マティス 自由なフォルム@国立新美術館 | てるみん ~エンターテインメントな日々~

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 昨今の美術展としては珍しく、日時指定なし。結構入場者はいるけれど、年末のアメ横状態ではなく、マイペースで鑑賞することができます。舞台だと初演はチケット難でも、再演になるとチケットが売り切れない、なんてことが良くありますが、美術展もそんな感じなのかもしれません。というのも、半年前まで東京都美術館で開催されていたマティス展が、今度は国立新美術館に登場なんですもの。2021年に開催予定だった展覧会がコロナの関係で延期になったとはいえ、スパン短すぎっ! 都美の「マティス展」との差別化が学芸員の腕の見せ所。今回はニースのマティス美術館のコレクションということで、都美の展覧会とは作品が違い、巨大な切り絵作品『花と果実』が日本に初登場が目玉なんだけど、素人目にはどうしてもデジャヴ。ふと「モーツァルトのソナタだけのリサイタルはどれも同じに聴こえる」と言っていた知人を思い出しました。ま、美術に造形の深い人だと「全然違うでしょ!」となるんでしょう。

 

 年代順に展示されているので、入館して最初のセクションは「普通の絵じゃん」で始まります。天才も基本は大切! でも『本のある静物』と言う作品がレストランのコラボメニューに登場しているので見逃せません! そして、彫刻多め(カラフルなイメージとは逆!)です。徐々に才能が目立ち始め、フォルムだけで「あ、マティス!」となってくる変化が見ものでした。作曲家にも言えることですが、古今東西あまたいるアーティストの中で、唯一無二というのが素晴らしい。そして、やっぱりクッキリ&ハッキリした色使いがCGのような広告アートのような印象。そういえば、ミッフィーのディック・ブルーナーはマティスから影響を受けているんでしたよね。納得。

 

 バレエ「ナイチンゲールの歌」の衣装もマティスが手掛けていたそうで、モンテカルロバレエの公演のVTRとその衣装が展示されていました。舞台といえば、SECTION.5では、ヴァンスのロザリオ礼拝堂が展示されているのですが、レプリカなので舞台用のセット

のよう。日の出から日没までの光の変化を3分で見せてくれるのですが、照明効果もあいまって「帝劇の舞台セット?」みたいな感覚。ついでに回り舞台でグルっとまわってくれたら最高! 上祭服のデザインも多数展示されていましたが、これも森公美子さんの世界。(同じ衣装でも、宝塚出身者だと人間離れしたプロポーションとショー慣れゆえに「普段着です」ばりに着こなしちゃうんですが)。全然関係ないんだけど、舞台衣装を見ている気分。美術展ではあるんだけど、やっぱり衣装は動きがあった方が個人的には好きです。

 

 さて、最近の美術展は館内レストランでコラボメニューを提供することが少なくないんですが、たいてい値段がお高く、量が少ないのでパスしてるんです。が、今回は甘い物! これならアリ! 

 

「本のある静物」スペシャルケーキセット
コーヒーまたは紅茶付き

¥1,900(税込)

 

ディナーかつコースのみですが、同じテーマで肉料理「牛頬肉の赤ワイン煮込み ニース風 マカロニグラタンとポーチドエッグ添え」もありました。

◆「マティス 自由なフォルム」 特別コース ¥8,800(消費税込)
4品/前菜、魚料理、肉料理、デザート、食後のお飲み物
16:00~19:30(L.O.)
[ご予約]ディナータイムのみご予約を承ります。

 

マティス 自由なフォルム

 

【展示構成】

SECTION.1:色彩の道

SECTION.2:アトリエ

SECTION.3:舞台装置から大型装飾へ

SECTION.4:自由なフォルム

SECTION.5:ヴァンスのロザリオ礼拝堂

【会期】
2024年2月14日(水)~5月27日(月)
【休館日】
毎週火曜日※ただし4月30日(火)は開館
【会場】
国立新美術館 企画展示室 2E
【開館時間】
10:00 ~ 18:00※毎週金・土曜日は20:00まで※入場は閉館の30分前まで
【主催】
国立新美術館、ニース市マティス美術館、読売新聞社、日本テレビ放送網
【特別協賛】
canon
【協賛】
DNP大日本印刷
【協力】
日本航空、日本貨物航空、ヤマト運輸
【後援】
在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、J-WAVE

【公式サイト】