イカです。

先日、タンクからガソリンが漏れてきました。もちろん信頼の純正タンクです。漏れの個所を調べてみるとタンクをねじ止めするプラケットとタンクの溶接部でした。なぜそんな所にクラックが入ったかと言うと、タンククッションが劣化してしまいタンクの重さと振動をねじ止めブラケットだけが支えてしまっていたのです。
クッションが劣化している事をうっかり見逃してしまい他の部分にストレスがたまり破断してしまった訳です。
クッションは重要です、構造物のストレスを緩和させます。
そう、クッションは重要なのです・・・・。


さて、前回イカによる衝撃のハンドメイドボーリングを終えたシリンダーですが、ここからは組みつけに入ります。
まぁなんのひねりも無く単純に組んでゆくだけなのですがネ。
ボーリングを終えたシリンダーは丹念に洗浄します。
洗う
エアーぶしゅ~
洗う
エアーぶしゅー
洗う
エアーぶしゅしゅー
の繰り返し。通常のボーリングマシーンならは切りくずは割と大きなクズででるのだか、当方の場合は『切る』というよりも『削る』にに限りなく近いためとにかく切りくずが細かい!もちろんケース内側にはエウスをクリスマスの七面鳥の丸焼き張りにつめておいたから切粉の侵入はなかったけど念には念をいれて・・・・

はぁぁぁぁぁっっ!!←かめはめ波の勢い
イメージ 1
(炎天下で日干し)

そんで見つけました!!
これ↓
イメージ 2
ポツポツと穴が開いてるのお分かりだろうか?
これは『巣』といって鋳造品ならはほぼ必ずある注型の際にガスがたまり空洞ができてしまう現象の一つでこれも強度不足の原因の一環となる場合もある。部品の当たり・ハズレはこういう所もあったりする・・・。まぁこのくらいなら問題ないが~もっと掘ったらすげー鍾乳洞とかでてくるかもしれんなvvvv

今回使うクランクシャフトは武川の54mm。
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どうやらあちらこちら強化してあるらしいが~どうせならはH断面のコンロッドを使ってほしかったな~と贅沢を言ってみる。ちなみに当方は高速ベアリングが嫌いなのでこれで十分。
コンロッドのピストンピンの穴も肉厚にできていて強度は十分と言いたいが・・・!
イメージ 4
錆びてるよ~~
なんつーか油くらいしっかり塗っといてくれよ・・・・。

┐(´д`)┌

んで、ここからイカのインチキ小細工劇場の始まりですvvvvv
エンジンの部品は回転部分が多くほとんどがベアリング支持されています。しかし、すべてがベアリングやメタル受けではなくリニアな軸受けである所もある。まずコンロッドのピストンピンの入る部分(スモールエンドと言うらしい)はオイル穴から入るオイルのみで潤滑するため、オイルがベアリングの代わりとなる。この部分(私のは錆びていましたがvvvv)はオイル穴を追加する人が多いのですが、コンロッドはとにかく固いので並みドリルでは刃がたちません。私の場合は穴の代わりに世の中では
『マヨ加工』
と言われる円錐状のスリットを入れます。イメージ 5
(なんか写真の加工が変だvvvv)
実際は内部にオイルを効率的に回す加工を施しているのですが・・・
『イカさんの真似をして壊れました!』
とか言われても困るので割愛します。
それから、オイルポンプの軸受け部なのだか、ここってニードルベアリングとかで受けていいんじゃないかと本気で思うのだがvvvv割と高回転で割と変則的な高荷重。
ここもオイルの廻りをよくするためにマヨ加工を施します。
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上下に一本ずつ入れてますがこの程度で十分です。そしてよくよく見るとここにも『巣』が!!!
オイルポケットだと思って勘弁してやろうvvvv

それからピストンにもスリット加工を施します。
この加工は『強度が落ちる』とか、『意味が無い』とか賛否両論なのですが、私は実際に加工を施して効果の程を見てるので今回も加工します。
イメージ 7
これも『溝切ればいいんだ!』って事はなく、スカートの長さ厚みをよく考慮した上でスリットの深さ幅、本数を考えないと著しく強度を落としてしまいます。
それと、オイルは摩擦面に多ければ良いって物でもありません。オイルもしゅう動部の抵抗になるって事をお忘れなく。
あとはスリットの所にオイル穴を開ければ完成です。オイル穴の大きさと数と位置はご使用の目的によって調整すればよい。(私?ナイショですvvv)
ちなみに旋盤の内爪ですが、ピストンを銜えるために加工しちゃいましたvvvもうほかの物がつかめないとか・・・。


では、本日はここまで!
もうちょっと続きがありますのでまた後日・・・(いつだ?!)

アディオス・アミーゴーー!
イカです。

さてそれではハンドメイドボーリングといきましょうか!
はっきり言っておきますが

『イカってバカじゃねぇ~の?そんなんでいいエンジンが作れるわけないじゃん』

と、
思う方もいらっしゃると思いますが正解です、それでいいです。


私の穴は私が掘る

_| ̄|○ヽ(゚Д゚ )ガンガレ

まず、クランクケースの穴を広げるにあたって必要なフライスマシーンorボール盤。あたしは昔から使ってるプロクソンの簡易型(おもちゃとも言う)を使います。これに切削用の刃を取り付けて穴を拡大します。
次に問題のクランクケースをどう固定するかですが、ここは難しく考えるのを止めてクランクケースそのものを冶具固定してしまえばよいのだ。
イメージ 1
ホームセンターで買ってきた一枚150円の端材2枚でクランクケースの底を浮かすように長ボルトでサンドイッチします(ガスケットを忘れないように)。サンドイッチしたら仮組状態でシリンダが乗っかる面の水平をだします。水平はフライスマシンのテーブルに乗っけてフライスのチャックにダイヤルをくっつけて針の振れを見ながらプラハンでコツコツ叩いてやてば以外に簡単で出ます。
イメージ 2
(もう深夜なので手振れ満載)

んで何処まで削るか?ですが、これも難しく考えないで方眼用紙に56.9の穴を開けそれをクランクケースのシリンダの穴の所にのせてマジックかなんかでケガキしてやればよい(ケガキ線の内側を削るのか、外側を削るのか明確にしておく事をお忘れなく)。

それでは削ってゆきましょう!
本来ならば削りたい内径に合わせた刃物で真円で切削してゆくのですが、そんな物騒なものはないのでシャンク6、刃径6の切削用の刃物でシリンダが収まる部分をケガキ線を頼りに少しづつ円を描くようクランクケースを手で動かしながら削ってゆきます。
イメージ 3
ハンドパワーが炸裂しすぎて
脳みそ千切れるんじゃ無いかって程神経使いますがvvvvvv
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これがケガキ線のギリギリまで削りこんだ状態。んで問題のノックピンの所ですが、ボーリング用の刃物だと円で削ってゆくのでノックピンの所も均等にギリギリまで追い込まれてしまうのですが、

手ボーリング

ならばノックピンの所だけ肉厚に残すことが可能(笑)←肉厚といってもスリーブと接触しない程度に。
一応、現物のシリンダと合わせながらノギスで直径を測りつつ削りましたが真円とまではいかないもののほぼほぼ『円』に近いところまで加工は可能。
イメージ 5


仕上げに120番程度のフラップホイルで面の細かい凹凸を仕上げてやれば完成!
イメージ 6
ちなみに内側の奥が溶接したような波模様がありますが、これは切削加工した事により直角の段差ができるのですが、この段差の部分をあえてリューターでR(曲線)加工してます。溶接屋さんとか機械加工が専門の方ならば解ると思いますがこれが『補強』になるんです。
詳しくはココを見てください
エンジンの振動と燃焼室の爆発の力によりシリンダが引っ張られる力や、重いシリンダとヘッドを4本のΦ6(プラス1本)のボルトで固定してるためクランクケースに掛かるストレスは尋常ではありません。ましてや切削加工により肉薄になるので少しでも応力分散をさせるためちょっとした小細工をしました。
クランクケースの中は補強のリブやベアリングを受ける部分など多くありますがよくよく見ると鋭角な所って一つも無いですよね?(切削加工部は別ですが)、一瞬粗雑に見えますが、しっかり『補強』が入れられてる訳なのです。
(まぁ~効果があるかどうかは知らんが、シリンダが割れたって話は聞いたことがある)。

とりあえず『手ボーリング』は

責任

により完了しました!
Σ(゚Д゚;)エーッ!

こんなに神経使うんだったら8000円を払った方が安かったような気がする・・・いや、気のせいだ。
次回はちょこちょこと部品を組んでゆきます!

ではまた!
アディオス・アミーゴ!


(私にしてはハイスピードな更新だな!)

イカです。
先日開催されたモンキーミーティング後参加された方々、お疲れ様でした!
ブログや冊子でしか見たことのないカスタム車や仰天のカスタムなどなどまた一つ勉強になりました!


インスパイヤ

されましたよ!
そして・・・

オマージュ

するvvv

さて、シフトアップの110(52×52)を使っていましたが、これに14cc(ボア+2・ストローク+2)をプラスした124というものがどうなのか気になってきました。50からのライトボアアップで72(ボア47)とか組んだ時は

『こりゃすげーーー!世界がひっくりかえっちまう!!』

と中二病のように小躍りしたのを覚えている。
その後、武川の88を組み

『どっひゃーーー!もしかして最速じゃね?!』

と中二病も末期状態に突入し(ボア52)この時点で私が初めて買ったモンキーは盗難に会いさようならvv
もう20年くらい前の話ですが・・・。
過去の逸話は掘り出すときりがないのでここまで。
さてさて、まず124にするにあたって必要なものがある。
ストローク54のクランクシャフト。
Φ54のピストン。
ボア54のシリンダ。
クランクケースのボーリング。
これは武川・キタコ・デイトナ・モダン・・・・いろんなメーカーからリリースされているが地味に仕様が違うのでご注意!個人的なご意見だが、『シリンダ+ピストン+クランク』の三点セットは同じメーカーで統一したほうが良い、むしろして下さい。経験豊富で各メーカーの設計上の『癖』を熟知したチューナー様ならば癖を逆手に取って面白いエンジンが組みあがるかもしてませんが、私のような素人様は寸法上の違いに気が付かず壊してしまう可能性大です!
(シフトアップの110キットは10000RPM以上回さないで下さいってかいてあったけど、124もスクエアーだよねvv)
今回私がチョイスしたのはすべて武川です。さすがに4MINIの大手だけあって部品の選択の幅が広いのですよ。それにモダンヘッドを使用してるので設計的に共通点が多い武川になってしまうわけです。
54mmストロークアップクランクシャフトキット01-10-8042
54mmHAシリンダーキット(鍛造ピストン)01-14-8014
スカットを使って125って選択肢もあるのですが、どうにもスカットピストンが好きになれないし、棚落ちを考えるとウェイト的にハンディは出てしまうが強度優先の鍛造ピストンを選択。スカットピストンはスカート部の面積が少ない分、シリンダーとの面圧が上がる事をお忘れなく(メリットがあればデメリットもある→デメリットなんかメーカはー絶対に書かないよ)。

部品を揃えるのは買えば良いだけなので金銭的苦労以外何もないのですが、問題はボーリング。基本的にはボーリングマシーンやフライス盤にボーリング用の冶具を取り付けてボーリング(削る)のが一般的である。もちろんそんな高価な機械や冶具は一般人がおいそれと購入できるようなレベルの物ではなく専門業者に依頼する。メジャーな所でいえば、キタコ・武川・・内燃機関屋・・とパーツショップが代行してくれるサービスもある(相場は8000前後らしい)。
8000円・・・・8000円・・・・う~~~~ん・・・・・

8000円
か・・・うむ・・・やるしかない・・・やるしかないんだよ・・・
手ボーリング
(;゚Д゚)エエー
まぁ~こんなの業者に依頼するのが無難であるし個人で専用機もなくボーリングをやろうなんて私の知かぎり片手くらいしかいない(片手ほど居るんかい!!)。
ちなみに寸法は56.8~57.0mm(56.9±0.1)に拡張するので狙いは56.90で深さは27.0±0.2。
機械で加工しようが、手でやろうが抑えておかなければならないポイントがある。一つはシリンダが乗っかる面(加工する面)が水平(加工機のZ軸に対してX・Y方向が直角)である事と、クランクケース右上のノックピンの穴である(深さはそれほどきにしなーーい)。
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またすごい大雑把なイラストで申し訳ないがクランクケースを上から見たところです。モンゴリ系のエンジンのボアアップの限界は右上のノックピンとシリンダの穴が近すぎる事が要因と言われている。ただでさえ肉厚ウスウスな所を内径を限界まで削っちまおうってんだから4MINIの根性って半端ないよね(笑)。リアルな話、内径上の上限57.0まで削るとノックピンの穴が崖崩れ起こすんじゃないかとヒヤヒヤする。
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実際はノックピンの穴がギリギリってだけで奥にあるスタットボルトのネジ山の外周には若干の余裕はあるのだろう。4MINIのボーリングを熟知したチューナー様は実際のボーリング穴のセンターをずらしてノックピンの所をうまく逃がすそうだが実際にどこにどのくらい逃がすかは・・・ノウハウに依るところなのでコメントできません。←そもそも手でやろうしてること自体真円加工ができないがvvvv
ちなみに、もしスタッドボルトの位置関係がこうだったとしたら・・・
イメージ 3
137ccボアアップとか普通になっていただろうね(笑)。
ボア57*ストローク54=137
ボア57*ストローク41.5=105.6←絶対面白いと思う!

はてさて、この先どうなってゆくのか次回に続く!
(私のブログは長すぎると苦情が来るので(笑)