建立900年 特別展 中尊寺金色堂  @東京国立博物館 東京・上野 | akki-artのブログ

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中尊寺金色堂展へ行ってきました。

 

 

キャッチフレーズが、

 

 

平泉の至宝、歴史的公開。

 

 

 

歴史的な展覧会というわけですね。

 

 

 

■フライヤー

 

 

 

 

 

国宝の中尊寺金色堂は、奥州藤原氏の初代・藤原清衡(1056ー1128)が建立した建物。

 

 

建造物として国宝第一号に指定されています。

 

(ちなみに彫刻では京都広隆寺の弥勒菩薩が第一号になっているのは有名)

 

 

さらに、その清衡の遺体が安置されている、中央壇の仏像11体が展示。その全てが国宝仏です。

 

 

他にも工芸品や仏典の数々が並べられています。

 

 

展示されている、50点の作品のうち41点が国宝。そして7点が重要文化財という豪華な展覧会。

 

 

つまり国宝、重要文化財以外は2点しかないということですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

■展覧会場入り口 バナー

 

 

 

会場内は撮影は金色堂の模型を除いて全て禁止です。

 

 

 

 

●金色堂の模型

 

 

 

 

▼脇から

 

 

屋根の内部構造が見えるようになっています。

 

 

 

■作品紹介

 

これからはフライヤーの裏の画像をスキャンしてあります。

 

 

 

●中央壇の3体の仏像

 

 

左から

国宝 《勢至菩薩立像》

国宝 《阿弥陀如来坐像》

国宝 《観音菩薩立像》

 

全て平安時代 12世紀

 

 

今回は中央壇の11体の仏像が全て並んでいます。

 

 

そのうちの中心にある《阿弥陀如来坐像》とその脇の《勢至菩薩立像》と《観音菩薩立像》です。

 

見ると京都宇治の平等院の定朝の作品を思い出しました。

 

 

遠く京都や奈良にある作品と同じように整った仏像。

 

 

これを作れるのは当時の国内トップクラスの作家らしいです。

 

 

それぞれの菩薩の手に持つ花の細工などはとても繊細。美しいですね。

 

 

それから中央の阿弥陀如来の頭の中に光り輝くものが、水晶でしょうか?

 

 

●脇の六地蔵も含めての画像

 

 

左端から3体、右端から3体が、国宝《地蔵菩薩地蔵》。この「六地蔵」は平安時代12世紀の作。

 

 

(真ん中の3体は先ほど紹介した《阿弥陀如来坐像》と脇の勢至菩薩と観音菩薩です)

 

 

この《六地蔵》は、金色堂内部でも中央の阿弥陀如来の左右に、3体づつ別れて置かれているようです。

 

それぞれ顔の表現が少しづつ違っていて、作者が違うかどうかとか考えているといくら時間があっても足りません。

 

 

ただ、中央の阿弥陀如来とは、この「六地蔵」を作った人は違うみたいな印象。

 

調べて見ると、やはりこちらの「六地蔵」の方が一世代後の作品のようですね。

 

 

 

■《増長天立像》と《持国天立像》

 

 

間に展覧会についてのコメントがあります。

 

 

左右に作品の画像がありますが、それぞれ、

 

左側 《増長天立像》

右側 《持国天立像》

 

平安時代 12世紀

 

 

かなり動きのある仏像。ちょっと真ん中にある阿弥陀如来とは感覚が違うので、お堂内の別の場所にあったものが移動させられてきたらしいですね。

 

 

本当に衣などの動きが目立っていて、中央の如来とか菩薩とかとは全く違った感じです。

 

 

 

 

■工芸品と経典

 

 

★左 国宝 金銅迦陵頻伽文華鬘(こんどうかりょうひんかもんけまん)

平安時代 12世紀

 

華鬘は建物の長押に掛けられて室内を装飾するもの。

これは金色堂の中央壇に使用されていたそうです。

 

 

 

 

★右 国宝 《紺紙金銀字一切経(中尊寺経)》

 

 

5000巻に及ぶ中尊寺経ですが、そのほとんどが豊臣家の奥州遠征で持ち去られていて、現在は4000巻以上が和歌山県の高野山金剛峰寺に、166巻が大阪の観心寺にあるそうです。

 

なんと中尊寺に残っているのはたったの25巻。

 

 

豊臣秀吉もナポレオンのように文化財を持ち去って行くのですね。

 

 

 

 

 

■常設展 本館特別2室(2階)

 

ちょうどここで中尊寺所有の工芸品の模造品の展示がありました。

(3月3日まで)

 

 

 

●《螺鈿平塵案》模造

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●《螺鈿六角須弥壇》模造

 

 

 

 

 

▼部分

 

 

 

 

どれも中尊寺大長寿院所蔵の12世紀の作品を、小西美術工藝社さんが作ったもの。

 

 

こういう風になっていたのですね。

 

 

 

 

 

■中尊寺金色堂の内部風景

 

 

●中尊寺金色堂内部

 

 

 

 

 

 

 

世界遺産、平泉の紹介のパンフレットがあったのでその表紙と内部から画像を取りました。

 

 

 

金色堂の内部の姿ですね。

 

 

 

 

 

この中尊寺だけでなく、毛越寺、観自在王院跡なども含めて、平泉全体が ー仏国土[浄土

]を表す建築・庭園及び考古学的遺産群ー として世界遺産に登録されています。

 

 

 

 

このように広く世界にも知られている中尊寺の仏様。

 

 

いつもはガラスの向こうに遠く飾られていますが、今回はとても近くで見ることができます。

 

 

 

 

 

 

一緒に本阿弥光悦の特別展も開催していますので、そちらも近々にレポートするつもりですので、よろしくお願いします。

 

 

■中尊寺の旅行の記事

 

よかったら読んでください。