娘あっこから父ひろしへの手紙 29通目
お父さんへ
私は、最近お父さんが引きこもっているのは、
体が弱っているからだと思っていました。
今日、それだけじゃないことを知りました。
昼間から外をブラブラしていては、近所の目が気になる。
町内会からお見舞いをもらっているから
まだ歩けるほど元気なんだと思われると体裁が悪い。
こんな思いもあるのですか…。
この期に及んで、周りの目がそんなに気になるなんて。
今まで、どれだけ神経をすり減らして生きてきたのか。
羽を思う存分広げて、エキサイティングな外界を飛び回る
楽しさを知らずにここまできたのか。
はっきり言って、苛立ちを覚えました。
なぜなら、私の34歳までの生き方と重なるからです。
離婚で、私は不自由に生きてきた今までをやり直そうと決めました。
失敗してもいいから、おもいっきり自分の舞台で踊ろうと。
自分の価値観を大切にして、
世界のどこでも通用する普遍的な何かを掴みたいと思いました。
でも、そのコンパクトな生き方がお父さんらしさだとしたら、
私はそれを受け入れなきゃって思います。
昔の自分を見るようでイヤだけど、受け入れたいと思います。
今日も生きててくれて、ありがとう。
娘あっこから父ひろしへの手紙 28通目
お父さんへ
今日は1年来の大事なお友達に会いました。
彼女は、私のピンチをいつも救ってくれます。
東京に行って仕事をした時も、
今回のお父さんの病気のことも。
私が追い込まれて、潰れそうになると、
逃げ場所を教えてくれて、フッと救い上げてくれるのです。
私が今、ここにいるのは彼女のおかげかもしれません。
性格も、生き方も、価値観も違っているのに、
生きることの辛さを知っているという共通点が、
2人のつながりかもしれません。
これからもこの友情を大切にしたいと思います。
遠くない先、旅行をしようねと約束しました。
お父さんにと、玉子やらケーキやらをわざわざ持たせてくれました。
明日は、一緒にいただきましょう。
0時過ぎていたのに、「おかえり」と言ってもらえて嬉しかった。
娘あっこから父ひろしへの手紙 27通目
お父さんへ
今日は、私の仕事について話します。
今、ある幼稚園のサイトをＭＴで制作しています。
ユーザビリティを重視して、
個人的にサイトの横幅は未だ800×600が理想だと思っています。
（実際は、左に履歴が出る分を引いて760×600）
だから、1024×768と決めていたデザイナーさんに
「今回1024×768のメリットは何ですか」と、かなりキツく問うてしまいました。
結局、そうする理由が無かったので、800×600になったのですが。
私は、母に似て我が強いのでしょうね。
自分と意見が違うと、カーッとくる。
直さないと、って思いました。
今日も「おかえり」が聞けて嬉しかったです。
娘あっこから父ひろしへの手紙 26通目
お父さんへ
最近、家に閉じこもっているね。
体だけのせいじゃなくて、人と接するのが面倒だったり、
怖かったり、苛立ったりするんじゃないかと思います。
何を話せばいいのか、お見舞いの言葉に何と返したらいいのか、
今までの自分らしさを保ちつつ、堂々とできない引け目みたいなのが
あるんじゃないかと思います。
今の自分に自信が持てないから。
だから、家に篭っていたいんじゃないかって想像しています。
私は直接そこから救ってあげることはできない。
お父さんの心を触ることは無理なんだよね。
だけど、紛らわすことくらいは出来ると思う。
どこか旅行行こう。
今日も話せてよかった。
娘あっこから父ひろしへの手紙 24通目
お父さんへ
今日は朝、パンを食べているのを見て、ひと安心してました。
食べたいものだけでいいから、食べてね。
今日は、私と同じお誕生日のお友達と久しぶりに話しをしました。
前の職場のお友達で、似たところがあって、話が合うの。
私が今、余りにも余裕がないので、
彼女はどうかなって思ってメールをしたら電話をくれました。
私が、「先はどうなるかわからないけど、今目の前にある仕事をこなしているよ」
って話すと、
彼女も、「先はどうなるか分からないけど、現時点では、やりがいのある仕事をしている」
って。
「私たち依存タイプじゃないから、自分で何とかするよね」って、
とても、射手座らしいコメントで電話を切りました。
根本が似ているので、彼女のことは安心して見ていられるの。
これって、自分に自信があるってことかな。
今日も、生きててくれてありがとう。
娘あっこから父ひろしへの手紙 23通目
お父さんへ
今日は、知り合いとの食事会でしたね。
弱音も吐けないし、建設的な話もできないし、
決して「楽し」くはなかったと思います。
でも、会えた人は救われたはずです。
だから、いいことをしたと思いましょう。
秋葉原の事件、世の中の行き詰まりを感じます。
自由なはずなのに、孤独で、自分の居場所が見つけられない人が、
やけっぱちになって、人の権利を奪う。
周りの誰でもいい「最近、人生どうでもいいなって思う」、
「俺、どうしたらいいのかな」と言えなかったのか。
言葉にできればよかったんじゃないだろうか。
吐き出す相手がいればよかったんじゃないだろうか。
お父さんも、ときどき「もうダメだ」とか
「何も食べる気がしない」って言うから、
私はリアクションに困っていたけど、
正直な気持ちを言ってくれていいよ。
だって、それが言えなくなったら、
きっと心が病むもんね。
強がりはダメなんだ。
今日も、頑張ってくれてありがとう。
娘あっこから父ひろしへの手紙 22通目
お父さんへ
今日はどうでしたか。
この一週間は、私が仕事で時間がなくて、一緒に居られなかったね。
今日、仕事から帰ったら、
私はとっても蒸し暑くて、クーラーいるなってくらいなのに、
お父さんは冬物のセーターを着てテレビを見ていたので、
きっと貧血と食べられないことからエネルギーが足りなくて、
寒いんだろうなって思いました。
お友達の家に、赤ちゃんができたから、
そこのお母さんも、ガンと闘っているけれど
初孫の顔を見るまでは、頑張る！と言っているらしいです。
お父さん、生きてるとね、思いがけないイイことが起こったりするよ。
だから、生きてて欲しいの。
↓
交差点の植え込みのひまわりが育っています。
咲くの一緒に見ようね。
今日も生きててくれて、ありがとう。
娘あっこから父ひろしへの手紙 21通目
お父さんへ
在宅医療について
こんなデータをみました。
私は、できることが幸せなんだよね。
今月末、病院に行って、在宅の相談しようと思います。
今日は、ドリームジャンボ最終日。
昨晩、運気がアップするように爪をピカピカにして、
会社帰りに10枚買っちゃいました。
もちろん、3億円の方。
私は、博打師のようなとこがあるから、
のるか、そるかなの。
乞うご期待！
夕飯に鮭の焼いたの半身とご飯半膳、
えんどう少しを食べているのを見て、安心しました。
今日も頑張ってくれて、ありがとう。
娘あっこから父ひろしへの手紙 20通目
お父さんへ
今日は病院の日でしたね。
血液検査で、相変わらず貧血だけど、他はＯＫということ。
胃だけなんだよね、結局。
細～くでいいから、なが～く生きて。
今日も居てくれて、ありがとう。