Border、国境って何だろう…
これが陸路を旅して実感として得た一つの感覚。
飛行機で土地から土地へと移動する旅では得られないものです
。
日本を発ち目的地や経由地に到着すると、ちょっと緊張のイミグレがあり、
スタンプを押してもらって一安心というのが海外旅の大抵の場合のキホンですが、
土地から土地へと陸路を使って移動すると、
「お帰りなさい!」や
「ここから〇○」「ようこそ□□へ」などの文字を見かけることになります
。
私の最初の本格的鉄道旅は、フランス~オランダに空路で入り、
オランダ、ベルギー、そしてドイツ、オランダを鉄道で巡ってオランダから日本に帰国というものでした。
4カ国を廻ったワケですが、これがちょっとさびしいなぁと思うのが、
四ヵ国全てがEU加盟国とあって、スタンプはフランス到着時とオランダからの帰国時のみということでして…。何かたくさん押してほしいよなぁ…、せっかくですから。
それでもアナウンスの言語が変わったり、
街の景色が変わるのをみるのは空の旅では得られないもので、
時間の贅沢の醍醐味ともいえます。
さてこの初の鉄道での縦断旅行の話はまたの機会として…
シアトルからバンクーバーへの旅、このときは初めてバスを利用した旅でした。
アメリカとカナダの国境には勿論ながらイミグレがあり、
バスの乗員は全員荷物も全ておろしてこの入国審査に並ぶことになります。
9.11以降のテロ警戒、また不法入国や逃亡などのネガティブな事由も多く、
国境警備はとても厳しいとのこと。
何しろ手順が分からないので、若干挙動不審だったかも
。
滞在理由、日にち、職業とカナダへの入国回数について質問がありましたが、
そんなに緊張の瞬間もなく、「あっちで待って」と通されたのが入国OK組だったようです。
(実はバスに戻って来れない人もいました。かなりの時間、彼が戻ってくるのを待機してはいたのですが。)
バンクーバーに到着後、バスターミナルから市内中心地へは電車ですぐ。
行き交う人も大勢で、シアトルに比べると都会です。
一日乗車券を購入して、地下鉄、フェリー、バスと体験してみること。
バンクーバーは、どこか香港を訪れたときに感じた空気と似たものを感じました。
香港のあの喧噪と賑わいとは違い、穏やかで距離を保った活気が満ちていました。
一泊の滞在という短かな時間、でも満ち足りた旅。
国境を越え、メープルリーフのスタンプをパスポートに迎えて。
また一つ、経験として思い出す風景が増えました
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