あきたばく賞について
1 受賞の対象となるのは、
「あきたばくが1月1日から12月31日までに初めて読了した本」
とする
2 「1」の本の中から後世に残すべき価値があると
あきたばくが認めた本に賞を授与する
3 賞の名称は「あきたばく賞」とし、
賞品、賞金の類はこれを与えない
4 受賞数に制限は設けない
≪候補作≫
○ 『神去なあなあ日常 』 三浦しをん
¥1,575
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発売日:2009/5/15
内容
担任の教師に勝手に就職先を決められ、
しぶしぶ向かった神去村。
最初は都会が恋しくて逃げ出すことを試みた勇気だったが、
親方の子が神隠しにあったり、
親方の義妹(年上の小学校教師)に惚れたりするうちに
次第に林業に馴染んでゆく。
そして物語はいよいよクライマックスの
オオヤマヅミさんの祭りを迎える……
○ 『天地明察 』 沖方丁
¥1,890
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発売日:2009/12/1
内容
渋川春海(安井算哲)は
江戸幕府の碁打ち指南を生業とする安井家の後継者。
老中に命じられ春海は、
日本各地で北極星を観測し緯度を計測する旅に出る。
暦は農耕の基本であったが、
八百年もの昔に導入された宣明歴は、
歳月により既に二日もの誤差を生じるようになっていた。
春海は、二代将軍徳川秀忠の御落胤にして
会津藩主でもある保科正之から改暦を命じられ、
元の時代に採用された授時暦を
不断の天測により究めるのだが……
○ 『猫を抱いて象と泳ぐ 』 小川洋子
¥1,780
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発売日:2009/1/9
内容
“大きくなること、それは悲劇である”
十一歳の身体のまま
大きくなることをやめたリトル・アリョーヒンは、
その小さな身体を活かし、
チェスを指すことの出来る人形“リトル・アリョーヒン”
の操縦者となる。
活動の場所は、ホテルの地下にある秘密のチェスクラブ。
少年はそこで、ミイラの少女と出会うが、
彼の手によって少女の身に思ってもみなかった不幸が
もたらされてしまう。
失意の少年は、人形“リトル・アリョーヒン”と共に
秘密チェスクラブから逃げ出し、
山の上にある引退したチェスプレーヤーたちのための老人施設で
再び“リトル・アリョーヒン”として活躍を始めるのだが……
○ 『流星の絆 』 東野圭吾
¥1,785
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発売日:2008/3/5
内容
14年前のベルセウルス座流星群の極大日、
泰輔たち三兄妹の洋食屋を営む両親が殺された。
児童養護施設を出た三兄妹は詐欺師をして生活している。
ある日、泰輔は、今回の詐欺のターゲットの父親が、
事件の夜、現場となった家から出て来た男であることに気がつく。
しかも、男は現在゜洋食屋を経営しており、
そこで出されたハヤシライスの味は
自分たちの父が作ってくれたものにそっくりだった。
犯人はこの男に間違いない!
だが、警察が男を犯人として逮捕するには
決定的な証拠が必要だ。
三兄妹は、男と事件との繋がりを示す証拠を次々と作り上げ、
警察の目を男に向けさせることに成功するのだが……
¥1,890
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発売日:2009/10/17
内容
太宰治と心中した女性山崎富栄とその周辺の人物
(結婚後すぐにフィリピンに転勤となり現地応召し戦死した夫、
日本初の美容学校創立者の父など)について、
数多くの関係者に取材し書いた労作。
「小説」と言うよりは山崎富栄の評伝。
○ 『小さいおうち 』 中島京子
小さいおうち/中島 京子
¥1,660
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発売日:2010/5
内容
平井家の女中として雇われたタキの目を通して描く
戦前戦中の日本。
そこには、これまで「鬼畜米英」「贅沢は敵だといったキーワードで
語られることが多かったあの戦争の
違った一面を見ることができます。
夏は鎌倉に避暑、冬は日本アルプスへスキー旅行、
そして観劇に受験競争と、
現代と変わることのない日常が、ありました。
たしかに、食料品や日常生活用品が配給制になり、
防空演習が始まり、と戦争は
次第に生活に暗い影を落とすようになりますが、
人々の暮らしは、決してそれだけで語られるべきものではありません。
たとえば、平井家の奥様の人知れぬ倫ならぬ恋……。
○ 『七人の敵がいる 』 加納朋子
¥1,470
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発売日:2010/6/25
内容
出版社の編集部で仕事をする陽子は、
一人息子が小学校に入会して最初の保護者会の
PTA役員決めで、持ち前の気の強さから、
他のお母様方と衝突してしまい
クラスの全ての保護者を敵に回してしまう。
しかし、敵はPTAだけではなかった。
学童保育の役員に自治会長、
そしてスポ少の父母会団長と
つぎつぎと迫り来る困難な役割に立ち向かい、
何とかクリアして行く陽子だったが……
○ 『バイバイ、ブラックバード 』 伊坂幸太郎
¥1,470
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発売日:2010/6/30
内容
借金のために<あのバス>に乗せられることになった
主人公星野一彦は、
監視役の繭美に、
自分がいなくなってしまう前に
付き合っていた女に別れを告げに行かせてくれ、
と懇願する。
最初は拒絶した繭美だったが、
本部にお伺いを立てると意外にもOKが出た。
一彦は繭美に監視されながら、
彼女と結婚することになったから別れてほしい、
と付き合っていた五人の女たちに
話してまわる事になるのだったが……
候補は、以上の8冊。
これと言ってぬ抜きん出た作品はありませんでしたが、
その中で、第2回あきたばく賞に選ばせていただいたのは、