今回はBリーグからシーズン総評第6弾のシーホース三河編。
昨季シーズン総評はこちら
昨オフ外国人選手予想はこちら
今季開幕前総評はこちら
チーム評
はじめに三河の今季ロスターや編成について見てみる前に、三河は選手以前にHCにリッチマンが就任するリーグ全体でも驚くべきサプライズがあった。
そのリッチマン体制の下で行われた選手の人事では細谷、ミラー、ローレンス、ジャワトが退団。
加入選手は久保田、石井、卜部、ニモ、オーガスト、レイマン、デソンとなった。
日本人選手ではリーグ全体で最も補強が難しいであろうPGに1番手として久保田を獲得しており、これだけでコリンズワース退団以来PGが弱点だった三河としては大きな補強だった。
昨季有効利用出来なかったアジア枠にも平均PT23分でシーズンフル出場のデソンを獲得するなど出番の少ない選手に枠を割くことはなくなった。
最も重要な外国人選手編成でも近年で歴代最低レベルだった昨季の三河の外国人選手は今季リーグ屈指の実力者が揃う布陣に様変わりし、開幕前にガッカリ感を感じてしまったこちらの見る目のなさが恥ずかしいくらいである。
オーガストは5年ほど前に某掲示板で外国人選手の予想をしていた際に千葉加入選手として挙げていたので実力は間違いないのは分かっていたが、三河と合うかという部分で不安視していたのを一蹴するようなフィット具合と大活躍ぶりだった。
レイマンについても知らない選手な上に昨季プレイしていないので未知数的な意味から心配だったが、こちらも非常にスキルの高い選手で三河は外国人選手が3人とも強力なチームになった。
日本人、アジア枠、外国人選手とそれぞれで戦力強化に成功した三河の編成でミスと言える部分はないように思え、GMの手腕は見事だった。
そしてGMが集めたメンバーで新しくHCになったリッチマンはディフェンス、ハイペース、スペーシングをバスケの柱として掲げていたと記憶しているが、その3点全てが昨季から改善する宣言通りのバスケを展開。
中でも特筆すべきは毎年ながら三河の弱点であったディフェンス力がリーグ上位に化けるほどの大改善ぶりで、今季の三河は完全にディフェンスチームに生まれ変わるなど例年からは信じられないような変化を遂げた。
威力の高い3Pの相手確率と決定力の高まるペイント内での失点割合がリーグ下位の少なさからも優先的に守る箇所として3Pとペイント内を重視していることが分かる。
しかも三河の場合は相手の3PA割合がリーグトップクラスに多いので、相手の3P%が低いということは難しいショットを打たせるディフェンスをしているということになる。
そしてペリメーターでの失点割合がリーグ上位なことからも1番効率も確率も悪いとされるペリメーターを打たせているのは合理的だった。
セカンドチャンスからの失点が少ないのもDRが弱点だった三河がDR獲得率上位になって進化した部分であるが、ブレイクやTOからの失点は多いのは改善の余地がある部分かもしれない。
逆にオフェンスでもディフェンスでそうだったように確実性の高いペイント内で得点する強みは維持しつつ効率向上のために3Pを増やすなどオフェンスでの変化も多く見られ、NBAで他のリーグ以上に捨てがちなペリメーターからのショットを三河でもリーグでトップクラスに少なくなるよう削いでおり、NBAのスタイルをオフェンスにも反映させた。
その結果、ダバンテのポストアップに頼りがちだった昨季から5アウトも取り入れて三河の得点効率は爆上げしてリーグトップクラスになり、リッチマン体制の新生三河は攻守両面で大幅な向上があったことが見て取れる。
成績でもケミストリーが高まりつつあった中盤から調子を上げると激戦のプレイオフ最終枠争いを制して久しぶりのプレイオフ進出となった。
残念ながらプレイオフでは1回戦でストレート負けとなってしまったが、攻守で大きな躍進が見られただけでなく就任1年目で大きくスタイルを変えつつプレイオフ進出という成績面での飛躍をいきなり成し遂げたリッチマンHCは凄いとしか言いようがない。
今季の三河は間違いなく成功したチームだろう。
個人評
主力選手や気になる選手について見ていくと、
・ダバンテ
大きくスタイルが変わって強力な外国人選手が入った三河でも平均得点1位で最強の得点源だった。
3P%が爆上げして40%近い超高確率となっているが、元からシュートの上手い選手なのに今までショットクロックギリギリで無理矢理打っていたせいで低かった確率が今季はちゃんと形を作って打たせてもらえるようになったことで本来の確率を叩き出せた。
アテンプトも確率もリーグキャリアハイの3Pスペーシングを掲げて5アウトも行う新しい三河で大きな武器になった。
もちろん従来通りポストアップからの展開でも強力なことも変わりなく、ハイポストやローポストでミスマッチであろうがなかろうが関係なくねじ込むポストプレイの上手さは健在。
ドリブルも上手いのでドライブも従来通りオプションの1つとして機能しており、ポストプレイ同様にビッグマンとは思えないフィンガーロールの上手さでゴール下の決定率は75%と非常に高く、コンタクトお構いなしにフィニッシュやアンドワンを量産するのは相変わらず脅威だった。
FTも多く貰って打つ例年通りのプレイから今季も8割以上の安定した高確率で決めてくれた。
ダバンテの最も上手い部分であるプレイメイクにも参加出来る点でも例年通りハイポストやローポストなど場所を問わずハイローやローローだけでなく、カッターやシューターへの抜群のアシストに繋げて流石だった。
USG29%でTO割合10%という異常な少なさもダバンテの強みであり、凄い部分であった。
リバウンドは今季もDRへの意識の低さが見て取れる部分があった。
ディフェンスではペリメーターディフェンスやP&Rディフェンスで狙われがちな一方でフレームとフィジカルを活かしたポストディフェンスでは本人の賢さもあって効果的だった。
多少の弱点はあってもオフェンス面での破壊力と影響力は依然リーグトップクラスなのは変わらなかった。
・オーガスト
こちらの記事
でも述べた通り5年ほど前に日本移籍を期待していたので三河加入が発表されて驚いた選手。
リーグのビッグマンの中でも断トツにオフボールの動きが上手いと思う選手で、ダイブやカットのタイミングも抜群なことから 2Pは67%、ゴール下に限れば8割以上という驚異的なフィニッシュ力をヨーロッパ時代同様に発揮。
ビッグマンとは思えない機動力を備えていることからトランジションでの破壊力も規格外であり、三河に今までなかったトランジションでのフィニッシュ力をもたらした。
オフボール中心のプレイになると思っていたがオンボールでプレイすることも予想外に多く、ドライブやポストプレイでのフィニッシュが意外に上手いことやミスマッチ以外でも普通にフィニッシュするのには驚かされた。
ただ、それがTOが増える要因にもなっており、もう少しオフボール寄りでも良かったようにも思う。
また、シュートが苦手な選手であるが3Pを平均1.7本と持ち味でないシュートを多く打っており、シーズン前半ノーマークで打っていたことで高確率で決めていたが、シーズン後半はほとんどノーマークで打っても入らずボーナスタイムが終わった形となった。
シュートの上手いダバンテが3Pを打つならともかく、オーガストはシュートが苦手なのでショットクロックの残っている段階でも躊躇せず打っているのは勿体無く思えた。
確率的な意味だけでなくオーガストはチームトップのリバウンダーであるという点でもダバンテやレイマンが打つ方が合理的だったかもしれない。
同じようにFTも苦手で50%台であるが、ダバンテとレイマンはFTが苦手なわけではないので外国人選手に1人FTが苦手な選手がいるくらいであればチーム的にも問題はないように思える。
リバウンドはチームトップでORもDRも取れており、三河のDRを本数、獲得率ともにリーグ上位に押し上げる一因になった。
ディフェンスでもサイズ、フィジカル、フットワークともに備えたビッグマンということもあり、オンボールディフェンスではポストディフェンスもペリメーターディフェンスも優秀だった。
しかもオーガストはビッグマンでありながらハイフラットにも対応可能で、渋谷戦ではPGのクレモンズにマッチアップして渋谷の起点を潰すというセンターとは思えない離れ業をやってのけた。
それでいてヨーロッパ時代のようにファウルが多くなるのではという懸念点も10分1個ペースで問題ない数に抑えており、ヨーロッパとは違う日本のジャッジに1年目から適応する順応ぶりも見事だった。
何より、あのサイズであれだけ走って飛ぶ選手が欠場1試合のみという頑丈ぶりなのは素晴らしかった。
攻守で貢献の大きいオーガストが三河に加入したのは非常に大きかった。
・レイマン
個人的には未知数な選手で楽しみと同時に不安もあったが、非常にオフェンスのスキルが高い選手だった。
シュートは3Pが35%と良い確率で決まっており、トップ以外は軒並み高確率だった。
スポットアップのC&Sだけでなくステップバックやトランジションなど様々な形やシチュエーションで打てるレイマンのシュート力も三河の5アウトオフェンスに寄与した。
そして個人的にレイマンの最も凄いと思うのはドライブ時のステップであり、特にC&D時のステップは別格の上手さで、ACでのドライブは効果的に決まっていた。
トランジションでも自らフィニッシュまで持っていける上にドライブと並んでディフェンスがいてもフィニッシュ力が高いのでゴール下での決定率は8割以上でダバンテより高く、 2P%に枠を広げても6割以上と超高確率でダバンテより高かった。
オフボールでもカットから得点出来るのでダバンテとの相性も良かった。
FTはアテンプトが多いのが強みであるが、確率は73%で個人的にフォワードとしては75%欲しいので少し物足りなかった。
そのような幅広いオフェンススキルから平均得点は15点以上でダバンテに次ぐ高さで三河の新たな得点源になっていた。
TOも平均1.5個を超えてしまったが、USG25%以上で11%と割合的にはかなり少なかった。
リバウンドもフォワードとして悪くないが、サイズがある選手なのであとわずかだが平均6本に乗せて欲しかった。
ディフェンスではポストディフェンスで苦戦が見られた。
昨季全休だったとは思えないパフォーマンスとオフェンススキルの高さに加えて欠場も2試合のみと少なかったのも良かった。
・西田
ダバンテ以外にも強力な外国人選手が増えたことでアテンプトも平均得点も下がって得点力の求められる割合は当然ながら減った。
3P%も大きく下がっているが、それでも高確率ラインは維持しており、右コーナーと両ウイングからのシュートが良く決まっていた印象。
ドライブもスルスルと入っていく感じで勝負所で決める場面もあった。
久保田の加入があって減ると思われたハンドラーの役割はリッチマン体制でも継続して行っており、得点だけでなくアシストやゲームメイクのスキルも持ち合わせている若手の日本人スイングマンは希少だろう。
ディフェンスでもマッチアップの幅広さやディフェンス技術の高さを見せており、得点以外の貢献も多かった。
勿体無いミスが勝負所で出てしまう場面もあったが、早い段階で西田が三河との契約延長を選んでくれたのは三河にとって大きいプラス材料と感じる。
・シェーファー
今季は大怪我でシーズン中盤からの復帰となり、復帰直後はリハビリ的なプレイで本来の動きには程遠かった。
終盤になるに連れて日本人ビッグマン離れした走力や跳躍力を取り戻しつつあったが、完全復活とまではいかなかった印象。
それでも終盤にはレイマンを3番起用するためだけでなく、ビッグラインナップでダバンテとオーガストとの同時出場での良い活躍も見られた。
依然日本人選手の中でも価値が高い選手だと思っている。
・長野
久保田加入で2番手の立ち位置になったが、アシストはPTが長野より多い久保田より多いなどゲームメイク面での活躍は大きかった。
得点面ではFG34%と厳しい数字であり、得点は取る必要はないが確率はもう少し欲しい。
ただ、苦手な3P%は昨季より上げており、終盤のプレイオフ進出が掛かった状況では良い場面で決めていた印象。
FTはアテンプトこそ少ないが、95%で超高確率なので例年以上に安心して見ていられた。
長野の1番の持ち味であるディフェンスでも運動量を活かしたしつこいディフェンスで今季も貢献していた。
・久保田
三河にとって獲得が大きかったと思える選手で、ドライブやエルボー付近のショットは高確率で決まっており、 2Pは49%でほぼ5割だった。
3Pも終盤に確率を落としたことで昨季から大きく確率を落としたが、中盤までは悪くない確率で決めていた。
オーガストとの相性も良く、オーガストのダイブやカットに合わせたアシストも良かった。
長野と同等以上のPGが入って人数だけ多かったPG層が実力的な意味でも強化されることになった。
・石井
年々3P%が落ちており、キャリアワーストの28%とシューターどころか非シューターとしても酷い確率であり、平均3本近いアテンプトのあるシューターがこれでは厳しい。
昨季と同等くらい決めてくれればシューターとしては低い確率でもチーム的には助かったはずだが、全然決まっていないトップからのシュートは確率的に打たない方が良いレベルだった。
ディフェンスでもかつて名手だった面影はなく、不要な場面でのファウルが目立った。
・角野
昨季よりPTが増えてアテンプトが減ったことからオフェンスでの役割は縮小したが、確率は上がったことから効率が上がったことが分かる。
シーズン後半で3Pがよく決まっていた印象でコーナーからのシュートが高確率だった。
回数は多くないが、ドライブでのフィニッシュ力も高かった。
・デソン
韓国ではレジェンドクラスの選手だったようなので期待していたが、期待値を下回る活躍に留まった。
実力や能力では日本人選手より明らかに高いが、ショットやプレイのセレクションの悪さが目立っており、それを成功させるならまだしもバッドセレクションの上で得点に繋がらないシーンが多すぎた。
外国人選手の得点力が大きい三河においてデソンの得点力は求められていないと思うので平均得点が韓国時代から大幅に落ちているのは気にならないが、3Pも大きく確率を下げており、先述したバッドセレクションからのシュートもあっての低確率なのは残念だった。
ミドルもバッドセレクションが多い上に確率が良くなく、わざわざ難易度の高いシュートを打ちに行く場面も散見された。
一方でドライブでのフィニッシュ力は高いお陰で 2Pは47%でミドルの低確率をカバーした。
普段からハンドラーも務めて久保田欠場時にはPG起用されることなど改めて能力の高さが窺える部分もあった。
個人的な期待値を下回ったとはいえ三河が昨季有効活用出来なかったアジア枠の選手でシーズンフル出場、平均PTも20分以上あったことなどから昨季より効果のあるアジア枠の使い方ではあった。
主要チームスタッツ比較
主要チームスタッツについて昨季の数字と順位を今季のものと比較すると、
・平均得点
昨季は77.5点でリーグ15位、今季は80.4点でリーグ10位に得点と順位が大きく上昇。
強力な外国人選手の加入やペースの上昇などで得点力は大きく上がった。
・平均失点
昨季は79.3点で少ない順でリーグ14位、今季は75.8点でリーグ8位と失点を大きく減らして順位も大きく上昇。
今季三河の失点の少なさはリーグ上位であり、近年の三河からは考えられない部分であり、これだけで三河が大きく変わったことが分かる。
・平均FG
平均FGAは昨季が64.3本でリーグ15位、今季は63.5本でリーグ20位にアテンプトと順位が下落。
平均FGMは昨季が29.0本でリーグ14位、今季は29.6本でリーグ11位に成功数と順位が上昇。
平均FG%は昨季が45.1%でリーグ13位、今季は46.5%でリーグ2位に確率と順位が大きく上昇。
アテンプトは減ったが成功数と確率を上げるという効率の上昇を見せており、確率に至ってはリーグトップクラスに爆上げした。
・平均2P
平均2PAは昨季が39.7本でリーグ14位、今季は36.4本でリーグ18位にアテンプトと順位が大きく下落。
平均2PMは昨季が21.1本でリーグ10位、今季は20.5本でリーグ8位に成功数は落ちたが順位は上昇。
平均2P%は昨季が53.1%でリーグ12位、今季は56.1%でリーグ2位に確率と順位が大きく上昇。
リーグで3P割合が増えたのに伴って三河も2PAが大幅に減っており、成功数も減ったが他のチームの2P割合も少なくなっているので2P%が爆上げした三河は成功数でも上位になった。
2P%の爆上げ要因はオーガストとレイマンが高いフィニッシュ力を持っていることなのは明らかだろう。
・平均3P
平均3PAは昨季が24.6本でリーグ18位、今季は27.1本でリーグ15位にアテンプトと順位が上昇。
平均3PMは昨季が7.9本でリーグ20位、今季は9.1本でリーグ14位に成功数と順位が上昇。
平均3P%は昨季が32.1%でリーグ20位、今季は33.6%でリーグ10位に確率と順位が上昇。
リーグの傾向に伴い三河も3PAを増やして確率も上げているが、確率はまだ中位で高確率でないことから伸びしろがある。
・平均FT
平均FTAは昨季が15.1本でリーグ21位、今季は16.9本でリーグ12位にアテンプトと順位が上昇。
平均FTMは昨季が11.7本でリーグ15位、今季は12.2本でリーグ10位に成功数と順位が上昇。
平均FT%は昨季が77.0%でリーグ2位、今季は71.8%でリーグ14位と確率と順位が大きく下落。
外国人選手が3人ともFTを貰うタイプなのでアテンプトが増えているが、オーガストのFT確率が低いことでチームの確率も一気に低下した。
・平均リバウンド
平均オフェンスリバウンドは昨季が9.2本でリーグ24位、今季は9.3本でリーグ22位に本数と順位が上昇。
平均ディフェンスリバウンドは昨季が26.2本でリーグ10位、今季は27.8本でリーグ2位に本数と順位が大きく上昇。
平均トータルリバウンドは昨季が35.4本でリーグ21位、今季は37.0本でリーグ16位に本数と順位が上昇。
OR獲得率が低いのとは対照的にDR獲得率がリーグ上位なので対極的な順位になった。
・平均アシスト
平均アシストは昨季が19.1本でリーグ20位、今季は18.1本でリーグ12位に本数は減って順位は上昇。
リーグ全体でアシストが減っていることで三河のアシストが減っても順位は上がった。
・平均ターンオーバー
平均TOは昨季が10.4個で少ない順でリーグ2位、今季は11.4個でリーグ9位とミスが増えて順位も下がった。
外国人選手全員がオンボールでもプレイするので個数が増えてしまった。
・平均スティール
平均スティールは昨季が6.2本でリーグ19位、今季は6.5本でリーグ12位に本数と順位が上昇。
ディフェンスが良くなった三河はスティールも増えた。
・平均ブロック
平均ブロックは昨季が2.4本でリーグ14位、今季は2.5本でリーグ12位に本数と順位が上昇。
サイズのあるオーガスト加入が上昇に繋がったのかもしれない。
・平均ファウル
平均ファウルは昨季が15.5個で少ない順でリーグ1位、今季は16.5個でリーグ1位とファウル数自体は増えたが順位は1位をキープ。
以前からファウルの少ないチームであったが、平均1個増えてもリーグで最も少なく、ディフェンスが良くなったのに少ないのは見事だった。
・オフェンシブレーティング
オフェンシブレーティングは昨季が109.1でリーグ13位、今季は111.5でリーグ11位に数値と順位が上昇。
リーグの火力が上がったことで数値に対して順位の上げ幅は少なかったが、ディフェンスだけでなくオフェンスも強力されたことが分かる。
・ディフェンシブレーティング
ディフェンシブレーティングは昨季が111.6で良い順でリーグ16位、今季は105.6でリーグ6位に数値と順位が大きく上昇。
凄まじい上げ幅であり、三河がディフェンスチームになったことが一目瞭然で分かる。
以上24項目中、順位が昨季より下落したのが4項目しかなかった。
今季スタッツ順位の分布を見ると、上位が7個、中位が14個、下位が3個となった。
改善した項目が非常に多く、リッチマン効果が至る所に現れており、リッチマンの凄さが改めて分かる。
特に改善が必要と感じるのは3P%と獲得率の低いORであるが、ORはディフェンスのために積極的に取りに行かないのであれば特に気にする部分ではないかもしれない。
来季編成
三河は現時点でリッチマンHCと西田の残留のみ発表されていて他は未定である。
日本人で残すべきと感じる選手は長野、久保田、角野、シェーファーの4人。
アジア枠のデソンは先述したセレクションの関係から別のアジア枠選手に入れ替えた方が良いように感じる。
難しいのは外国人選手で、三河の外国人選手はバランスも良く3人の総合力がリーグでもトップクラスに高いとも思っているので外国人選手を変える必要性というのがあまり感じられない。
日本人選手やアジア枠、もしくは帰化選手で上積みを作る方が良い気がする。
もし三河側から入れ替えがあるとしたら消去法的に考えてレイマンになると思うが、読めない。
今季リッチマン体制になって大きく躍進した三河が2年目でどのような編成を組むのか期待が大きい。