「仮説」に関して学ぶ本としては、本当に名著だった。


仮説・仮説思考の定義、仮説の立て方、仮説思考の鍛え方が

具体的に記されていて、すぐに実践出来る内容だった。


この本を読みながら、普段の仕事と結びつけて理解することができた。


最近、本の内容や、普段起こることを、

結びつけることができるようになってきた。

関連付けることで、より定着している。


仮説思考とは、情報が少ない段階から、

常に問題の全体像や結論を考える思考スタイルのこと。


いきなり網羅的に情報を取りに行ったり、分析するよりも、

最初に仮の答えを出すことで、やるべきことがクリアになり、

答えまで早く辿りつけるのだ。


まずは大局観=ストーリーを仮に組み立てることは、

なかなか普段できていない。

いつも無駄にいろいろ調べてから、問題を発見したり、

課題を解決したりしており、時間がかかってしまっていたので

非常に参考になる。


著者は、仮説思考をすごく面白く、わかりやすい形でこう書いている。

「刑事コロンボや古畑任三郎は最初に犯人らしい人物を特定し、そこから詳細な捜査をスタートする。」

たしかにそうだ。

古畑任三郎は最初から犯人を決めて、その人が犯人だということを論証するために、

必要な情報だけを調べて、最短の道筋でたどりついている。

すごくわかりやすい。

古畑さんのように、最初に全体のストーリーを考えれば、

論拠がない部分だけ調査すればいいのだ。

だから1時間のドラマで犯人までたどり着く(笑)

腹落ちした。


ただ、この仮説思考には、少ない情報から、結論を推測しなければならない。

これは非常に難しいことで、経験が必要だ。

別の言い方をすると、少ない情報から、結論をイメージングするといこと。

日々、新聞を読んだり、テレビを見ながら、仮説を立てる訓練をしてみよう。

あと、お客様に仮説をぶつける前に、上司に相談する際、仮説をもってのぞめば、

お互いにとってすごく有意義な時間になる。


仮説→実験→検証を仕事の中で意識しろと書いてあったが、

最近、仕事でそれを実践してみた。

私は人材ビジネスで働いているが、

年度末の確定申告などで税理士事務所が忙しくなり、人が必要だという仮説を立てた。

そして、エリアの税理士事務所をリストアップして、電話をするという実験をした。

すべてに電話をしたあと、検証し、ニーズがないということがわかった。

自分がやったことが仮説思考だということが、この本を読んで改めて理解できた。


仮説を立てる上で気をつけなければいけないことは、

「仮説は具体的でなければいけない。」ということ。

具体的でなければそれを実行できないからだ。

実行できることが大事なのだ。


仮説思考を鍛えるには、

日々「なぜ?」「だからどうする?」「だからどうなる?」を常に問いかけることだ。

今まで、「なぜ?」は気にしていたが、

「だからどうする?(So What?)」は考えていなかった。

今後は1セットで意識しよう。



2連続で数字関連の本。

「数学嫌いでも~飛躍的に身に付く」

という題名は、ずるい。


自分のように数学が苦手だけど、得意になりたいという人は、

世の中にたくさんいるだろう。


ベストセラーらしいが、題名に惹かれて買った人も多いだろう。

私もその一人。


題名だけでなく、中身も本当に充実している。

非常にわかりやすい内容で、論理思考と出来事の本質の見抜き方を述べている。


「分かったつもりになって、思考停止状態になってはいけない。」

本を読んでいて、著者があることを主張する。

それをさっと読んで次に進むのではなく、

その主張の根拠は?

など自分の頭で考えなければいけない。


「数学的思考力とは物事の仕組みを一つ一つ整理して

考えることができる能力=情報をフローチャートにまとめることができる能力」

要するに、A→Cということを、A→Bそして、B→C、よってA→C

のように論理立てて理解、説明できる能力のことである。

中学、高校数学で学んだ証明問題のことを思い出した。

10年ぶりに。

中、高で学んだ証明問題は、当時、受験にしか活きないと思っていたが、

たしかにこの証明の考え方は、論理的思考そのものだということに、

初めて気づいた。


「分かるというのは伝えられることと同じである」

自分がわかること=人に説明できることでなければならない。

要するに、人に伝えられなければ、わかったことにならないということだ。

たとえば、新聞で読んだことを人に伝えるとき、

相手に伝わらないことがある。

それは、わかったつもりになっていただけで、実はわかっていないということなのだ。


「ニュースに対して子供のように『なぜ?』と素朴な疑問を持ち、つっこみを入れよう」

いつも気を付けている「なぜ?」思考がここでも登場した。

「なぜ?」と考え、そのニュースを分解し、フローチャートに示し、

それらの論理的な結びつきがあっているかどうかをつっこむということ。


「世の中には、表面的には違ったもののように見えても、

ちょっと考えて見れが、単なる言い換えにすぎないものが非常に多くある。

結局は何を意味しているのだろうということを考えて、本質を見抜く」

世の中で起きていることの多くは、本質は同じ。

見え方が違うだけだ。

著者は、自己破産の増加、会社の倒産の増加、国の破たん、給料の減少

税収の減収などの事象は表面的には違った見え方をしているが、

デフレの本質である「借金の負担が増えること」ということにまとめられると述べている。


「断片的な情報を得たら、『それに繋げられる情報は何か』ということを考えていけばいい」

「数字力養成講座」で学んだ、「数字を関連づける」と同じ考え方だ。

一つ一つの情報を「なぜ?」と問いかけ、その答えをいつも探していると、

意識していないと気付かないところで情報がつながる。

情報は一つでは役に立たない。

自分の考え、オリジナルを生み出すには、情報を関連付ける必要がある。

私は、高校以来、数学にとてつもない苦手意識を持っている。

中学までは得意で、偏差値も70を超えることもあったが、

高校に入って、すぐに数学に関しては落ちこぼれになった。

平均点を取れれば十分だった。


なぜか?


中学までの数学は、公式を暗記し、それを当てはめれば

答えに達する問題がほとんどだった。


しかし、私が入学した高校の数学のテストは、公式の暗記では立ちうちできなかった。

公式を覚えるのはもちろん前提としてあるが、

その公式をどう使うかを試される試験問題だったのだ。

そのため、公式は覚えているけど、その使い方がわからない。


要するに、数学的な考え方がまるでできなかったから、落ちぶれたのだ。


大学受験でも数学を避け、国・英・日本史で入れる私立大学を選んだ。

むしろ、それしか選べなかった。

大学でも数字関連の授業はとらなかった。


でも、ビジネスマンにとって、数字に弱いことは致命的だ。

経済の指標は全部「数字」。

その「数字」を見ただけでは、私にとっては、ただの文字。

そこから何も得られない。


しかし、数学ができなくても、数字の読み方さえわかれば、

ビジネスでは大丈夫なのでは?と思った矢先、この本に出会った。


以前読んだ「発見力養成講座」の著者、小宮氏が書いていたので、

目次に目を通すと、「数学」の本ではなく「数字」の本だった。


「数字力」という言葉を著者は使っているが、

「数字力」とは、単に数字をうまく扱う力というのではなく、

世の中をより深く広く見、物事を論理的に推論し、把握していくための

「ツール」であると同時に、自分の夢やゴールを達成するための「ツール」と述べている。


要するに、数学ができなくても大丈夫。

一つ一つの数字の意味を知り、その数字と他の数字を関連づけ、

その数字が何を示すのかを仮説立てるための武器だ。

そして、数字を具体的に把握することで、目標から逆算した行動に落とすことで、

その目標を実現性の高いものにするということだろう。


この武器を身につけるには、数字に「関心」を持つことだと著者は書いている。

「発見力養成講座」でも述べていたが、やはり物事に「関心」を向けるのはここでも大事なのだ。

「より客観に近い数字感覚を持つには、ふだんから、いろいろなものをたくさん

見ていることだと思います。街に出て、数字に注意して、ものを見ていることです」

常日頃、数字を意識しよう。


数字の見方の基本として

「その数字は全体の中でどの程度の割合を持つものなのか」

「その数字が属する全体の数字はどのくらいなのか」

このように、全体の数字と、パーセンテージをつかむことが大事だとしている。

また、

「他と比較する」ことが大事だとも。


たしかに、一つ一つの数字を見ているだけでは、

その数字がどんなもんなのかってことがわからない。

全体の何%?他に比べてどうなの?ということで、その数字の意味がわかるのだ。


最後に、本の主題とは関係ないが、すごく大事なことが書かれていた。


「漠然としたことばが出てきたとき、さらに深く考える癖が

ついているかどうかが、頭がよくなるかどうかを大きく左右します」


難しい言葉や知らない言葉が出てきたとき、

なんとなく文脈から意味を推測し、流してしまうことが多い。

ある意味、逃げているのだ。

それでは頭はよくならないと著者に怒られたような気がした。