NICO


1995 ドイツ

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの歌姫。 アンディ・ウォーホルのスーパースター。 フェリーニ、ガレルの美神。 最後のボヘミアン・アーティスト、ニコの生涯。



彼女に触れたら焼けどしそう。

でも気になってしょうがない。


ニコはフェリーニの「甘い生活」という作品に、ほんの少しだけでてた。

ふらふらしてて みんなからちょっとはみでてて、強烈な存在感がある。


最も美しいものと最低に汚れきったものを併せもっているような

ぼーとしていながらも全てを見透かしているような



未だに謎だらけな人だけど、数十分間彼女の世界に入り浸れてしあわせでした。


ZUCKERBABY


1984 西ドイツ

監督 : パーシーアドロン

出演 : マリアンネ・ゼーゲブレヒト アイシ・グルプ

配給 : ユーロスペース 

さみしい孤独な生活をおくる太り気味の中年女性が、ハンサムな地下鉄の運転手に恋をした。彼女は彼を振り向かせるために奮闘する。


私も彼女が大好きになってしまった!!


単調な毎日。

歩きながら常にぼりぼり何かを食べてる。

ベッドでテレビを見つめながら晩御飯を食べる。

友達は多分いない。

にこりともしない。

ストーカーまがいにつっぱしる。

猫背。


ひどい状態・・

やりすぎの行為にちょっと不快・・

なのに。 なのに!

いつしか彼女に夢中になり、必死で応援してる自分に気がつく。


日常にかくれてたおとぎ話みたい。

最初は、何でもっと素敵なひとを主役にしないの!て思ったけど(失礼)

あとになってわかる。 彼女だからいい映画!


ロシアンドールズ


2005   フランス

監督 : セドリック・クラピッシュ
出演 : ロマン・デュリス  オドレイ・トトゥ  セシル・ド・フランス  ケリー・ライリー

スペインで他国の留学生仲間と共に暮らしていた学生生活から5年、あのグザヴィエが30歳になって帰ってきた。夢だった小説家への足がかりを掴んだ彼だがパリでは元恋人のマリアンヌとの関係も煮えきらず、行きずりの恋人たちと過ごす日々をおくっていた・・・



近所の犬を美化してかわいく描いたり、自分の分身を多めに登場させたり、怒られた直後の影響で親を不細工に描いたり・・

小さいとき真っ白い落書き帳買って、好き放題書描かなかった?

私はしたした よくした。主観はいりまくりのちょっとこわい自分の世界。でも結構お気に入り。ひとに観られるとちょっと恥ずかしいし困る。

そんな落書き帳みたいな映画だ。


みんな頭の中はごったがえしてるんだね。これからについていっぱい悩む時期だから共感できた。


その悩みをマトリョーシカ(ロシアンドールズ)にたとえるとは! うまいことゆうもんだな


manhattan  Woody Allen


1979 アメリカ

監督 : ウディ・アレン

出演 : ウディ・アレン ダイアン・キートン マリエル・ヘミングウェイ メリル・ストリープ

NYに拠点を置いて活躍するアレンならではのNY賛歌。1970年代終盤に製作された現代劇ながら、モノクロ映画なのが斬新で、公開当時は話題に。


夢から覚めたように突然かくれてた愛情に気付いたり、

社会的な目にやたらこだわって意地はってみせたり、

何だかよく分からないけど必要以上にあせったり、

何が最高だったか後になって気付いて手遅れになったり・・・・・

日々の変わりやすい気持ちをずらずらーと書き留めた日記帳みたいな映画!


芸術の好き嫌いはきりがない。

どんなに賛美された作品でも、何となく気に入らないならしょうがない。

自分がだいすきな絵を、この上なくけなされたらちょっと腹が立つ。

それって恋愛でも何でもあてはまる。

全ては主観の問題ってことか。


懐かしくてゴージャスなミュージカルメドレーが、勢いよく物語をころがしてくー にくいねこの。


f


1929  ドイツ

監督 : G・W・パブスト

原作 : フランツ・ベーデキント

出演 : ルイーズ・ブルックス カール・ゲーツ フリッツ・コルトナー

無垢で官能的、そしてモダン。この世のものとは思えないルイーズ・ブルックスの魅力満開。その妖艶な美しさで何人もの男を破滅させた踊り子ルル。彼女が最後に出会ったのは、“切り裂きジャック”だった・・・。ファムファタールを描いた名作。


やられたー!


彼女のおおきな瞳に。 くるくるかわる無邪気な笑顔に。 男じゃないのに・・


白黒だからこそ官能的

サイレントだからこそ恐ろしい


宿命の女の恐ろしさを描きたかったのはわかるけど、だからってこんなにひどい目に合わせなくたって・・

男のプライドがそうさせるのか。社会がそうさせるのか。この感覚はいろんなとこで出会うし、ちょっとだけ不快に思う。


彼女はこんなにも世界中のひとを魅了したというのに

トーキー時代を迎え、声が悪いと言われてあっさり失職させられる。

そして、ルルのイメージがあまりにも強すぎて、いつまでもルルと重ねられてみられた。


映画の力はすごいけど、強すぎてこわい。






Ko to tamo peva?


ユーゴスラビア  1980

監督:スロボダン・シヤン

ドイツ軍がユーゴスラビアへ進撃を開始する前日1941年4月5日。セルビアの田舎から1台のバスが首都ベオグラードに向けて出発した。小太りの紳士・気障な駆け出しの歌手・元軍人のプライドだけは高い老人。咳き込む病人。銃を持った狩り好きの男。ヴェールをつけたまま来た新婚夫婦。ジプシー二人。バスの運転手の親子。

小さなトラブルに会って廻り道をしながらも、のんびりとバスは行く。しかし、少しずつ少しずつ戦争の影が彼らの旅を歪ませていく・・


『だから俺はうたうのさ。

みじめなことは忘れようと。

みじめなのが夢だったらいい』


何度も何度もくりかえし歌われるジプシーの音楽が、頭から離れそうにない。

陽気に歌いあげた後のうつむく表情も。


田舎から首都へバスに乗っていく。たったそれだけのことなんだけれど、

道がおじいさんに耕されて通れなくなってたり

橋がぼろぼろになって渡れなくなってたり

普通の状態でなくなった理由をたどると、みんな「戦争」につながっていく。


爆弾ひとつで戦争のむごさを伝えるのは簡単なこと。

でも、急にそうすることなく、少しずつ生活が変な方向へ傾く様子をゆっくりと追っていく。


嘆きの言葉は泣き声ではなく歌声で。

涙をぬぐうハンカチの代わりにアコーディオンを手に。


アイドルたち


1969 フランス

監督 : マルク’O

出演 : ビュル・オジエ ピエール・クレマンティ ジャン=ピエール・カルフォン

配給 : ステップ・バイ・ステップ


1960年代パリ。記者会見とパフォーマンスを兼ねた「アイドル・クラブ」商会の発表会が幕を開けた。その目的は、ヤリ手宣伝マンらが仕組んだ三人のアイドル・ユニット結成のお披露目だ。
パリの誰もが愛する人気ナンバーワンの「狂乱ジジ」ことエロイーズは、優美で魅惑的な真のアイドル。ストリート系の危険な男、短剣のチャーリーは、持ち前の奇抜なパフォーマンスが大人気。占い師だった奇天烈な自己表現がウリの「魔術師シモン」は一発屋で、これに再起を賭けていた。
三人の熱いパフォーマンスも終了、質疑応答タイムとなり、三人は観客からの様々な質問に率直に答えていく。しかし、観客の一人が放った「兵役に就くか?」という質問にチャーリーが切れてしまい、会場は一転して険悪なムードに。マネージャー達はその場を取り繕おうとするが、三人のアイドルの告白は留まるところを知らずヒートアップし、記者会見はとんでもない方向へ進み出す。そして、3人に予想もしなかった結末が待っていた……。


不協和音みたいな変なうた。 

悪趣味すれすれのひっどいダンス。


でも大人気!大喝采! なぜなら 「アイドル」 だから!!


おしゃれなのか。

ただ狂ってるのか。

どっちか決めるのは時代しだい。


「アイドルの定義」

・大衆に好感をもたれること。

・金持ちの老女こそ最高の美女。

・皮肉は成功の敵。

 だってさ!


かつて大ヒットした商品が見向きもされなくなったら、新しいものをまた考えればいいだけの話。

でも、かつてのアイドルが見向きもされなくなったら!? 新しいひとをつくるの!?


いつまでたってもついてくる 消費とカルチャーの問題を 真剣に、かつとびきりゴージャスに立ち向かった作品。

一世を風靡したイェイェの時代だからこそこんなに素敵に仕上がったのでしょう。


アンダーグラウンド


1995 フランス ドイツ ハンガリー

監督 : エミール・クストリッツァ

出演 : ミキ・マイノロヴィッチ ラザル・リストフスキー ミリャナ・ヤコビチ

1995年度パルム・ドール受賞作  


1941年、ドイツ軍占領下のセルビアの首都、ベオグラードに住む武器商人のマルコは、レジスタンス活動を行うために、市民を率いて地下(アンダーグラウンド)で生活させた。彼は市民に武器を製造させて巨万の富を築きあげる。ナチスが去り、チトーの共産主義の時代を迎えても、マルコは市民を裏切り続けた。そして50年後の1991年、アンダーグラウンドの人が地上へ出た時、ようやく「祖国 ユーゴスラヴィアが失われていた」屈辱的な事実を知る。


映画を観て、むせび泣いたのなんて初めてだ。

ひどく不細工な顔をしてたと思う。


感情があまりにも刺激されて、何だか少し調子がおかしい。

今自分は映画を観てたのだっけ・・・


突然、自分の国が 「存在しない」 っていわれたら?

みんながばらばらになって殺し合いを始めたら?

敬愛する同胞や血を分けた兄に、あっさりと裏切られたら?


想像もつかない。 でも、実際に起こってたこと。


この監督のすきなところは、悲劇を大袈裟にたたきつけるのではなく、「人間」の視点で物語を進め、どんな時でもファンタジーを忘れないところだ。戦時中だって人は音楽に酔いしれたし冗談も言ったはず。


「地球全体が地下だ。」

そうかもしれない。 自分が当然のように信じていることが、地球の裏側では、疑いようのない大嘘かもしれない。


「正しい人間はとても暮らせない ムリだ。」

地下の中の暮らしに対する言葉。

じゃあ 地球全体が地下だったら・・・?

正しい人間って・・・?


何百人が殺されたから 街が壊滅されたから、戦争なのではない。

あんなに慕ってた兄弟が殺しあう。 同胞が殺しあう。 この状況を生み出させる何かが 戦争なのだと思う。


生涯忘れられない大すきな作品。



が、テレビにでてた。


彼女のことそんなに好きじゃなかったけど、先日むしょうに気になる人になった。

自分と比べて、とっても高いところが彼女の「基準地」なのだと思う。


「病気になった。でもいいお医者さんだしいい病院だし、何も怖いことってないじゃないですか。」


「注目されるのが大嫌い。知らない人に興味をもたれるのがいや。若くて有名になるなんていいことないですよ。あきらめたことが増えました。」


「勉強って、予測のつかないことが何もないじゃないですか。思い通りにいくし。安心できるものだから、すごく好きでした。」


「できないことが悔しい。」


彼女の考え方に驚きつつも、筋が通ってるため納得し、自分の中で変な化学変化がおきる。


今までなんて無駄な感情にふりまわされてたんだろ・・ あーあ。


ラビット


だいぶ前、 ちょっと前にいってきた。忘れそうだからかいとく


2つみた。

1906 年4 月のアニメーション映画誕生100 年を記念して製作されたオムニバス・アニメーション『TOKYO LOOP』と実験的アニメーションをあつめたイギリスのやつ。


ザ・映像の洪水。

いっぱいありすぎて、いろいろ吸収しすぎて、ごちゃごちゃになった。気分を害する嫌なのものもあったし前世みたいに気になるものもあった。数日たっても明確に覚えてるのが、きっと私のお気に入りなんだろうと思う。


で、


安易だけどパンフレットの表紙にもなってた作品 「ラビット」が、一番気に入った らしい。

きっとdvdならなさそうだよね。ネタバレしちゃえーえーい。


男の子と女の子が楽しそうに原っぱをかけめぐる。

  むじゃきだねーおしゃれだね  割とリラックスして鑑賞。


なぜかものには名札のように名前が表示されてる。

  ふーん。子ども用の英語テキストみたい。


うさぎをつかまえる。

  夏休みの観察用かな!ちょうちょとかのかわりかな!


家に持ち帰り、うさぎを包丁でまっぷたつにかっ切る。

  ・・・・!


うさぎから変な生き物がでてくる。

  魔法じんぐるぐるにでてきたのに似てる。


その生き物の周りに虫がまとわりつく。邪魔そうに顔をしかめる変な生き物。突然手から光を発して、ダイヤに変える。

  ・・・・!!


喜ぶ子どもたち。

  半端ない喜び方。こわい。


どんどん虫を集めようと、トマトの缶をあけまくる。どんどん虫がダイヤが増えていく。

  狂ったようにまた喜ぶ子どもたち。


トマト缶がなくなったので、補給しに街へでる。

  大人顔負けの行動力・・


しかし突然!いろいろあって、変な生き物はうさぎに食べられ姿を消す。そしてうさぎはどこかへ脱走。魔法は解け、ダイヤは虫に変わり、家中が虫まみれになる。

おしまい。


テーマは「欲」 

どこにでもあるけれど見えにくいテーマだというのに、

あまりにも分かりやすすぎて、あからさますぎて、短すぎてあっという間で衝撃でした。


無邪気そうな子どもにさせるところがすごい・・。


かわいさと残酷さを一気のみした気分。