スタンドアップ!
五十嵐貴久著
PHP文芸文庫
2022.5.17読了
☆☆☆☆
格闘技には全く興味がなく、ボクシングの試合をテレビで見ることはまずないのだけれど(なのでキムタクのドラマも見てない・笑)、小説となると百田尚樹の“ボックス!”にしろ本作品にしろ俄然引き込まれるのはなぜだろう。もちろんストーリーの妙というのもあるが、ビジュアル的な刺激が無いというのもボクにとっては大きいかも。
で、本作。何事にも自信を持てないシングルマザーの主人公が、ふとしたきっかけでボクササイズをはじめ、それがボクシングになり、プロテストを受け、最後はタイトルマッチに挑む。なかなか無理のあるストーリーだが(笑)、そこを違和感なく、感動的なエンディングに持っていくところは著者の巧いところ。この小説で元気もらう人、結構いるんじゃないかな。