今回はBリーグから新外国人選手予想第3弾のシーホース三河編。
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三河は現時点で長野、橋本、柏木、角野、久保田、シェーファー、ダバンテがロスター内定しており、HCにはリッチマンが就任。
リッチマンのHC就任は個人的に今オフでギャビンの千葉退団以上の最も驚いた人事となった。
若く直近の経歴がNBAでのHC代行経験もあり、しかもNBAとの契約が残っていたにも関わらず三河での挑戦を選んだという本当にサプライズな出来事となった。
ただ、一方で三河の日本人選手は今のところ久保田のみしか新加入選手がおらず、西田が残留するか不明でシェーファーもプレイ出来るか分からない状態なのでPG層が強化されただけで日本人選手を全体で見たらどうなるかは分からない。
また、アジア枠も久保田が入ったPGに使うことはないとして、選択肢としてあり得るのはシェーファーがプレイ出来るか分からないのでビッグマン、もしくは西田が抜けるかもしれないウイングという2択でどうなるか分からない。
なので、予想を何パターンか用意していたが、予想選手を挙げる上の前提としてアジア枠はウイングの選手に充てると仮定したパターンを本採用として記事にすることにした。
というのも、アジア枠でビッグマンを取った場合にマッチアップはほぼ間違いなく外国人選手になってしまう。
ソットくらいの選手ならそれでもいいかもしれないが、外国人選手相手に攻守どちらか一方ですらアジア人ビッグマンが優位性を得るのは相当に難しい。
アジア人選手について詳しくないのでもしかしたら対抗出来る選手がいるのかもしれないが、日本人とのマッチアップが多いウイングのアジア人選手であればアドバンテージを取れるアジア人選手は既存の選手を見ても分かる通り多くいる。
だから現状ではアジア枠は日本人選手とのマッチアップが多いバックコートの選手を獲得してフロントコートの外国人選手は外国人選手に任せるというのが編成上の最適解と感じる。
よって、西田の去就や新しく入るであろう日本人選手が誰でどこのポジションなのかも不明だが、アジア枠はウイングの選手との仮定の下での予想となる。
そして昨季の三河で個人的に弱点や特に改善が必要な課題と感じるのは3PA、3P%、FTA、リバウンド、ペリメーターディフェンスの5点。
逆に三河の強みはTOの少なさなのでそこは維持したい。
また、ローレンスとミラーは自由交渉リスト入りとしか公式から発表されておらず、退団とは明言されていないが両選手とも退団と思っているので予想する選手は2名で先述したようにアジア枠はウイングとするのとシェーファーがプレイ出来ない可能性もあるので両名ともフロントコートの選手。
以上を前提として予想したのが以下である。
1人目
まず、1人目の選手は三河の大黒柱であるダバンテと組むに当たって相性の良いタイプという部分を優先した。
ダバンテはオンボールタイプでボールを持つ時間が長く、ポストプレイを中心としたスコアリングからプレイメイカーとしてトップ付近やハイポスト、果てはローポストでもアシストが出せるのが強み。
一方で機動力は弱く、ディフェンスリバウンドやペリメーターディフェンスは苦手で弱点となっている。
なので、ダバンテの強みを活かせて弱点を補えたりカバー出来る選手が望ましいと考えた。
具体的にはダバンテにポストアタックさせるためのスペースを与えるだけのシュート力とダバンテのアシストから得点出来るスキルを持っている選手。
ダバンテの弱点をカバーするという方では機動力を備えてディフェンスリバウンドとペリメーターディフェンスが行える選手ということになり、それは三河の弱点でもあるので絶対条件とも言える。
また、先述したようにシェーファーがプレイ出来ない可能性も高そうなのでインサイドを外国人3人で回す必要性があることからインサイドもある程度は守れる必要がある。
以上から1人目の選手に求められる、あるいは欲しい要素をまとめると
①フロントコートの選手
②オフボールタイプ
③シュート力
④機動力
⑤リバウンド力
⑥ペリメーターディフェンス
⑦最低限のポストディフェンス
の7点と多くなり、これらになるべく多く当てはまる選手をリストアップした39名から最終的に予想選手として挙げるのは…
Louis Labeyrie
(208cm/100kg/31yrs)
ラベイリーは身体能力の高いオフボールタイプのPFで昨季はロシアでプレイし、チーム最長の平均PTの主力としてリーグ優勝に大きく貢献した。
オフェンスではシュートやカット、トランジションやポストプレイ、プットバックなどで得点。
3Pはここ3シーズンで43%、38%、39%と非常に高確率で安定しており、スポットアップやP&PからのC&Sが多く、上手い。
カットも得意でダバンテにローポストやハイポストでヘルプが寄ったりダブルチームが来るのは当たり前の三河には合いそうである。
機動力があるのでトランジションやブレイクでも先頭を走るのは珍しくなく、ファストブレイクポイントや相手のTOからのポイントが少ない三河に新しい得点源をもたらしてくれそうでもある。
オンボールではポストアップしてバックダウンからのフックが意外に上手い。
FTも4シーズン連続で7割以上でこのポジションの選手では十分な確率を備えている。
リバウンドもORが特に強く、そこからプットバックも決められ、DRもそれなりに強い。
ディフェンスではダバンテやミラーとは比較にならないほどフットワーク抜群の上質なペリメーターディフェンスが持ち味。
ポストディフェンスも平均以上は備えており、ロシアでは穴になることもなく強度が高いポストディフェンスで体を張っていた。
そのような激しいディフェンスをして平均PTが30分以上あったにも関わらず、ロシアでは平均ファウルも1.2個と少なかったのも素晴らしかった。
TOもオフボールタイプということもあり、PTが長くても平均1.1個と凄まじく優秀なのでリーグでもトップクラスにTOの少ない三河にはその点でも強みを損ねない意味で合うだろう。
また、リッチマンHCが目指すバスケは発言内容からしてスペーシングとハイペース、トランジションとディフェンスを含んだ内容だと思うのでその全てにラベイリーは寄与出来る点でピッタリの選手と感じる。
2人目
2人目の選手は三河の弱点、特にオフェンス面での弱点を解決する方に特化した選手で予想してみた。
先述したように三河のオフェンス面の弱点は3Pのアテンプトの少なさと3P%の低さが挙げられ、リッチマンHCもスペーシングをバスケの方向性に挙げていた。
なので、ラベイリーのように確率が良いだけでなく、積極的に打ちつつ高確率で決めてくれる選手でないと現状は変えにくいというか絶対条件だろう。
もう一つ、三河の弱点というか勿体無いという意味でFT%はリーグ上位の高さなのにFTAが少ないというのがある。
なのでFTも多く打てるような選手、あるいは結果的にチームのFTが増えることになるプレイが出来る選手であるべきと考えた。
それに加えてオフェンス面以外の弱点や課題となるリバウンドやペリメーターディフェンスでも貢献出来るような選手だとより良い。
以上から2人目の選手に求められる、あるいは欲しい要素をまとめると
①フロントコートの選手
②3Pを多く打ち高確率で決められる
③FTを貰える
④リバウンド力
⑤ペリメーターディフェンス
の5点と考え、これらになるべく多く当てはまる選手をリストアップした47名から最終的に予想選手として挙げるのは…
Darius Days
(201cm/109kg/23yrs)
デイズは昨季新卒1年目でNBAロケッツと2ウェイ契約したビッグマン。
当然ながらロケッツでは出番はほぼなく、Gリーグでチームの大エースとして準優勝するなど大活躍。
NBAでローテーション入りできない選手がGリーグで大活躍するいつものパターンであるが、日本でも間違いなく大活躍出来る選手だろう。
Gリーグではアテンプトの6割が3Pという見た目からは想像出来ないプレイスタイルながら確率も36%とビッグマンとしては高い。
3PはP&Pやスポットアップ、トランジションからのC&Sはもちろん、ビッグマンながらジャブステップやOTDからも打ってきて両方とも高確率という器用さを持っている。
オフボールではカット、フレームとフィジカルを活かしてのシールからのC&Fでも得点出来る。
オンボールでは見た目通りの力強いポストプレイやドライブでも得点可能で、高いフィニッシュ力を持ち合わせているので2Pも64%と非常に高かった。
3Pが上手いことからも分かるようにFTも上手く、大学時代平均で7割以上、Gリーグでは8割以上と確率を大きく上げて申し分ないシューティングスキルを持っている。
ただ、FTAという点においてはGリーグで平均1本台と意外なほどに少ない。
しかし、個人的には日本でアタックするならばFTを貰える選手だと思っており、仮にGリーグと同じようにFTを貰えなくても3P確率が高くガンガン打ってくるのでディフェンスは広がらざるを得なくなる。
そうするとダバンテに1対1のスペースを与えることになるのでデイズ自体のFTは少なくてもダバンテのFTは増える可能性が高いので三河のFTAが少ない部分でも寄与出来ると感じる。
リバウンドもPTが長いということも理由だがGリーグではチームトップかつリーグ9位でORが強く、そこからプットバックに繋げることも多い。
DRも特別強いわけではないが、日本では問題なく取れると見ている。
ディフェンスではフィジカルを活かしたポストディフェンスはもちろんのこと、フットワークも悪くないのでペリメーターディフェンスも意外に良い。
Gリーグではカバーリングやローテーションにも対応しており、クローズアウトもしっかり行っていたのでダバンテとミラーを並べていた昨季よりディフェンスが悪くなることはあり得ないと思っている。
最も驚くべきは平均PT34分でアテンプトが16本、平均21点も取りながら平均TOが1.2個と度肝を抜くような少なさであることで、オンボールでもそれなりに攻めるのにこの少なさは異常だろう。
ラベイリー同様にTOが少ないのは三河の強みを損なわない点でピッタリ。
さらにリッチマンHCの言うハイペースのバスケという点でもGリーグではほとんどのチームは日本と比べてハイペースで、バイパーズも速いオフェンスを展開していたので問題なく適応出来るという意味でもベストな選手だと思った。
このように三河の弱点のカバーやリッチマンHCの掲げるバスケという2つの観点において大部分でフィットしそうなデイズは三河はもちろん、日本のどのチームでも活躍出来る選手だと思うとともに是非見たい選手なのでラベイリーともども願望的予想として挙げた。
ただ、懸念というかロケッツから170万ドルのクオリファイングオファーを貰っていた記憶があるので、予想しておいてなんだが日本でプレイを見るのは難しいかもしれない。
日本円で170万ドル相当のオファーを出せるならユーロリーグ上位選手にもオファーを出せるわけで、そんなことが出来るチームは東京くらいしかなさそうなのでデイズが金銭面を優先する選手だと日本には来ないだろう。
デイズがサラリーより出場機会を求めるタイプでユーロリーグ中堅以上のチームや中国からのオファーがないことを願いたい。
リッチマン体制の三河がどんな外国人編成を組むか非常に楽しみであり、期待が大きいので是非ワクワクするような選手が来ることを信じたい。