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糖尿病といえば
「不摂生から引き起こされる病気…？」
というイメージがあるかもしれません。
不摂生から
糖尿病になってしまうことも、モチロンありますが
体質的に、インスリン分泌が低くなっているために
糖尿病になってしまったりなど、原因はいろいろとあります。
これまで、定期的な健康診断での血液検査で
異常は言われたことがないのに
急に糖尿病になってしまうことがあります。
このことについてお伝えしたいなと思います。
２０代の男性で
半年前に受けた健康診断(血液検査あり)の結果は
「異常なし」の結果で、肥満もなく
特に気になる症状もなかったそうです。
数日前に風邪をひき、その後、腹痛、下痢の症状が現れました。
それらの症状に加えて、ノドのかわきもあったそうです。
食欲不振も見られたため、外来を受診されました。
診察の結果、舌が乾燥しており、脱水状態が考えられました。
下痢による脱水も考えられましたが、下痢はごく軽度で
食欲は落ちていたものの、水分は比較的摂れており
感染性胃腸炎としては、症状が軽いのに
脱水状態が目立つという状況でしたので
急に発症する若い方の糖尿病も、時にみられるため
念のため血糖検査を行ったところ
血糖値は450mg/dLと
非常に高い高血糖状態であることが分かりました。
さらに詳しい血液検査と尿検査を行うこととしました。
直近１～２か月の血糖値を反映する
直近１～２か月の血糖値を反映する
HbA1cは5.9%と、まだ正常値でした。
尿検査の結果では
尿糖とケトン体という検査項目が陽性になっていました。
この方はもともとは糖尿病ではなかったために
風邪をきっかけに発症した１型糖尿病が疑われるため
糖尿病内科に紹介し、入院していただきました。
さらに詳しい検査の結果
急激に発症した1型糖尿病と診断されました。
もともと、体質的に糖尿病になりやすかった
もともと、体質的に糖尿病になりやすかった
のかもしれません。
風邪がきっかけで糖尿病発症してしまったと考えられます
原因は？
風邪などのウイルス感染をきっかけに
免疫機能が活発になりすぎて
誤って自分の膵臓（すいぞう）の細胞を攻撃し
膵臓がインスリン（血糖値を下げるホルモン）を作れなくなり
糖尿病を発症したのではないかと考えられます。
治療は？
自分の体ではインスリンを作ることが出来ないために
血糖値をコントロールする目的で
足りないインスリンを毎日注射で補う
インスリン療法を開始することになりました。
初めは、急に病気になってしまったために
ショックが大きかったようですが
食事や運動など健康にも気をつかうようになって
1日4回のインスリン自己注射を行いながら
通院治療を続けていらっしゃるそうです。
普段から生活に気を付けておられても
思わぬ病気になってしまうことがあります。
体調の変化があったら、そのままガマンせずに
医療機関に受診なさって下さいね。
