9月の巨大古代魚ファイト編・6
さて、今回のチーム日程は、実質釣り日数が、たっぷり5日。これは、Mさんフライでのゲットを確実にするため余裕をとったからである。ところが隊員で始めにやっつけたのがフライ屋さんだったんだから、野生相手ってのは、なかなか計算通りにシナリオってのが進まないもんだ(笑)。
ピラルクは、フライで釣れる
メシアナ島内の淡水で釣れるのは、中型ピラルク(10キロ~40キロ級)とシルバー・アロワナがメイン、5月頃には10数キロ級のタンバキー(ブラック・コロソマ)も遡上するけど、乾期にはいない。
島内フレッシュ・ウォーターのフィッシング
しかし、別のオプションがないという訳ではない。インフラの本館近くにリオ・ジャカレという川が流れていて、本流を回遊してきた100キロを超える大型親サイズ(全長2メートル以上)のピラルクが遡上する。ただし、そんな怪物を狙いたかったら、濁っているから、エサ釣りでしか難しい。
この川には、タンバキー、アッパパー(淡水ニシン)、RTC(レッドテールキャット)がいる。
川をボートで30分くらい下っていくと、超広大なアマゾンの本流にでる。一帯には、RTC、ピライーバ、ドラドキャットなどの大型ナマズが生息している。
銀色に輝くドラドキャット
今回のメンバーは、エサ釣りはねぇ?、という感じだったから、それ用のタックルは準備していない。2日目で全員が古代巨大魚を抱いたけど、もっともっと釣ってちょうだいね、って流れになった。
続く
9月の巨大古代魚ファイト編・5
さて本日のブログは、タボッカ小屋での食事に関してのお話し。怪人のフィッシング・チームが入ると、ボート一艘につきガイドが二人、そのほかに数名くらいが調理担当のスタッフが期間内に小屋に常駐する。
カフェ・ダ・マニャン(ブレックファースト)の定番は、スイギュウの乳で作った自家製チーズとコアリャーダ(ヨーグルトみたいなもの)。
牛肉の串刺を炭火で焼く
メシアナ島の全住民は、おそらく100人程度かと思われるけど、お客さん(まあ、ほとんどいない・笑)が来てないときは、そんなスタッフの男たちは、ここは基本が牧場であるからして牧童をやっている。すなわち、牛肉だったら、そこいらじゅうで新鮮なヤツが歩いている(笑)。
一番多いのがコブウシ(インド原産で熱帯に強い)だけど、スイギュウも放牧されている。メシアナ島は、マラジョ諸島の一画だ。マラジョ一地域は半分が湿地帯だから、水牛はそんな環境に強い。頼んでおくとスイギュウ料理もだしてくれる。野生のカピバラもウジャラウジャラいて、これも頼めば煮込みなんかにしてくれる。
オスカーはマラジョ諸島淡水域に多い魚だね。ピラニア(腹が赤いナッテリー種)も少なくないから、外国からのお客さん用にアレンジする。
ナッテリーのスープ
そして、もちろんピラルク焼きもでる。たいへんに美味だ。
美味しいピラルク
亡くなった元オーナーのルイスが日本食好きだったので、本館の厨房を覗くと彼が日本で買ったらしい柳葉の包丁がぶら下がったりしている。その流れをくんで、オレのチームではリクエストなんかしてないのに必ず、豆腐&カニカマが(朝から・笑)オツマミとして出るようになっているのが可笑しい。
今回は出なかったけどリクエストすれば、カリクティス(ヨロイナマズ)、プレコ、そしてテナガエビなんかも焼いてくれるよ。
続く
9月の巨大古代魚ファイト編・4
今回は、この水路に巨大魚がたまっていると観た。各自分散して攻めてもらうことにした。ちょっと離れていたとこで攻めていた、流石のMさんがフライで見事にヒットぉ!
Mさんの夢が掛かった!
暫時のファイトの後、無事にランディング。一番不利かと思っていたフライで釣ってくれて、オレもちょっとばっか安堵。
念願の一匹の雄たけび
おぉおぉ、今度はKちゃんの叫び声ぇ! 急いで近寄っていくと、必死のファイトを展開している。焦らないで…… というアドバイスしても、耳に届いてないかもね(笑)。
海のジギングなんかと違ってピラルクは視認できる水面近くで、ドキドキするファイトを展開できるからスゴ~く楽しい。
地球の半値側から遠路やってきた苦労も吹っ飛んだKちゃんの笑顔。彼が握手を求めてきた。さあ、2/3の仕事はやっつけたぜ。後は約一名となった。
Nちゃんさぁ、だいじょうぶだよ。今回のメシアナの案内は、あの伝説のボウズなし名ガイド(笑)の仙人なんだぜ。オレには、アマゾン・オーラで宇宙の彼方まで見えているんだ。そして、夕刻のこと、シナリオ通りにNくんが掛けた。
や・や・やったぁぁぁぁ
ヤッパ彼には少しの不安と焦りはあったんだろう。ほっとしたと同時にうれしさもこみあげて噴出!
さっき羨望のまなざしでKちゃん握手を見ていたけど、同じシーンを求めてきた。女の子だったら、いいんだけどなぁ(苦笑)。
続く
チーム隊員募集をリニューアルしました!
フィッシング隊員の募集ページを改修しました。シングーのチームを5つのコース・プランとしてスケジュールを組んだり、ネグロ河の大型ピーコックバスの新案、パンタナル地方のドラードの復活、地球上でもっとも可能性が高いピラルク・フィッシング、そして新機軸として南部パタゴニアを組みました。
http://ameblo.jp/amazon-anglers-team
ぜひご覧になってください!
ユーチューブをアップしてみました
南パタゴニアの友人、プロ・ガイドのガストンがiphoneで動画を撮ってくれた。ちょっち手を加えて「ガジェゴス川のシーランブラウントラウト・フィッシング」というタイトルで編集した。
今までユーチューブやってなかった理由は、アジトのネット回線速度の遅さに要因があったんだけど、1分ちょっとの短編だから、クリアできた。興味があったら見てちょうだい。
9月の巨大古代魚ファイト編・3
熱帯(何たって赤道は、メシアナ島を通っている)の太陽が地平に沈むころタボッカ小屋に戻ってシャワー。夕食を待つ間、ビールを飲んでいると灯火に甲虫のコカブトが集まりだした。そしてブーンという大きな羽音とともに黒っぽい生物物体が飛翔して着陸した。ドローンじゃなくって(笑)、アマゾンの湿地帯の定番のアマゾンオオタガメだ。吻で刺されるとメチャ痛いぜ、と隊員に注意を促す。もっともオレは刺された経験はないけどね(笑)。
翌朝、怪人はNくんと同船。彼はアロワナを狙ってトップで浮草ぎわを攻めていく。アロワナは、トップが有効技だけど、おそらく大きな蛾が落ちて水面でもがいていると見ているんだろうね。
今回のメシアナのシルバー・アロワナ、平均的に大きな個体が釣れた。Nくんがゲットしたのは、おそらく2.5キロくらいあったろう。
ときどきピラルクのボイルはあるんだけど、なかなか掛かってこない。よっしゃ、カマプー沼に行ってみよう。沼ではデッかい古代巨大魚の豪快なボイルがあったけど、水がかなり濁っていて疑似餌には不利だった。カマプー沼に近いところに水がやや澄んだ水路があった。ガイド役のオレは、別に釣らなくってもいいんだけ~ど、釣れないと隊員が思ってしまうのも困る。その水路でミノーを投げてみる。三投目くらいに……
ガンと根掛かりのようなショック、そして水面が豪快に割れた。
おぉっと、マズいかな? 今回チームの一発目はオレだったか(笑)。
続く
9月の巨大古代魚ファイト編・2
Mさんは、一生中にメシアナに来れるチャンスは少ないと思うので、メンバーが一人だったとしても参加したいという意向だったけど、現地インフラがお安くないんで、個人負担がデカすぎる。そこで、オレのブログで追加隊員をかけた。2014年8月にシングー・チームに参加してくれたNくんが、速攻でバイトをかけてきた。Nくんは沖縄でジギングの最中からメールしたらしく、そこで一緒に釣りやってたKちゃんも興味のウキをピクピク動かしたとのこと。幸いなことに、合計3人の隊員が集まった。
隊員三名がメシアナ島に到着
ベレンのローカル飛行場からセスナで離陸したのは、午前9時過ぎ。メシアナ着陸は、10時前くらい。早々にタボッカ小屋にトラックで移動した。小屋では現場スタッフが昼食の用意をしていた。食卓ができるまで、まだちょっと時間がかかるという。そこで手慣らしにNくんが小屋横の岸辺からトップを投げ始めた。すると早々に……
おっと、なかなか大きいね。2キロくらいはあった。Kちゃんもライト・タックルで遊び始めて、ホーリーをヒット。
昼食後の休息時間にタボッカ湖の桟橋にMさんが陣取って、フライ・タックルをわきに置いて、水面のサイトをやっていた。魚の位置を視認して、疑似餌をプレゼントするのは、フライ屋さんの定番である。ときどきアロワナが回遊してくるんですよ、とのこと。そして見事にポッパーでかけた。
タボッカ小屋近くでも、たまにピラルクのボイルがあがっていた。さて午後の2時すぎにボートで本戦を開始した。まずは怪人はMさんと同船、N&K組でボート2隻で、いざ出陣。しばらくして、Mさんが小さなアロワナをフィッシュ・オン。
掛けたら写真が欲しいから、N&K組ボートもは始めは近い距離でやってもらっていたけど、次第に2隻は離れ離れに……
夕刻のこと、Mさんがキャストしたポッパーに何かデカいのが掛かった。浮草の下に猛スピードで突っ込んでバレた。ボート・パイロットのオピニオンでは、ピラルクだったとのこと。N&K組は、いくつかアロワナを釣ったとのこと。しかし、古代巨大魚は、初日にはでなかった。
続く
9月の巨大古代魚ファイト編・1
メシアナ島のピラルク・チームは、10年ちょっと前にはかなり頻繁に催行やってた場所だった。ところがインフラのオーナーのルイスが飛行機事故で亡くなって一時閉鎖となった。ようやく2013年から再開したんで、同年11月にチームを組んだ。
13年のジョーちゃん
2014年は、ブラジル開催ワールド・カップ見学のついでにピラルクを釣りたいとYさんリクエストでの7月に案内した。
14年のYさんもゲット
2015年6月は、フーさんチーム、もちろん参加者全員に釣ってもらった。
そして今回の2016年9月だから、毎年1回の恒例になってきた。自分でもスゴいと思ってるんだけど、10年前のチームでも、13年~15年チームでも、一人もピラルクのボーズを出していな~い! さてさて、今回のチーム成立にイニシアティブをとったのは、フライマンのMさんだった。
クラゲFちゃんとバルビーナ湖で釣りをしたことがある
Mさんは、極東島の某海外フィッシング専門旅行会社でガイド仕事をフリーでやっているクラゲFくんのガイドでネグロ河のテメンシス・ピーコをフライで釣って、アマゾン・フィッシング依存症候群(AFDS)に感染した患者(笑)。そういえば、クラゲちゃん、元気にやってますか?
続く
8月のシングー4
8月の末ころ、ベロ・モンテ・ダム付近にUFPAラボ・スタッフたちを案内した。ラボで飼育・繁殖研究するためのアカリ・ヴェルデ(バリアンシストルスの未記載種)の捕獲が目的だった。
未記載のアカリ・ヴェルデ
メンバーはUFPAラボ所長のマッセーロ、飼育ブリーディング担当のマルシオ、エレットロ・ノルテ公社の車の運ちゃん、そしてボート・パイロットのマイーである。早々に前にアカリ・ヴェルデをタコ採りしたチャラ瀬に向かう。今日も水色は澄んでいる。怪人は案内担当で、彼らは捕獲目的側の立場の筈なんだけど、ろくに装備を持ってきていな~い! しゃあないから、オレが水中メガネやら投網を貸してやった。
採集中のメンバー
素潜りの素手での採集は、ほとんど成果が上がってなかった。オレが投網を持ってきていなかったら、成果は悲惨だったに違いない(笑)。甘い連中というより、経験値が浅いからだろう。投網を駆使してアカリ・ヴァルデを20尾ほど採集できた。採った魚たちを並べてみよう。
目的のブツ
スタスパ(スタースパングルプレコ)
イークロスパ(イーグルクロウスパングルプレコ)
スノスポ(スノースポットグローボプレコ)
レポレルス・ヴィタータス(カラシン目アノストムス科)
ヒポマスティクス・ジュリー(カラシン目アノストムス科)
このときの採集行で撮った画像は、アクアライフ誌の2017年2月号に怪人が書いた、「プレコの聖地最新情報」、カラー6ページ記事に使用した。
AL誌2月号表紙
本短編終わり
8月のシングー3
8月某日、ベロ・モンテ・ダム群の一つであるピメンタル・ダムに行った。同ダム群は、3つの堰堤があるが、ピメンタルはシングー本流を堰き止める部位にある。ボートを使って上流から何回か通過しているけど、今回は陸路である。トランスアマゾニカをアルタミラから30キロほど東走した地点にあるガソリン・スタンドで右折し、まだ沿道に原生林も残っているアスファルト路を行く。ダムに近づくとカピバラが現れた。数匹の家族だ。
最近極東島で人気もの
ここのカピバラくんは、ダム付近がは、密猟者への監視の眼が厳しいことを知っている賢動物なんだね。しばらく道路はダムの上手に続く。
道路からみたピメンタル・ダム
このピメンタル堰堤には、魚道が設置されている。階段状になった水路でダム下から魚族が遡上できるようになっている。
魚道
散策していると大きなクリマタが2尾走った。同じ区画の流れが緩やかなとこにカショーロが一匹たたずんでいた。
魚道にいたカショーロ
今は乾期の始まりの時節で、産卵遡上する魚はほとんどいないだろうけど、増水期になったらウジャウジャと遡ってくるに違いない。そしてピラニア軍団も集まって血の祝宴をあげるだろうことも予見できる。
延々と続く魚道
今回は行かなかったけど、魚道には魚をガラスごしに観察できる部屋がある。増水期のピラセーマ(遡上する大魚群)の時期にまた見学にこよう。
ピメンタル・ダムの下流側
大型ダムの下流の流れは、大型の回遊性魚類が多数居着く。例えば有名な、アルゼンチン・パラグァイ国境のサルタ。気軽に20キロ級ドラードがバコバコ釣れることが知られている。ピメンタルも大型カショーロの群れが居着くだろう。
続く











































