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販売中:Eins Flugel各種、Zwei Flugel各種、vier flugel各種
新型コロナウイルス対策が目まぐるしく、国内の感染者数が連日注目されている情勢ですね。
もみじが描きためていたおもちゃ基板のひとつ、レベルメーターのようなものを作ってみました。
入力信号が閾値(しきいち)を超えたらLEDが点灯する、レベルメーターのようなものです。同じような動作をする専用のICも出ていますが、LEDの数が10個などと決まってしまっているため今回はコンパレータ(の代わりに使用したオペアンプ)とトランジスタで作りました。
回路の基本動作は単純です。閾値用に基準となる電圧を作り、それと入力信号を比較するだけです。ただし片電源動作にしましたので部品選びと入力段保護は重要になります。こういう場面では定番の358が最適です。
電源はUSB端子を取り付けて5Vとしましたが、部品が耐えられる範囲内ならば高くてもOK・少し低くてもOKです。閾値用の電圧はレギュレータで定電圧化していますので電源電圧が変わってもLED点灯の閾値は変わりません。ただしLEDは抵抗で電流を制限しているだけなので、電源電圧に合わせて抵抗値の変更が必要になる場合があります。
LED駆動部はトランジスタでスイッチするようにしました。そのため3V以上降下する青や白のLEDでも対応できますし、電源電圧が少し下がっても点灯しなくなるということはありません。(358の出力でダイレクトに点灯させようとした場合はちょっと厳しくなるんですよね…。)
LEDは15個/ch。2chで30個です。ただし一番下の1灯は電源確認用で常時点灯です。
入力範囲は標準的な値で組んだら約1Vp(約2Vp-pもしくは約0.7V)ですべて点灯します。入力部の半固定抵抗で入力信号を絞っていくこともできます。私が組んだものは2Vの正弦波で赤が1つ点灯するように調整しました。
入力は3.5mmステレオジャック。パラレルにもうひとつ取り付けてあるのでスルーアウトできます。組みやすいように制御部とLED部は別基板にしてあります。LED部の抵抗はリードとチップどちらも使えるパターンにしました。制御部は8ピンSOPが15個、チップトランジスタが28個etcです。
基板はそんなに込み入っていませんし構造も分かりやすいので、はんだの練習や機器組み込み用にどうでしょうか?動いている様子はTwitterをご覧ください。
https://twitter.com/momiji_e3/status/1242072004636753922?s=20 https://twitter.com/momiji_e3/status/1242072004636753922?s=20
Zwei FlugelとEins Flugelをどのようにして開発したのか、少しまとめてみます。
・直系の先祖アンプ
直接のベースとなったアンプは10年以上前に製作しました。
目標は大出力化と(それ以前に製作したアンプより)帯域幅が狭くならないことでした。それ以前からアンプは据え置き含め製作していましたが、ポータブルヘッドホンアンプではどうしても最大出力が小さくなりがちで数値上も動作上も余裕があまりとれないという問題に当たっていました。出力が大きければ音が良いわけではありませんが足りないと困ります。
そこで今と同じサイズのケースに単四電池(AAA)を6本搭載し、出力がきっちり電源レールまで振れる構造を狙って製作したのがZweiやEinsの直系のベースとなるアンプです。このアンプは何度も改良され、最終的にはなかなか良いところまできています。ZweiやEinsではより改良しています。少し調整している部分もありますが、音質はベースとなったものより上です。
ただやっぱり電池6本は不便なのと、思うところあって後に電池4本のZwei Flugelを作ることになります。
乾電池を用いたのは毎日電車に乗っている時間が長かったためです。当時は今ほどモバイルバッテリーも普及していなかったので電池交換できないと不便だったのです。(電池交換不可なアンプも作ったのですが不便すぎました。)
・技術的に役に立ったアンプ(先祖製作以前)
上記のアンプ以前に電池4本や電池2本、電源を昇圧したもの、据え置きなどを何台も作っては測定・試聴し改良する…を繰り返しており、それぞれで得た知識や確認したことをZweiやEinsに落とし込んでいます。高電圧で電流を絞っていくより低電圧で振幅を稼ぎながら高音質を実現するほうがどちらかというと得意なようです。
ポータブルアンプにおいて電池は最大の部品であり、その電池には明確な特性差があるため電池は指定して構造も音も決めることにしたのもこの時です。またこれより前にコンデンサをとっかえひっかえする等は一通りやっています。当時はまだブラックゲートも普通に買えましたし。NXとかも買いましたよ…。
・技術的に役に立ったアンプ(先祖製作以降)
PCB設計のみの変更や定数のみの変更などで詰めたアンプをいくつも作っていたのが役に立っています。その過程で電源周りの回路や増幅回路もブラッシュアップしていますが、主にPCBと定数の影響が大きいです。
まとめると
・Einsには直系の先祖がありますが電源周りも増幅回路もそのときより進化しています。
・特性と音質のためのプリント基板設計など、理論と経験に基づいた設計をしています。オーディオではあまり真剣に検証されない部分も重視しています。
・ZweiはEinsの低出力版に見えますがかなり細かい部分まで違いがあります。
そしてどのアンプも音楽を聴く道具として作っています。音楽に惚れこんでその良さをできるだけ再現するのがオーディオ機器だと思いますので。
できるだけアンプによる音の脚色は減らし、音楽の表現を余すところなく再生できるように性能を上げる。これは耳だけ・測定だけのどちらかでできるものではありませんし、短期間でできるものでもないと思います。
あの部品がイイこの部品はダメみたいな迷信に騙されず、一度お試しください。
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定期的に開催しようと思っている試聴会・勉強会では、高音質・高性能なディスクリートアンプやほぼ同じ部品で構造違いのアンプもありますよ♪ (ちなみにバランスアンプは2007年ごろからやってました。なんとなく回路を4ch並べるより2chで回路・プリント基板を突き詰めるほうが良いと思っているため、シングルエンドやGND分離がメインでしたけれども。)
Analog of Magicは次回4/25•4/26 春のヘッドフォン祭には出展しません。
新型コロナウイルスが猛威をふるっているため、警戒して不参加です。出展料は開発費の足しにし、さらに良いものが作れるよう技術の引き出しをより増やしていきます。
感染症対策という観点もありますが、AoMのアンプも個人で作っているアンプもナチュラルな音が出る高性能なアンプが多いため、イベントでは良さが伝わりにくいんですよね。アンプの性能的にも、手にとっていただける方の傾向を考えても、ゆっくり聞ける機会を用意したほうが良いと思います。
なので定期的にオフ会・勉強会はやっていくつもりです。興味を持ってくれる方も「どの部品が載っているから」という理由ではなく、音やその音を出すための設計やそれを実現するための感性を評価してくださる方が多いので、少し話せる場所の方が良いと思いますし。
南極では気温が20度を超え専門家も驚愕だったそうです。望遠鏡を久々に持ち出したクラフトマンは少し前の冷え込みにまともな天体観測は出来ませんでしたがいかがお過ごしでしょうか?
急激に冷え込みが本格的になりましたがいかがお過ごしでしょうか?
・オフのネタにコンセント比較用の電源BOXを作りました
コンセントもボックスも手持ちがあるので、コード引き出し口を拡張してお気に入りのインレットを取り付けられるようにし適当なコンセントを付けたものを作りました。自宅用のタップは複数あるのですが持ち出しにくいので新たに製作です!
※コンセントは暫定で取り付けたものです。
※現在はふたを取り付けてあります。
・昨年末に基板を作った自分用据え置きヘッドホンアンプの進展(前々回少し書いたもの)
いろいろとデータを取りつつ調整していましたが、だいたいやりたいことはできているようです。特性も出ています。(1kHz THD+N、BW:80kHz、33Ω負荷、利得3倍、今はほんの少しだけ値違いますがほぼ同じです。)
歪みが小さいだけでなくスルーレートも20V/us以上あります。帯域幅はICよりずっと狭いですけどね。
放熱があまり強くないので出力段のアイドリング電流は100mA程度。過去に製作したものでは250mA程度流していましたが、このくらい流すにはある程度大きいヒートシンクがないと厳しいです。(電圧も高く発熱量が多いため。)熱補償用のトランジスタが出力段のかなり近くについているので補償がよく効きます。
私は今回金属が薄いケースにしましたが、クラフトマン製作Ver.は厚みのあるケースで良いですね。底面は皿ねじを使えるように、きれいに面取りしてありました。
オーディオアンプの試聴会&オフ会&勉強会をしようと思います。試聴や雑談など&少しだけ勉強の予定です。
まず概要です。
・開催日:2月9日(日曜日) 13時から17時(途中から参加・早く退場OK)
・参加費:無料
・場所:多摩都市モノレール沿い
・連絡先:analog.of.magicあっとまーくgmail.com
人数を把握したいのとどう開催するか検討するため、参加希望の方は可能な限り連絡をください。開催前には開催場所をオープンにしようと思っていますので飛び入りもできるかもしれませんが、会場の都合などがあるので現状では未確定です。
内容は主にオーディオアンプ(プリでもパワーでもヘッドホンでも)を作る人やその中身に興味のある人、私に何か教えてあげたい人などによる試聴などの交流&できれば少し勉強会です。ご自慢の機器を聞かせたい方やこちらのアンプを聞きたい方も歓迎です。
ご自分で設計していなくても回路の動作が少し知りたいとか、発振してるアンプを聞かされて自作界隈に不信感がある、詳しく見える人がいたけどトラブルシュートもできてないし特性も見せてくれない…と疑問をお持ちの人の参加も歓迎します。お答えできることはお答えします。
学生も大人も富豪も貧乏も、音楽が好きで電子回路が好きな方は歓迎です。また私より詳しい方も歓迎です。電子回路に関わることだけでなく材料やケミカル、工学・物理学全般に関わることなら私は楽しいです。
今回の開催時間は4時間です。そのなかで少し勉強会ができたらと思っています。私からは簡単なディスクリートアンプの利得や周波数特性の勘所など、もっと基礎的な電圧や電流、位相の話などをしたいと考えています。(一度でではなく何度かにわけての内容です。)データシートの見方やオペアンプの使い方なんかも良いかもしれません。実際に設計したアンプの特徴や他より優れている部分、どうしても納得いかずに残ってしまった部分などの解説をしても面白いかもしれませんね。
必要そうならば測定器は持ち込もうと考えています。アンプは据え置きを含め持っていく予定です。
参加費は誰でも無料です。
まだ勉強したかったけど家庭の事情で社会人…という人もいると思いますし、私も最終学歴には不満がある人なので全員平等に無料です。その代わり場所はこちらで決めさせてください。
基本的には誰でも歓迎しますが、一部ご参加を遠慮いただきたい方がいます。以下に該当する方はご注意ください。普通にやっている方は一切気にする必要ありません。
・音楽ではなくオーディオ機器の音が聞きたくて仕方ない人
・技術と音質は一切関係ないと主張している人
・部品や回路の形のみで音が決まると思っている人
・先人と科学技術への尊敬がない人
もしこういった方が当日飛び入りで来られてもお帰りいただきます。
このオフ会を開催しても数回で人がくるとは思っていません。でも知りたいことがあったときや本を読んでもあと一歩理解できないとき、解決のきっかけになる場所があったら嬉しいと思うのです。この会はそんな人のお手伝いが少しでもできたら…と考えて始めるものです。そしてあわよくば私が短期間でもっと詳しくなるためのものでもありますww。AoMや当方のアンプを定期的に試聴できる場を作れないかという意図もあります。
興味のある方はお気軽にご参加ください。お待ちしております。