自閉症スペクトラムの息子(小学3年生)と
保育園の指摘で療育を受けていた
頑固娘(小学1年生)の母です。
思い通りにならない日々を綴っています。
自閉スペクトラム症の息子。現在小学3年生。
WISC-Ⅳの結果の見方を心理さんに教えてもらいました。
WISC-Ⅳの見方について
WISC-Ⅳは偏差IQ
前回、田中ビネーの数値は100が平均ではないと書きました。
ではWISCはどうでしょうか。
WISCは偏差IQといういわゆる偏差値のような仕組みを使っているので、平均を100としてそこからどれくらいずれているかを見ることになります。
(偏差値は平均が50で60だと平均よりちょっと上、70だと頭いい、80だとすごい!みたいなのと同じ)
なので、こちらは100が平均という認識で間違いありません。
WISC-Ⅳの4指標
WISC-Ⅳは、5〜16歳の子が対象で、
4つの領域に分けて知的発達水準を測る検査。
言語理解(VCI)
言語による理解・推理・思考力についての指標です。
言葉でコミュニケーションをとったり、そこから推論するための力がこれに当てはまります。
- 基本検査項目:類似、単語、理解
- 補助検査項目:知識、語の推理
知覚推理(PRI)
視覚的な情報を把握し理解する力や、視覚的情報にあわせて体を動かす力についての指標です。
これは、新しい情報に対応する力にも影響すると考えられています。
基本検査項目:積木模様、絵の概念、行列推理
補助検査項目:絵の完成
ワーキングメモリー(WMI)
情報を一時的に記憶して、処理する能力に関する指標です。
これは、読み書きや算数といった学習の能力や、集中力に大きく関わってきます。
基本検査項目:数唱、語音整列
補助検査項目:算数
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処理速度(PSI)
視覚からの情報を処理する速さについての指標です。
マイペースで切り替えが苦手な場合は、この指標得点が低くなることがあります。
基本検査項目:符号、記号探し
補助検査項目:絵の抹消
この4つの指標の中で、
ワーキングメモリと処理速度が基礎的能力、
言語理解と知覚推理が応用能力。
ということで、
ここから心理士さんから聞いたお話を。
発達に凸凹のある子は検査環境や本人の体調で実力が発揮できなかったり、反対に静かな落ち着いた場所で1対1で行う検査の結果と落ち着かない実際の環境での様子が見合わないこともある。
概ね10歳以降の数値は安定する傾向にあり、我が家も2~3年後(息子が11~12歳)にまた検査をすると良いかもと言われました。
毎回同じ問題が出されるので、1年後だと覚えていて数値に学習の影響が出てしまう可能性があるそうです。
新しく始まったWISC-Ⅴ。
主流になるにはまだまだ時間がかかるでしょうとのこと。
WISC-Ⅴだと知覚推理指標がなくなって、新たに視空間指標と流動性指標という2つが加わります。
さらにワーキングメモリに視覚に関する下位検査が加わりました。
さらに5つの主要指標の他に6つ補助指標が加わるので、より詳細な結果が解るのかなと思っています。
息子の場合、得意な下位検査が2つなくなるのでIQは低くなるのかな?
そんなのも含めて次はWISC-Ⅴで受けたいので、その頃には主流になってるといいな。
うちの子は、
4指標では言語理解が凸で、ワーキングメモリが標準、処理速度が凹。
知覚推理が下がってきたという話をしたら、
幼児期の言語が苦手な子の場合、生きるために視覚情報に頼るので、そこが凸になることが多く、言語理解が進むにつれて下がる場合があるということでした。
また、言語理解が凸の子は努力して頑張ってきた子が多いそう。
うちの子の場合は頑張ってきたというより、ただの特性で「言葉数」が多いだけという気がしますが
息子の苦手な処理速度については
・「速くやる」と理解できないと×
・間違えることに不安感があると×
・速くて間違えるのも×
上記の3点が影響してくる。
うちの子全部当てはまるんですよね。
なので、処理速度が低いのはもう当然の結果だなと。
発達障害の子の苦手なワーキングメモリについては
・緊張しやすいと×
・ぱっと切り替えができないと×
あと
基礎能力を測る検査なのに下位検査に「算数」が入っているので、算数ができないと低く出る。
反対に言えば、勉強すれば高くなる。
うーん・・・それってどうなの?って思っちゃいますが。
うちの子はワーキングメモリの下位検査では算数が一番低かったので、純粋な短期記憶としては影響ないかな。
言語理解が高く、処理速度が低いと「頭ではわかっているのに、体がついていかない」となるので自己肯定感が下がってしまう。
うちの子が荒れたのも上記の理由からだったので、すごく解るなーと。
次は下位検査につづく