*


昨日は自分の中のくだらない常識やらがくずれおちた日。



やすっぽい連想ゲームなみの考え方にとどまってた自分が嫌になった。


武力に手をつけてなかったら戦犯扱いにならないの。

舞台の上のひとだけがアーティストなの。

世界平和のために出来ることはボランティアとか募金とかだけなの。

音楽は聴くためのものだって誰が決めたの。


つきない問いの向こう側にみえてくる世界。


結構ショックだったのになぜだか心地よかったのはすてきな音楽と優しいキャンドルのおかげだろうな。


ディジュリドゥという世界最古の木管楽器をきかせてくれたGOMAさん。

「音楽は作るものではなくって、降ってくるものだと思ってます」

そうかも。そんな気、する!

至るところに音楽はあふれてて、気付いていないだけなのかも。それが楽器や人という道具を通して私達に届いているのかも。
前から ずっと そこにいた。でも、ぜんぶ見えてなかっただけ。

きつめの反対意見にでくわしそうだけど なんだかおもしろいからそう信じることにしよう。


「スチールパン」をきかせてくれた原田芳宏さん。

トロピカルでいて古典的で、懐かしいのに近未来。ふしぎな音色だなー。

原田さんのやさしい笑顔も含めてとりこになりました。


そして、アコーディオンのミシュコプラヴィ。

彼は演奏するとき、紛争で失った多くの仲間たちのことを強く思って弾いているのだそう。

だからあんなきびしめで切ない表情をして弾いてるのか・・

私がアコーディオンに興味を持ったのきっかけはおしゃれ感覚だった。 はずかしい。

彼はいろんなこゆい感情を発信してて、それを一番伝えやすい手段が、アコーディオンだったのだと思う。アコーディオンとミシュコさんがあまりにも一体化してて、今、何を聴いているのかどうかはっきりわかんなくなったくらい・・。それくらいのめりこんだ。紛争について、もっと知りたいと思う。じゃないととっても失礼な気がする。


そして、空間デザイナーのJUNさん。


彼の考え方、すこし自分にもとりいれてみたい。

メディアにふりまわされ過ぎずに自分の世界でものごとを考えていく。

テレビに独り言をたたきつけるのではなくとなりの人と対話する。

問題を一方的にぶつけるのではなく、内側へ深く流し込む。そして何かをつくりあげてって人と調和していく。

そして、くだらない当たり前にとらわれないこと。


よし 決めた!今日から自分単位でものごとを考えていくことにしよう。



コーヒー&シガレッツ


2003 アメリカ

ジム・ジャームッシュ氏が18年に渡って撮りためたコーヒーとタバコを軸にした短編映画集。

監督 : ジム・ジャームッシュ

出演 : ロベルト・ベニーニ  イギー・ポップ トム・ウェイツ ビルマーレイ ケイトブランシェット ホワイトストライプス


「このサラダ そんなに好きな味じゃないけど、このトマトとチーズだけおかわりしたい。」


そんな感じの映画。


わかる!その何ともいえない居心地のわるさ。

わかる!その何ともいえないよそよそしさ。

全部は理解できないけど、そこだけはすっごくわかる!


みんなが目をつむって「存在しないもの」としてみなしたがるものの寄せ集めみたいだけど、そういうものにこそ人間くささとか哀愁が隠れてたりする。


「ほら!あるでしょ、こういうの。 ね。」

ジムジャームッシュ氏からいたずらっぽく笑われながら どさっと何かを差し出された気分。


「地球は一つの大きな共鳴伝導体」

何度か出てきたセリフ。 無性に気に入った。


人間って

たいしてそんなに変わらないじゃんか。

結局同じ種類じゃんか。

なのに、くだらないや見栄 プライド、肩書き、意地 (いろいろ・・・)のせいで、ぎすぎすしちゃうんだね。でも  ま、しょうがない!


あーごちゃごちゃなって何がいいたいのかわかんなくなってきた。


でもひとつだけはっきりいえることは、ひとりで見たほうが絶対いい映画だってこと

グランドホテル


1932 アメリカ

監督 : エドムンド・グールディング

出演 : グレタ・ガルボ ジョン・バリモア ジョーン・クロフォード ウォーレス・ビアリー


ロシアから来た落ち目のバレリーナ。男爵を自称する泥棒。事業が危機にある会社社長。彼の速記者として雇われた女性。健康を害して自暴自棄になり全財産を使い果たすために来た男…。

ベルリンのグランド・ホテルを舞台に5人の男女の1日半にわたる人間模様を描いた名作。


この映画が教えてくれたこと。


傲慢さの周りには、なにひとついいことが寄りつかないこと。

恋は人をめまぐるしく変えてしまうこと。

悲しいことに、人はお金に支配されていること。

死を感じている人ほど生の喜びをかみしめられること。

グレタ・ガルボとジョーン・クロフォードは目が覚めるほど綺麗なこと。


ホテルは世界の縮図のよう・・


間宮兄弟


2006 日本

監督 : 森田芳光

出演 : 佐々木蔵之助 塚地武雅 常盤貴子

      江尻エリカ 北川景子 戸田菜穂

配給 : アスミック・エース


間宮兄弟は30代になった今も一緒に暮らしている仲の良い兄弟。彼らには共通の〝大好きなもの"と〝その楽しみ方"がある。テレビで帽子をかぶりスコアを付けながら野球を観たり、。(勝った時用の紙ふぶきも忘れない)飛行機を作って飛ばしたり、グリコじゃんけんをしながら出かけたり・・。.江國香織 原作。


彼らのように きちんと生きてみたい。


身の回りの人にやさしくする

健康を気づかう

毎日反省会する


小学校のとき、帰りの会とかあったなー。

今どきグリコのジャンケンをしている大人はいないと思うけど、子どもごころは大切にしときたい。


でも、きちんと だけじゃなくって、いやなことがあったらやっぱりぐだぐだになる。兄弟のそんな姿をみてちょっとだけほっとする。


きっとみんな、外の世界でいろいろ傷ついて帰ってきては家でゆっくりと軌道修正してるんだな。

そのやり方は様々だけど、それをお互いやりあえる関係ってすばらしい!


高級ホテルで気取ってコース料理とエステを満喫するより、

気の合う人と地味なゲームをしてるほうがしあわせ感じる。


小さな笑い声が絶えない劇場の中は、居心地がよかった。

いい映画を観た!というより いい時間を過ごさせていただきました。



対話の可能性


気持ち悪い 怖い 不快


うるさい罵声の雑音を飛び越えて、一歩さきの世界を覗き込んだようだ。


確かに、「美」 ではない。清潔感あふれる神秘とかとは程遠いけれど、

私は逆にあまりに綺麗すぎると気分が悪くなるのだ。

見たくないものは一切遮断した 不自然なロハスの世界 とか

茶こしを通したような純粋なものしか見ようとしない人の考え方とかに。


「対話」の考え方が衝撃だった。

チェコで上映禁止令をぶつけられた短編映画「対話の可能性」がかかってた。

私は今まで無意識のうちに

歯ブラシを差し出されたら マーガリンをぬって、

トーストを差し出されたら 歯磨き粉をぬってたかもしれない。

知らない間にたくさんの人を傷つけてたのかも と思うと、

恐ろしくてしょうがなくなった。


なんとなくゴミ箱にいれてしまいそうなものほど、案外大切なものかもよ。


与世山澄子


情熱大陸で気になってたジャズシンガー 与世山澄子さんの歌をききに行ってきた。


ほんとうに、もう、胸がいっぱいだった。


声というよりも、あつい感情みたいなものが直接わたしの心の中に入りこんできた。その感情がからだ中で大きく共鳴して、くすぐったいような、心地いいような、不思議な気分。


世界中の恐ろしい出来事を全て見てきたような絶望的な表情をしたかと思えば、子どものように無邪気にわらって見せたり。

表情 歌声 を含めて、彼女の存在そのものに圧倒されてしまった。


こんな素晴らしい人が日本にいるんだ それだけで幸せ。


アニーホール


1977 アメリカ

監督 : ウディ・アレン

主演 : ウディ・アレン、ダイアン・キートン


ニューヨークのTVやナイトクラブで活躍するコメディアンのアルビーは、テニスクラブでアニーと意気投合し、同棲生活を始めるようになる。だが、すぐさまお互いの嫌な部分が目立ってみえるようになっていく。
NY派のエンタティナー、ウディ・アレンが監督・脚本・主演し、アカデミー賞で作品・監督・脚本・主演女優賞を受賞した。が、授賞式には欠席。同時刻にN・Yのジャズ・クラブでサックスをプレイしていたという・・


この映画の世界がだいすき。


独り言のようなセリフ。 

気取ってないのにとびきりおしゃれなアニーのスタイル。

失笑すれすれのシニカルな笑い。


そして、現実を飛び越えたシュールな表現手法。


通りすがりのおばあさんに助言をもらったり。

「幸せですか」 と突然他人にインタビューしたり。

タイムスリップして、臨場感あふれる思い出ばなしを満喫したり。

幽体離脱して 心がそこになかったり。

心の声と言葉を両方味わえたり・・


ラブストーリーおきまりのサプライズも、ふたりを引き裂く憎み役も一切でてこない。

ただ、なんとなく良くなったり、突然ふいにだめになったり。 非合理さ加減に共感できる。


私はまだまだ未熟な人間だから、きれいに味わいつくせないけど、

きっと数年後に観たら今よりもずっとすきな作品になっていると思う。


みんなから鼻で笑われちゃうくらいにくだらないことでも、ばかみたいにお腹を抱えて笑える関係に憧れる。


Le Charm Discret De La Bourgeoisie


1972 フランス イタリア

監督 : ルイス・ブニュエル

出演 : ジャン=ピエール・カッセル デルフィーヌ・セイリグ フェルナンド・レイ ポール・フランクール


上品ぶった外見の奥底に、人知れぬ秘かな情熱や欲望を包み隠し、取り澄ました顔で偽善的な生活を送るブルジョワの紳士淑女たちの姿をルイス・ブニュエル監督が皮肉とユーモアたっぷりに描写した作品。


「人間はみんな氷山の一角しか表に出てないんだよ。モラルや法律のおかげでね。」


いつだったか誰かが言ってたな。  モラルよ ありがとう。


あれは夢だったっけ 現実だったっけ。


妙で魅力的な世界が交差するけど、この際、そんなことどうでもいい!

全編を通して突きつけられる 「欲」 という強烈なテーマ。


みんながやりたい放題したらこの世はどうなっちゃうの


みてみたいけどこわいこわい。



アザーファイナル


2002   オランダ・日本

監督 : ヨハン・クレイマー
配給 : ROBOT


2002年6月30日。日本でのワールドカップ決勝戦の6時間前に、同じアジアの中のブータンで世界最下位を決める「もうひとつの決勝戦」が開催されていた。

対戦するのは202位のモントセラトと203位のブータン。生活習慣は違うが不利な環境の中でサッカーを愛するという共通点を持つ二つの国。

開催に至るまでの両国の人々を3ヶ月に渡って追ったドキュメンタリードラマ。


もうすぐワールドカップがある。  うんあるねー。

毎回どっかで行われるのがあまりにも当たり前すぎて、「どうしてあるのか」なんて一度も考えたことなかった。


世界一を決めるだけのためにあるのか。


いや 絶対ちがう。それだけだったらこんなにわくわくしないはず。


飛行機を7回乗り継いでブータンにやって来たモントセラトの選手たち。

16人中7人が高山病に感染して寝込んでしまったり。

コーチが急死してしまったり。

審判がいなくなったり。

犬が横断したり。


ふつうに試合が行われるのが当たり前 と無意識に思ってたのに気付かされた・・


ひとつの試合。 そこにだどりつくまでに、いくつものドラマが折り重なっているんだな


小さなライヴハウスで開かれた交流会で

初めて耳にする異国の音楽に酔いしれる選手たち。

「歌詞はよくわからないけど、メロディーがいいね」


真っ二つに割れたトロフィーに泣けてきた。


よかった。うっかり 今まで大事なこと置き忘れてた。


ボールが転げまわって世界をつなげてく 粋な演出にやられたー


ブロークンフラワーズ


2006 アメリカ

監督 : ジム・ジャームッシュ

出演 : ビル・マーレー ジェフリー・ライト  シャロン・ストーン  フランセス・コンロイ  ジェシカ・ラング

配給 : キネティック・東京テアトル


恋人に愛想をつかれ去られてしまったドン・ジョントンのもとに一通の手紙が届いた。

差出人不明のピンク色の封筒の中には、ピンク色の便箋。タイプライターの赤い印字で「あなたの子供がもうすぐ19歳になる」と書かれていた。 ドンは気乗りのしないまま、ピンクの手紙の手がかりを探すため、アメリカ大陸横断の旅に出る。当時付き合ってきた女性に次々と出会っていくドン。はたして手紙の手がかりは見つかるのか・・


ジム・ジャームッシュ氏は いくつもの足跡をいたるところにたくさん残してくれた。


それを自分なりに拾いあげ 積みあげてく楽しさ。


抱えきれないほどのパズルのピ-スを家に持ち帰ったら、

無造作でもいいから ゆっくりと好きなように並べてみよう。


みーんな違う生き方してきたのだから、それぞれの解釈がある。


ふぬけたエチオペアンジャズが、これまた心地いい。