ヨシカズに電話をかける。


そう。


飲み会という方法で

ヨシカズに会うために。






自分が本当にかわいかったら、そこまでしなかっただろう。

自分のプライドよりも、気持ちに正直になっていた。



私の気持ち。。。


ヨシカズが好きなんだ、と思ったから。



ううん。


この時点では、まだそれほど好きではなかったのかもしれない。


ただナンパされてHしただけ、になりたくなかったのかも。


でも嫌いじゃなくて、もっと会いたいと思ったのは事実。











飲み会というキーワードのおかげで、ヨシカズは2つ返事で快諾してくれた。



こんなに簡単にオッケーされると、ますます自分がバカらしく思えたと同時に

ヨシカズの気持ちなんて期待しちゃいけないんだ、と思い知らされた。








なのに

ヨシカズに会えることが嬉しくてたまらない自分がいて

本当にヨシカズにハマったんだと改めて気付く。








飲み会は2:2で、と決定したので

私はカヨを誘うことにした。



このとき職場の同期で一番仲が良かったし、

カヨは彼氏はいたが、飲み会が好きだったので

断られないだろうと考えたから。



案の定、カヨは飲み会の話に乗ってきてくれた。








ヨシカズとの飲み会の日。

それはあっという間にやって来た。

ヨシカズに電話で勇気を振り絞り、会いたいと告げた私。

ヨシカズは私の気持ちなんて知る由もなく、あっさり逃げられた。







それから数日後、久しぶりにサチと遊んだ。

サチはマサルと別れたことに触れたあと、

ヨシカズのことを聞いてきた。



「ユカ、あれからヨシカズとはどうなの?」

私は好きになってるっぽいこと、

会いたいと言ったが最近忙しいと逃げられたことを

サチに話した。






「そっかぁ。

ユカ、ヨシカズのこと本気になったっぽいね。

実は昨日さぁ、

ヨシカズから電話きてさ。

遊ぼうよ!って。

飲み会しない?って言ってたんだよね。

私はユカと遊んだら?って

言ったんだけど。」








ヨシカズの忙しい、は口実で

私と2人で会いたくないってこと?






ショックだったが、教えてくれたサチに感謝だった。






いくら忙しいと言ったって、仕事でどうにも出来ない忙しさとは違う。

ヨシカズは私に対して時間を割く努力をしない、ということ。

一抹の不安は現実となった。











ここで深入りせずに、ヨシカズなんてどうでもいい!となれば良かった。


そうできれば良かった。






私は悔しい、なんで??と思いながらも


ヨシカズを軽蔑するどころか、なおさら会いたい!!と思った。




どうすればヨシカズは誘いを断ることなく会ってくれるのか。





会うためには・・・

私は恥もプライドもなく、ヨシカズとの飲み会をしよう。


そう思った。









バカにされてても、それでもヨシカズに会いたい。

本心だった。

マサルと別れてから、寂しさに襲われることよりも

ヨシカズとのこれから、を考えることの方が多かった。








マサルと別れて数日後、ヨシカズに電話をしてみた。

すぐにマサルと別れたことを告げる。





「えっ?!

別れたの?

うまく行ってなかったの?」

ヨシカズは驚いていた。



そんなヨシカズの反応に一抹の不安を覚えた。






元々、素直に自分の気持ちを表すのが苦手な私。

なんでうまく行ってると思ってたの??

なんて聞けなかった。





ヨシカズは遠距離の彼女とうまく行ってるんだ…

そう自己解釈した私がいた。








凹んだのを悟られないように、ヨシカズに聞く。




「今度、いつ会える?」



大したことじゃないかもしれないが

この一言を絞り出すのに勇気が必要だった。




好きになった方が負け、なんて言い方があるけれど


当たってるなぁとつくづく思った。


相手から想われていると、自分の思うように・言いたいように


深く考えることなく、ある意味自分らしくいられるのに。



先に相手を意識したり、好きになってしまった場合って


自分が傷つきたくないから、些細な質問も遠慮したり、


言いたいことなんてまったく伝えられなかったり。。。













そんな私の気持ちなど、ヨシカズは知る由もなく



「うーん。

最近忙しくてさぁ。

また連絡するから!」



あっさり、さっくりと電話終了。。。










変に期待し過ぎてた自分がバカみたいだった。

カヨたちと飲み会をして少し経ったころ、


カズヤから電話がかかってきたことがあった。



大した内容ではなく、暇してて・・・なんて感じで。








トシとHしてしまった私はこの前の飲み会のことを言われるのが


たまらなく恥ずかしかったが、仕方ない。


「カヨとはその後どう?」


「連絡取ってるよ^^」




カヨから話は聞いていたが、聞いてみた。


カズヤはカヨのことを気に入ったが、好きの一歩手前という感じだった。


カヨは、というと、


彼氏の方がやっぱり好きだという感じだった。
















カズヤの元カノとは、何度も面識があった。


控えめだが笑顔がかわいい子だった。




結婚する話も出ていたカズヤと元カノだったが


半年ほど前にカズヤの元カノは・・・






交通事故で亡くなった。







車同士の正面衝突。


ほとんど即死だったらしい。


お通夜にも告別式にも参加させてもらったが


まるで実感がなかった。






ドラマの中にでも紛れ込んでいるような錯覚さえ起こしていた。




お通夜のときなんて特に。


布団に横たわっているカズヤの元カノは


綺麗にお化粧されて、今にも起き出しそうだった。








カズヤは元カノと死別した直後、とても1人にしておける状況じゃなくって


マサルたちが交互にカズヤの元へ行っていた。








そんなカズヤが最近やっと以前のような笑顔を見せてくれるようになって


みんなと安心したのをはっきりと覚えている。















カズヤに新たな出会いを、と簡単に考えて飲み会を企画した私。


彼氏がいるカヨを気に入るとは、


Hまでしてしまうとは驚きの連続だった。


が、


カヨはカズヤに彼氏の話をしていない。


私も余計なことは言えない、と思った。












他愛もない話の中で、トシの話題になった。


「トシはさぁ・・・」


カズヤが言う。





「何?」


「前からユカのこと好きだと思うよ。


俺もはっきり聞いたことないけど、


見てたら分かるって。」







驚いた。


意外だった。


マサルと付き合ってた私のことを


・・・好きだった??





でも、驚きながらも


思い当たるフシがあった。





仲間たちで遊んでいると


ふとしたときに視線を感じることがあった。


私とマサルが楽しそうに話してたりしたときに。。。




マサルも「トシ、ユカのこと好きかもな。」と言ったことがあった。









なんだか良く分からない。


トシのことは本人に気持ちを言われたわけではないので


置いておくとしても、トオルの事だってある。。。










せっかく仲良くなった仲間たちなのに


このままじゃバラバラになる予感がした。







同じ布団で寝ている私とトシ。


ベッドの上のカヨとカズヤは


Hし始めている。






変な状況。。。


酔っていたこともあり


完璧に冷静さを失っていた。








トシが私の方を向いたので


私もトシの方に思わず顔を向けると


トシが優しくキスしてきた。








拒否できない。。。





ううん。


むしろ全然嫌じゃなかった。


拒否する気にはまったくならなかった。








カヨたちがHしている同じ部屋で


こんな風にひとつの布団に入ってたら


こうなっちゃうよなぁ。。。






でも・・・


別れたばかりのマサルとトシたちは友達同士だし。


さすがにまずいな、と思った。






そう思ったはずなのに、


そんな思いは一瞬で消え、


結局流されてしまった。





トシとHしてしまった私だった。












次の日、私は仕事だった。


私の勤め先はシフト制の仕事だったため


同じ勤務先でもカヨは休みだった。









トシとは成り行きでHした、と思わざるを得なかったが


後日、カズヤから聞いた話に驚いた。