「待てば海路の日和あり」と辛抱強く待った甲斐あって、
ネットオークションで 60Hz版D-3500のジャンク品を入手できました。
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入手した 60Hz版D-3500のジャンク品です。
商品の説明には『60MHz版』と明記されていなかったけど、京都から
の出品だったので特別な事情がなければ『60Hz版』だろうと推定して
出品者に確認もせずに入札して、単独入札で落札しました。
『ジャンク品』と表記されている割には開始価格が高かったけど、
そのおかげで単独入札で落札できたのかな?と思っています。
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右側が1975年に購入し約35年間所有してきた 50Hz版D-3500で、
左側が今回オークションで入手した60Hz版D-3500です。
今後は必要に応じて、前者を『1号機』、後者を『2号機』と表示して
区別します。
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底面です。右が1号機で、左が2号機です。
1号機の銘板ラベルには、定格周波数 50Hz、製造番号 51002360J、
2号機の銘板ラベルには、定格周波数 60Hz、製造番号 60502198J、
と記されています。
製造番号から、1号機は1975年10月、2号機は1976年5月製造と推定します。
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2号機の電源を入れてみました。
『ジャンク品』として入手しましたが、メーターの照明と、操作パネルの
スイッチ対応のインジケーターが全て点灯し、モーターも回転しました。
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2号機の底板を外しました。
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2号機のモーターとモータープーリー(60Hz用)です。
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モータープーリーを取り外しました。
ファンの羽根の形や枚数は50Hz用と同じです。
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プーリー側です。ゴムベルトの残骸がべったりと粘着しています。
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無水アルコールを精製水で希釈して綿棒につけて清掃しました。
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一旦2号機に戻してプーリーの直径を測定しました。
直径『16.6mm』。 Part3 の計算値とほぼ一致しています。
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残念ながら2号機も1号機と同じように、巻き戻しに必要なコイルバネ
が落下していました。
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1号機と同様、緑円内に付いていたフックが根本から折れたために、
それと赤円内のフックの間に架けられていたコイルバネが脱落した
ものと思われます。
緑円側の部品を1号機に流用するつもりだったのですが、残念です。
D-3500の共通問題のようです。
それでも、少なくとも1号機は8年間正常に動作したので、問題と
決めつけるのは酷でしょうか?
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1号機の底板を外します。
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元々付いていた50Hz用モータープーリーは Part3 で取り外し済みです。
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2号機から取り外した60Hz用モータープーリーを取り付けて、
Part2 で確認済みの平ベルトを架けました。
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キャプスタンプーリー兼フライホイールの軸受けプレートを取り付けました。
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“カセットデッキ 『Lo-D D-800』 の修理-Part3” でも使用した『テストテープ』を
試聴します。 (まるで結果を暗示するような暗い画像になってしまいました)
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この続きは“Part5” へ・・・
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オーディオの足跡>Lo-D/HITACHI>プレーヤー>カセットデッキ>D-3500
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カセットデッキ 『 Lo-D D-3500 』の修復 - Part1
カセットデッキ 『 Lo-D D-3500 』の修復 - Part2
カセットデッキ 『 Lo-D D-3500 』の修復 - Part3
カセットデッキ 『Lo-D D-800』 の修理-Part3