目が広い」こと。
小休憩とでもいいましょうか…
NMさんもおっしゃっていましたが「ゆとりを感じる」部分になるのでは?と。
あなたのこだわり具合に合わせ、よろしければ階段の「回転部分」にも注目してみてください!
自分は「階段こだわり派」だなとお思いのあなた。
お手元の間取りの階段はどんなものになっていますか?
プラン作りの早い段階でしたら、ひょっとするかも…