「神様の御用人」シリーズ、10巻全部読み終わったのですがラスト、こういう終わり方かあ~と凄く納得した最後となっていました。

 

実は、この主人公の気持ち、私が以前から考えていたことと同じような心境になっていたのです。私はできていないのですけど・・・。

 

しかも、このシリーズの最後の1冊は背景にずっと神議(かむはかり)があります。大変なことが起きて、神様が集まってずっと会議をし続けているのです。この作者、本当に凄い方と思いました。このシリーズは、神様のお話でありながら、私たち日本人の生き方の本となっています。記紀は、日本人の取説(トリセツ)ですが、そのトリセツの解説本ともいえるのが「神様の御用人」シリーズで、この本を読むとどのように神様と付き合っていけばいいのか、私たちはどのように生きていけばいいのか、わかるようになっている本といえるかと思うのです。物語を楽しんで読むと、そうしたことまでもが学べちゃうというわけです。

 

このシリーズは、全体は繋がっていますが、各章毎のエピソードは完結するような作りになっています。その章毎に神様の御用を利くという物語になっているのですが、ラストに近づくにつれてその展開が長くなり、1冊全てが同じ神様となり、ラストの9、10巻は前後編の物語となっていました。だから本の表紙も繋がっているのです。

10巻は特典付を購入したので帯がついていなかったのですが、帯がないほうが絵の繋がりがわかりやすいかもしれません。この前方に咲いている青い花にも意味があります。本を読むとこの絵は素晴らしいと思います。1巻から全て同じ方の絵での装丁ですが、この絵の力も素晴らしくて、以前からの持論、装丁がいい本は本そのものも良い、そのままのシリーズだったのでした。

 

先日、漫画家の山下和美さんについて書きましたが、最近終了した「ランド」は、過去に東日本大震災を思わせる津波が登場しラストにはまるでコロナのような疫病まで登場してきて、山下和美さんは現実世界と繋がって驚いていると語られていました。そしてこの「神様の御用人」シリーズのラストは、東日本大震災を思わせる地震が神様の眷属の怒りで起き、それを神様たちがそれ以上のことが起きないように神議をしていた設定となっていました。今の私たちが現代を語るとき、東日本大震災やコロナ禍は避けて通れないことなんだということです。これから、コロナ禍が出てくる本はたくさん登場すると思います。それほど世の中、人々に影響を与えている出来事だからです。

 

ところで、「神様の御用人」の10を読みながら思い出したのは、桜井識子さんの「神仏のなみだ」でした。現在、スピリチュアル系、神様などが見える方の本がたくさんあります。私は読もうかどうかパラパラしてから読みますので、読まなくていいか、と思う本が多い中、この方の本と「スピ☆散歩」だけは何冊か読んでいます。この「神仏のなみだ」に登場するのは東北の東日本大震災を一生懸命食い止めた神様仏様の姿で、皆様方が疲れて切っておられるということだったのです。つまり神様仏様が食い止めなければ被害はもっと凄いものになっていたということなんです。それが、「神様の御用人」での神様の姿に重なって見えたのです。「神様の御用人」は最初から最後まで、人が神社にお参りし感謝することで神様が強くなり私たちを助けてくれるということを一貫して語っています。御成敗式目の「神は人の敬によりて威を増し、人は神の徳によりて運を添ふ」で始まる物語なのですから。

 

そして東北のほうは素朴な信仰が関東などよりは残っていたから、あの程度の被害で済んだのかもしれません。あの程度といったって世界中が驚いたほどの甚大な被害です。だからこそ神様仏様も疲弊してしまいました。でも、その神様仏様の力を復活させていくのも私たちなんだと思うのです。そんな本を桜井さんがまた出されていました。5月4日出版ですから、本屋によって出回る時期はまだ先かもしれませんが、私は運よく一昨日見つけたんです。私の中でのタイムリーな登場でした。

それが「神様のためにあなたができること」。これは、桜井さんが過去にお参りしてきた神社などで出会った神様がその後、桜井さんの本を読まれた方々が大勢お参りすることによって元気になられている、という本なのです。この中に私がツィッターでフォローしていて気になっていた神社があって、凄く納得してしまいました。私は桜井さんの本を全部読んでいるわけではないのですが、これを読んだら今までの本全て読みたくなってしまいました。これには納得することも多いのです。本ブログでは何度も書いている靖国神社も本書に登場するのですが、これについても凄く納得しています。確かに靖国神社は私が初めて知ったころ(この頃はお参りはしていなかったんです。残念なことに)と今では全然違う神社かと思うほどに姿まで変わっているからです。本書を読んで、なるほどそういうことか!と思ったり、遊就館で8月15日(それ以外の時も)毎回熱く解説される歴史の某先生がいらっしゃっるのですが、その方が語られているのも応援になっているのだろうか?などと考えたりさせらたのです。その8月15日恒例の解説の時の遊就館の中に来られる人たちの人数も年々増えているように感じます。本書によると、靖国神社は今どんどん神様が生まれ変わっているようなので、もっともっと素晴らしい神社になっていくようなのです。なんといっても日本で一番神様がたくさんいらっしゃる神社は靖国神社ですから、そうなっていった時どうなるんだろう、と思うほど楽しみになりました。桜井さんは、いくつかの神社などについては今度も様子を見て報告したいとかかれていますので、きっと「神様のなみだ」の東北の神仏についてもまた報告してくれるのではないでしょうか。

桜井さんが、本に書くのは多くの人にこうしたことを知ってもらいたいから、お参りしてもらいたいから、だそうです。

 

 

桜井さんがおっしゃっていることは上記したように御成敗式目に書かれた「神は人の敬によりて威を増し人は神の特によりて運を添ふ」と一致しています。そしてそれは「神様の御用人」に書かれているように願いごとばかりするのではなく感謝することが大事であるということとも。

 

私はこのブログで、頑張っている神社についていくつかご紹介したことがありますが、こうした神社は日本中にあって、それを応援している方々もいるから頑張られていらっしゃるのでしょう。廃れていく神社もあるかもしれませんが、再生している神社も多いのだと感じるのは、やはりこれだけ神様や神社を扱った本、小説、漫画、アニメ、ゲーム等がたくさんあるからであり、神社参拝時に参拝客が多いと感じることが以前よりも増えたからです。

 

それは御朱印人気もあるからかもしれません。御朱印本も次から次に出てきて、ツィッターの神社アカウントでは御朱印のことが告知されていることも多いです。最近ではお城印とか他の場所にもその人気が波及しています。ツィッターでは神社アカウントは必ずフォローしているのですが、以前はその増え方は少しずつだったのですが、最近は一気にアカウントが増えることが多いです。そして神社HPもリニューアルしたり、あるいは新しく作られているものもあったりします。私は定期的に神社の検索をしているので、今までなかったけどできたんだ\(^o^)/と喜んでます。やはり神社のアカウントがあると、遠方の神社の場合情報が得られやすくなるので嬉しいですし、また需要もあるのだと思われるのです。

 

これはいいことだと思うのです。そして、こうした神社にお参りするとき、遠方の有名神社もいいですがご近所の小さい神社はもっと大切であることを認識していただければと思います。私は町中、住宅地の一角にあるような神社が大好きなんですが、過去最高の神社を最近見つけました。神様の名前はわからなかったのですが、公園の一角にあってその公園名から弁財天様だと思います。地図で見ても公園名しか神社を思わせるものはないようなそんな小さい神社です。その公園は小さいながらもとても清々しくて居心地がよかったです。そして何よりも子供たちが遊んでいたんです。最近公園で遊ぶ子供たちってあまり見ないですが、そこではいい雰囲気の中子供たちがあそびまわっていました。きっと神様が見守ってくれているんだろうなあと思わせました。私はここをほぼ一周して帰ったのですが、考えてみたら周りの住宅地の雰囲気もすごく良かったんです。私は、引っ越しをするときには、周りに良い雰囲気の神社があるかどうかは重要だ、と友人・知人にはいつも伝えていますが、またそうした考えを更新してくれた社でした。

 

榊は青々として沢山、しめ縄もあって、きっと毎日お世話されているんじゃないかと思います。鳥居もかわいいですよね。後ろに見えるのが公園で中には小さい滝もありました。弁財天様なんですね。

 

 

あるいはこうした神社を自分たちで育てていくのもいいのかもしれません。

 

「神様のためにあなたができること」で紹介された於菊稲荷神社

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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