episode#2

次のターゲットに向けて、地面師たちが動き出す。ep1で騙されたマイクホームズをきっかけに、以前からハリソンを追っていた警視庁捜査二課の下村辰夫も新人刑事倉持と共に動き出す。

次のターゲットは100億規模。地面師たちが各々準備を進める。そんな中、拓海は地面師になった経緯を回想する。

買い手の候補も出現した。石洋ハウスは大手不動産会社だが、数十億規模のプロジェクトの土地が入手不可能となり、急いで代替の土地を探すことを迫られている。開発部の部長青柳は出世のために絶対失敗できない状況にあるが、広大な土地が簡単に手に入る訳もなく焦っていた。巨大なターゲットは詐欺にかかるのか? 歯車がフィットして成功するのか?

 

以下は、ネタバレです。

 

<法務局>

episode#1のマイクホームズの登記申請書類を法務局で職員が確認。印鑑証明の偽造が判明する。

その後、マイクホームズ真木の元に申請却下の連絡が届く。

 

<警視庁>

新橋庁舎の捜査二課の下村辰夫(リリー・フランキー)が、以前の操作資料を見ている(ハリソン、麗子、後藤、そして拓海の写真)。

上司の羽場に呼ばれ、捜査資料を隠す。「再任用は難しそうだ」と告げられる。辰はそろそろ定年なのか。

 

29歳新人刑事の倉持玲が着任し、辰の指導下に。

 

廊下でマイクホームズ真木が「こっちは10億いかれてるんだぞ!10億。地面師に」と警察官に叫んでいる。「地面師」という言葉に辰は反応。捜査員に「俺も連れて行ってくれ。俺が首を突っ込むといってんじゃなくて、こいつ(新人)にお前の仕事を勉強させたいんだ」とマイクホームズ真木の聞き取り調査に同席する。

 

後藤とハリソンの写真を見せられた真木は、後藤が同席したと証言する。

 

「警察が写真を持って素性もわかっているなら逮捕できるでしょう!わかっているなら逮捕して10億返してくれ!」と真木は取り乱すが、辰は「地面師詐欺は集団詐欺なんです。犯人はあなたがたが会った3人だけじゃない。そいつらを全員逮捕しなければ解決しない」。金は既に海外に送金済で、取り戻すのは難しいと言われると真木は絶望した。(新進不動産会社マイクホームズが更なる成長のために10億の大金を投じたのだが、大手ではないからこそ社長の決済で即決できたことが地面師たちの取り入るスキとなり仇となった)

 

次の取引まで地面師たちはそれぞれ連絡を取らずに過ごしている。

 

<ハリソンと拓海は猟に出掛けている>

拓海は鹿を狙うが外してしまう。

ハリソンは、「殺しを楽しむものではなく、命を感じるものなんですよ」と言って、鹿を射止める。

 

拓海は8年前、実家の火事で妻と子供、母を失った。父の放火が原因だ。その事を思いだしていた。

 

<東京に戻って次のターゲットの打ち合わせをする地面師たち>

・物件:高輪の土地。光庵寺に隣接する 3200㎡。約100億円

・所有者:住職の川井菜摘。45歳。一人暮らしで寺に住んでいる

・買主:選定中

 

課題は多い。所有者がほぼ毎日寺に居ること。100億もする規模の案件の買い手を見つけることが難しい。また、なりすまし人物には髪を剃ってもらうことが必要のため、更にハードルが高い。

地面師たちは、それぞれ文句を言うが、ハリソンに抑えられる。

特に竹下は、経費をもっとくれ!と叫ぶ。「わかりました」と低音で応えるハリソンが不気味。

 

<石洋ハウス会議室>

土地代だけで70億のプロジェクトが暗礁に乗り上げている。土地の所有者が離婚のトラブルで売却ができなくなってしまったのだ。プロジェクトリーダーの青柳 隆史(山本耕史)は、代替の土地を探すか、損失20億を出してプロジェクトを中止するかの決断を迫られていた。商業事業部部長の須永(松尾諭)との出世争いにも多大な影響を及ぼす本プロジェクトの成功は青柳にとって必ず成功しなければならない。

100億単位の土地を早急に入手したい青柳であった。

 

<捜査二課>

マイクホームズの取引の際に拓海がなりすました井上の住所へと向かう辰と倉持。住んでいる形跡はあったが、既に新しい住人が住んでいる。住人が辰には「なにも知らないし。郵便物も届いていない」とそっけなく答える。

が、顔に痣をつくった住人を見た倉持がDVを疑い、Uberを語って住人の同居者を倒すと、住人が心を開き、郵便物が届いていたが気持ち悪いので捨てたことを打ち明ける。

辰と倉持はアパートのゴミ捨て場から捨てられた郵便物を見つけ出した。

それには、差出人が千葉刑務所の辻本正海、宛名は辻本拓海となっていた。

 

<光庵寺近くの見張り場所>

竹下の子分オロチと拓海が住職菜摘の行動を監視していた。が、菜摘は外出する気配がない。

オロチの「なんで拓海さん地面師になったんすか?」の問いかけに、拓海は過去の経緯を思いだしていた。

 

<拓海の回想シーン>

火事で家族を失ってから、生活費を稼ぐために拓海は高級デリヘル嬢の送迎ドライバーをしていた。ある日、デリヘル嬢サキを待っていると、部屋から「ちょっと相談したい件が起こったので部屋へ来て欲しい」との電話が入る。拓海が部屋に入ると、ベットに死んだように横たわっているサキと客がいた。「今日はちょっと冒険をしてみたくなり、もちろん合意の上です。このまま立ち去ってしまったら事件になるので呼んだわけです」。10分ほどしたら死体を処理する人が来るので500万ほどを拓海に渡すので黙って立ち去って欲しいと。

しばらく考え込む拓海。その後、必死に心肺蘇生を試みる拓海。サキは息を吹き返し半狂乱となっていたが、拓海は客が渡した金をサキに叩きつけ「出てけ!」と怒鳴る。

 

客は、「あなた人を殺したことがあるんじゃないですか?何か困ったことがあれば連絡ください」と名刺を拓海に渡した。

その客は、ハリソンだった。

 

<光庵寺近くの見張り場所>

オロチが「やっぱり金っすか?地面師って儲かるんすよね」と、竹下にはお前は無理だと言われたが、金を目当てに地面師になりたそう。オロチは中卒だが、拓海が大卒と知ると、「勉強はしておくものですね」と。

 

竹下が部屋に入ってくる。拓海に疲れているからシャブでもやったらどうかと勧める。既に竹下はシャブ中毒らしい…。

 

竹下が、住職の菜摘の金の動きに不審な点がある。定期的に大金を振り込んでいると。何かありそうだ…。

 

拓海の代わりに見張りをしていたオロチが、寺から出てきた人がいることを発見。見た目が違うが、住職の菜摘だ。

 

急いで、拓海とオロチは菜摘の乗ったタクシーを追跡する。

 

<林産業の社内>

小さな不動産屋(地上げ屋)に石洋ハウスの青柳がいる。林に良い物件がないかを尋ねるが、林は石洋ハウスがプロジェクトに必要な土地の取得に失敗したことを知っており、都合の良い時だけ利用するな!と激怒。

 

青柳が林産業を出ると、ライバルの須永と出会ってしまい、「今更、地上げ屋…古いんだよ。」「プロジェクトは諦めろ。俺と差はつくが」と、会長の呼び出しで去る。

 

<高級ホテル>

菜摘は高級ホテルでタクシーを降り、部屋に入っていった。

尾行して部屋番号を確認した拓海は、隣の部屋を予約しようとフロントに掛け合っている際、オロチが登場してその計画は実行不可能に…。

そこで、ニンベン師でありハッカーでもある長井に電話し、ホテルの部屋の鍵を開けてもらう。

 

菜摘の隣の部屋に入った拓海とオロチ。拓海は隣の部屋を盗聴と、盗撮をして菜摘の秘密を暴くのであった。

 

<光庵寺の近くにて>

やけ酒を飲んだ青柳が、トイレを探している。見つからないので、人気のないところで…と思って行ったところは、光庵寺の近く、例の広大な駐車場だった。

この土地ならば代わりになりそうだ。

 

ー感想ー

更に地面師たちのターゲットは巨大になり、100億の不動産詐欺を成功させるべく動き出した!ストーリー展開が面白くて目が離せない。過激なシーンはNetflixだからできることと思う。買い手と所有者の思惑と地面師たちの罠のかけ方がどう展開していくのか‥ハラハラドキドキが続く。ep3が楽しみ!

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  「地面師たち」のネタバレと感想などの目次

各エピソードのページをまとめました。

  主な登場人物

新庄耕の小説が原作。Netflixの配信ドラマ。

土地の所有者になりすまして多額の代金をだまし取る不動産詐欺を行うには、各分野で専門技術を持った地面師がチームで活動する。「地面師」。2017年に実際に起きた被害額約55億円に上る「積水ハウス地面師詐欺事件」をモデルとしている。

 

主な登場人物

【地面師グループ】

・辻本 拓海(綾野剛)ーハリソン山中の腹心的な役割

・ハリソン 山中(豊川悦司)ー地面師集団のリーダー

・後藤 義雄(ピエール瀧)ー元司法書士、法務担当。ブローカーとの交渉役

・稲葉 麗子(小池栄子)ー都市所有者のなりすまし人物を手配するキャスティング担当

・竹下(北村一輝)ー物件・所有者のリサーチ担当

・長井(染谷将太)ー証明書類を偽造するニンベン師

 

【警察】

・警視庁捜査二課:下村 辰夫(リリー・フランキー)

・新人刑事:倉持 玲(池田エライザ)

・辰の上司:羽場(岩谷健司)