春休みの時期です。すでに春休みなっているところもありますし、これから春休みのところもあります。

 

大人になると春休みなんて関係なくむしろ年度末・年度始まりで忙しい時期となりますが、学生にとっては短い期間でも学校がお休みの時期ですから、この時期の週末にお子さんに合わせて旅行されるご家族、あるいは中高生ぐらいなら友達同士でちょっと遠出、大学生なら旅行される人も多いでしょう。

 

せっかくですから、この春休みに日本=天皇について探究してみませんか?

 

もうすぐ御代替わりがあるため、このところ多くの天皇、皇室関連の書物が出版されています。今の時期、普段は出版されないような本がどんどん増えている時期であり、日本を知る手がかりを手に入れる最適の時です。

 

出版されたばかりの江崎道朗氏の著書。「天皇家百五十年の闘い」は副題に「日本分裂を防いだ『象徴』の力」とあるように、いかに明治天皇から今上天皇に至るまで天皇が日本を守られてきたかが書かれています。特に戦後の日本での、昭和天皇と今上陛下の道は苦難の連続でした。特にひどいのは、その天皇陛下の戦いが孤独であられることです。本当であれば君民共治の我が国で天皇が戦うのであれば、国民が天皇を支えるのが本来の姿でありますが、その国民が天皇を裏切っている状態が現在の日本だと私は考えています。

天皇は国民の敬によりて威を増し国民は天皇の徳によりて運を添ふ

 

それは天皇と皇室への無知であること(教えられていないこと)、そして無関心であることが大きいと思います。だからこそ、このような御代替わりの時期にこそ、天皇についてもっと関心を持ち、知識を深めてほしいと思います。というのも、天皇陛下と皇室が日本にあらせられることこそが日本が日本であり続けられる大きな力となっており、私達はその恩恵を受けて安寧な生活を送ることができているからです。

 

実は私は若い頃、「天皇なんて税金の無駄だ!」と思っていてそれを親に言って大喧嘩になったことがあります。無知は恐ろしいと思いますが、歴史と神話の学びなおしを始めた時に、神社と天皇の重要性に気づかされました。その学びなおしがなければどうなっていたかと思うと我ながら恐ろしいです。

 

しかし私は特別なことをしたわけではないのです。ただ古事記をきちんと読み直しただけなのです。それだけで神社と天皇の重要性を認識させられ、天皇と神社に興味を持つようになりました。そこに歴史の学びなおしがうまくリンクしていきました。ネットで色んな情報が入るようになったことも大きいかと思います。ネットサーフィンをするようになって約20年。最初の頃、情報の海におぼれそうになってわけがわからなくなったことがあります。しかし、そうしたことを繰り返しているうちに、ある日そこに1本の道が見えたのです。それが日本の真実の姿でした。ネットの凄いところは、検索するとそれに関することがすべて紐づけられることです。偏った情報しか知らないと新しい情報が出てきたときに流されやすくなりますから、得られる情報は得ていた方がいいと思います。ただし、最近は普段検索していることに合わせて検索情報が紐づけられることは頭に入れておいた方がいいと思います。つまり自分が欲しい情報しか見られなくなってしまうのです。

 

 

このブログではなんどか江崎さんをとりあげていますが、江崎さんは皇室とインテリジェンス両方にお詳しいので、明治以降の日本の歴史について通しで知るためには、江崎さんの本が一番いいと思います。江崎さんの本を読むと今までわかりずらかった日本の近代史が驚くほどわかりやすくなりますが、この本はさらに天皇がテーマですからより一層日本についての知識が深められます。そして、天皇陛下の御言葉から始まった御代替わりについて、改めて考えさせられるのです。私達は本来であれば、日本人みなこの機会に天皇と皇室について考える時だったのですが、多くの人がメディアの誘導により違う方向へ目を向けさせられてしまったのです。そしてなぜそれを許してしまったかといえば、それは無知からなのです。私はたまたま天皇について興味があったため、第一報から違和感を感じここに書いてきましたが、私の知識も浅いためうまく伝えられずに来たのが残念です。しかし、こうしたよく知る方が、情報発信や本も出されていることをお伝えすることで少しでも日本がよりよくなるきっかけになればいいと考えています。

FREEDOM フリーダムの本当の意味

我々国民がどうあるか?

 

 

すでにここでは何度も紹介している正論スペシャルVol.2は、2年前に出たものでしたがとても素晴らしい特集となっていました。なお、江崎さんの執筆が一番多いです。

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そして、先日出版された竹田恒泰氏の「日本の民主主義はなぜ世界一長く続いているのか」を読むと、そこに天皇、皇室の存在が大きくあることに気づかされます。

 

昨年は「天皇家全系図」が出版されました。今までにない詳細な系図でわかりやすいかと思います。

 

また、私お気に入りの「歴代天皇で読む日本の正史」の著者が新しく「皇位継承事典」を最近出されました。これを読むと今回の御代替わりのあり方に疑問を抱くかと思います。

 

上記はほんの一部ですが、他にもたくさんありますので、こうした本をきっかけに天皇について理解を深めるのもいいかと思います。

 

 

ところで、天皇陛下の予定の一つに、来週神武天皇陵へ行幸され御譲位の報告をされることがあります。

 

神武天皇は初代天皇、つまり日本の始まりである天皇です。そして春休み中の4月3日は神武天皇の崩御された日であり、天皇陛下の宮中祭祀が行われる日です。宮中祭祀を我々が垣間見ることはできませんが、神武天皇の橿原宮の跡地に創建された橿原神宮では神武天皇祭が行われ、また多くの神社で遥拝式が行われますから、我々でも伺い知ることが出来ます。

 

以下は以前神社庁のHPに書かれていたものです。

4月3日は、神武天皇祭です。
第一代・神武天皇が崩御されたと伝わるこの日、宮中の皇霊殿においては「神武天皇祭」が、また神武天皇山陵(奈良県橿原市大久保町)には勅使(天皇の派遣する使者)が遣わされ「山陵に奉幣の儀」が、それぞれ行われます。
あわせて、全国の神社においても「神武天皇祭遙拝式」が執り行われ、建国創業の御神徳をお偲び申し上げます。

神武天皇山陵に南接する橿原神宮にて行われる「神武天皇祭」は、地元の人々からは「神武さん」の呼び名で親しまれ、当日は多くの参拝者で賑わいます。
神武天皇がお隠れになった時のことについて『日本書紀』には、次のように記されています。

七十有六年春三月、甲午朔。甲辰(十一日)天皇橿原宮に崩(かく)れましぬ。時に年一百二十七歳。
明年秋九月、乙卯朔。丙寅、(十二日)畝傍山東北陵に葬しまつる。     

(『神典』275頁より)

 

長い年月を経るうちに、所在が曖昧になってしまった神武天皇山陵でしたが、文久3年(1863)2月、勅裁をうけ、江戸幕府によって修理が施されました。そして、明治23年(1890)には、新政府によって橿原神宮が創建されました。
江戸時代の儒学者・藤田東湖が、紀元2500年(天保11年)の元旦に際し、神武天皇の即位に思いを馳せる漢詩を遺していますが、我が国の来し方を思う時、多くの人が神武天皇の御事績に心寄せてきた様子が窺えます。

 

 

 

平日で私は行けないのですが、行ける方は是非参列してほしいと思います。参列ご希望の方は今すぐ橿原神宮へお問い合わせください。当日突然行かれても外からの参拝しかできません。締め切りもありますので問い合わせる方は今すぐです。ちなみに私の友人は、神武天皇2600年大祭が行われた年に当日突然行ってしまい、もちろん中へは入れなかったと言っていました。しかし中へ入れなくても、外から参拝される方が多くいらっしゃってそれも良かったとのことです。

なんといっても2600年大祭は、神武天皇が崩御されてから2600年の大祭という特別な年でしたからこそ、友人も東京からわざわざ奈良まで行ったのです。2600年などという節目の年に居合わせるなどということは人生で二度とありません。そのような時に巡り合うということはとても貴重な体験です。しかし2600年大祭は過ぎてしまいましたが、2600年以上前に崩御された天皇のお祭りが行われている場に行けることもまた貴重な体験ですから、外からでも参拝できる方は参拝してほしいと思います。

 

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橿原神宮の後ろには畝傍山があり、その東北には神武天皇の御陵があります。ぜひ橿原神宮と神武天皇陵の両方お参りいただきたいと思います。なお畝傍山の周りには、神武天皇だけでなく次の綏靖天皇、安寧天皇、そして懿徳天皇と四代の御陵があります。

 

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畝傍山一周

 

奈良といえば古代日本の中心地であり、神話の世界にも縁が深い場所ですから、そうした面からも日本を探究するにふさわしい地でもあります。

 

神武天皇の御誕生地である宮崎県にある宮崎神宮は神武天皇となる神日本磐余彦天皇が御祭神で4月2日、4月3日に神事が行われます。

 

宮崎やその周辺も古事記に縁が深い場所であり、様々な伝承が残され古社が多くあります。そうした縁の場所で日本再発見ができるかもしれません。

 

神社庁の案内にもあるように、日本全国の神社で遥拝の儀式が行われます。

伊勢神宮では、神武天皇祭遥拝の儀式が行われます。

明治神宮では、畝傍山東北陵遥拝の儀式が行われます。

 

神社の案内や表示になくても行われている行事が沢山ある、と以前ある神社に勤務していた友人に聞いたことがありますから、お近くの神社に確認されるのも良いかもしれません。また神社に行かなくても、畝傍山の神武天皇陵の方角に向かって遥拝するなら全国どこからでもできます。

 

なんといっても2600年以上も前にお隠れになられた方をお祭りしている国が世界中どこにあるでしょうか?イベントのことをいっているのではありません。きちんとした祭祀として続けられていることをいっています。

 

 

私もこういうことを知るようになったのは、古事記に興味を持ちまた歴史の学び直しをしたことをきっかけに御歴代の天皇や皇室、神社を知るようになってからのことです。日本人でしたらこうしたことを知るのはいつからでも遅くはありません。せっかくですからこれを機会に日本や日本そのものであられる天皇を知る探究の旅に出発する時にしてほしいと思います。

 

 

神話や国史を探究し今現在にまで繋がる日本を見直すことほど新学期・新年度という新たな未来への出発の時期に相応しいことはないと思います。歴史とは稽古照今、古を振り返り今(未来)を考えるという日本古来の考え方です。そして歴史を知ることで、より一層自己認識が確立され自己強化ができることになります。つまり日本を知るということは、日本に生まれ育った自分を知るということでもあります。なぜなら、日本で生まれ育ったということは日本という歴史の積み重ねの結晶の中で生活することを意味しているからです。日本的思考や知恵、また生活習慣は全て歴史の賜物であり、先人達なくして今の私達の存在はありません。せっかくの先人達の叡智を受け継がないことは愚かでしかありません。しかも、歴史を知るということは、自分だけではなかなか得ることのできない誇りさえをも養ってくれるのです。なかなか自分に自信が持てない人、多いのではないかと思います。特にこれから社会に出ていく若い人は、成長段階ですから誇りを持つのはこれからでしょう。しかし、日本人である誇りなら、誰でもすぐ持てるのです。ところがその日本人を貶めようとする人達がいます。歴史を知らないと、自分の誇りを持つ前にその誇りが蹂躙されるようなことが起きかねませんが、歴史を知っていればそのような事を防いだり最小限に食い止められるでしょう。

 

グローバル化する国際社会の中にあるからこそ、より自分自身のアイデンティティが求められます。海外を目指す方にこそ、より一層日本を知ってほしいと思います。

 

また本来はこの日は平日ではなく、休日となるべき日ですが、なぜ平日なのか?ということも考えてほしいと思います。

 

 

 

 

 

2016年

今週末4月3日は神武天皇2600年大祭

2600回目の命日、神武天皇2600年大祭

ご先祖様とお墓

2600年神武天皇大祭と天皇陛下

神武天皇式年祭と山稜の儀と神武天皇大祭

 

2017年

今年こそが神武天皇2600年大祭の年

 

 

 

 

なお、神武天皇祭の後の週末は、橿原神宮のある橿原市では色んなイベントが行われています。ポスターは安彦良和さんの神武天皇で格好良いです。

春の神武祭