私の不妊の原因と対策 | 不妊治療DE1000万円

不妊治療DE1000万円

過去の不妊治療をエッセイ漫画にしています。

これは妊娠後の記事です。
今回は、不妊治療の話のみですが、それでも見たくない方はそっと閉じるか戻るかしてくだされば幸いです。






今回は文章記事です。
かなり長いです。


私の不妊理由とどう対処したのかを自分なりにまとめてみようと思いました。
あまり他の人には当てはまらないかもしれませんが、また、専門家ではないのでどの程度自分の推測が当たっているかはわかりません。
それでも、参考になると思われる方がいらっしゃれば幸いです。
ただ、実践する場合、私は一切の責任を負う事は出来ません。
すべて自己責任でお願いします。


先にどのような方にこの記事が参考になるかといえば

・空胞率が高い
・胚盤胞到達率が低い
・PCO(多嚢胞性卵巣)気味の方


というような方の参考になればと思っております。
というのも私が体外受精を始めて最初にして長年のつまづきが、上記した

・空胞率が高い。
 (つまり採卵決定時に採れそうな卵胞が10個あったのに採卵したら5個しか取れないとか。)
・胚盤胞到達率が10%以下
 (受精しても胚盤胞まで育たない、育ってもグレードが悪い。)

というものでしたが、
これら二つは長年、体外受精をして転院を繰り返して改善することができたからです。

そして私は原因不明不妊ですが、数値的にはPCOではない(40歳のある時のD3でFSH9.8LH3.3)ですが、たぶん私はPCO気味だったのだろうと思っています。
理由は年齢の割に卵胞が多く育つからです。
(AMHは2~4くらいあり、採卵だと高刺激で10~20個くらい卵胞が育つ)
あと、通常の血糖値が一般より少し高いためです。
そして、上記した空胞率の高さ・胚盤胞到達率の低さはPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の症状としても見られるものなのです。
なのでPCO気味でうまくいかない人には参考になるかもしれません。

そのため、これらの問題を抱える人には参考になるかもしれません。
逆に、上に書いた原因以外の不妊原因の方には参考にならないと思います。
すみません。

最後まで改善しなかった問題もあります。

・年齢に対して染色体異常率が高い。

というものです。
これはどうやっても改善しませんでした。

では、具体的に書いていきます。
私の不妊理由はいわゆる一般的な不妊検査では原因が出てこない、原因不明不妊の高齢不妊です。
原因不明なので治療したらすぐ授かれるかな?と思いましたが、タイミング・人工授精で授かれず、長年の間、体外受精もうまくいきませんでした。
この体外受精でうまくいかないという直接の問題が、38歳から採卵していますが採卵5回目までは
・空胞率がかなり高い
・胚盤胞到達率10%以下
という

原因不明なんだけど『卵胞があるのに卵が取れない・育たない不妊』でした。

高齢だからじゃないの?
と思われるかもしれませんが、40歳を超えた6回目から転院に転院して
・空胞率0%以下
(予定採卵数より多く採れる)
・胚盤胞到達率は受精卵に対し最高で85%
(採卵15中成熟卵12個、受精7個・胚盤胞6個)
達成します。

(もっと早く転院すればよかった…。ショボーン


では、どうやって「空胞率が高い・胚盤胞到達率が低い」状態を改善したのか?
結論から書きます。

・トリガーから採卵時間までを延ばす
・採卵決定時の卵胞径を大きくする


の2つです。
「え、知っているよ。」という方。
これ以上読まないでいいです。
役に立てなくてすみません。
私は知らなくて、これで延々と3年間もつぶしました。えーん

知らない方のために、具体的に説明します。
まず、二つとも未熟卵対策として先生方のブログにも登場します。
(参考↓
https://ameblo.jp/kazutom/entry-11949062457.html
https://ameblo.jp/matsubooon/entry-12628344275.html

私も転院先で聞いたときは「そういえば読んだことあるよ!」と思いました。
でもやっていない病院でやったことのない患者が「ネットで見ました」といってやってもらうというのは難しいですね…。
転院は重要です。
やっている病院に行くことが一番早いです。

簡単に原理を書きます。
まず、「空胞率の高さ」の改善について。
「空胞」というのは卵胞があるのに、採卵したら卵子が採れないという状態です。
これは卵胞に卵子が入っていないこともあるようですが、卵子が卵胞壁にくっついていて採卵しても剥がれずに採れないという事が考えられているようです。
排卵するときには離れます。
採卵が排卵よりだいぶ前であるために卵子が壁にくっついたままなのです。
なので採卵時間を遅らせれば卵子が卵胞壁から離れて採れるようになります。
そのため一般的にはトリガーから35時間で採卵するのですが、これを遅らせて卵子が採れるようになるかどうか試す方法になります。
(私の場合は最終的に39時間が適切なトリガー時間でした。)

「採卵決定時の卵胞径を大きくする」というのはゴメンナサイ。
原理知りません。(汗)
一般的には18mm以上でトリガーをして35時間後に採卵すると成熟卵が採れる。
とされています。
ですが、私の場合は18mm台で採卵を決定した時は卵子が採れても育ちが悪いのです。
なので経験則で申し訳ありませんが、、たぶん、この育つ成熟卵が採れる卵胞の大きさに実際は結構、個人差があって人によっては18mmを大幅に超えるんだろうなあ。と思います。
(これは憶測で書いています。またIVM(未熟卵体外受精)などの完全な未熟卵から培養する方法もあるので全くに育たないわけではないと思います。)
(ともあれ私の場合は最終的に採卵決定時の卵胞径は25mm前後をねらってました。)


では、私の実際の採卵の状況を書いていきます。
まず、ダメだった2~3年間は同じ病院で、繰り返し、ショート法・ロング法・アンタゴニスト法・PPOS法と刺激を変えればうまくいくかもしれないと、色々な刺激法を試し、採卵を繰り返しました。
そして、これらの採卵では「空胞率の高さ」と「胚盤胞到達率10%以下」の状況が長々と続きました。

色々な刺激法をやって、次は低刺激にしようと思ったのですが、低刺激を試すときにどうせだから低刺激の得意なところに行ってみようと転院しました。
そこで低刺激に挑戦したわけですが…、
空胞率は低く、卵胞数に対して採卵数は同じくらい取れましたが、胚盤胞にならず、
全滅しました。ショボーン
それで、採卵後の診察で、先生に原因と対策を聞いたのです
(平均データよりうまくいかないときに先生に次への「原因と対策」を聞くことはぜひやってほしいです。
ここで具体的提案を示さず、暗に「あなたの卵巣が悪いのです。」というようなことをいう病院は転院を視野に入れたほうがいいです。)

この時に言われたことが、
「トリガーがあっていなかった可能性がある。」という原因と
「次はトリガーから採卵までの時間を延ばして、hCGを2万単位(前回は1万単位)打ってみましょう。」という対策でした。

この時にさっき書いたことを思いました。
「そういえば読んだことあるよ!」
長年の、五里霧中の霧が晴れたようでしたね。
・トリガーから採卵時間までを延ばす
という事に行き当たった瞬間でした。
でもこの病院、高刺激も一応やっているそうなんですが、基本は低刺激の所なのです。
私の場合AMHが2~4くらいあることもあってどうせなら高刺激の得意そうなところに行くかと、せっかくの提案をいただいたのにそのまま転院しました。

そして転院先は前もってネットで調べて、このトリガーの時間変更はできるだろうというところに行きました。
転院して先生にこう聞いてみました。
「前の病院では対策として、トリガー時間を延ばすことと、hCGを2万単位打つという方法を提案されましたが、先生はどう思いますか?」と。
その先生は「その方法でいってみましょう。」
とおっしゃられました。
(結局hCG2万単位はOHSSとの兼ね合いでやめましたが…。)
そして、転院先での最初の採卵は
・空胞率0%以下
・胚盤胞率40%
を達成します。

ですが、具体的にトリガーから何時間延ばすのか私は聞いていなかったのですね。
結果として、私が測った所トリガーから38.5時間です。
普通の採卵時間は35時間くらいです。
先に言っておきます。
真似してもいいけど38.5時間はやめたほうがいいです。
この病院がいい加減なんです。
かなり排卵確率が上がります!
実際36時間で排卵して半分くらいしか採卵できなかった人を知っています。
私が排卵しなかったのは私の体質のせいですが、かなりのリスキーな事だったと思います。
(「トリガー時間を延ばす」という事が普及しない理由の一つが、この排卵リスクの高さだと思います。
採卵時に排卵していたら患者は医師を責めると思います。
それは、10万円近くかけて卵巣刺激していざ採卵となったら「排卵していました。」じゃ、患者は怒りますよね。それが意味のある挑戦だったとしても。なので排卵しないように早めに採卵して、結果として空胞が多くても、育たなくても、先生が「私はスタンダード医療でやっている。育たないのは君の卵巣が悪いんだよ。」といっていれば患者は怒りません。絶望するだけです。医者は責められませんよね。だから、普及しないのだと思います。それで、たとえずっと妊娠しなくても。)

でもまあ、
この時のトリガーから38.5時間採卵で
卵胞数に対して採卵率が105%!  
(小さいのも含む見えていた卵胞20個に対し採卵数21個

胚盤胞は受精率に対して胚盤胞到達率が40%!    
(15個受精に対し胚盤胞6個)

を達成しました。
それまで卵胞数に対して採卵数が半分以下だったり、胚盤胞到達率が10%以下だったしていたのが一気に平均データに近づきました。

これが
・トリガーからの採卵時間までを延ばす
という方法の私の実体験としての内容です。
それで、この時は気づいていなかったのですが、採卵決定時の卵胞径がかなり大きかったことを後で気づきました。
これはこの時、必要だった
・採卵決定時卵胞径を大きくする
もこの時すでにやっていてくださったので、この結果が生まれたのだと思います。
というのもこの後、これを無視して惨敗するからです。

さて、この病院が…、確かに、この採卵で長年の問題を解決してくれたのです。
ですが、うまくいったからと、次にやった採卵では…。
…。
…私はちゃんと言ったんですよ。
「前回38.5時間採卵でうまくいったのでまたそのようにしてほしいのですが…」
って。
その時の先生は、若い先生で、「ああ、はい。」というような生返事をしていました。
そして臨んだ採卵が私調べで37時間採卵でした。
そして結果が
採卵予定卵胞数に対して採卵率が57%…。
100%超えていた採卵率が57%ですよ?
つまり空胞率43%。
逆戻りですねー。ムキー

というわけでこの病院はアバウトに延ばすことはできるけど、
決めた時間通りには採卵できないらしい。
と思いました。
(もっと怒りに満ちて思っていましたけどね。私の卵子をかえせ!プンプン

なので、また転院です。
というか出戻りです。
長年うまくいかなかったけれど、採卵時間はとにかくきちんとしている。
昔の病院に出戻ることにしました。

こういうのは転院しまくった人間の特権だと思います。
個々の病院の細かな情報がわかるので、これがあっていると思えば出戻ってもいいと思います。

という事で出戻りました。
出戻った先で問題なのは、
やったことのない病院でやったことのある患者が、やってほしいと言って、やってくれるのかどうかという事です。
結論としては受け入れてもらえました。
(まあ、信頼関係があったのと、排卵したら私の責任なのでね。)

そして出戻った先での最初の採卵はーーーー。
惨敗しました。
そこそこ採れたのですが、胚盤胞0です。
全滅です。えーん


この時は38.5時間採卵でした。
ですが、採卵決定時卵胞径が一番揃って大きかった卵胞たちが18mm過ぎたくらいで採卵決定していました。
前院で取れた時は一番大きいのが(突出して一つ大きかったのですが)30mm超えてました。
これが原因だろうと思いました。
(当時は他にもいろいろ改善点を考えてますが、結局、これが一番の理由のようです。)
なので次は一番狙っている卵胞たちが私的には25mmくらいで採卵決定してもらおうと思いました。
(トリガー時間の変更はすんなりいきましが、採卵決定時卵胞径を大きくすることはかなり難色をしめされています。これはOHSSのリスクが上がるためのようです。
なので病院によっては難しいかもしれません。
OHSSリスクに非常に敏感な病院は結構あると思います。
E2との兼ね合いもありましたし。
私は採卵ごとに「もう少し延ばしたいなー。」とわがまま言っていました。ニヤリ

そしてその後の採卵はやっと

・トリガーから採卵時間までを延ばす
・採卵決定時卵胞径を大きくする


を実践できるようになりました。

結果としてこれがうまくいって、
その後5回採卵しましたが、一番うまくいったときのが上にも書いた
最高胚盤胞到達率85%(受精7個胚盤胞6個)でした。
(一番いい時が85%ですが、この採卵方法が確定しての、悪い時は13個採卵9個受精3個胚盤胞・到達率33%の時とかもあります。それでも10%以下の時と比べればとてつもない進歩です。)

さて、やっと胚盤胞が手に入るようになりました。
が、私の妊娠にはなかなかつながりませんでした。
繋がっても流産していました。
そう
たぶん染色体異常率が年齢より高いのです。
40歳の時に5個PGT-Aをしていますが、リスクの高いモザイク一個と異常胚でした。
40歳の異常率は約58~69%くらいです。
(PGT-A染色体異常参考下記サイト
https://ameblo.jp/matsubooon/entry-12187274326.html
https://www.ivf.co.jp/?page_id=5834
一個くらい正常胚があってもいいじゃん!
と愕然としました。当時は。

あと39歳の時の胚で2回稽留流産していますが、どっちも絨毛染色体検査をして染色体異常であることを確かめています。

原因なのですが、PCOSの方って染色体異常率が高いのですよね。
私はPCOSではないですが、隠れPCOだと思っています。
実は、上にもちょっと書きましたが血糖値も昔から少し高くて献血ルームで血漿献血をすると血糖値の目安の一つが測れるのですが、いつも正常高値(正常なんだけど高い。)と出ていました。
一回、献血結果で正常高値も抜けて異常値になって、病院に行ったのですが、「それが君の正常なんだよ。」で終わってしまいました。
なので、PCOSの方はインスリン抵抗性に問題がある、または血糖値が高い方もいらっしゃいますが、私もそれで染色体異常が高い可能性がある、と思っています。
ただ、血糖値そのものが悪いのか他の直接原因との関連で血糖値が異常として表れてくるものなのか私にはわかりません。

最終的には率が低くてもとにかく一個正常胚が出て、それで妊娠しました。

でもPCOSに有効とされる体質改善を書いておきます。
皆さん知っているかもしれませんが、
糖質制限
です。
これはPCOSの方じゃなくほとんどの妊活の方に有効だと思われるので、意識してみるといいと思います。

さて、ではどこの病院に行ったら
・トリガーから採卵時間までを延ばす
・採卵決定時卵胞径を大きくする

事ができるのか?という事ですが、これは私にはわかりません。
上に未熟卵対策としてリンクを張った病院はやっているかもしれませんが、やっていないかもしれません。
とくに紹介した一つの病院は先生を指名しないと(できるか知らないです。)あちらからはやってくれない可能性がある。
と思われる記事です。

私に提案をしてくださった病院はこの方法をやらないで転院したので実際やっているか、どうかわかりません。
その後、行った病院はこちらから提案しているので、スタンダードでもやってくれるのかどうかわかりません。
出戻りの病院は、無理だと思います…。

なのでセカンドオピニオンを取ってください。
もしくは説明会など行っていて個別面談などがあればそこで聞いてみてください。
またはHPに伝言板を設置している病院などは質問してもいいと思います。
そういう伝言板を読んでいてやっていると思われるところも見つけたことがあります。
他にはブログでやっている方を見つけるのもいいと思います。


では、長々書きましたが、私が思う私の不妊の原因と対処法をまとめてみました。
これ以外にも対策としてダブルトリガーとか色々やっています。
数えきれないサプリも飲んでいましたし、漢方も鍼灸もやっていました。
ちなみに採卵方法が確立した時の刺激方法はPPOS法です。
また、最終的な私のトリガーから採卵までの最適と思われる時間は39時間です。
(39.5時間にしたら排卵しました…。)

そういう細かい積み重ねや個人差はあるかもしれませんが、私の場合の

・空胞率が高い
・胚盤胞到達率が低い


事に対する大きな対処法は

・トリガーから採卵時間までを延ばす
・採卵決定時卵胞径を大きくする


であったと、思います。


採卵の経緯からこれが私にとってのキーポイントであり解決(なのかな?最終的には正常胚が一個出てラッキーだったと思う。)策です。
ですが、これが他の同じような症状の方にも当てはまるかはわからないです。
これを読んでやってみましたという方が結果が伴わず「トリガーを遅らせたけど空胞が多かった。」とか「相変わらず胚盤胞にならない。」とか「トリガーを遅らせて排卵した。」とか「OHSSがひどくて入院した。」とか言われても私は責任を持てません。
もし、実践される方がいらっしゃれば完全に自己責任でお願いします。


ではでは。
この辺で終わらせたいと思います。

この記事は私の1000万円と6年をかけた実体験を伴った情報の超・濃縮記事です。
もう、私的には、とてつもなく濃い内容です。

まあ、客観的に見たら大したこと書いてないんですけどね。笑い泣き
(先生方のブログ記事でさらっと書かれていることばかりですからね。)
それでも、
ここに書かいたことで不妊治療に役立つ方がいるのではと思っています。
そういう方にこういう方法があるという事を知ってほしいと思います。

そして子供を授かる一助になればと思います。

ではでは。
読んでいただきありがとうございました。ニコニコ




2022年2月3日 ドシロー拝