イカです。

さてそれではハンドメイドボーリングといきましょうか!
はっきり言っておきますが

『イカってバカじゃねぇ~の?そんなんでいいエンジンが作れるわけないじゃん』

と、
思う方もいらっしゃると思いますが正解です、それでいいです。


私の穴は私が掘る

_| ̄|○ヽ(゚Д゚ )ガンガレ

まず、クランクケースの穴を広げるにあたって必要なフライスマシーンorボール盤。あたしは昔から使ってるプロクソンの簡易型(おもちゃとも言う)を使います。これに切削用の刃を取り付けて穴を拡大します。
次に問題のクランクケースをどう固定するかですが、ここは難しく考えるのを止めてクランクケースそのものを冶具固定してしまえばよいのだ。
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ホームセンターで買ってきた一枚150円の端材2枚でクランクケースの底を浮かすように長ボルトでサンドイッチします(ガスケットを忘れないように)。サンドイッチしたら仮組状態でシリンダが乗っかる面の水平をだします。水平はフライスマシンのテーブルに乗っけてフライスのチャックにダイヤルをくっつけて針の振れを見ながらプラハンでコツコツ叩いてやてば以外に簡単で出ます。
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(もう深夜なので手振れ満載)

んで何処まで削るか?ですが、これも難しく考えないで方眼用紙に56.9の穴を開けそれをクランクケースのシリンダの穴の所にのせてマジックかなんかでケガキしてやればよい(ケガキ線の内側を削るのか、外側を削るのか明確にしておく事をお忘れなく)。

それでは削ってゆきましょう!
本来ならば削りたい内径に合わせた刃物で真円で切削してゆくのですが、そんな物騒なものはないのでシャンク6、刃径6の切削用の刃物でシリンダが収まる部分をケガキ線を頼りに少しづつ円を描くようクランクケースを手で動かしながら削ってゆきます。
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ハンドパワーが炸裂しすぎて
脳みそ千切れるんじゃ無いかって程神経使いますがvvvvvv
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これがケガキ線のギリギリまで削りこんだ状態。んで問題のノックピンの所ですが、ボーリング用の刃物だと円で削ってゆくのでノックピンの所も均等にギリギリまで追い込まれてしまうのですが、

手ボーリング

ならばノックピンの所だけ肉厚に残すことが可能(笑)←肉厚といってもスリーブと接触しない程度に。
一応、現物のシリンダと合わせながらノギスで直径を測りつつ削りましたが真円とまではいかないもののほぼほぼ『円』に近いところまで加工は可能。
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仕上げに120番程度のフラップホイルで面の細かい凹凸を仕上げてやれば完成!
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ちなみに内側の奥が溶接したような波模様がありますが、これは切削加工した事により直角の段差ができるのですが、この段差の部分をあえてリューターでR(曲線)加工してます。溶接屋さんとか機械加工が専門の方ならば解ると思いますがこれが『補強』になるんです。
詳しくはココを見てください
エンジンの振動と燃焼室の爆発の力によりシリンダが引っ張られる力や、重いシリンダとヘッドを4本のΦ6(プラス1本)のボルトで固定してるためクランクケースに掛かるストレスは尋常ではありません。ましてや切削加工により肉薄になるので少しでも応力分散をさせるためちょっとした小細工をしました。
クランクケースの中は補強のリブやベアリングを受ける部分など多くありますがよくよく見ると鋭角な所って一つも無いですよね?(切削加工部は別ですが)、一瞬粗雑に見えますが、しっかり『補強』が入れられてる訳なのです。
(まぁ~効果があるかどうかは知らんが、シリンダが割れたって話は聞いたことがある)。

とりあえず『手ボーリング』は

責任

により完了しました!
Σ(゚Д゚;)エーッ!

こんなに神経使うんだったら8000円を払った方が安かったような気がする・・・いや、気のせいだ。
次回はちょこちょこと部品を組んでゆきます!

ではまた!
アディオス・アミーゴ!


(私にしてはハイスピードな更新だな!)