新人ライター奮闘記 -29ページ目

新人ライター奮闘記

自分は今、制作会社に企画要因、プロットライターとして参加しています。

ブログには、プロデューサーとの打ち合わせや企画書の書き方についても書いていきたいと思います。


また、「文章の書き方」、「企画の見つけ方」なども書いて行きたいと思います

いよいよ、「流れ星」、最終回です!!


皆さん、観てましたか?僕は最初、ぜんぜん期待してなくて、一話だけ観て終わるつもりだったんです。でも、ついつい観てしまっています。


なぜ気になってしまうか?と言うと、やっぱりシナリオライター志望者として、シナリオを担当されているライターさんが気になるんですよ。


どんなストーリーなのか?キャラクターはどんなふうに作っているのか?そのあたりが気になって、毎回、チェックしてしまうんです。


「流れ星」の脚本を担当されているのは、臼田素子さんと秋山竜平さん。


このお二人は、テレビの脚本家としては、ほとんど無名で、おそらく連続ドラマを担当されるのは、はじめてだったのではないでしょうか?


たまに、フジテレビって、突然、こういう大抜擢をするんです。


坂元先生や野島先生もそうやって、脚本家デビューをしたわけですが、今回ほどの大抜擢は久し振りじゃないでしょうか?


また今回、参加されている臼田康子さんは、第21回フジテレビヤングシナリオ大賞で、佳作を受賞したばかりだと言うから、さらに驚きですし、「流れ星」の原作に、その時、臼田さんが佳作で受賞された「クラゲマリッジ」という作品が使われているんです。


これは、本当に凄いこと。もともと、フジテレビのヤングシナリオ大賞って、月9を書ける即戦力をみつける事にあったので、本来の目的に戻りつつあるのかもしれません。


それにしても、TBSもコンクールをやって新人を見つけようと試みているし、フジテレビも若手、無名のシナリオライターをどんどん使おうとしています。


チャンスはあるんです。今月、発売の「月刊、ドラマ」にこんな事が書かれていました。


「これまでいきなり新しい方(脚本家)と連続ドラマに踏み出すという勇気が、持ちにくい状況があったと思います。ただ、去年から今年、現場の人間から言わせて頂きますと、明らかに過渡期を迎えているな、と思います」


これは、フジテレビのドラマ制作部長のお言葉です。


確かに、仰る通りです。僕もテレビドラマのクレジットを見ていて、若いシナリオライターの方が、ほんの少し増えて来たという実感があります。


とくに、前にも書いたTBSとフジテレビは、積極的に新人を育てようと考えているのが、視聴者の立場から見ても、感じ取る事が出来ます。


だったら、このドラマ制作の過渡期である、この時期にしっかりとアピールしなければチャンスを逃す事になってしまいます。


来年、僕は30歳になります。焦るのはよくないけれど、ゆっくりしている年齢でもない。結果を出すために、来年もちょこまかと名刺を持って、動いて行きたいと思います。


最後に、「流れ星」というドラマの凄さに少し触れておきます。


まず、作品が渋いという事(笑)!!まるで、昔のドラマに戻ったような設定を使っています。でも、逆にそれが新鮮、斬新に写っているために、高視聴率に結びついているんでしょうね。


ちょっと前に、大森先生が書いた、「ブザービート」と同じ現象と言っていいと思います。脚本監修に、伴先生が参加している理由も、解かる気がします。


今、テレビドラマファンは、新しい感覚を持ちながらも、じっくりとした作品を望んでいるのかもしれません。


余談ですが、今回、第22回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞したのは、僕の母校である、日本映画学校の先輩でした。


なんだか、とても親近感を覚えました(笑)、まったく知らない方ですが、先輩、おめでとうございます(笑)


僕も後に続くとしよう。大事なのは、根気です。


前にも書きましたが、TSUTAYAの発掘良品、本当に面白いですね!


今、第4弾になりしましたが、どれも見逃せない作品ばかりです。


まだまだ全部、観れていませんが、埋もれていた名作に出会い、至福の時を味わっています(笑)


また、最近になって、映画雑誌「SCREEN」が特編版として、100人の映画通が選んだ本当に面白い映画のライナップを載せています。


これも面白い。とくに、公開された当時の批評文が載っていて、それを読みと、当時の映画の評価のされ方が解かって二重に楽しめます。


案の定、ついつい買っちゃいました(笑)、仕事に疲れた時、落ち込んだ時、この雑誌を読んでるだけで、なんだかワクワクして来るので不思議です。


さて、最近、観たお勧めの一本は、なんと言っても「潮風のいたずら」です。


良いコメディの条件は何か?と聞かれたら、下品になるような題材を扱っていながら、下品にしないこと、と答えようと思っているんですが、まさにこの作品はそんな映画です。


傲慢で嫌味な女の金持ち夫人ジョアンナ。ある日、クルーザーから転落して記憶を失ってしまった。彼女の傲慢さに痛い思いをしていたやもめの大工ディーンは、これ幸いとばかりに自分が夫であると騙して彼女を家に引き取ったのだった・・・・・


簡単なあらすじですが、どうでしょうか?面白ろそうでしょ?昔からコメディ映画ファンの中では、伝説となっていた作品でした。


実際に見て見ると、本当に伝説になってもおかしくない完璧な映画でした。


記憶喪失の女を騙して、自分の妻にする。このアイディアそのものは、駄作になってしまいがちな危ない設定だと思うんですよ。


記憶喪失の女を騙して、まるで奴隷のように自分の好きなようにするって、おもいっきり犯罪の匂いがするし、どうしても女性軽視、差別の視点が出て来てしまう。


だから、男がニヤニヤしながら観るB級映画で終わってしまう可能性だってあったはずなんです。


でも、この映画は、そんな女性軽視や差別の視点を消して、ちゃんと最後には女性が観ても泣ける映画にしているんですよね。それが、この映画の凄いところ。


それは、脚本が上手いからこそ、出来る芸当なんだと思いました。本当に良くできた脚本です。


物語の序盤はもの凄いくだらない発想から始まっているんだけれど、だんだんと観ているうちに、家族とは何か?結婚とは何か、恋愛とは何か?愛するとは何か?といった人生の命題が提示されて行く。


お見事でした。皆さんも、ぜひ観てみてください。


次は、「シルバラード」を観ます。けっこう西部劇好きなんですよ。


他にも、「ウェスタン」、「夕日のギャングたち」、「荒野の1ドル銀貨」などなど、観ておきたい西部劇がたくさんあります。


あと、最後にこれだけは書いておきたい。


「チャイナムーン」、「白いドレスの女」、「蜘蛛女」。この3作品は、最強です(笑)


まだ観ていませんが、ミステリーファンを唸らせる、最高のフィルムノワール映画である事、間違いなしです!!

宮藤官九郎さんが面白い本を出しましたね?


タイトルは「いま、なんつった?」


クドカンさんが思わず、「いま、なんつった?」と振り返りたくなるようなドラマや映画の良いセリフを熱く語っている本です。


なかなか、ユニークな本で、いかにもクドカンといった感じですが(笑)、脚本、小説、戯曲などを勉強されている人は、創作意欲を刺激される本です。


やっぱり、クドカンさんが言うように、良いセリフって、めちゃ大事。


よくプロデューサーの方がこんな事を言います。


「構成やストーリー展開は意見を言えるけど、セリフは脚本家に任せるしかない。だから、脚本家として食べて行くためには良いセリフが書けなきゃいけない」


この言葉、よく聞くんですよね。本当に嫌になるぐらい聞きます(笑)


でも、良いセリフって、どういう事なんですかね?変に良い事を言わせようとすると、なんかセリフだけが浮いてしまうような気がして、ちょっと違うような気がしますし、「カサブランカ」の「君の瞳に乾杯」みたいなセリフはもはや死語ですよね(笑)


そうなると、やっぱり、キャラクターをしっかり作って、自然に出て来た台詞でいんじゃないの?と思ってしまいたくなります。


しかし、最近、あるドラマを観ていて、それは間違いだと気づかされてしまったんです。


そのドラマを観ることによって、台詞って、意識して作って行かなければ観客の心に響かないんだなと思うようになって来たんですよ!!


そのドラマとは、日テレで土曜九時からやっている、「Q10」です


AKBの前田敦子とジャニーズの佐藤健が出ているドラマです。


このドラマ、木皿泉さんという人が脚本を担当しているんですけど、凄いの一言。


あらすじは、前田さん演じるQ10という人間型ロボットが、主人公の佐藤さん演じる、深井平太の学校に偶然やって来る。

やがて、Q10の汚れない心を目の当りにした平太は、ロボットである事を知りながら、恋をしてしまうというストーリー。


どこかで聞いた事あるようなストーリーではあるけれど、その平凡な設定を逆に活かして、良い台詞がバシバシ出て来るドラマになっているんです。


たとえば、第一話に出て来る、こんな台詞。


平太「人間にリセットボタンはない・・・・ないんだよ」


Q10「ではどうするのですか?・・・・人間はリセットしたい時どうするのですか?」


僕はこの台詞を聞いた時、ドキッとしてしまったんです。


生きてれば、嫌な事があるし、自分の思い通りにならない事のほうが多い。でも、人生を、生きることを辞めるわけにはいかないから、とりあえず生きている。


僕らはそれをあたり前の事として、認識しています。だから、疑問に思ったりしない。


でも、もし自分の身近にロボットがいたら、どう思うんでしょうか?木皿さんは、そんな発想から前のシーンを作っているんだと思うんです。


前の質問に答えられる人間なんていません。


時間が経っても答えられない平太を見たQ10は、テレビで見た時代劇から、自分なりの答えをみつけます。


Q10「人間にはリセットボタンはありません。だから、人間は、やりなおしたい時は、助けを呼ぶのですね。ヤリカタわからないですか?ワタシやってみせます」


Q10、すくっとたつ。収納されていたコードを平太に持たせる。


Q10「ここ(コードの端)をひっぱってください。ハイッ、ひっぱって」

平太「えっ?引っ張るの?(引っ張る)」


Q10、グルグル回る。


Q10「(時代劇の真似)あれー、助けてぇー、(大真面目)オオゴエでさけぶとかならず助けに来てくれます。それが人間のルールです(自信たっぷりに二人を見る)」


どうですか?ちょっと笑えて、でも、哲学と言ってもいいくらい深い問題提起をしています。


そして、さらに、「大声で叫ぶと必ず誰か助けに来てくれる。それが本当に人間のルールだったらいいよな?」という渋くて、心に突き刺さる台詞に続いていくのです。


僕、Q10の第一話を見ている間、恥ずかしながら、ほとんどウルウルしていました(笑)


解かりやすく言うと、「Q10」って、前の台詞を読んでもわかるように、大人の童話になっているんですよ。


だから、学生さんよりも、20代後半のいろいろな経験をした人が観たほうが心に来るかもしれない。


ストーリーのテンポはそんなに速いわけじゃありません。むしろ、のんびり、ゆっくりしています。

でも、ゆっくりしているからこそ、前に書いたような忘れがちな問題を考える良い台詞が書けたりするんじゃないか?と思うんです。


僕が書いたシーンの続きが読みたい方は、2010年、12号の月刊ドラマを買ってください。脚本が載っています。ラスト、泣けます(笑)


これからも、Q10の哲学のような台詞を追い求めて行きたいと思います。