人と人との関わりを考えさせられることが続き、
表面上の稚拙な人間関係や、陰湿な思惑の交錯する環境に身を置くと、
とても人生の無駄遣いをしている気になる。
自分の評価を高めるため、屈折した自分を何とか隠そうとするために、
見当違いの行動に出る人たちを大勢見かける
。
人に恵まれてきた私は、
自分の足りないところをずいぶんと周囲の人たちによって助けてもらい、
また気づかされてきた。それは今でも続いている。
彼らから教えられたことは
「ずるをしないこと」
「見返りを求めないこと」
「困難な状況にある人を飽くまで攻撃しないこと」
「自分が正しいと思うことをすること」
初秋のニューヨーク、力強さを少し静めた太陽と、高さを増した雲一つない美しい空。
何に煩わされることもない、心から幸せと思える一日。
心が一番落ち着くマンハッタンのアッパーイーストを散策していたとき、一本の電話が。
忘れもしないMadison ave&E74th st!
電話の主は軽快にワーワーと喋るのでそのままにしておいたが、
少し相手をしてから「マンハッタンは良いお天気よ」と言うと
「マンハッタンって東京?そんなワケないな!!!」と面白いように慌てて
「早く言え!!もう、切ります切ります。変なのについていくなよ。」と。
いつの時代のニューヨークか…と思ったものの、
とても安心した気持ちになったことを今でも覚えている。
その報せは私がとても幸せなとき、
そしてとても辛いときに示し合せたかのように届く。
平穏で、少し幸せであったり、少し落ち込んでいたり、そんなときではなく
。
その会話の最後はいつもこう締めくくられる。
「生きてて良かったわ。ばいばいきーん」
20年以上にわたるこの不思議な縁の存在を何かと訊かれると私は決まってこう答える。
「my soulmate」
