「三井銀行」と「太陽神戸銀行」が合併した頃、騒動前、 | 「模型探偵団」明石小五郎の昭和のプラモデル

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「三井銀行」と「太陽神戸銀行」が合併した頃、一騒動前、

の続き、
 
「あなた方は全てにおいて10年遅れていますよ」
 
この一言が後の大騒動?になった原因になったのだろう、
だけど仕方ない、僕は正直者だから(笑)、
そのことで僕は神戸側の行員から憎まれてしまった、
そう、一番言われたくなかったことを僕にストレートに言われてしまったのだから、
今までは太陽側の行員を見下していたものを、今度は逆に自分等が見下されてしまったのだから、
 
店舗統合の場合は本部で10名ほどの「統合チーム」が編成され、そのチームの主導により統合作業が進んでいく、使用する帳票類、事務手続き、端末機器等々、全て神戸側のシステムに合わせるのだから、僕らの三井側の行員は神戸側で研修、実地訓練しなければならない、
その統合チームの統括責任者、つまりチームリーダーとなるのが支店長クラスの行員であった、もちろん、その統合チームというのは神戸側のチームである、
統合をスムーズに何事も起こらず移行させるのが統合チームの使命である、
そのチームリーダーも僕の噂は聞いているはず、
当然のことながら、チームリーダーが僕を見る目は明らかに敵意を感じる目であった、
それはそれでいいこと、
僕だって逆の立場だったら「この三井の野郎!!」ということになるだろう、
 
統合の際の人事権もその統合チームが持っていた、
三井側が神戸に統合され吸収されるわけだから、三井側の行員を神戸側のどの係に配置するのかも統合チームが決めていた、
三井側からではなく、その統合チームから「あなたは統合後はこの部署のこの係になります」という具合に知らされた、
まったく部署が変わることではなく、例えば預金課だったら、「統合後はあなたは預金課のこの係を担当して下さい」というふうに、
ただ、それが三井側の人事部からではなく、神戸側で決めていたのが少し三井側の行員にとっては不満が残った、
 
要するに、全て神戸側で決めていたので神戸側にとっては何の不満があるわけではなかった、
三井側としては、そこまでして神戸側に配慮していたのである、
 
統合日まであと1週間となったある日のこと、
三井の副支店長からある情報を聞かされた、
「権藤さん、神戸の店にさきほど行ってきたのだけど妙な噂を聞いたので知らせておくね、それは何かと言うと、権藤という奴は統合ということにエライ不満があるらしく統合日には休んで出社しないらしい、統合を混乱させるようでトンデモナイ奴だという噂が流れているよ」、
 
「ええええ~!!、そんなことあるわけないじゃないですか!!」
「そうだよね、あるわけないよね」
 
僕の怒りは爆発した、
「よ~し、もう奴らに鉄槌を下すしかない」
ただ、その鉄槌が成功を収めるのかどうかはわからない、
下手したら僕自身が自滅する可能性もある(笑)、
 
それでも、僕は神戸側の本店に一人で乗り込んだのである、
まあ早い話が「殴り込み」みたいな(笑)、