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テレビに雑誌、ネットなど

 

さまざまな媒体から、膨大な情報が流れ込んできますよね。

 

ご自身や身近な方は普段

 

病気や健康の情報をどこで得ていますか?

 

 

いろいろある、ありすぎる?健康情報

NHKのトリセツショー、Eテレの医療番組に民放の病気発見系のテレビ番組。

 

さらに健康系の雑誌、インターネットも…本当にいろいろありますよね。

 

上手に取捨選択されていれば良いのですが

 

見ていて心配になってくる患者さんも

 

ちらほらいらっしゃるような…。

 

 

 

 

 

メディアの健康情報に振り回されがちなのかも

 

この食品が健康に良いという情報には

 

敏感な方が多いようで

 

雑誌やテレビで大々的に取り上げられた後しばらくは

 

共通した話が外来で聞かれます。

 

例えば、私の説明に対し

 

「あっ!それこの前トリセツショーでも言っていました!」

 

なんてことも言われたり。

 

 

 

 

 

それだけ皆様、メディア情報を信じていらっしゃるようです。

 

白湯について、甘酒について、断食療法について等々

 

意見を求められてきましたし

 

一瓶何万円もする健康食品を

 

買って飲んでるという話も聞きます。

 

 

 

 

 

グルコサミン・コンドロイチンは

 

膝などの関節の痛みでお悩みの患者さんから、時々質問があり

 

処方薬とサプリメントの飲み合わせの質問もあります。

 

 

 

 

 

一応、私は西洋医学ベースで医療を行っているので

 

なかなか医療と一般的な健康情報との狭間の質問に

 

中途半端な答えはしたくはないなと常々思っています。

 

 

 

 

 

 

そんなわけで

 

普段から可能な範囲で情報収集をしています。

 

テレビで健康情報の放送を見つけると

 

時間が許せば、こんなことが話題になってるんだー、と

 

チェックしたり、ネットニュースもサッと確認しています。

 

 

 

 

 

 

週刊誌でも飲んではいけない薬やら

 

医師に騙されるな!的な記事もありますよね。

 

それを読んで

 

脂質異常症や高血圧の薬を飲んだら危険!

 

と思い込み、自己中断する患者さんが現れたりするなど実際ありますので

 

厄介な問題だなと考えています。

 

 

 

 

 

治療や投薬というものは

 

一概にこれが効く、効かないといえるものではなく

 

患者さんに合わせて処方変更していくような繊細なもの。

 

0か100かというものではないので

 

困ってしまうことがあります。

 

 

 

 

 

 

ご高齢の方で多い

 

関節痛などの慢性疼痛を緩和する治療は

 

認知行動療法も兼ねた説明をしていますので

 

患者さんがメディアの偏った情報発信を信じてしまった場合

 

これから行う治療の妨げになります。

 

 

 

 

 

 

OTCとなっている消炎鎮痛剤のNSAIDも

 

外来では胃や腎臓に対し副作用がある…と説明してますし

 

慢性疼痛の治療として

 

NSAIDSは一般的には第一選択薬ではなくなっているのですが

 

CMでは胃に優しい…とうたっている…。

 

 

 

 

医療者は理解しているから良いのかもしれませんが

 

一般の方々は言ってることが違う?

 

と思ってしまうこともあるのではないかなと心配しています。

 

 

 

 

 

 

医療者も伝える努力はしているけれど

医学知識も「昨日の常識は今日の非常識」になっていますよね。

 

すべてを鵜呑み・あるいは否定しないで

 

私自身も自分の頭でよく考え、資料を読み

 

そしてよく咀嚼してから結論を導いてお話しするようにしています。

 

 

 

 

 

患者さんには、こういった地道な説明で対応していくのですが

 

メディアを発信する側の方にも

 

あまりに単純化した情報発信や

 

1つの立場のみを報じるのでなく

 

複数の立場の医師の監修を入れるなど

 

厚みのある情報発信を

 

心がけていただければと思っています(単純明快なほうが視聴者受けがいいことは、とってもよくわかりますが…)。

 

 

 

 

 

メディアの健康情報とうまく付き合ってほしい

 

雑誌、テレビ、ネットなど、一般的に

 

「それ、ホント?」的な情報でないと

 

視聴者も食いつかないのかもしれませんが

 

私達医療者、ご自分やご家族が患者だったらどう思うのか

 

を考えていただきたい…とも思っています。

 

 

 

 

 

と思いつつも、そう簡単にはメディアの発信する情報は

 

変わらないでしょうから、ご覧になる場合はすぐ鵜呑みにせずに

 

極端な例なのかも、大げさなのかも

 

と、立ち止まって考えていただけたらありがたいです。

 

気になる情報は自己判断してしまわずに

 

かかりつけ医などにご相談下さいね。