※ピアノ話についてのおさらい
20年という長い空白期間を経て、2018年1月からピアノレッスンに再び通っています。
(登場人物)
モネ先生=私の現ピアノの先生
約3ヶ月前にピアノの発表会が終わり、日常生活が戻ってきた。
↓発表会の記事はこれとか。
そして中断していたシューマンのピアノソナタ第2番全楽章のレッスン(とりあえず第1楽章から復習)に戻ったのだが、肝心の私の指や感覚がちっとも戻らずこの数ヶ月、超絶苦労した。
数週間もあれば元の演奏レベルくらいには戻るだろうと思っていたのだが、自分の実力をある意味舐めてた。私、自分で思ってるほどうまくなかったわ笑
↓元の演奏レベルはこれくらい
1ヶ月経ってもち~っとも弾けなくて、ああでもないこうでもないと毎回モネ先生の指導が入る。中断前のレッスンでは言われなかった内容もあり、前は言われなくてもできていたことを思い知る・・しょぼ~ん。
あっという間に2ヶ月が過ぎ、ようやく人前で弾いても恥ずかしくないくらいまでに戻ってきた。
テンポはゆっくりめだけど。。と思っていたが、大体♩=110〜115くらいで弾いていた。
モネ先生も意識しなくてもだんだん早く弾けますよ、と言っていたが、本当に気づかない間に中断前(♩=100前後)よりだいぶ早く弾けるようになっていた。
(それでも楽譜の♩=144の指示は無理。120〜125くらいでまとめたい。)
↓人前で演奏した話(ピアノの弾きあい会に参加した)
この頃ようやく引き続き第一楽章が中心ではありながらも、第二楽章に突入。
初めて第二楽章の演奏をモネ先生に聞いてもらったところ・・・
モネ「前より断然上手になってますね。よく歌えてしかもほぼまとまってる。」
(前は突然ぶっこまれた発表会により、エッチラオッチラ程度で中断したからってのもある)
実はそうなんじゃ。
私も二楽章を練習している時に
「あれ?前はメチャクチャ弾きにくかったのに、今はなんだか全体がよく見える~気がする~」
と思っていたのだ。
その理由は多分・・
中断前のレッスンで指摘をうけた箇所を丁寧にさらったことに加え、恐らく発表会でラフマニノフを弾いたことがあると思う。
ラフマニノフの複雑な声部の層に比べれば、シューマンの内声外声なんてシンプルで素朴。
しかもこの二楽章はロマン派であるにも関わらずちょっと古典派の形をしているから特にわかりやすいのだ~。あもちゃん、古典派大好物☆
1楽章に苦戦していたときは、
(うぐぐ~ラフマニノフのヴォカリーズなんか弾いてるから指がなまくらになってしもうた)
と自分で自分を恨んでいたのだが、いいこともあってよかった。
とはいえ、2楽章だって完璧なわけではないので指導がビシビシ入る。
モネ「このrit(ピンクの丸)はあもるさんの知ってるritじゃないと思ってください。」
私「は?」
ここだけじゃなくこの2楽章にはびっくりするほどritの表記があり、しかも上記写真のようにまるで弾丸のようにritが乱れ飛んでいるのだ。
私(そんなにrit書かなくてわかってるってば!だんだんゆっくりしていくんでしょ〜。シューマンってほんとしつこいわ〜。旦那にしたくないタイプ!!!)←コラ!
と思いながら、初めてritが登場するあたり(上記の写真の場合は最後から5小節あたり)から何度も乱れ飛んでくるritを無視(笑)して、だんだん遅くしながら演奏を終了させていた。
rit(ritardandoの略称)=音楽の速度標語の一であり、テンポを次第に落としてゆく表現方法を指す。
広く言われている言い方だと、「だんだん遅く」ですわな。
それなのに・・・
モネ「シューマンの「リタルダンド」や「rit」の扱いは本当に気を付けないとダメですよ。シューマン・リットと言われるくらい特別なritだから。」
モネ「極端な話、ritとある部分だけ遅く、ritのない部分はインテンポ(もとの速さ)と考えてもらっていいです。」
私「えーーーーー!!!!」
つまりピンクのところだけ遅く、青はもとの速さらしい。
ritは「だんだん遅く」と思っていた私はしばし混乱。
「だんだん」はどこへ・・・?
シューマン・リットを理解した上で先生の前で再度この箇所を弾いたのだが、うねうねして細かっっ!!!
モネ「そうそう、そんな感じ。」
私「こまかっっっ!!!」
モネ「シューマンって自分の曲を他人に勝手な演奏されるの、嫌だったんでしょうね。テンポの指示以外もいちいち細かいんですよ。」
私「自分は結構フリーダムで勝手気ままな曲作ってんのに〜!?」
モネ「・・例えば笑?」
私「このソナタ2番はかなり整然としてますけど、むしろ例外って感じ。例えば・・ん〜」
モネ「あ!謝肉祭とか?」
私「そうですそうです。あれ、結構無茶苦茶じゃないですか笑」
モネ「確かに。でも人には指示が細かいんです笑。神経質だったみたいですしね。」
私「あ〜そうらしいですね〜。」
自分はいいけど他人の勝手は許さないとか、旦那にしたくないタイプだわ〜。←本日二度目。
クララ(シューマンの妻。超有名ピアニスト)をいろんな意味で尊敬する!
私の中ではシューマンと言ったらミケランジェリ。
高校生のころこの謝肉祭から数曲弾いたのだが、なんかこう、シューマンのチリチリと乱れる心やまとまらない思考の模様を楽譜から感じ取っていた気がする。
でもそういうところ含めてシューマンが好き。
このソナタ2番の2楽章終盤で伴奏を弾く左手に右手を重ねて演奏する箇所があるのだが、クララがシューマンを後ろから抱き締めている、そんな感じがする(シューマンがクララを、ではない笑)。
シューマン・リットかあ・・・
誰か何か書いてないかな〜とGoogle先生に聞いてみたところ、こんな記事を発見!
「シューマンが「rit」と書く時、「ルバート」の意味で書いていることがあるから注意して。」
モネ先生は「ルバート」とまでは言わなかったが、ほぼ同じことではありませんか。
しかもしかも
「「>」(アクセント)はその音に「表情が欲しい」ということ。決して強く弾く訳ではないのよ。「表情をのせる音」だと思って弾いて。」
と記事にあるが、モネ先生も同じこと言っていた。
2楽章でアクセントのあるところを強めに弾いたら
モネ「ここはアクセントだと思わず、深い音を出す、そんな意識で弾いて。」
アクセント=その音を他の音よりも強く
強く弾くアクセントなのに強く弾いちゃダメ、とか禅問答か何かですか・・?
というわけで、ようやく未知の第3楽章に突入いたしました。
(と言っても1楽章も2楽章も練習し続けなければならない、という地獄の全楽章修行。最終的には全4楽章を通して演奏。・・30ページもあるんですけど・・・><)
3楽章を譜読みして気づいたのだが、1楽章も2楽章もそして3楽章もアウフタクトが多くて、このズレ感を楽しむ曲なのかも、とか勝手に思いました。
な〜んて勝手なこと思ったらシューマンに怒られちゃうかしら。
ほんと旦那にしたく・・・略。