本年4月より進めてきました企画が無事オープンに漕ぎ着けまして、2012年7月より介護デイサービス事業を始めることとなりました。


21世紀版~後継経営者のススメ~


私の本業である「街づくり」や「不動産」を扱ってきた中で、攻守の基礎としての実業を一つ形にしてみました。


つまり、安定収入型の不動産業&成長収入型の実業を織り交ぜて、流行の情報についていくという実業面(実学)と、スタッフや地域の人々との交流を通して学ぶ精神面(古典)も、このブログの中で紹介できればと思います。


とはいえ、堅苦しい意見を抜きにして、ANDY的にいいますと、お年寄りを元​気にする!地域にコミュニケーションを創る!ということで​、新しい時代の地域活性を考えていくべきだと思っています。私が小学校のこ​ろ、学校の企画で近くの病院のお年寄りとお手紙交換をし​たとき、お年寄りがすっごく喜んでいたのをずっと覚えて​いました。


時代が移り変わっても、思いやりを通して老人を大切にし、子供は老人から学ぶ機会を得ます。


逆に、時代によって変わっていくのはコミュニケーションの伝達方法(WEBや携帯等)だけでなく、医療技術の発展、介護制度の変遷により、そのスピードについていけない旧態依然の老人ホームや介護サービスはどんどん潰れていくわけです。


後継経営者も、そんなもんです。


経営の本質は、お金を扱う金額の大小の問題ではなく、どの事業にも「入るを量りて出ずるを為す(私にとっては収入-支出=純利益)」であり、店舗が100も集まれば、大事業になるだけである。しかし、自分が100ができると妄想するよりも、1を形にすることの難しさもしかり。企業勤めは何億とお金を動かしたのに、個人では100万円も動かせないのもしかり。


だから基礎は大事に思う。


私の攻めの哲学の中に、孫子の兵法・始計篇の「故に、これを経るに五事を以てし、(よって経営を行うには5つに注意する)・・・」という話がある。


道・・・国民と君主の心を同じにすること=オーナーとスタッフが同じ目標を共有すること


天・・・自然条件や時間的条件=そのビジネスが時代に必要とされているかどうか


地・・・地勢・地理的条件=そのビジネスが相応しい場所であるかどうか


将・・・将士の器量や智謀=エリアマネージャーやオープンスタッフの実力はあるか


法・・・軍の編成・規律=収支勘定、モラル、何が正しくて何が悪いのか


上記のことは、意外とMBAを勉強してもほとんど書かれていない部分でもある。経営者の直感的な部分でもあり、精神的な物差しが必要とされるところである。


むろん、順風満帆なビジネスは何一つありませんので、その航海もまた、数々のドラマを生むことになると思います。論語や武士道の勉強に併せて実学も考察して参ります。

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり。」


この序文はあまりにも有名であるが、ただ、「人はみんな平等だ」と言いたいのでは勿論ない。


21世紀版~後継経営者のススメ~ 福沢諭吉(1835~1901) といえば、日本国紙幣1万円札に描かれています。慶応義塾大学の創設者でもあり、代表著書「学問のススメ」が有名ですね。


全部で一七編あり、一言でいえば「みんな学問をしましょう!」と講釈しています。その上で、賢く働いたら私(一万円札)がわんさか手に入るけど、不効率に働いたら私はなかなか手に入らないよ~(笑)というが如く、ただ一生懸命仕事をするだけじゃ成功できないという普遍原理を明治時代より説いています。


今回は要約します。(その他は直接講義にて)


生まれたときは貧富の差もなく、自由に衣食住を営み、各自思いのままに世の中を生きるのが基本的人権であるのに、なぜ差が生まれるのか?それは明らかに、勉強しなければ知恵は生まれず、知恵のない人は世の中で成功しないのです。


21世紀版~後継経営者のススメ~ 世の中には難しい仕事もあるし、簡単な仕事もある。その難しい仕事をする人は身分が重く、簡単な仕事をする人は身分が軽い人という。頭や心を使う仕事は難しくて、手足を用いる力仕事は簡単です。だから、医者、学者、政府の役人、大きな商売をする経営者などは身分が高く、自然とお金も溜るが、その根源を問うならば、その人が勉強しているからである。


「天は富貴を人に与えずしてこれをその人の働きに与うるものなりと」


つまり、人は生まれたときは平等だけど、勉強してよく世の中を知っている人は身分が高くお金持ちになり、勉強をしない人は身分が低く、お金持ちになることはできない。


※現代の経営でもいえることがあります。

「仕事における上司と部下とは何か?」


Q:上司は下積みを重ねたから当然上司になることができるのか?


よく勤務時間の中で「頭を使う時間」と「手を動かす時間」のバランスを問われることがあります。若い頃は1:9で、まずは猛烈に働いて経験を積むことが要求されます。経験を数年積む頃には3:7~4:6と頭を使う時間を増やしていき、経営者になると8:2~9:1くらいの比率まで頭を使わなくてはならなくなります。ではいつ頭を使う勉強をするのか?それは働いているだけでは足らないから、こうやって本を読んだり、人と交流して一歩上の自分を目指さねばならないんでしょうね。


私は今、実生活の中で何億という資産をどう動かすかを考える立場にいます。


経営を学ぶためにMBAを勉強しました。でも資格だけでは1円にもなりません。世の中で必要とされる人にならねばなりません。まだまだ足りない。なぜこんなに勉強するのか?私には夢ががあるからでしょう。


「学問のススメ9編より」

右の如く一身の衣食住を得てこれに満足すべきものとせば、人間の渡世はただ生れて死するのみ、その死するときの有様は生れしときの有様に異ならず。かくの如くして子孫相伝えなば、幾百代を経るも一村の有様は旧の一村にして、世上に公の工業を起す者なく、船をも造らず橋をも架せず、一身一家の外は悉皆天然に任せて、その土地に人間生々の痕跡を遺すことなかるべし。


上記なんてちょー厳しいこと言ってます。

平凡にサラリーマンやって満足するのもよいけど、そんな人はたくさんいるから、そんな人が生まれて死ぬを繰り返しても、その地域は一向に発展しない、むしろ衰退すると言っています。頭のいい人は、自分の人生何をすべきかに使命を持っているから、また人が集まるのですね。


個人に対しての講釈もしかり、注目すべき点は、下記のような過激論も多い。


「学問のススメ初編最終頁」

~かかる愚民を支配するには、迚も道理をもって諭すべき方便なければ、ただ威をもって畏すのみ。西洋の諺に愚民の上に苛き政府ありとはこの事なり。


つまり、勉強もできないし、道理も分からない人に対して、諭すことが不可能な場合は、威圧でもって押さえつけるしかないと書いてある。私が差別論を論じるわけではないが、例えば中国は10億人という人口の中で残念ながら所得格差や教育格差が広い国の場合、正直、教育の低い人たちに「正論」は通じないから、力で押さえつけて黙らせるしかないともいえる。


世の中の原理、人間の心理をよく説いています。勉強することで知らなくていいことも知ってしまうのも辛いかも!?(笑)


為政第二 026



子曰く、其の以てする所を視(み)、其の由る所を観(み)、其の安んずる所を察すれば、人焉(いずく)んぞ廋(かく)さんや。人焉んぞ廋さんや。


先生はおっしゃった、人間はその行動を視て、その人の行動の由来(原因)するところを観て、その人の行動を支える信念(安心しているところ)を察知すれば、人はどうやってその人の性格を隠すことができようか、いや隠し通すことはできない。




私が好きな言葉の一つです。

「視」、「観」、「察」の3つをもって、人を判断するのにとっても役立ちます。


①その人の外面的なルックスや言葉の善悪正邪を視る。

②その人の内面的な何でこのようなことを考えるのかという動機を観る。

③最後に、その人は何に満足して暮らしているのかを察る。

それで、その人物像や使命の大きさがわかるというものです。


特に「あなたはどんな夢を持っているの~?」と聞いた時に、その人の語る夢や目標の大きさだけ、その人と自分との「生き方の接点」を見つけることができます。特に③の「その人は何に満足して生きているのか?」という問いかけを様々な人にしてみると、そこから逆算して、①や②のことがわかってきます。例えば面接などで、3分もあれば、その人のことはだいたい分かってしまうのも、スクリーニング方法として上記のようなものを活用していたりします。


ただ、私はもっとこの言葉の深いところを感じます。


自分の中で優劣をつけるわけではありませんが、人は、様々な性格や信念や生き甲斐があり、正直、癖があるなぁ、未熟だなぁと思う人もたくさんいるわけです。でも、その人の真ん中の「魂」を見たときに、成長の可能性があるかどうかも見分けたいところですね。

私はホームパーティーが大好きです。

美男美女でお酒が飲めて熱い人が好き。これが私の癖になります。


いい人だからって誰でも仲良くするわけでもないし、能力がある人だから付き合ってみようというのでもありません。一言でいえば、「僕を大切にしてくれる人」と付き合っていきたいのです。


私は数限りなく男女問わずナンパしました(笑)。そんな浮ついたナンパではなく、「むむむ、この人の魂は必ず分かり合える」という感性にまで達しています。そこまで恩着せがましく友達面をするので、幸せにも、私のパーティーに来てくれる人は本当に出会いのマッチングを期待してもらえるようになりました。


気持ちのいい付き合いをする


プラス、成功している人はポジティブで嫌味がないので、成功している人と付き合います。これを自分に問いかけておりますと、もっと勉強したい、もっと人付き合いが上手になりたいと向上心が生まれます。

誰でもいいから男女集めようは絶対だめです!



原文

子曰、視其所以、観其所由、察其所安、人焉捜哉、人焉捜哉。

学而第一 003


子の曰(のたま)わく、巧言令色(こうげんれいしょく)、鮮(すく)なし仁。


言葉遣いの上手さや見かけの良さよりも、大切なものがある。


孔子さんは、「巧言令色」だけでは駄目だよとおっしゃっています。


父の初めての後継経営者教育というより親として賛否両論あります(笑)が、私が19歳の時に初めて高級クラブに連れていってもらいました。社会勉強として、つべこべ言う前にまず体験させること、実践させることを、50代になった父が息子へ与えた初めての経営者教育でした。


銀座の高級クラブでは、本当に「巧言令色を自分のものにしているなぁ」と感じます。それでもって、お客様のストレスを解放させてあげたり、お客様に勇気を与えたり、どの世界にも一流がありますが、要は上辺だけの巧言令色で戦っていないんですね。お客様の心に入り込んでくるんです。


私は今、この言葉を女性に対して、美だけを売りにして生きてしまうと、行き詰る時がきてしまうと伝えるのに使ったりします。社会(周囲の人)がその女性を美しい美しいと持てはやして、その女性自身も社会に流されてしまって、結果として「美」しか売りにできない人間になってしまうのは不幸に思うんですけどね、「仁」に気が付かないモデルさんや女優さんによく当てはまります。



そんな甘い誘惑に騙されないようにと父は言いました。巧言令色に騙されないことも重要、巧言令色を使いこなすことも重要、つまり欲望に打ち勝つために試す場が高級クラブだったようです。


特に20代の頃は海外で様々な経験をしました。


仕事でニューヨークに来る経営者の方々の接待として、キャバクラに行った時のことです。若い頃ですので背伸びをする勢いというものでしょうか、女性には目もくれず、接待する経営者のお客様に対して気を遣い、他の入店客のリサーチまで行い、何がニューヨークで現在流行っているのかを勉強したいほど、ビジネスに対して熱心でした。


すると経営者の先輩が「いや、真面目すぎるのもつまらんなぁ、人間味がないなぁ」とおっしゃりました。


そこからが、「巧言令色」との戦いです!


いかにキャバクラで楽しんでいるかのように見せかけて欲望に勝つかです。そして、頭脳だけでなく、人として賢くならねば、立派な経営者の方とお付き合いできないんだと学びました。


すると周りもよく見えてきます。真面目に生きてきたサラリーマンが、「巧言令色」で簡単に落ちていく様子や、接待そっちのけで自分が楽しんでいる営業マンが見えてきます。

例えば、「これは儲かるビジネスだよ!」「これはあなたを幸せにする商品だよ!」


そんな営業マンの誘惑にも、その心を常に問えば、冷静に分析する時間を得ることができます。


ANDY節ですが、この続きはまたの機会に。



子曰、巧言令色、鮮矣仁  3/499

学而第一 002


有子曰く、其の人となりや孝弟にして、上を犯すを好む者は鮮し。上を犯すを好まずして、乱を作すを好む者は未だ之れ有らざらんなり。君子は本を務む。本立ちて道生ず。孝弟なる者は、其れ仁の本たるか。


有子曰く、その人柄が親孝行で兄弟を大切にする性格であれば、社会へ出ても、目上の者に楯突くことはまずないでしょう。

目上の者に楯突くことを好まない人が、君主に向かって軽々しく乱を起すことは、決してしないだろう。

立派な人はまず、根本(基本)を大切にする。

何事も根本が定まっていれば、道はおのずと開かれるであろう。

親孝行で兄弟を大切にする性格が、人倫道徳の根本と見てよいでしょう。




21世紀版~後継経営者のススメ~


ほんの10秒の勇気。



「ありがとう」、を両親や兄弟に言う勇気。


最近の調査では、社会人20代、30代の半数が、親や兄弟に対して、正直、付き合うのが疲れるという回答であるそうだ。その子たちが「大人になったら絶対に親とは違う家庭環境を築いていく」と挑戦するものの、結果として親と同じような家庭環境になってしまうのはなぜだろうか?


その家庭環境のサイクルから抜け出すのはとっても難しい。


だとするならば、一呼吸おいて、こんな家庭環境を実現している人とまず話してみよう。


自分の方が給料が上だとか、能力が上とか、そういったくだらない自分のエゴを捨てて、「できている人=先輩」と付き合うのが一番根本(基礎)を勉強するのに役立つでしょう。

有子曰、其為人也、孝弟而好犯上者、鮮矣、不好犯上而好作乱者、未之有也、君子務本、本立而道生、孝弟也者、其為仁之本与