年末年始に神社に行かれる方多いかと思いますが、その神社はどちらの神社でしょうか?

 

この年末とお年始、人混みを避けたい方にお薦めの神社があります。地元の神社です。日本中、いたるところに神社はあります。新興住宅地だとないかもしれませんが、それでもその近くには昔からある神社があるかと思います。無名かもしれませんし、神職の方がいないかもしれません。また、立派なお社ではないかもしれません。しかし、御由緒を読んでみると実は何百年、あるいは千年以上の古い神社であることも珍しいことではありません。

 

有名な神社でなくても歴史の古い神社がいたるところにあるのが、日本の凄いところです。昨年、日光でお参りした神社は、社殿の御造りが立派ではなく、町内によくあるようなお社だったのですが、歴史は古くて歴史上の人物がお参りした碑と歌まで残っているような神社でした。村社的神社のため社殿にはもともとお金をかけていないような神社のようでした。お金はかかっていませんが、お世話はしっかりされていて、こういう神社もあるんだと改めて神社の凄さを知りました。

 

実はそうしたことを知らないだけで、お参りしてみると凄い神社は日本中のご近所にあるんだと思います。

 

この所、遠くにいながら故郷の歴史・神社を見直しているのですが、私の生まれた町内にあった神社は、村社みたいなもので、町内で維持している神職がいない神社で、御由緒などどこにも書かれていませんが、地元の歴史家の本から創建500年近い神社であることがわかりました。また、私が住んでいた町内の隣の町内には、地元で二番目に古いとされる神社があり、5世紀の創建であったことに驚かされたものです。

 

そういえば、江戸時代に畏れられ信仰も篤かった板橋の縁切り神社は、道端の小さい神社ですがご近所の人がきっちりお世話をされていて今も信仰篤い神社です。それを伝え聞いてお参りした私は、こうして護られているから今も信仰が篤く、そしてだからこそ護られているという思いを強くしたのでした。

 

歩道ぐらいの幅の道端にある縁切り榎のお社、ここに列ができることもあるほど信仰厚い。縁切りとは、悪い縁を断ち切り、良い縁を結んでくれるということ。

 

私が現在住んでいる地域にある神社はあまり古くないかと思っていたら、北にある神社は800年ほど、南にある神社は600年ほど、南東にある神社は350年ほどの創健社に囲まれた立地で、一番古い800年経つ神社の氏子地域ですが、この一番古い神社は無人の神社でありながら、お祭りなども立派に行われている神社でもあるんです。

 

とはいえ、古ければいいというわけではありません。古くても誰からも見向きもされない神社より、新しくてもしっかりお世話されている神社こそ、私たちをしっかり助けてくれます。

 

このブログで何度もとりあげている『御成敗式目』の言葉は、物事が全て依存しあい繋がっていることを表した言葉です。そしてだからこそ、身近な神社にお参りすることが世の中を変えていく第一歩ではないかと考えるようになりました。全て繋がっているからです。今気づいたのですが、これ二宮報徳(金次郎)の教えにも繋がっています。人は、言葉を変え表現を変えながら何度も同じことを伝えてきたということです。

神は人の敬に依りて威を増し

人は神の徳に依りて運を添ふ

 

私は引っ越しをするときは引っ越し先の神社・お寺の様子を見るように、と機会あるたびに周りの人たちに言っています。小さな神社・街中の通りにあるような神社でもきちんとお世話されている神社のあるエリアは安心して住めるだろう、と。そしてそれはお寺にもいえるからです。歴史の古い神社でもちゃんとお世話されていない神社のあるエリアを歩いたとき、凄く冷たい雰囲気がありました。一方で通り沿いにあるような小さな神社でもきちんとお世話がされているエリアではその一角の雰囲気があたたかいです。

 

そしてこれはもし身近にそういう神社があって放置されているようだったら、その神社の御世話に奉仕することで変わっていくのではないか、とも思います。華やかなようで殺伐としたところも多い現在、こうしたところから世の中を変えていくことができればいい、と最近よく考えるのです。わずかな一歩も大勢の人が踏み出すようになれば大きな一歩に変わっていくのではないか?と。

 

いや、自分は無宗教だからとか、神社に興味はないから、という方は、神社は神様ではなく地域社会だ、と考えてみてください。地域社会の象徴が、神社であると考えると、また違った見え方がしてくるかもしれません。

 

 

 

 

 

あなたの神様は身近にいらっしゃるということを歌われている、歌う神主 壮紫さん

「あなたの神様」は、言葉を飾らず神職としてわたくしが皆さんへ伝えたい事をストレートに唄いました。 わたくしは現在17の神社を兼務しておりますが、どの神社も人の気配なく杜の中にひっそりと佇んでいます。 そのような神社が皆さんの住まいの近くにも在るのではないでしょうか。 全国約80000社のほとんどがそのような小さな御社です。それらの御社は時代の流れで今後無くなってゆくと危惧しております。なぜなら、現場にいるからこそ感じる氏子離れが顕著だからです。氏子が減れば即ち神社を共に支えてくれる人が減るという事。当然、神社は衰退していきます。 有名で人で賑わう大きな神社ももちろん素晴らしいですが、わざわざ遠くへ行かなくても、皆さんの人生に寄り添っている神様は実はとても近くにいます。 今一度、近くの神社にお参りしませんか? どうか「あなたの神様」をこれからもずっと大切にしてくださいませ。 

歌う神主 壮紫 拝

 

神社掃除を続けて神社を復活させている記録↓このテーマを是非辿ってほしいです。

 

 

 

 

 

 

神職でもある涼恵さんが歌う君が代

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