週刊アカシックレコード -26ページ目

渋滞なき無料化:週刊アカシックレコード091015

■渋滞なき無料化~高速道路無料化の副作用への処方箋■
民主党が2009年衆議院総選挙のマニフェスト(政権公約)に掲げた「高速道路の無料化」政策について、それを実施すると、渋滞がひどくなり、鉄道など他の交通機関の収益が悪化するのではないか、という懸念が多くの国民に共有されている。
しかし、これらの問題をすべて解決する方法がある。それは何か。
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報道しない自由:週刊アカシックレコード090928

■報道しない自由?~マスコミの「財源」隠し■
民主党が2009年衆議院総選挙のマニフェスト(政権公約)に掲げた子供手当てなどの政策に充てる財源が十分に確保できることは、財務省などの情報により、8月30日の投票日前に判明していた。が、マスコミ各社は9月中旬までそれを報道しなかった。
なぜ報道しなかったのか。
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政権交代五輪落選:週刊アカシックレコード090914

■政権交代で五輪落選!?~2016年東京五輪招致は絶望的■
自民党から民主党への政権交代が起きたため、日本オリンピック委員会(JOC)は機能停止に陥り、2016年五輪開催地選びで東京が当選する可能性はほぼなくなった。
2009年9月現在、この種の「機能停止」は日本中で起きている(ほかに、野球が五輪競技から除外された内幕も詳解)。

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意外な除外候補:月刊アカシックレコード090913

■意外な除外候補~月刊アカシックレコード090913■
2016年の五輪競技に復活できなかった野球とソフトボール。夏季五輪大会の実施競技数に限りがあるため、野球などが復活するには、ほかの競技を除外する必要があります。
実は(野球の代わりに)除外してもあまり問題のない人気競技が複数あります。それはなんでしょう。

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【リニューアル】
本日から「月刊アカシックレコード」(無料版)です。
事情については、こちら↓をお読み下さい。
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【登録受付中】
前回の記事本文で述べたとおり、小誌の筆者、佐々木敏はインターネット上のサービスやコンテンツは原則的に無料であるべきだという「無料」文化は経済にマイナスではないか、という強い疑念を抱いています。
このため、明日、2009年9月14日、小誌「週刊アカシックレコード」を有料化し、「週刊アカシックレコード有料版」(仮)として再創刊し、いままでmelma.comで配信していた「週刊アカシックレコード(無料版)」は本日、2009年9月13日から、広報誌「月刊アカシックレコード」とします。
「有料版」の料金は、類似の有料メルマガ
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「週刊イソログ」 < http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/79/P0007903.html >
「森本敏メールマガジン」 < http://premium.mag2.com/lineup/P0007349.html >
「村田晃嗣の国際情勢のウラガワPREMIUM」 < http://premium.mag2.com/lineup/P0007376.html >
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が月額800円、600円、500円(消費税込みで840円、630円、525円)など三桁の月間購読料(登録料)を設定していることが多いために、それらに対して不当に安い「ダンピング価格」を設定することは道義的に難しい…………と思われましたが、今年2009年中限定の試行価格、1か月60円(消費税込みで63円)で始めることとしました。
(^^;)
有料版は、毎月第二月曜日(祝休日を除く)に定期配信するほか、随時臨時増刊を発行し、年間20本前後の記事を配信し、1本も配信のない月はないようにする予定です(ほんとうは「毎月第二、第四月曜日配信」の隔週刊誌にしようとしたのですが、このパターンだと、配信代行プロバイダー、まぐまぐのシステムの都合上、膨大な作業量を要するエイプリルフール特集号の配信直前にも別の記事を配信せざるをえなくなり、物理的、時間的に特集号の配信に支障を来たす恐れがあるので、この「限りなく隔週刊誌に近い年間20本前後の記事配信」というパターンを選択せざるをえませんでした)。
何卒「週刊アカシックレコード(有料版)」 < http://www.mag2.com/m/0001009100.html > でご登録をお願い申し上げます。
尚、税込み63円の購読料が課金されるのは読者登録した翌月からで、登録した最初の月は0円です(たとえば2009年9月1日に登録して同年9月30日に登録解除すれば課金されません。創刊前月の2009年8月27日に登録して同年9月30日にまでに解除した場合も同様です。が、2009年9月30日に登録して同年10月1日に解除した場合は、9月配信分のみが無料で、10月配信分は課金されます)。
「月刊アカシックレコード」は無料なので、解除なさる必要はありません。
m(_ _)m
【他人が代筆?】
『花岡信昭メールマガジン』2009年8月29日「これが『小沢マジック』だ」( < http://www.melma.com/backnumber_142868_4592259/ > )を読んで驚きました。花岡氏は政治記者のはずなのに、とても政治記者が書いた文章とは思えなかったからです。
なんと、2009年8月30日の衆議院総選挙の予想(民主党320議席前後)について「ここが日本人の日本人的気質だ。風が起きると、同じ方向を向いてほかのひとと同じ意識を持ち、同じ行動をとることで安心する」と書いてあったのです。
え! 日本人がみんな同じ方向? どこでそんな現象が起きているんですか。
たとえば民主党の鳩山由紀夫代表が当選した北海道9区ですが、彼の得票率は100%でも90%超でもなくて、たった66.36%ですよ。自民党候補の得票率は26.06%もあるのですよ。
300小選挙区全体の得票を合計しますと、民主党の得票率は47.43%、自民党は38.68%(産経新聞2009年9月1日付朝刊14面「選挙区 党派別 都道府県別の得票数・率」)。つまり、民主党は5割に届かず、自民党の支持者は4割近くもいるのです。約4割もの人が自民党を向いているのに、なんで「みんな同じ方向(民主党)を向いている」ということになるのですか。
こういう数値は、産経新聞などの事前の世論調査でも出ているはずですよね。産経新聞の(元)政治記者なら当然知っていますよね。
民主党圧勝(308議席)という選挙結果は、日本人がみんな同じ方向を向いたからではなくて、ほんの数百万人が投票先を変えるだけで各党の議席数が大きく変動する、という小選挙区制の特徴が示されただけのことです。
花岡前掲記事はまさに素人が書いた文章です。とても本人が書いたとは思えません。つまり、完全な手抜きでしょう。
こんなメルマガを6000人以上の読者が定期購読し、1000人以上の人がコメントを投稿しているなどという事態は、とても信じられません。完全な時間の無駄でしょう。
無料のメルマガって、しょせんこの程度なのですよ。やはり価値のある情報を得たい人は優良(有料)コンテンツ( < http://www.mag2.com/m/0001009100.html > )をお読みなるよう、お勧め申し上げます。
(^o^)/~
【国民審査、無念】
衆議院選挙公報の「おまけ」で付いて来る「最高裁判所裁判官国民審査公報」の読み方について、2009年8月27日配信の小誌無料版のトップ下の記事で、筆者はだいたいこんなことを言いました:
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#1:
下級裁判所で良心的な(しばしば政府に不利な)判決を出した裁判官を左遷させることのできる最高裁判事たちの人事権に打撃を与えるために、最高裁人事局や事務局出身の裁判官(いわゆる「司法行政官」。今回の場合は、金築誠志、涌井紀夫、竹崎博允)に×印を付けて罷免しましょう。
#2:
「政府の手先」である(元)行政官僚が最高裁判事に選ばれることには問題があるので、労働省、外務省出身の裁判官(櫻井龍子、竹内行夫)も×にしましょう。
#3:
落とすのは「かね・わく・たけ・たけ・さくら」です。
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小泉純一郎政権でイラク戦争への日本の支持、関与を推進した外交官、竹内行夫裁判官には、ネット上で(左翼の)人々の批判が強かったので(罷免はされないまでも)目立った数値が出るかな、と期待していましたが、ぜんぜんダメでしたね。
竹内行夫の「罷免票」は4,495,571。いちばん多い涌井紀夫の5,176,090より少ないのです(ほかの裁判官の罷免票はみな400万票台。『Yahoo!みんなの政治』2009年8月31日「衆議院選挙2009 国民審査」 < http://senkyo.yahoo.co.jp/judge/ > )。
おそらく、全員に×を付けた人がかなりいたのと、よせばいいのに広報に載っている各裁判官の過去の判決で判断した人がかなりいたのでしょう。だからこんな「均等」な結果になるのですよ。
判決なんてどうでもいいんですよ(司法行政官のやつらはあまり判決を書きませんから)。問題は人事なんですよ。最高裁の権力でいちばん大きなものは判決ではなくて(下級裁判所の良心的な裁判官をいじめることのできる)人事権なのですから。
(>_<;)
【拙著に関する個人ブログの虚偽宣伝】
小誌の筆者・佐々木敏の著書を購入される方は必ず事前に、小誌サイト( < http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html > )など著者や出版社が直接内容紹介を行っているWebページをご参照のうえ、ご判断下さい。小誌の記事を無断で何行も転載(コピー&ペースト、コピペ)する違法な個人ブログ、ホームページが多数あり、その転載(盗用)箇所の前後には、ロボットSF『天使の軍隊』をはじめ、拙著の紹介文を含む「解説」が付けられていることが少なくありませんが、その種の解説の大部分は不正確なものです(どれも例外なく「小説と小誌は基本的には関係がない」という注意書きは転載されていません)。
一般に、読者の皆様がそのようないい加減な解説を信じて書籍を購入なさった結果、その内容が「期待はずれ」だったとしても、その責任はその書籍の著者にも出版社にもありません(無責任な無能者たちはしばしば自ら読んでいない書籍について事実無根の紹介文を書きます)。
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【ご注意】
小誌へのご意見、投書は、投稿者氏名等の個人情報を伏せたうえで、小誌上で紹介させて頂くことがございます。あらかじめご了承下さいませ。本メールマガジンは筆者(佐々木敏)のサポートスタッフにより運営されており、本号は創刊第1号です。
本マガジン(無料版)の送信を停止(開始)するにはこちら↓をご利用下さい。
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送信先アドレスを変更する場合もこちら↑でできます。お手数ですが、旧アドレスの「解除」、新アドレスの「登録」という2つの操作をお願い致します。
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■意外な除外候補~夏季五輪から除外してもいい人気競技■
2016年の五輪競技に復活できなかった野球とソフトボール。夏季五輪大会の実施競技数に限りがあるため、野球などが復活するには、ほかの競技を除外する必要があります。
実は(野球の代わりに)除外してもあまり問題のない人気競技が複数あります。それはなんでしょう。

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【小誌2008年11月27日「究極の解決策~勝手にドル防衛?」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdslf.html#02 > 】
【小誌2008年12月4日「イラク戦争は成功~シリーズ『究極の解決策』(3)」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdirq.html#02 > 】
【小誌2009年1月8日「70年周期説~シリーズ「究極の解決策」(4)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/ndlie.html#02 > 】
【小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ「究極の解決策」(5)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > 】
【小誌2009年3月31日「巨人、身売りへ~読売、球団経営から撤退を検討」はエイプリルフール特集号なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090401.html > 】
【小誌2009年5月28日「失業革命~『技術神話』が生む不況」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/unempr.html#02 > 】
【小誌無料版2009年8月13日「ウィキノミクスの虚構~シリーズ『失業革命』(5)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/wikino.html#02 > 】
【前回「寄生虫の論理~ネット『無料』文化の罪~シリーズ『失業革命』(6)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/fresin.html#02 > 】_
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「え、そんな競技あるの」と思われたかもしれません。
あるんですよ。
けっしてマイナーな競技ではありません。
大半は、日本人ならだれでも見たことのある競技です。
もしかすると、そのうち半分以上は、かなりの数の日本人が自分でもやったことのある競技です。
少なくともそのうち2つは世界的にも相当に人気のある競技です。

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             かつての上司を逮捕せよ!?
                 ↓
       http://www.akashic-record.com/oddmen/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/oddmen/okehaz.html#mail >
【NHKで絶賛】 < http://www.nhk.or.jp/book/review/review/2004_b_0704.html >
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答えは、明日、2009年9月14日配信の『週刊アカシックレコード(有料版)』「政権交代で五輪落選」( < http://www.mag2.com/m/0001009100.html > )でお読み下さい。2009年8月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で野球と女子ソフトボールが復活できなかった裏事情も暴露しますので、ご期待下さい。
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9月中に読者登録をなされば、明日配信のリニューアル第1号は無料です(9月14日を過ぎて登録なさった場合でも、14日配信分は無料のバックナンバーとしてお読み頂けます)。
月間購読料(登録料)は60円(消費税込み63円)ですが、登録した最初の月(2009年8月27日~9月30日)は0円で、63円が課金されるのはその翌月(同年10月1日)からです。最初の月の末日(同年9月30日)までに登録解除すれば、一切課金されません

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(敬称略)
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【一度投票したらもうできないと勘違いしている方がおられるようですが、「score!」は前回投票された方でも何度でも、記事ごとに投票できます(最新のscore!は投票後にWebでご覧頂くことができ、最新順位は翌月下旬に発表されます)。この記事がよい(悪い)と思ったら(ホームページランキングとは別に)「追伸」「Copyright」「メルマ!PR」の下、メルマガのいちばん下をクリックして「score!」ページの3段階評価もお願い致します。】
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追伸:
本メールにご意見等を投書されたい方は本メールに返信する形で投書を下されば、スタッフ(編集部)によるセキュリティ等のチェックを経て、数日後に筆者に転送されます。
但し、melma.comのシステム上、誠に申し訳ございませんが、本メールに返信されても「退会」手続きは成立しません。
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Copyright (C) 2001-2009 by Satoshi Sasaki
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【この記事へのご意見等は、ブログの「コメント」としてではなく、なるべくメールマガジン( < http://www.akashic-record.com/admin/regist.html > )への返信としてお寄せ下さいませ。スタッフ(「月刊アカシックレコード」編集部)はメールマガジンを最優先に対応しておりますので、返信メールのほうが、佐々木敏本人の目に触れる確率が高くなり、目に触れる時機も早くなります。ただ、なにぶん頂くファンメールの数が非常に多いので、すべてにお返事を差し上げることはできません。あしからず御了承下さいませ。】

「無料」文化の罪[2/2]:週刊アカシックレコード090827

■「無料」文化の罪~週刊アカシックレコード090827■
インターネットを発明し普及させた学者や研究者は、自分たちの収入の「水源」が民間企業労働者や個人事業主であることを認識できず、インターネット上のコンテンツは原則的に無料であるべきだという文化を無責任に広め、「水源」を枯渇させようとしている。

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【前回 < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090827.html > から続く。】
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●ブログの罠●
たとえば、ほとんどの個人ブログ(blog)の記事は無料だが、その記事に魅せられた読者がそのブログで宣伝されている商品を通信販売で購入し、その仲介手数料や販売促進協力費(アフィリエイト)がその記事の製作者にはいれば、その製作者は「儲かる」ことになる。が、現実には大半のブロガーは儲かっていない。
アフィリエイトを稼ぐブロガーをアフィリエイターというが、日本では彼らの2/3は毎月平均5万円以下しか稼いでおらず、「給与並み」に毎月20万円以上稼いでいる者は全体の1/4にすぎない(NPO法人アフィリエイトマーケティング協会「アフィリエイト・プログラム意識調査2008」 <
http://affiliate-marketing.jp/release/release090106001.pdf > )。
他方、アフィリエイト目当てのブログが増え、それを経由して(インターネットの世界、サイバースペースで)買い物をする消費者が増えれば増えるほど、その分、消費者はリアルワールドの小売店で買い物をするのをやめるので、商店街や百貨店、スーパーマーケットなどの売り上げはその分減る。
そのうえ、小売店よりも、ブログなどを経由して営業するネット通信販売業者のほうが顧客の注文を集中的に効率よく管理できるので、後者は前者より少ない雇用しか生み出さない。
つまり、「みんなで無料のブログを開設してアフィリエイトで儲けましょう」というビジネスモデルは、大半のブロガーにまともな収入を与えず、記事を書く時間を浪費させ、小売店から売り上げを奪い、小売店従業員の雇用を減らすのだ。ネット通販業者だけは確実に儲かるが、彼らは小売店より労働生産性が高いので、小売店から吐き出される失業者を吸収できない。結局、トクをする者はほとんどいない。
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ネット通販は「ITベンチャー」などともてはやされるべき新ビジネスではない。このビジネスはほかの小売業の売り上げを横取りしているだけなので、たとえ大きく売り上げを伸ばしたとしても、べつに新しい市場を開拓しているわけではなく、新しい価値を創造しているわけでもない。したがって、国内総生産(GDP)の伸びにはほとんど貢献せず、経済的にはほとんど無意味である。
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          恥を知れ、ぬすっとブロガー

         小誌記事をコピペすることは違法です

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●食わせてもらってるくせに●
では、この「無料」主義を提唱した研究者たちは、どうやって生活しているか、というと、上記のように、大学に属している場合にせよ企業や官庁の研究機関に属している場合にせよ、給与によって生活しているのだ。
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では、その給与はどこから出ているのか。
(私立)大学の場合は、学生(の親)が納める入学金、授業料や、企業や個人からの寄付、あるいは、私学助成金などの公的資金(つまり税金)などを財源として運営されているので、そこに所属する研究者の給与も、同じ財源から出ている。
企業が経営する研究機関の場合は、企業からの寄付や出資で運営されているし、官庁(政府系)の研究機関の場合は(民間から寄付を得る場合もあるが)基本的に公的資金(税金)で運営されている。
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学生(の親)が納める入学金や授業料の「もと」は、親がトヨタや東京電力やマクドナルドなどで稼いだ給与か、開業医や芸能活動などで得た個人事業所得か、あるいは農業所得か、それらのいずれかである。親が官庁に勤めている場合はその給与の「もと」は税金だが、税金の大半は、多くの民間企業からはいって来る法人税や、そういう企業に勤める会社員の所得税や、会社員らが日常の消費生活で支払う消費税である。
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つまり、整理すると、小誌Web版の図表[研究者と公務員へのマネーの流れ]( <
http://www.akashic-record.com/y2009/fresin.html#table > )のようになる(参考として、研究者でない公務員へのカネの流れも付け加えておいた)。
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【図表を参照される方はこちら → < http://www.akashic-record.com/y2009/fresin.html#table > 】
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実は、研究者の給与の「もと」をずっとたどって行くと、その大半は、民間企業やその周辺で働く人々の生産活動の代価になるのだ。
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【これはけっして、どの職業が尊いか(尊くないか)という「職業差別」的な問題ではなく、どの職業が生み出した「価値」が経済システム全体にどのように貢献しているか、という純粋に経済学上の問題である。】
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民間企業とその周辺(農業、個人事業)で働く人々(経営者も農民も自由業もいるが、ここでは便宜的に「労働者」とする)は、自分で生産した、自動車、電力、食品、医療、芸術作品、店頭販売業務、事務労働などの財またはサービスを、直接間接に消費者に提供してその代価を得て自分の生活費を稼いでいる。だから、彼ら労働者は研究者がいなくなっても生活には困らない。
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ところが、研究者は、労働者がいなくなると、ただちに生活に困る。
なぜなら、研究者は自分の生産物(論文)を消費者(読者)に提供してもその代価を得ていないから、つまり、彼らは「自分の食い扶持を自分で稼いでいない」からだ。
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実は、研究者は「他人に食わせてもらっている」のだ。きつい言い方をすれば、「自ら食い扶持を稼げない」という意味では、江戸時代の武士や旧ソ連の共産貴族と同じ「寄生虫」なのだ。この点で上記の「労働者」や、上記の「#1」のようなプロの作家、芸術家とは根本的に異なる。
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経済におけるカネ(マネー)の流れを水にたとえるなら、上記の図のいちばん上に位置する労働者やプロの芸術家はまさに「水源」に相当する。
一般にどこの自由主義国家でも、経済政策は「水源」の水(マネー)の量を豊かにするために行われる。減税政策も産業振興政策も公共事業もみな主として民間で働いて「自分で自分の食い扶持を稼いでいる人」を豊かにするめに行われる。「水源」の人々が豊かになれば、おのずと彼らの消費、投資、納税の額、すなわち「中流」「下流」に落ちる水量が増え、そこに暮らす人々、すなわち研究者や公務員が潤うのだから、研究者や公務員の所得を中心に経済政策を立案する自由主義国家は存在しない…………はずだ。
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けっして「水源」で働く者が「中流」「下流」で働く者より偉いと言うつもりはない。社会は多様な人材が役割分担をして構成されるものなのだから。
しかし、「水源」が枯れてしまえば「中流」「下流」の生活は成り立たないのだから、経済は「水源」を中心に考えなければならない、という基本原理を読者諸賢にはぜひ知って頂きたいのだ。
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【尚、大学の研究者のなかには、学生(客)に人気があり「名物教授」と呼ばれる人もいるが、そういう人は(その「集客力」が正当に評価され給与に反映されている場合は)「水源」である。】
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2008年後半から2009年にかけて日本国内の製造業で相次いだ「派遣切り」のような急激な失業増に対処するために、失業させられた元派遣社員たちを地方自治体が臨時公務員として雇うといった緊急失業対策も考えられなくはない。
が、(臨時)公務員の給与のもとをたどって行くと、それは税金である。政府、地方自治体などの官庁に税金を納める納税者のなかには公務員もいるが、その公務員の給与ももとをたどって行くとまた税金であり、どんな政府、自治体でも公務員が納める税金の総額が、民間の個人、法人が納める税金の総額よりも多いということはない。
したがって、いくら失業者が気の毒だからといって、彼らを自衛隊員や市役所職員として大量採用しても問題の根本的な解決にはならず、そんな失業対策は恒久的な経済政策としてはありえない。
_
そして、「(研究者の)利便性(のみ)を考えて、お互いの著作物を無料で容易に参照できるようにしよう」というのは、「水源を無視して、中流、下流の住人同士でもらい水のやり取りをしましょう」というのと同じことだ。
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このことを、研究者自身はどれほど自覚しているのだろうか……おそらくほとんど自覚していないだろう。
それはもちろん、「ある日突然すべての労働者がいなくなる」ということが起きないからだ。
しかし、そこまで行かなくても、ある研究者にとって、自分の勤めている大学に収入をもたらしてくれる多くの企業の経営が一斉に傾いて大学の財政が厳しくなる、というような事態は起きうる。
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そして、もしこの「無料のもらい水ごっこ」が「水源」の水量を増やすことにまったく役立たないか、あるいは、逆に水源の水量を減らす(水源を枯らす)ものであるならば、それは、やめさせなければならない。
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水源のありがたみも忘れてインターネット技術を普及させた研究者たちは、その技術がもたらす異常な生産性の上昇によって、世界中の職場で労働量を減らして世界同時不況の原因を作り(小誌2009年5月28日「失業革命~『技術神話』が生む不況」 <
http://www.akashic-record.com/y2009/unempr.html#02 > )、無料ファイル交換ソフトやYOU TUBE(ユーチューブ)を通じて「#1」の芸術家や芸能人の収入を減らした。さらに進んで、自分たちの「無料」文化のイデオロギーを「#1」の作家たちにも押し付けようとしていることには驚かされる。
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インターネット検索サイト世界最大手の米グーグル(Google)は米国などの図書館が所有する日英独仏などの各国語で書かれた書籍を次々に無断でスキャンしてデジタルアーカイブに蓄積し、これを全世界のインターネットユーザー(読者)に原則的に無料で閲覧させるという、史上空前の「著作権侵害プロジェクト」を2008年頃に開始し、日米英独仏の作家団体に訴訟を起こされた。
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【グーグルは「米国内で絶版になった書籍を選んでデジタル化した」と発表したが「絶版」かどうかの判断はグーグルがすることになっており、じっさいには絶版になっていないベストセラーの多くがデジタル化されていた。このため、もしグーグルの計画が実現すれば、有名作家の小説はほとんどすべて発売直後にネット上に無料で公開され、おそらく有名作家の大半は収入が激減し、ほとんど小説を書けなくなるだろう。】
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【念のために付け加えておくと、この訴訟に参加する作家団体は日米英独仏の先進5か国の作家団体のみで、韓国、中国など、新興諸国や(旧)社会主義国諸国の作家団体はこの訴訟に参加していない。理由は、先進5か国以外の諸国では、言論の自由の伝統が浅かったり国民の識字率が十分でなかったりするため、文学があまりに貧弱で、印税で生活するプロの作家がほとんどいないから、と思われる。】
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そこで、各国の作家団体(日本の場合は日本文藝家協会)はグーグルの「違法スキャン」を容認するつもりは毛頭ないものの、訴訟費用に事欠かない巨大企業を相手に裁判に完勝することの難しさを考慮し、「無断でデジタルアーカイブに加えた著作物のデジタルデータを原告(著作権者)の要請に応じて削除するならば、違法スキャンの違法性は問わない」という和解案で折り合おうとしている(日本文藝家協会Web 2009年4月15日「グーグル・ブック検索についての声明」 < http://www.bungeika.or.jp/pdf/statement_for_google.pdf > )。
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【グーグルはもし作家団体が訴訟を起こさなければ、違法スキャンを「既成事実化」して、書籍の無料閲覧サービスを開始するつもりだった。】
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グーグル以外にも「無料」文化を信仰する「インターネット原理主義者」は大勢いる。
すでに韓国では、インターネットの「無料」文化が普及すれば経済が活性化するという思い込みのもと、「国内で刊行されたすべての書籍は刊行されて5年経ったあとはデジタル化され、ネット上(の電子図書館)で無料で公開されなければならない」という慣習を確立しており、これに賛同する動きが日本国内にもある(文部科学賞Web これからの図書館の在り方検討協力者会議 2006年3月『これからの図書館像』第2章 提案 これからの図書館の在り方 p.p17-18 以下のpdfファイルの7ページ目 「トピックス:韓国やシンガポールで急速に進む図書館のハイブリッド化」 <
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/04/06032701/004.pdf > )。
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             かつての上司を逮捕せよ!?
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       http://www.akashic-record.com/oddmen/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/oddmen/okehaz.html#mail >
【NHKで絶賛】 < http://www.nhk.or.jp/book/review/review/2004_b_0704.html >
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●究極のデフレスパイラル●
21世紀初頭から2009年現在まで続く日本国内の不況を説明する言葉として「デフレスパイラル」がよく使われている。
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不況(デフレ)でモノが売れないから、各企業は自身が生産する財またはサービスの価格を(1割引きとか、2割引きとかいう形で)下げる。
すると、各企業の売り上げが減るので、企業は従業員の給与を減らす。
すると、従業員たちは生活費を切り詰め、モノを買わなくなるから、ますますモノが売れなくなる。
それを受けて、各企業は自身が生産する財またはサービスの価格をまた(1割引きとか、2割引きとかいう形で)下げる。
すると、各企業の売り上げが減るので、企業は従業員の給与を減らす…………。
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と、これをくり返していると、どこの国でも際限なく不況が深刻化し、半永久的に不況から脱出できない恐れがある、という理由で、2000年代初頭には、日本でも、意識的に物価を上昇させる政策、インフレターゲット論がマスコミをにぎわせた(経済産業研究所Web 藤原美喜子 2003年2月25日「インフレ目標論は日本経済破綻のシナリオではないか」 < http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0075.html

> )。
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とはいえ、デフレスパイラルの過程で起きる値下げは、数年間、あるいは数か月間で、食品や家電の価格が1割、2割、3割下がるという程度のものだ。間違っても、食品や家電の価格がタダになることはない。
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ところが、インターネットの無料文化の普及により、日本のマスコミ、出版界、芸能界、IT業界はライバルが「0円」で商品を供給するという「究極のデフレスパイラル」に直面した。
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本来のデフレスパイラルなら、1割だの2割だのという幅でじりじり価格が下がるのに、この「無料、自由」文化は一気に、一直線にネット上の著作物の価格を下限まで下げて既存の情報サービス産業に壊滅的打撃を与える。だから、これはデフレスパイラルではなく「デフレフォール(落下)」「デフレライン(直線)」と呼ぶべきかもしれないし、あるいは、極めて乱暴なデフレスパイラルという意味で「デフレノックアウト(KO)」「デフレバイオレンス」などといったほうがいいかもしれない。
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『週刊少年マガジン』(講談社刊)は『週刊少年サンデー』(小学館刊)のライバル誌だが、いくらライバル誌に勝ちたいからといって、自身の価格を0円にすることは絶対にない。なぜなら、0円にすることは、原価割れの「不当廉売」「ダンピング」に相当し、「卑怯」な行為だからだ(そんなことを実施すれば、敵側にも味方側にも膨大な失業が生み出され、結局だれもトクをしない)。
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にもかかわらず、インターネット草創期の研究者たちは「ネット上のコンテンツは無料」という無責任な文化を作り出してしまった。
ライバルが資料的価値のある文章や音楽の海賊版コピーを「無料」で提供するという「究極のダンピング」を行う状況になっては、迎え撃つ側のマスコミ産業や作家や芸術家はほとんど打つ手がない。
この「無料」文化が経済に対して与える影響は、およそ「価格競争」などという牧歌的な言葉で表現できる範疇を超えており、もはや、暴力的な秩序破壊の域に達している。
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●小誌も同罪●
最近の小誌記事の中でいちばん評判がいいのは、2008年3月17日の「女は女を理解できない~朝ドラ視聴率低迷の意外な理由」( <
http://www.akashic-record.com/y2008/chirit.html#02 > )である。
これは、(女性向け商品の)マーケティングなどの分野で「女は女を理解できる」と信じて働いていた、いわゆるキャリアウーマンの方々には相当にショックだったようだし、何よりNHKのドラマ制作部には決定的な影響を与えた。
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現在(2009年3月30日から)放送されているNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)『つばさ』のスタッフは小誌前掲記事の主張に同意しており、上記記事における筆者の忠告どおりに(!?)ドラマを作っている。
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【小誌前掲記事のあと、記事中で分析した朝ドラ『ちりとてちん』の放送(2007年10月~2008年3月)が終了し、関東地区における世帯別番組平均視聴率が……その内容の面白さにもかかわらず……朝ドラ史上最低(15.9%。ビデオリサーチ調べ。以下同)であることが予想どおり確定し、ドラマの内容に自信を持っていたNHK局内に衝撃を与えた(現在の最低記録保持者は、2008年4~10月放送の『瞳』で、その関東地区世帯別番組平均視聴率は15.2%。ビデオリサーチWeb 2008年4月「NHK朝の連続テレビ小説」 < http://www.videor.co.jp/data/ratedata/program/02asa.htm > )。】
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小誌前掲記事は「『ちりとてちん』の失敗は専業主婦を敵にまわしたこと」と指摘したので、『つばさ』のスタッフは専業主婦に嫌われないことを至上命題とし(脚本家には専業主婦の心を傷付ける恐れのある女性ではなく、男性を起用し)、放送開始から4週間はほぼ毎回、それ以降もほぼ毎週、ヒロイン(多部未華子)にそのためのセリフを言わせている。
曰く「ハタチのおかん」「10年主婦やってますから」「特技は掃除と洗濯」などなど…………小誌がNHK局内で愛読されているのはありがたいが、ここまで忠実に演出されると、いささかやりすぎではないか、と筆者としても心配になって来る。

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【この策はいちおう奏効し、放送開始後6週間は『つばさ』は『ちりとてちん』を上回るペースで視聴率を稼いでいた。
ところが、7週目、ゴールデンウィーク明けの週(2009年5月11~16日)から視聴率が下がり、しばしば15%を割るようになってしまった(産経新聞2009年5月20日付朝刊21面「週間視聴率トップ30」、同6月16日付朝刊21面「週間視聴トップ30」)。小誌の愛読者が制作している番組だけに筆者も心配している。
この理由はたぶん「一段落した」ことにある。朝ドラに限らず、連続ドラマの主人公はすべて初回に課題を抱えて登場するが、このドラマの場合、ヒロインは最初の6週間でその課題をほぼ解決してしまうのだ。そして7週目以降の数週間は、毎週交代で脇役の登場人物の課題が提示されてそれが1週間で解決されるというパターンがくり返された。このような展開だと、視聴者はヒロインを応援する(継続して視聴する)必要を感じないので、今後も視聴率の面ではかなり苦しいかも。
ぐわんばれ、NHK!】
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つまり、小誌前掲記事は「業界内」で非常に価値の高い記事だったわけだが、なんと小誌はこれを無料で配信してしまった。この記事の価値が、その読者にとって0円ということは絶対にない。
本来なら、小誌前掲記事は明らかに有料で、それもかなりの価格で提供されるべきだったのだ。にもかかわらず、無料で提供されてしまった。
こうなると、読者は、たとえば、NHKのドラマ制作スタッフはどういう行動をとるか…………ほぼ間違いなく、書店で(有料の)書籍や雑誌を探す時間を減らし、インターネット上で現在の小誌のような(無料の)情報源を検索する時間を増やすだろう。
_
1997年に小誌Web版が(無料で)創刊されて以来、『読売ウイークリー』『月刊現代』『諸君!』が廃刊され、草思社が民事再生法を申請し、ベネッセが一般書部門から撤退し、一橋書院が自己破産を申請した。
もちろん、そうした「出版不況」の原因は小誌だけではない。が、1998年のインドネシアにおけるスハルト政権の崩壊や、2007年の日本における福田康夫内閣の誕生を何か月も前から予測して的中させ、NHKの朝ドラのセリフにまで影響を与える小誌は、ネット上の有力サイトの「代表格」なのであって、それが無料であるということは、出版界に「つぶれろ」と言っているのとほとんど同じではないか。
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●「有料」文化の功●
筆者はこの10年間ほど、上記の「#1」の一員として印税を稼ぐ一方、上記の「#2」の習慣に流されてネット上で無料の情報発信を続けていた。しかし「#1」と「#2」は明らかに矛盾しているし、「#2」のライフスタイルは明らかに経済にとってマイナスであり不道徳だ、と最近考えるようになった。
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2009年2月以降、約3か月にわたって何度も考え直したが、何度考えても結論は同じだったし、その間、ネット業界の方から「御誌なら有料化しても十分成り立ちますよ」という助言を受けたこともあり、さる2009年5月に小誌の有料化(「まぐまぐプレミアム」で配信)を決めた。
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現在配信中の小誌「無料版」(melma.comで配信しているこのメルマガ)はせっかく約1万9800人もの読者の皆様にお読み頂いているので、「編集部からのお知らせ」や読者の皆様からのご意見ご質問のメールを紹介する「広報誌」として当面存続させるものの、小誌「週刊アカシックレコード」の「本体」は2009年9月以降、(まぐまぐで配信する)「有料版」( <
http://www.mag2.com/m/0001009100.html > )に移行する。
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もちろん小誌を有料化したとて、出版不況が止まるわけではない。しかし、有料化すれば、ライバル誌を廃刊に追い込んだ側に売り上げがはいる。ここが重要なのだ。
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仮に「小誌が『読売ウイークリー』廃刊の主因である」と仮定してみる。その場合、廃刊に追い込まれた『読売ウイークリー』編集部の側では社員や契約社員やフリーライターの収入、雇用が減小し、日本経済全体としてその分国内総生産(GDP)がマイナスになっている。
もし小誌が無料のままなら、小誌は日本のGDPにまったく貢献しないので、『読売ウイークリー』編集部で生じたマイナスはそのまま放置されることになる(インターネット上の無料の情報配信がGDPに貢献するという一部エコノミストの説は、実地に検証されたことがない)。
このような「対立」が日本中の活字メディアとインターネット上の(無料の)有力サイトとの間でくり返されれば、それは間違いなく国民経済全体にとっての不況の一因になる(インターネットの「無料」側が勝てば勝つほど不況になる)。
他方、小誌が有料であれば、小誌編集部と筆者には売り上げがはいり、それは主として筆者の手から投資、消費、納税にまわされ、国民経済に還元され、日本のGDPや、だれかの雇用に貢献することができる。
これはけっして「ネット上のインフレターゲット論」ではないが、こうした動きが他の有力メルマガ、有力サイトにも広がって行けば「(情報産業における)デフレ緩和策」には十分なりうると考えられる。
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「インターネット上の有力サイトが自身のコンテンツを有料化し経済に貢献するのは道義的な義務である」とさえ、いまでは筆者は思っている。
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もちろん小誌が有料化したとて、どれぐらい日本経済に貢献できるかはわからない。しかし、小誌が無料、つまり0円であれば、読者が何万人に増えても……0円は何万倍しても0円なので……経済的にほとんど無意味であることは間違いない。
他方、有料化した場合は、読者が増えれば増えるほど経済への貢献度が高まるので、それが好ましいインセンティブ(動機付け)にもなる。
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大勢の人がネット上で無料で読めるブログやメルマガをいくら書き合っても、無料である限り経済は動かない。しかし、有料化した瞬間に、それは、たとえ微力といえども、経済を動かす力になるのだ。
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        2009年以降、北朝鮮は豹変する
               ↓
    http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/angel/okehaz.html#mail >
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●失業者の言論の自由●
いまこの瞬間に小誌をお読みの皆さんのなかは「インターネットはブログなどを通じて無料で自由に情報交換ができるからこそすばらしい」と思っている方が少なくなかろう。しかし、そうした言論の自由は、実は「資産家や正社員の言論の自由」にすぎない。
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2008年9月の米国発金融恐慌に端を発する世界同時不況の影響で解雇され、仕事と収入を失った者は世界中に大勢いる。彼らは、以前なら、職場で働いて十分な収入を得ていたので、少なからぬプライベートな時間を割いて執筆したブログ上の良質な記事から収入が得られなくてもかまわなかっただろう。
しかし、そういう熱心なブロガーも、十分な資産がない場合は、失業すれば生活に困る。以前のように長い時間をかけて熱心に質の高い記事をブログに書くことはできなくなるだろう。
他方、いままで熱心に書いて来たその記事を、有料メルマガ配信サービスなどを通じて有料で配信したら、どうだろう。必ず成功するとは言えないが、記事そのもので収入が得られれば、それは失業中の生活費の足しになるし、記事の質を高めるために時間をかけても損をしないから、良質の記事が生まれやすくなる。
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インターネット上のコンテンツを有料化するトレンドのほんとうの効用はここにある。すなわち、いままで、資産家や安定した給与生活者に限定されていたインターネット上の言論の自由を、失業者や貧困者や(年金制度が不安定な時代の)年金生活者にも拡大することができる点で、「有料化」には推奨されるべき理由があるのだ。
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        警察小説・刑事ドラマ史上、初
               ↓
   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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●もう1つのメリット●
有料化のメリットは「経済効果」以外にもある。
ネットの世界で「有料」がトレンドになり、作者が価値があると信じるコンテンツがネット上で有料で公開されるのが普通になれば、検索の世界が一変するからだ。
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これまでの検索では、検索結果はグーグルやヤフー(Yahoo)などの大手検索サイトが、個々のWebページへのアクセスの多寡やリンク先の多寡に応じて、ページをランク付けして表示していた。
このため、アクセス数やリンク数が多ければ、他人の記事を自分のブログにコピー&ペースト(コピペ)した(盗んで貼り付けた)だけの、著作権侵害の違法なページでも、検索結果の上位に表示されてしまっていた。
また、いくつかのキーワードと多めのリンクが含まれているというだけの理由で、出典も明示しない、資料的価値のない、単なる「検索の邪魔」にしかならない記事が検索結果の上位に表示されるため、それはインターネットユーザーの効果的な情報収集の妨げになっていた。
現状では、小誌前掲記事「女は女を理解できない」のような価値の高い記事も、そんじょそこらの「ぬすっ人ブロガー」が他人の記事をコピペしただけの程度の低い記事も、0円という平等な価格で「販売」されているため、読者は価値ある記事をみつけるには、価値のない膨大な記事のなかから手間ひまかけて検索しなければならない。
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しかし、「価値のある情報のうち相当数は有料」という時代になれば、グーグルもヤフーも有料のメルマガとそうでないメルマガを区別して表示せざるをえなくなるだろう。そうすれば読者が価値のある記事をみつけるのは従来よりはるかに容易になる。
そもそも有料の記事は無料の記事よりも、読者に対して明確な責任を負っているので、それ自体すでに「価値がある」可能性が高いと言える。
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そして、もしも小誌が有料化できないとなれば(あるいは、有料化するだけの価値がないとなれば)、小誌は廃刊されるべきだと筆者は考える。
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●はだかの王様●
日本でも米国でも、2009年現在60歳以上の世代にはパソコンが苦手なインターネット音痴が多い。そのため、この世代の政財官界の指導者やエコノミスト、ジャーナリストは、インターネットの「無料、自由」文化に取りつかれた年下の世代に「無料でも経済効果がある」と言われると、「インターネットのわからない馬鹿者だと思われたくない」という恐怖心から思考停止に陥り、「タダで経済が成り立つはずがない」という常識論を引っ込める。若い世代にも、「ネット文化に乗り遅れたと思われたくない」という虚栄心から、「無料、自由」文化の提唱者に盲従する者が少なくない。
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かくしてネット上の「無料、自由」文化、ウィキノミクスに対しては、多数の者がはらの中では「ウソでしょ」と疑いつつそれを口に出せないという奇妙な状況が生まれた。日本の新聞各社が、紙の新聞の購読者が減ることを危惧しながら、ネット上で無料の自社記事閲覧サービス(電子版)を立ち上げるという、紙の新聞に対する電子版によるダンピング、すなわち、刑法の「背任罪」に該当しそうな愚かな決断をしたのも、それをいまだにやめることができないのも、このためだろう。
まるで童話の『はだかの王様』のような話ではないか。
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次回は、もっとも代表的な「はだかの王様」を取り上げ、その人物に向かって「はだかだ」と宣告する予定である(が、ほかに報道すべき重要な情報が入手できた場合は、予定は変更される)。
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そしてこの次回の記事が、小誌が有料で配信する最初の記事となる予定である。
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【次回以降の小誌の記事をお読みになりたい方は、
まぐまぐの「週刊アカシックレコード(有料版)」のページ( < http://www.mag2.com/m/0001009100.html > )で「有料版」の読者登録をなさるようお願い申し上げます。
月間購読料(登録料)は60円(消費税込み63円)ですが、登録した最初の月(2009年8月27日~9月30日)は0円で、63円が課金されるのはその翌月(同年10月1日)からです。最初の月の末日(同年9月30日)までに登録解除すれば、一切課金されません。】
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(敬称略)
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本メールにご意見等を投書されたい方は本メールに返信する形で投書を下されば、スタッフ(編集部)によるセキュリティ等のチェックを経て、数日後に筆者に転送されます。
但し、melma.comのシステム上、誠に申し訳ございませんが、本メールに返信されても「退会」手続きは成立しません。
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Copyright (C) 2001-2009 by Satoshi Sasaki
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【この記事へのご意見等は、ブログの「コメント」としてではなく、なるべくメールマガジン( < http://www.akashic-record.com/admin/regist.html > )への返信としてお寄せ下さいませ。スタッフ(「週刊アカシックレコード」編集部)はメールマガジンを最優先に対応しておりますので、返信メールのほうが、佐々木敏本人の目に触れる確率が高くなり、目に触れる時機も早くなります。ただ、なにぶん頂くファンメールの数が非常に多いので、すべてにお返事を差し上げることはできません。あしからず御了承下さいませ。】

「無料」文化の罪[1/2]:週刊アカシックレコード090827

■「無料」文化の罪~週刊アカシックレコード090827■
インターネットを発明し普及させた学者や研究者は、自分たちの収入の「水源」が民間企業労働者や個人事業主であることを認識できず、インターネット上のコンテンツは原則的に無料であるべきだという文化を無責任に広め、「水源」を枯渇させようとしている。

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【登録受付開始】
前回の記事本文で述べたとおり、小誌の筆者、佐々木敏はインターネット上のサービスやコンテンツは原則的に無料であるべきだという「無料」文化は経済にマイナスではないか、という強い疑念を抱いています。
このため、小誌「週刊アカシックレコード」を有料化し、「週刊アカシックレコード有料版」(仮)として再創刊し、現在の「週刊アカシックレコード(無料版)」はまったく内容の異なるものに改めます。「有料版」の創刊は2009年9月14日頃を予定しています。
料金は、類似の有料メルマガ
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「週刊イソログ」 < http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/79/P0007903.html >
「森本敏メールマガジン」 < http://premium.mag2.com/lineup/P0007349.html >
「村田晃嗣の国際情勢のウラガワPREMIUM」 < http://premium.mag2.com/lineup/P0007376.html >
_
が月額800円、600円、500円(消費税込みで840円、630円、525円)など三桁の月間購読料(登録料)を設定していることが多いために、それらに対して不当に安い「ダンピング価格」を設定することは道義的に難しい…………と思われましたが、今年2009年中限定(あるいはその先もしばらく)の試行価格、1か月60円(消費税込みで63円)で始めることとしました。
(^^;)
有料化されたあとの小誌は、毎月第二月曜日(祝休日を除く)に定期配信するほか、随時臨時増刊を発行し、年間20本前後の記事を配信し、1本も配信のない月はないようにする予定です(ほんとうは「毎月第二、第四月曜日配信」の隔週刊誌にしようとしたのですが、このパターンだと、配信代行プロバイダー、まぐまぐのシステムの都合上、膨大な作業量を要するエイプリルフール特集号の配信直前にも別の記事を配信せざるをえなくなり、物理的、時間的に特集号の配信に支障を来たす恐れがあるので、この「限りなく隔週刊誌に近い年間20本前後の記事配信」というパターンを選択せざるをえませんでした)。
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【「のりピー親友」の逮捕はあるか】
2009年8月8日に酒井法子容疑者が覚醒剤所持容疑で逮捕されたため、彼女の親友である女性有名芸能人S、およびSの夫である国民的人気俳優Tが逮捕されるのではないか、という根拠不明の噂がインターネット上に飛び交っています。が、冷静に論理的に考えてみると、Sはともかく、Tが逮捕される可能性はかなり低いということがわかります。
その理由はけっして「Tが有名人だから警察が手加減する」とか「TをCMやドラマに起用して儲けている企業が政治家を通じて圧力をかける」とかいうことではなく、司法行政の現実です。
覚醒剤を使用すれば懲役10年以下(覚醒剤取締法第41条の3第1項)、所持していただけでも同じく懲役10年以下(同法第41条の2第1項)ですから(殺人事件でたまに懲役3年ぐらいの判決が出ることを考慮すれば)「懲役10年もありうる」というのは相当な重罪と言えます。
ところが、覚醒剤など違法薬物の所持、使用で逮捕、起訴される者の数があまりに多いため……彼らを全員実刑にすると刑務所が満杯になってしまうので……初犯の場合、執行猶予が付くのが一般的です。
さて、この現実を踏まえて、SとTが逮捕された場合を想定してみましょう。この2人は過去に薬物使用で逮捕されたことがないので初犯扱いされ、執行猶予付きの有罪判決を受けることになります。そうすると、「次々に有名人が逮捕されたけど、結局執行猶予でみんな戻って来た」ということになります。これではまるで「覚醒剤を使っても大した罪には問われませんよー」と国が有名人を使って宣伝しているのと同じことになってしまって、学生や主婦などの一般人のあいだでかえって覚醒剤の使用者が増えるということにもなりかねません。そんなことになったら、元も子もないでしょう。
そこで、おそらくいま警察・検察当局が考えているのは「一罰百戒」つまり、酒井容疑者をなんらかの理由で異例に重く罰することによってほかの芸能人に恐怖感を植え付け、違法薬物の使用をやめさせる(いま使用していない者が今後使用することも防ぐ)ことでしょう。
2009年8月11日、スポーツ4紙が一斉に警視庁のリーク情報として「酒井法子不起訴説」を報じ、厳罰化を求める世論を煽ったのは、まさにその兆候でしょう
(J-CASTニュース2009年8月11日「酒井法子『不起訴説』に猛反論 元検事『とんでもない!』」 < http://www.j-cast.com/tv/2009/08/11047215.html > 、日刊スポーツWeb版2009年8月11日「酒井容疑者不起訴も、使用供述も所持微量」 < http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20090811-529642.html > 。尚、酒井容疑者を重く罰する「情状」としては、検察側は、彼女が過去に違法薬物追放キャンペーンに参加していたことも利用できるかもしれません)。
警察、検察がほんとうにTを狙っているのなら、酒井容疑者よりもSよりも先にTを逮捕しないと無理です。というのは……TやSが違法薬物を使用していると仮定しての話ですが……自分の親しい者に薬物使用で逮捕状が出れば、その時点で逮捕されていない「薬物仲間」は自分自身が逮捕されるまでの期間を利用して証拠隠滅をすることができるからです。
現に酒井容疑者が自分の夫が覚醒剤使用容疑で逮捕されたあとにやったように「6日間以上薬物を使用せず、水をたくさん飲んで薬物を体外に排出し、尿検査で薬物使用が証明できないようにする」といったことは、現時点でTやSには可能です。
酒井容疑者は8月3日から8日までの6日間にわたる失踪(逃亡)を開始する直前、自宅に戻っていながら、自宅に覚醒剤の付着したアルミ箔や吸引器具(ストロー)を残すというミスをしましたが、このことを報道で知っているTやSが同じ過ちをするとは思えません(スポーツ報知Web版2009年8月9日「酒井法子容疑者、覚せい剤使用認めた…『夫に勧められ吸引』」 < http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090809-OHT1T00190.htm > )。
そして、覚醒剤そのものや吸引器具などの物証がなければ逮捕状は出ませんから、TやSの髪の毛を強制的に引っこ抜いて残留薬物を検査(強制捜査)することもできず、結局警察側には有罪を立証する手段は何もない、ということになります。
つまり、警察が、TやSに匹敵する知名度を誇る、トップクラスの有名芸能人(とその関係者)のトップを切ってまず酒井容疑者(の夫)を逮捕したのは、ほかのトップクラスの芸能人を逮捕したくないから、酒井容疑者1人をいけにえにした、と解釈できるわけです。
現に安藤隆春警察庁長官は、芸能界に薬物一掃を求める2009年8月20日の記者会見で「警察は必要な支援をする用意がある」と述べ、ほかの大物芸能人と「取り引き」する可能性があることを示唆しています(時事通信2009年8月20日付「芸能界は薬物一掃を=「青少年への影響懸念」-相次ぐ逮捕で警察庁長官」 < http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009082000603 > )。
ただ、Tの名誉のために申し上げますが、たぶんTは違法薬物は使用していないと思います。その理由は「TとSの夫婦仲がよくないので、たとえSが使用していたとしても、SがTに勧めるとは思えないから」です。
何年か前、某ワイドショーで「次に離婚しそうな大物芸能人カップル」の予測が行われまして、「そんなこと絶対にありえないと思われている、国民的に人気のある有名人夫婦がその可能性が高い」と紹介されました。実名はもちろん出ませんでしたが、放送の内容から、筆者はすぐにTとSのことだとわかりました。
この予測が正しく、今後TとSが離婚するとしたら、その原因こそまさに違法薬物に対する夫婦間の意見の不一致ということになるでしょう。だから、逆に、この夫婦は当面離婚できません。離婚すると、この疑惑をマスコミに追及され、Sはもちろん、Tのイメージも(違法薬物常用者の夫、ということで)傷付きかねないからです。
尚、「酒井法子ルート」につながらない、彼女と交友関係の薄い大物芸能人が逮捕される可能性なら、あるでしょう。
(>_<;)
【有料は優良、無料は不良?】
BBS「2ちゃんねる」や自身の個人ブログで、上記のTやSの逮捕説を書いて得意げになっているあなた。そう、あなたです。
あなたのそういう行為は経済的に無価値または有害です(小誌2009年8月13日「ウィキノミクスの虚構~シリーズ『失業革命』(5)」 < http://www.akashic-record.com/y2009/wikino.html#02 > )。ロクな知識も思考力も責任感も持たない人は、小生意気な口は利かないように。
それとは別に、「酒井法子は(2009年8月3日以降)山梨県にある某新興宗教の施設に潜伏」というデマをネット上に匿名で流した人。とくに、最初に書いたあなた。それを無批判にコピペしたあなた。それをパクってブログに書いたあなた( < http://plaza.rakuten.co.jp/naonagasawa/diary/200908070001/ > )。
はずれましたね。
新興宗教を批判的に見ること自体は結構ですが、ガセネタで批判したら元も子もないでしょう。
その某新興宗教がどういう宗教かはともかく、ある程度大きな組織なら、一芸能人のためにわざわざ犯人蔵匿罪を犯して組織全体を危険にさらすような無謀なことをするはずはないわけで、ちょっと考えればわかることでしょ(スポーツ報知Web版2009年8月19日「酒井容疑者逃走に元弁護士兄弟関与か 空白の6日間全容判明」 < http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090819-OHT1T00033.htm?from=yol > )。
自分がいかに無能であるか、いかに文章を書く資格がないか、そして、そもそもネット上の匿名の「無料」記事がいかにインチキであるか、よくわかったでしょ(記事を書くならまず憑拠を示しなさい)。
すべての人に平等な「言論の自由」があるわけではありません。無能者には言論の自由はないのです。「無能者」「無責任者」は身の程をわきまえて、生意気なまねはしないように。
ネット上の個人ブログの大半は、読むだけ無駄です(基本的に、0円で読めるものには、0円またはマイナスの価値しかありません)。
賢明な読者の皆様には、匿名の無責任者が書いた無価値な記事は無視して、真に価値ある優良(有料)コンテンツ( < http://www.mag2.com/m/0001009100.html > )をお読みなるよう、お勧め申し上げます。
(^o^)/~
【逆選挙運動】
2005年9月11日の衆議院総選挙(「郵政選挙」)のあと、2009年8月までの約4年間で、スポーツ新聞、ワイドショーを含むあらゆる新聞や報道・情報番組がこぞってトップで取り上げた政治ニュースは2つしかなかく、それは、2007年9月12日、自民党の安倍晋三首相(当時)が行った異例の「政権放り出し」表明と、2008年9月1日、同じく自民党の福田康夫首相(当時)の政権放り出し表明。
これに匹敵する椿事として、2009年2月14日、ローマで開かれた先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)直後に同じく自民党の中川昭一財務大臣が泥酔状態で記者会見を行った「酩酊会見」事件があります。
日本国民であれば、どんなに政治に無関心で、どんなに政治的知識のない人でも、この3つの事件だけには関心があり、これらを見て「自民党には政権担当能力がない」と判断したはずです。
加えて、2009年6~7月には、自民党の中川秀直元幹事長や武部勤元幹事長らが、2009年9月に予定されている自民党総裁選を前倒しして、2009年(8月)の次期衆議院総選挙前に不人気の麻生太郎総裁(首相)を交代させようという「麻生降ろし」の動きを見せ、彼らの「麻生辞めろ」コールが連日報道されたこともあって、国民はすっかり「自民党の偉い人がよってたかって麻生政権はダメだと言ってるんだから、ダメなんだろう」と思うようになりました。
選挙運動とは「われわれは優秀だからわれわれに投票して下さい」と言って行うものですが、自民党がこの4年間やって来たことはまさに「逆選挙運動」。これなら、次期衆議院総選挙でボロ負けするのは当然です。
筆者は、次期衆院選で「民主党が300議席超獲得」という予測を最初に目にしたときには、一瞬疑いました。が、よく考えてみれば、あれだけしつこく「逆選挙運動」をくり返した結果ですから、これぐらいの数字、とくに驚くに値しませんね(『週刊現代』2009年8月15日号 p.p 24-41「強い! 鳩山民主 300議席超え確実に」、朝日新聞Web版2009年8月21日「『民主300議席の勢い』各党に衝撃 < http://www2.asahi.com/senkyo2009/news/TKY200908200354.html > )。
この4年間に自民党はスポーツ紙やワイドショーのすべてを通じて「わが党には政権担当能力はありませんから投票しないで下さい」と三度叫んだも同然の形になっているので、もはや民主党側に金銭スキャンダルがあるとか、与野党のマニフェスト(政権公約)を比較してどうとかいうのは、ささいな問題にすぎません。
これで自民党が選挙に勝ったら、日本国民が世界からバカにされます。もちろん日本国民はバカではないので、自民党は当然のように2009年衆議院総選挙後に野党に転落しますが、もしかすると「永久野党」になるかもしれません。
福田内閣のときに衆議院の解散・総選挙をしておけば、負けたとしても小幅の議席減で済んで、短期間で与党に戻れたかもしれないのに、「一瞬たりとも野党になりたくない」とこだわった結果、こうなりました。
(>_<;)
【略奪愛】
最近、少しきれいになって来た社民党党首の福島瑞穂さんへ。
「2009年衆議院総選挙後に与党になれるぞー」というしあわせな思いが脳内に充満しているせいで、お肌の色艶もお化粧ののりもよいようで、結構ですね。
でも、選挙のあと、あなたは「棄てられる」可能性があります。理由は以下のとおりです。
現在の公明党党首、太田昭宏代表は自民党と連立政権を維持し、民主党批判をくり返していますが、2009年衆議院総選挙では小選挙区(東京12区)で落選する可能性が高いのに、比例代表(東京ブロック)に重複立候補していません。つまり、公明党は「太田代表が(小選挙区で)落選するほど民主党が圧勝する場合は、党首を替えて体制を一新する」ことになるのです。もちろん、体制が変われば連立政権を組む相手を変えることも可能になります。
民主党は2009年現在参議院で単独過半数を持っていないので、国民新党および社民党と共闘することによって過半数を形成していますが、国民新党と社民党は外交・安全保障政策が正反対。これじゃあやりにくいから、選挙後に、参議院での議席数が社民党よりはるかに多い公明党が民主党に擦り寄って来れば、民主党は安全保障政策が非現実的な社民党を棄てて公明党と組むことを考えるでしょう。
民主党としては選挙に勝つために、社民党を支持する左翼系労働組合の組織票がほしいので、選挙が終わるまではしらばっくれていますが、選挙が終われば「バッサリ」でしょう。
斬り捨てられる側の社民党国会議員にもすでに「与党病」にかかっている人は何人かいるでしょうから、そういう人は支持基盤の労組にさからってでも選挙後に民主党に入党するでしょう。
さて、そうなったら、福島さん。あなたはどうします。「平和主義」を掲げ続けて弱小政党に残って自滅しますか。それとも、理念を棄てて保身に走りますか。
(^^;)
【田中真紀子落選!?】
無所属の衆議院議員、田中真紀子(眞紀子)元外相が、同じく無所属で夫の田中直紀参議院議員とともに民主党に入党。
鳩山由紀夫・民主党代表は「(真紀子さんは)政治家として発信力の強い方」と歓迎し(朝日新聞Web版2009年8月16日「『角栄の時代』と決別 田中真紀子・直紀氏、民主入り」 < http://www.asahi.com/politics/update/0815/TKY200908150328.html > )、彼女を2009年衆議院総選挙の民主党の応援に動員する意向を表明……。
ちょっと待った! 真紀子議員は無所属でも民主党と統一会派を組んでおり、民主党も2009年8月5日に彼女を党として推薦し選挙協力をすることを決めたのですから、べつに入党してもらわなくても応援は期待できるはず。
そもそもいまの民主党なら彼女の応援などなくても圧勝できますし、彼女も最近はすっかりマスコミにおける露出が少なくなっており、小泉純一郎内閣を誕生させた2001~2002年頃ほどの「お茶の間」の人気はないのに……。
実は、彼女、こんどの衆院選(新潟5区)で自民党の米山隆一候補に追い上げられていて、苦しいんです(『週刊現代』2009年9月5日号 p.p 36-37 「8・30運命の総選挙 全480議席 最終『当落』」)。
まあ、「利益誘導型」選挙で新潟県に地盤を築いた父親の田中角栄元首相の地盤をタナボタ式に相続したあと、利益誘導もまともな政治活動もせず、ただテレビカメラの前で吠えていただけですから、自業自得ですが。
だから、(推薦決定の5日後に)入党の話を持ち出したのも彼女のほうなんです(朝日新聞前掲記事)。万一小選挙区で落選した場合、無所属だと比例代表(北陸信越ブロック)で復活当選できないので、それで、彼女は是が非でも入党したかったのでしょう。つまり、民主党は彼女を「入党させてやった」のです。
こういう事情ですから、選挙後に発足する鳩山由紀夫内閣は、彼女を選挙応援の論功行賞で入閣させる義務はありません。彼女の応援のお陰で2001年の自民党総裁選に勝って首相になった小泉氏が「借りを返す」ためにまったく無能な彼女を入閣させて四苦八苦したときとは、ぜんぜん事情が違います。
(^^;)
【国民審査への提案】
衆議院選挙公報の「おまけ」で付いて来る「最高裁判所裁判官国民審査公報」をいくら読んでも、彼らが行使した人事権についてはわかりません。最高裁の裁判官たちは下級裁判所で良心的な(しばしば政府に不利な)判決を出した裁判官を左遷させるような「意地悪人事」をしている可能性があるのに。
そこで提案です。裁判所全体の人事や予算を握り、法廷にほとんど出ない「司法行政官」出身の判事に×印を付けて辞任させ、彼らの人事権に打撃を与えてはどうでしょうか(彼らは庶民の人権について考える時間よりも、法務省などの役人と付き合う時間のほうが長く、およそ裁判官らしいことはほとんどしないのに、裁判所の中では最大の「権力者」です)。
今回の国民審査の対象者のなかでは、元最高裁人事局長の「金築誠志」、元最高裁人事局課長の「涌井紀夫」、元最高裁事務総長(現最高裁長官)の「竹崎博允」がこれに該当します。「かね・わく・たけさき」と覚えて、彼らが過去に出した判決にかかわらず、無条件で×を付けて辞任に追い込みましょう(どうせ公報に「私は過去に間違った判決を出しました」と書く判事はいないのですから)。
尚、「学識経験者からも選ぶ」という大義名分によって(本来の学者ではなく)「政府の手先」である(元)行政官僚が最高裁判事に選ばれることに対して筆者は疑問を抱いているので、外務省出身の「竹内行夫」、労働省出身の「櫻井龍子」も落とすつもりです。この考えに賛同なさる方は「かね・わく・たけ・たけ・さくら」です。
彼らが過去に出した判決など、どうでもいいのです。問題は人事です。
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【素朴な疑問】
ベルリンで開催された2009年世界陸上競技選手権大会でも、1人、疑惑をかけられた選手が出ましたが、スポーツの国際大会でときどき男のくせに女子種目に出場して好成績をあげるやつがいます。じっさいに2006年のドーハ・アジア大会では陸上競技の女子種目でメダルを取ったインド人選手がのちに男であることがバレてメダルを剥奪されています(2009年8月22日放送のTBS『情報7daysニュースキャスター』)。
ところで、こういう「性別偽装選手」は、私生活ではどういう性生活を送っているのでしょうか。性別偽装は競技生活では(バレなければ)メリットがあるかもしれませんが、私生活ではどうなんでしょうか。
ほんとうの性別を明かしてナンパするんでしょうか。それとも性的嗜好も「偽装性別」に一致しているのでしょうか。
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【パナソニック、三興メイビスから投票】
福井医大、パナソニック2、三興メイビス(旧三興プログレス)、図研2……小誌Web版にご投票下さった方のドメインは(一般の個人サイトと違って)職場(大学)が多く、海外にまでおよんでいます。皆様、有り難うございました。とくにパナソニック、図研からは複数のご投票、有り難うございました。
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【拙著に関する個人ブログの虚偽宣伝】
小誌の筆者・佐々木敏の著書を購入される方は必ず事前に、小誌サイト( < http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html > )など著者や出版社が直接内容紹介を行っているWebページをご参照のうえ、ご判断下さい。小誌の記事を無断で何行も転載(コピー&ペースト、コピペ)する違法な個人ブログ、ホームページが多数あり、その転載(盗用)箇所の前後には、ロボットSF『天使の軍隊』をはじめ、拙著の紹介文を含む「解説」が付けられていることが少なくありませんが、その種の解説の大部分は不正確なものです(どれも例外なく「小説と小誌は基本的には関係がない」という注意書きは転載されていません)。
一般に、読者の皆様がそのようないい加減な解説を信じて書籍を購入なさった結果、その内容が「期待はずれ」だったとしても、その責任はその書籍の著者にも出版社にもありません(無責任な無能者たちはしばしば自ら読んでいない書籍について事実無根の紹介文を書きます)。
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【ご注意】
小誌へのご意見、投書は、投稿者氏名等の個人情報を伏せたうえで、小誌上で紹介させて頂くことがございます。あらかじめご了承下さいませ。本メールマガジンは筆者(佐々木敏)のサポートスタッフにより運営されており、本号は創刊第303号です。
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■ネット「無料」文化の罪~シリーズ「失業革命」(6)■
インターネットを発明し普及させた学者や研究者は、自分たちの収入の「水源」が民間企業労働者や個人事業主であることを認識できず、インターネット上のコンテンツは原則的に無料であるべきだという文化を無責任に広め、「水源」を枯渇させようとしている。

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【小誌2008年11月27日「究極の解決策~勝手にドル防衛?」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdslf.html#02 > 】
【小誌2008年12月4日「イラク戦争は成功~シリーズ『究極の解決策』(3)」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdirq.html#02 > 】
【小誌2009年1月8日「70年周期説~シリーズ「究極の解決策」(4)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/ndlie.html#02 > 】
【小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ「究極の解決策」(5)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > 】
【小誌2009年3月31日「巨人、身売りへ~読売、球団経営から撤退を検討」はエイプリルフール特集号なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090401.html > 】
【小誌2009年4月1日「巨人の身売り先~シリーズ『巨人、身売りへ』(2)」もエイプリルフール特集号なのでWeb版はありません。】
【小誌2009年5月28日「失業革命~『技術神話』が生む不況」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/unempr.html#02 > 】
【小誌2009年7月16日「ライブドアらIT業界の宿命的自滅~シリーズ『失業革命』(3)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/lvdrds.html#02 > 】
【前回「ウィキノミクスの虚構~シリーズ『失業革命』(5)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/wikino.html#02 > 】
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日本の著作権法では、論文、エッセイ、小説、詩歌、楽曲、絵画、イラスト、漫画、写真、映画、演劇、脚本などの著作物は公的機関で登録しなくても、それが創作された時点で著作権を有する著作物となる。このメルマガももちろん著作物であり、筆者はその著作権(所有)者である。
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インターネットの時代になって、個人が手軽に情報発信できるようになったので、日本にはいま何千万人もの著作権者がいることになる。彼らはおもに以下の3つの範疇に分けられる。
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#1:印税(原稿料・出演料)生活者
プロの作家、芸術家、芸能人、フリージャーナリストなど
#2:研究者
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#3:アマチュア(非印税生活者)
会社員、公務員、主婦、自営業、農業などの「本業」を別に持ちながらインターネットなどを通じて情報発信を行う人々

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        警視庁本部庁舎「設計図」付き
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   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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●研究者の生活●
このうち「著作権や著作物を収入(印税、原稿料、出演料、講演料など)に替えて生活する」という、いわゆる「プロ意識」を持っているのは「#1」だけで、「#2」「#3」は著作権に基づく著作権料収入以外に自身または家族の給与、事業所得、農業所得などを著作(情報発信活動)と無関係に得ているので、著作権料収入を得ようという意識がほとんどない。
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研究者のなかには、給与を得る一方で著作を発表し、それがベストセラーになって多額の収入を得る者もいるが、それでも、彼らには著作権者としての意識、すなわち「著作権や著作物をカネに替えて自分の食い扶持を稼ぐ」という意識は希薄である。
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理由は彼らのライフスタイルにある。
上記のように研究者は職場で給与をもらっている。そのため、彼らは、事実上自身の論文の著作権を(それが自身の創作であることを明示する著作者人格権を除いて)放棄して、それを無料で公開してもかまわないと考える。
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NPO日本文藝著作権センター(三田誠広理事長)は、こうした研究者独特の金銭感覚について
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「大学研究者の中には、著作権そのものへの意識が希薄な人々が多い」
「たまに本を出してもそこから利益を得るのではなく、むしろ多くの人々に読んでもらえば嬉しいという発想(しかない)」
「他の研究者が引用したり言及したりしてくれると、それが研究者としての実績にもなるので、自分の著書や論文がネットで(無料で)検索(全文表示)できるのは大歓迎(ということになる)」
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と分析している(NPO日本文藝著作権センター『文藝著作権通信』第11号 2009年3月号 p.p 7-8)。
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さて、前回述べたとおり、インターネットで使われる中核技術World Wide Web(WWW、またはWeb)は1990年に欧州原子核研究機構(CERN)に所属していた理科系の研究者たちが中心となり、上記のような研究者たちの生活習慣を反映して、研究者同士がお互いの論文を参照しやすくするために、いわば「理科系研究者専用のボランティアネットワーク」のための技術として開発され普及した。このため、いまのところインターネット上の情報は「無料」で提供されることが基本になっている。
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著作物が「無料」というのは、筆者のような上記の「#1」に属する作家や芸術家にとっては違和感があるが、ほかに収入源を持つ「#3」のアマチュアにとってはさほど違和感がない。このため、「#2」の研究者たちが始めたインターネット上の「無料」文化は、「#3」の個人ブロガーらの賛同を得て急速に全世界に広まった。
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いまや「#2」「#3」の範疇の人口は世界中で数億人、数十億人に達し、彼らはインターネット上で公開される論文などの著作物(コンテンツ)は無料であるべきだという考え方を信じている。Linux(リナックス)のような無料のソフトウェア(フリーウェア)もこうした価値観と実にうまくマッチする。
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ここで1つ疑問が湧く。
筆者は(経済学部卒ではなく法学部卒だが)いちおう大学で経済学の単位を取得しているから思うのだが、製作原価がゼロでないものを「無料」で売って(他人に与えて)しまって、それで経済が成り立つのだろうか、と。
論文にせよソフトウェアにせよ、そういう著作物を製作してインターネット上に公開するまでには一定の時間とコストがかかる。製作者が自分の著作物の製作期間中に消費した光熱費、通信費、資料代、食費、地代家賃などのコストは製作者が生活し、仕事していくうえで必要不可欠なものであり、その意味において製作コストであり「製作原価」である。
製作者は自分の著作物を作るための参考資料として、ネット上で公開されている他人の著作物(論文)を無料で参照できれば、参考資料の購入代金という若干の製作コストを節約することはできる。しかし、それによって、製作者自身の食費や地代家賃などを賄うことは到底できない。つまり、製作者がネット上で無料で著作物を公開するという行為それ自体はビジネスとしては「原価割れの赤字販売」であり「出血大サービス」なのだ。
もちろん、この世のすべての人が出血大サービスに走れば、世界経済は破滅する。
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【次回 < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090828.html > へ続く。】
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(敬称略)
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ウィキノミクス禍[2/2]:週刊アカシックレコード090813

■ウィキノミクス禍~週刊アカシックレコード090813■
インターネット上で大勢のユーザーが無償で情報を提供し合って協力関係を築けば経済的価値が生まれる、という考え方をウィキノミクスという。が、これが景気刺激や雇用創出の役に立ったことはない。それどころか、これはむしろ経済に有害である。

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【前回 < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090813.html > から続く。】
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●原理主義者の失敗●
(梅田本人はどうか知らないが)梅田のような「インターネット原理主義者」は、インターネットの世界、サイバースペースはなんでも自由で無償で手にはいることが望ましく、ビル・ゲイツは一種の「悪党」であり、リーナス・トーバルズは英雄だと考える。
すなわち、パソコン用OSとして、全世界で9割前後のシェアを獲得したWindowsのソースコードを知的所有権(著作権)で囲い込んで非公開にし、「独占的に」大儲けしたマイクロソフトの創業者よりも、Linuxのソースコードの知的所有権を放棄してそれを無償で公開し、「だれでも自由にそれを改良して再配布してよいが、改良した者はその結果(改訂ソースコード)をすべて無償で公開しなければならない」という「オープンソース」の原則を遵守し、だれもLinuxで大儲けできないようにしたフィンランド人のほうが偉大だというのだ。
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WWWを発明したCERNの研究者たちは研究機関から給料をもらっていたし、トーバルズも自作のOSで儲けなくても暮らしていけるだけの収入がほかにある。
トーバルズは高福祉国家フィンランドのお陰で全学生の授業料が無料のヘルシンキ大学に在学していた1991年にLinuxの最初のバージョンをリリースし、その後同大学の教育助手、研究助手として給与生活にはいった。1997~2003年は米トランスメタ社から給与を得ており、2003年には同社に所属したまま同社から無期限の休職期間を獲得して、米IBMなどが出資するLinux研究団体であるオープンソース開発研究所(OSDL)に出向するなど、かなり恵まれたサラリーマン生活を送っている(リーナス・トーバルズ&デイビッド・ダイヤモンド共著『それがぼくには楽しかったから』小学館プロダクション2001年刊p.205、CNET Japan 2003年6月18日「『ちょっと不思議な感じだ』 - Linux開発を仕事にするトーバルズ」 <
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20055581,00.htm > )。
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世界経済、すくなくとも米国を中心とする先進諸国の経済が順調に成長していた1990年代以降(2008年8月まで)は、彼らのような「インターネット原理主義者」はインターネット上で金儲けをする必要はなかった。彼らは自らインターネット上に無償で情報やソフトウェアを提供し、その見返りに他人がインターネット上に無償で公開している情報やソフトウェアを得るのが当然だと思い込んでいた。彼らにとって「無料」はあたりまえの「既得権」であり、だからこそサイバースペースにはその後も、検索サイトにせよ、ブログにせよ、無料のサービスが次々に登場したのだ。
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ところが、2008年9月の金融危機発生後の世界では、そうは行かないはずだ。
サイバースペースの外の、リアルワールドの経済が全世界的におかしくなって来て、自分の生活がどうなるかわからなくなって来たため、インターネットユーザーは次第に、ほとんど収入につながらないインターネットとのかかわりを見直すか、それとも、インターネットを使って「有償」でビジネスを始めるか、どちらかをせざるをえなくなって行くのではあるまいか。
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たしかに「オープンソース」の考え方は、一定の成果を上げている。
米IBMはオープンソースの原則を受け入れたが、それは、もしLinuxの自社製改良版(IBM版Linux)の改良部分のソースコードを秘密にし、知的所有権で囲い込んで守ろうとすると、他社も対抗上同じような囲い込みをするので、レッドハット版LinuxやTurboLinuxやオラクル版Linux(MIRACLE LINUX)など他社製のよりよい改良版が出たとき、それらとの競争に敗れる恐れがあるからである(タプスコットほか前掲書 p.p 124-126)。
にんげんの全遺伝子情報「ヒトゲノム」を解析した先進諸国政府がその全情報を公開したのは、どこかの国の一企業がヒトゲノムを利用した画期的な技術を開発してバイオテクノロジー市場を独占支配するのを防ぐためであり、基本的にオープンソースと同じ考えに基づいている。
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が、この手法では、他人が大儲けするのを阻止することはできるが、自分自身が大儲けすることはできない。IBMは「情報を公開することがかえって企業に利益をもたらす場合もある」と気付いたからオープンソースの原則を受け入れたのだが、この原則は企業(IBM自身)に(比較的小さな)利益をもたらしはするものの、その企業で働く従業員や取引先にはけっして大きな利益はもたらさない。なぜなら、オープンソースを受け入れた企業自身がそのソースコードによる利益を極大化することをハナから放棄しているからである。
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        2009年以降、北朝鮮は豹変する
               ↓
    http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/angel/okehaz.html#mail >
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●タコ足を食うタコ●
「オープンソースにすれば儲かります」というのは、前回紹介した「(翻訳会社は)Trados(トラドス)を導入すれば儲かります」というのと同じで、一種のまやかしである(小誌前回記事「マイクロソフトも『集団自殺』へ~シリーズ『失業革命』(4)」 <
http://www.akashic-record.com/y2009/trados.html#02 > )。
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マイクロソフトはWindowsをローカライズ(日本語化)するにあたって翻訳会社に「差分翻訳ソフトTradosを使って翻訳せよ」と依頼すれば、作業が効率化され、発注する総作業量が減るので経費を節約できる。だから、翻訳会社は競ってTradosを導入し、先に導入した翻訳会社は同業他社を出し抜いてマイクロソフトなどから多くの仕事を受注して儲かった……ように見えた。
しかし、翻訳ローカライズ業界にTradosが普及すればするほど、作業は効率化され業界全体が受注する総作業量が減るので、最終的に業界全体が受け取る総売り上げ額は、Tardos導入以前に比べてマイナスになる。
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同じように、IBMは自社製コンピュータ用OS(IBM版Linux)を開発するにあたって世界中の(社外の)技術者に向かって「オープンソース方式で開発する」と宣言し彼らの知恵を借りたため、(社内の)技術者に払うべき人件費などが節約でき、その結果OSの代金を無料にすることができ、その分自社製コンピュータをOS付きで安く売り出すことができ、多くの自社製品を売って儲けることができた(タプスコットほか前掲書 p.p 444-445)……ように見えた。
しかし、IBMの「割安製品」を買った顧客は、その結果、有料OSを搭載した他社製の割高なコンピュータを買うのをやめるので、その分同業他社の売り上げは減る。もしもコンピュータ製造業界のすべての企業がすべての自社製コンピュータにオープンソースの無料OSを搭載して売り出せば、最終的に業界全体が受け取る総売り上げ額は、各企業がOS代金を受け取れない分だけマイナスになる。
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つまり、TradosもLinuxも業界全体のパイを小さくする「デフレ効果」を持っているのだ。同じ業界内でライバル企業同士が競ってそれを導入すればするほど業界全体の総売り上げ額が減って行くという点で共通しており、そのさまは、まるで「業界内デフレスパイラル」だ。
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【デフレスパイラルとは、値下げが不況を呼び、それがさらに値下げ、不況を呼ぶ、という悪循環のこと。詳しくは次回解説する予定。】
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マス・コラボレーションの成功例として、米IBMが自社版Linuxの開発にあたってオープンソース方式を採用し、その結果生まれた製品を自社製コンピュータ(ハードウェア)に搭載して売り出して、「リナックス関連のサービスとハードウェアで(2007年頃)年間数十億(米)ドルもの収益を上げている」という事実を指摘する者もいるが(タプスコットほか前掲書p.126)、それはべつに特筆すべきことではない。
OS代金を無料にするという「原価割れ」の大安売りによってライバルを出し抜けば、最初にそういう「禁じ手」を使った者の出荷額が伸びるのはあたりまえである。
しかし、やがて他のIT企業がLinux搭載製品を売り出して同じようなサービスを始めれば(それによって、マイクロソフトなどのライバルを倒してしまえば)、IBMの先行者利益は時間の問題としていずれなくなるし、そうなると、後発参入者も含めてすべてのLinuxベンダーがOS代金分の売り上げを失った「デフレ状態」になり、最後にはだれもあまり儲からない状態になる。
つまり、これは、短期間で業界全体のデフレという「破綻」が到来することが確実な「ネズミ講」の典型なのだ。
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【1973年の石油危機の際には、アラブ産油諸国が原油の輸出価格を一気に4倍に引き上げたため、日本の富の多くが石油輸入代金(貿易赤字)として産油諸国に渡り、日本は不況になった(但し、その富を貿易黒字として得た産油諸国は国内で公共投資をして国内を好況にしたので、世界全体が同時に不況になったわけではなかった)。このとき日本経済が受けた影響を経済用語で「所得移転によるデフレ効果」という。富(所得)が石油の買い手から売り手に大規模に移転したからだ。
これに対して、TradosやLinuxが各国にもたらすのは「所得“消滅”によるデフレ効果」である。ソフトウェアやその関連サービスの代金として買い手が支出すべき富が節約され、その節約された分は売り手に移転することなく消えてしまうからだ。
Linuxの場合、全世界で「『現存するLinuxをすべてWindowsに置き換えた場合に売り手が得るOS代金の総和』マイナス『現在現実にLinuxまたはWindowsを売る売り手が得ているOS代金の総和』」という差額に相当する富が、本来の売り手である米レッドハットなどのLinuxベンダーの手にはいらず、消滅しているのである。
これは、世界全体に「同時不況」をもたらす要因になりうる。経済的にいいことは何もない。】
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オープンソース、あるいは自分の知的所有権を放棄してそれを社会全体の共有財産(パブリック・ドメイン)にしようというこの種の考え方がいかに儲からないものであるかを理解するには、ハリウッドの映画人全員が、ハリウッドで生まれたすべての大ヒット映画の著作権を放棄して、その動画ソフトをインターネットを通じて無償で配布すると決めた場合を想起すれば十分であろう。
もしそんなことが起きれば、ハリウッドのプロデューサーたちは新作の製作費を集めることが不可能になり、ハリウッドには優秀な人材は集まらなくなる。過去の秀作がすべてタダで見られるとわかれば、各国の映画ファンはそっちばかりを見るので、フランスや韓国など世界各国でTV視聴率や映画館の売り上げが急激に低下し、芸能界や映画界は産業として成立しなくなるだろう。
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いったい、それでだれがトクをするのだ。
カレントTVへの投稿者のような、「自分の映像作品を世界中の人に見せる機会を与えてくれればギャラは要らない」という「コストゼロのボランティア」たち(タプスコットほか前掲書p.433)が自己満足に浸れば、それでいいのか。それにどんな経済効果があるのか。
「理科系オタク」の連中は知らないだろうが、文科系(経済)の世界では、無償で商品やサービスを配布する行為はダンピングあるいは不当廉売と呼ばれる「卑怯な行為」なのだ。
オープンソースのような「無料、自由」型ビジネスを推奨することは、世界中の情報発信者に「原価割れの値引き合戦を極限まで永遠に続けろ」と迫るに等しい。デパ地下の惣菜屋からレジを一掃して、すべて試食コーナーに変えるのと同じであり、それはデパートを衰退させようとする悪魔の経営だ。必要な材料や人手を寄付やボランティアで賄おうとする「無責任経営」と言ってもいい。
中国の石鹸メーカーが米国内で石鹸をタダで大量に配って米国の同業者を倒産させたら、確実にダンピング輸出とみなされ「米中貿易摩擦」になるのに、なぜオープンソースやウィキノミクスを名乗ればダンピングが許されるのか、理解に苦しむ。
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【ちなみに、朝日新聞Web版は、紙の朝日新聞に対してダンピングをしていることになる。】
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オープンソースなど、ウィキノミクスの「無償ビジネス」は、コストの節約を実現するので「企業」と「消費者」には一時的にある程度利益をもたらすものの、企業に雇われるべき「労働者」にはほとんど恩恵をもたらさない。それどころかむしろ……これをIT業界で実践した場合は、メンテナンスの手間があまりかからない、良質なソフトウェアを自社内で開発しなくてもタダで入手できたりするので、開発やメンテナンスの要員の多くが不要になり……労働者の解雇につながる可能性がある。
労働をせずに消費だけをして生活できる消費者(の世帯)がほとんど存在しない、という現実を認識すれば、「無料、自由」を原則とする経済など、そもそも成り立つはずがないとすぐにわかるはずだ。
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        警察小説・刑事ドラマ史上、初
               ↓
   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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【タプスコットらの前掲書は、オープンソースの、マスコラボレーションの開発手法を使えば、OSどころか、本来それよりはるかに高価な企業業務用ソフトを「開発コストゼロ」で開発し、低価格で普及させることができると主張する。
すでにこの分野で世界最大のシェアを持つ米オラクルのデータベースソフトや独SAPのERPソフト(企業の会計、人事、在庫、販売、生産、顧客データなどを管理するソフト)を脅かす可能性のある、著作権のない、無料の製品が登場し、米ペンタホ(Pentaho)や米シュガーCRM(SugarCRM)などの中小IT企業がそのシステム構築サービスを請け負うことで利益を得ようとしているという(同書p.136)。
しかし、この場合、これら中小IT企業はソフトウェア自体の代金が得られないため、その売り上げは小さく、そのため十分な人数の営業マン・営業ウーマンを雇えないし、もちろん独創的な開発者を雇う必要もないため、あまり多くの雇用を生み出さない。他方、上記の中小IT企業はソフト自体が無料であることを武器にオラクルやSAPの顧客を奪い両社の雇用を減らし、さらに、業務用ソフトを初めて導入して経理部などの作業を効率化した顧客企業の(経理部社員の)雇用まで減らす可能性があるので、世界全体で見れば、経済効果は差し引きでゼロに近いレベルかマイナスになるはずだ。】
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はっきり言って、ウィキノミクスを信じるやつはバカだ。それは、文科系(経済)の知識を持たない世間知らずのパソコンオタクが、サイバースペースという「温室」の中で考え出した妄想だ。昔、筆者が在籍していたソフトバンク出版事業部に、パソコンの知識はあるものの、出版業界の一般常識をまったく持たない編集者が大勢いて、「普通、本作りとはこうやるものだ!!」などと、文藝春秋社や講談社ではまったく通用しそうにない「非常識な常識」を力説していたのが思い出される。
「ウィキボランティア」ならともかく、「ウィキノミクス」(ウィキ経済学)などという言葉を、経済学の素人が軽々しく使うべきではない。
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いや、さすがに「バカ」といったら失礼だろう。
タプスコットらは前掲書でいくつか斬新な見方を披露している。たとえば、現代のインターネットユーザーは、情報を受け取る消費者(consumer)であると同時に、自らブログ(blog)などを書いて情報を発信する生産者(producer)でもあるので、彼らを「生産者兼消費者」という意味でプロシューマー(prosumer)と呼び、新しい経済の担い手とみなす考え方を提唱しているのは興味深い(同書p.219)。
しかし、よく考えてみると、少なくとも日本語圏のWebでは、彼らの大半は他人が書いた記事を0円で購入して閲覧し、自分が書いた記事は0円で他人に売っている(から、国内総生産、GDPへの貢献は0円である)。なかには自分のblogに(ネット通販企業の)広告をリンクさせて広告収入や販売仲介報酬(アフィリエイト)などを得る者もいるが、その金額は多くてもせいぜい1か月あたり数百円から数万円ぐらいまでで、とてもそれだけでは生活できない。
プロシューマーがプロシューマーであり続けるためにはほかに収入源を持つ必要があり、プロシューマーそのものは何百万人、何千万人に増えても経済的には意味がない……ということが、タプスコットらにはわからないらしい(同書p.219、p.p 240-241)。
やっぱり、こいつら、バカだ。
(^_^;)
オープンソースやウィキノミクスの考え方は、べつに「進歩した、先進的な思想」ではない。世間知らずの「甘ったれ」どもの妄言である。
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では、彼らのどこがどう「甘ったれ」ているのか。次回はその点をより経済学的に解説したい。
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【そして、この次回の記事が、小誌が無料で公開する最後の記事となる予定である。】
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追伸:
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【この記事へのご意見等は、ブログの「コメント」としてではなく、なるべくメールマガジン( < http://www.akashic-record.com/admin/regist.html > )への返信としてお寄せ下さいませ。スタッフ(「週刊アカシックレコード」編集部)はメールマガジンを最優先に対応しておりますので、返信メールのほうが、佐々木敏本人の目に触れる確率が高くなり、目に触れる時機も早くなります。ただ、なにぶん頂くファンメールの数が非常に多いので、すべてにお返事を差し上げることはできません。あしからず御了承下さいませ。】

ウィキノミクス禍[1/2]:週刊アカシックレコード090813

■ウィキノミクス禍~週刊アカシックレコード090813■
インターネット上で大勢のユーザーが無償で情報を提供し合って協力関係を築けば経済的価値が生まれる、という考え方をウィキノミクスという。が、これが景気刺激や雇用創出の役に立ったことはない。それどころか、これはむしろ経済に有害である。

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【有料版創刊準備中】
今回の記事本文で述べるとおり、小誌の筆者、佐々木敏はインターネット上のサービスやコンテンツは原則的に無料であるべきだという「無料」文化は経済にマイナスではないか、という強い疑問を抱いています。
このため、小誌「週刊アカシックレコード」を有料化し、「週刊アカシックレコード(有料版)」として再創刊し、現在の「週刊アカシックレコード(無料版)」は次回を最後に休刊(するか、またはまったく内容の異なるものに改め)ます。「有料版」の創刊は2009年9月を予定しています。
料金はまだ未定ですが、類似の有料メルマガ
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「週刊イソログ」( < http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/79/P0007903.html > )
「森本敏メールマガジン」( < http://premium.mag2.com/lineup/P0007349.html > )
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が「1か月840円」「1か月630円」などの価格を設定していることが多いために、それらに対して不当に安い「ダンピング価格」を設定することは道義的に難しいと思われます。
現行の小誌「無料版」(melma.comで配信されるこのメルマガのこと)の配信は、当面、あと1回以上は続きますが、小誌は今回の記事本文で述べるようにもはや「イデオロギー的な理由」により無料であり続けることが困難なので、無料版が完全に廃刊された場合でも小誌記事をお読みになれるよう、「有料版」のご登録をお願い申し上げます。
登録方法は決まり次第、小誌上でお知らせします。
尚、2009年9月以前には「有料版」の配信はありません。
m(_ _)m
【マニフェストの謎】
野党民主党が2009年8月の衆議院総選挙向けマニフェスト(政権公約)で「こんどの選挙に勝って政権を執ったら、あれもやります、これもやります」といろいろ、国民にとっておいしそうな政策を並べるのはわかります。「子供手当て」にしろ「農家の所得保障」にしろ政権を執らないことには実現のしようがないのですから、当然すべて「選挙のあとのお楽しみ」になるわけです(民主党Web 2009年7月27日「民主党政策集 INDEX2009」 < http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/index.html
> )。
でも、自民党の場合は違います。なんてったって、いま現に政権を執っているんですから。「天下りの全面禁止」にせよ、「幼児教育の無償化」にせよ、高校生以上のための「給付型奨学金の創設」にせよ、いままで長々と政権を執っていてぜんぜん実現できなかったことが、こんどの総選挙に勝ったら急に実現できるようになる、というのは奇妙な話ですよね。
まるで「こんどの総選挙で自民党を勝たせなかったら、いい政策は実現してやらないぞー」と国民を相手に意地悪を言っているような感じです(自民党Web 2009年7月31日「政権公約発表記者会見 麻生太郎総裁発言(全文)」 < http://www.jimin.jp/sen_syu45/hatsugen/sousai.html > 「政権公約要約版」 < http://www.jimin.jp/sen_syu45/seisaku/pdf/2009_yakusoku_a.pdf > )。
自民党が「総選挙が近くなると急にいい政策が実現できそうになる」というのなら、毎年総選挙があったほうがいいですね。
(^^;)
2009年8月の日本のマスコミは自民、民主両党のマニフェストを比較して分析する必要はありません。2009年の自民党のマニフェストは完全に無視しましょう。
マスコミが自民党に対してやるべきことは、2005年総選挙における自民党の「旧マニフェスト」が、この4年間でどれだけ実現されたかを検証することだけです。
そして、自民党が総選挙に際して掲げるべきものも「新マニフェスト」ではなく「旧マニフェスト点検表」だけです(2005年総選挙のあとの内外情勢の変化を受けて新しい政策を掲げたいというのなら、それは点検表の「おまけ」として少し付け加えるだけで十分です)。
新マニフェストを作ったことで、自民党は国民に対する背信行為をしたことになり、その時点でもう事実上総選挙に負けています。
漫画好きの麻生太郎首相に敬意を表して、有名な漫画のセリフをもじって表現するなら、
「自民党よ、おまえはもう死んでいる」。
(>_<;)
【続・マニフェストの謎】
公明党も2000年4月から2009年8月まで約9年間ずっと与党として、自民党と一緒に政権を執っていたのですから、2009年衆議院総選挙があるからといって、急に新マニフェスト(政権公約)を出す資格はありません。
でも、どうしても出したいんだったら、連立政権を組んでいる自民党と合同で出すべきです。そうしないと、新マニフェストのなかに「旧マニフェスト点検表」(自公連立政権の公約実現度チェック)を入れても意味がないからです。
でも、2009年、公明党は自民党とは別に新マニフェストを出しました。新マニフェストでは、国と地方の関係について、民主党が「地域主権」を、自民党が単なる「道州制」(国の出先機関を都道府県より大きな地域を単位として再編成するだけ)を主張しているのに対して、公明党は「地域主権型道州制」を実現したいと公約していますから、公明党は民主党と「地域主権」で一致しており、政権協議が可能です(公明党Web 2009年7月24日「2009 衆議院選挙 選挙公約」 < http://www.komei.or.jp/policy/policy/pdf/manifesto09.pdf > )。
ということは、こんどの総選挙が終わったら、公明党は民主党政権に“嫁入り”するんですね。つまり、「わが公明党は自民党とは異なる独自のマニフェストを掲げて総選挙の洗礼を受けたので、これを政策として実現するために、総選挙後は民主党と連立政権樹立に向けて協議したい」ということですね。
民主党はこんどの総選挙で衆議院で単独過半数を得ても、参議院では、安保・外交政策が正反対の社民党と国民新党の議席を足さないと過半数に達しないので、公明党が来てくれれば(社民党を切り捨てることが可能になるので)大歓迎でしょう。
つまり、公明党の新マニフェストは、自民党を捨てて民主党に鞍替えするためのアリバイ作りですね。
(^o^)/~
【都築電気、東京エレクトロンから投票】
福井医大、パナソニック3、コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)、東京エレクトロン、図研4、三興メイビス(旧三興プログレス、都築電気……小誌Web版にご投票下さった方のドメインは(一般の個人サイトと違って)職場(大学)が多く、海外にまでおよんでいます。皆様、有り難うございました。とくにパナソニック、図研からは複数のご投票、有り難うございました。
「ホームページランキング」はこのページ < http://www.akashic-record.com/ > のいちばん上の行をクリックしてご参照下さい。
m(_ _)m
【拙著に関する個人ブログの虚偽宣伝】
小誌の筆者・佐々木敏の著書を購入される方は必ず事前に、小誌サイト( < http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html > )など著者や出版社が直接内容紹介を行っているWebページをご参照のうえ、ご判断下さい。小誌の記事を無断で何行も転載(コピー&ペースト、コピペ)する違法な個人ブログ、ホームページが多数あり、その転載(盗用)箇所の前後には、ロボットSF『天使の軍隊』をはじめ、拙著の紹介文を含む「解説」が付けられていることが少なくありませんが、その種の解説の大部分は不正確なものです(どれも例外なく「小説と小誌は基本的には関係がない」という注意書きは転載されていません)。
一般に、読者の皆様がそのようないい加減な解説を信じて書籍を購入なさった結果、その内容が「期待はずれ」だったとしても、その責任はその書籍の著者にも出版社にもありません(無責任な無能者たちはしばしば自ら読んでいない書籍について事実無根の紹介文を書きます)。
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【ご注意】
小誌へのご意見、投書は、投稿者氏名等の個人情報を伏せたうえで、小誌上で紹介させて頂くことがございます。あらかじめご了承下さいませ。本メールマガジンは筆者(佐々木敏)のサポートスタッフにより運営されており、本号は創刊第302号です。
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送信先アドレスを変更する場合もこちら↑でできます。お手数ですが、旧アドレスの「解除」、新アドレスの「登録」という2つの操作をお願い致します。
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■ウィキノミクスの虚構~シリーズ「失業革命」(5)■
インターネット上で大勢のユーザーが無償で情報を提供し合って協力関係を築けば経済的価値が生まれる、という考え方をウィキノミクスという。が、これが景気刺激や雇用創出の役に立ったことはない。それどころか、これはむしろ経済に有害である。

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【小誌2008年11月27日「究極の解決策~勝手にドル防衛?」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdslf.html#02 > 】
【小誌2008年12月4日「イラク戦争は成功~シリーズ『究極の解決策』(3)」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdirq.html#02 > 】
【小誌2009年1月8日「70年周期説~シリーズ「究極の解決策」(4)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/ndlie.html#02 > 】
【小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ「究極の解決策」(5)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > 】
【小誌2009年3月31日「巨人、身売りへ~読売、球団経営から撤退を検討」はエイプリルフール特集号なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090401.html > 】
【小誌2009年4月1日「巨人の身売り先~シリーズ『巨人、身売りへ』(2)」もエイプリルフール特集号なのでWeb版はありません。】
【小誌2009年5月28日「失業革命~『技術神話』が生む不況」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/unempr.html#02 > 】
【小誌2009年6月18日「非常識な進歩~シリーズ『失業革命』(2)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/abprog.html#02 > 】
【小誌2009年7月3日「本日発売~『中途採用捜査官』シリーズ第二弾、文庫化」は臨時増刊なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090703.html > 】
【小誌2009年7月16日「ライブドアらIT業界の宿命的自滅~シリーズ『失業革命』(3)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/lvdrds.html#02 > 】
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【前回「マイクロソフトも『集団自殺』へ~シリーズ『失業革命』(4)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/trados.html#02 > 】
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●「なんでもフリー」主義●
インターネットで使われるWorld Wide Web(WWW、またはWeb)の技術は1990年に欧州原子核研究機構(CERN)に所属していた科学者たちが中心となり、科学者同士がお互いの論文を参照しやすくするために、いわば「理科系専門家専用のボランティアネットワーク」のための技術として開発し普及させたため、インターネット上の情報は「無料」で提供されることが基本になっている。
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携帯電話は、元々有料が基本の電話網を利用しているせいか、携帯電話で通話以外のサービスを利用する際に課金されても、利用者(ユーザー)はさほどいやがらない。しかし、インターネットのユーザーは、通信料以外の課金をされると「なんで無料じゃないんだ!」式の拒否反応を示す(聞き分けのない子供のような態度をとる)ことが少なくない。
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このため、2009年現在、上記のブログサービスのほか、世界最大の検索サイトである米グーグル(Google)やヤフーの検索サービスも、世界最大のオンライン百科事典である『ウィキペディア』、世界最大の動画投稿・閲覧サイト『YouTube』(ユーチューブ)、それに、Windows以外ではもっとも普及したパソコン用OSの1つであるLinux(リナックス)や、ファイル交換(共有)ソフトのWinny(ウィニー)などの「フリーウェア」(インターネット上で無償で公開され、万人が自由に利用できるソフトウェア)も、さらにWinnyを使って入手できるヒット曲の音楽ソフト(の著作権を侵害した違法コピー。海賊版)もすべて無料で利用できる。
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【英語のfree(フリー)には、「自由」のほかに「無料」「タダ」の意味もある。】
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        警視庁本部庁舎「設計図」付き
              ↓
   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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●マス・コラボレーションの陥穽●
フリー(無料、自由、および知的所有権の否定)を基本に情報を公開し、インターネットを通じて世界中から、それを改良、進化させる無償のボランティアを募って、インターネット上で見知らぬ者同士の協業(マス・コラボレーション)を実現し、オンライン百科事典やソフトウェアを完成させる作業を一種のビジネスとみなし、その経済効果を肯定的にとらえる考え方を、ウィキペディアにちなんで「ウィキノミクス」という(ドン・タプスコット&アンソニー・D・ウィリアムズ共著、井口耕二訳『ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ』日経BP社2007年刊)。
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たしかにそういう考え方もあるだろう。
ウィキペディアの記事をヒントにアイデアを得てビジネスを成功させた者も少しはいるだろうし、その記事が無料で読めれば取材費や研究費をいくらか、年間数千円か数万円か節約できる。Linuxだって、パソコン用基本ソフト(OS)、とくにサーバー(ネットワークの中心にあるコンピュータ)用OSとしてはかなり普及して来たから、Windowsのシェアをある程度落としたことは間違いないし、Linuxの導入サービスを請け負う米レッドハット(Red Hat)や独スージ(SuSE)などのLinux専門企業は(OS自体の販売で儲けることはできないが)導入コンサルタント業務やシステム構築やメンテナンスサービスを通じてそれなりに利益を上げている。
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しかし、タダなのである。
Linuxを独自に改良して普及させようとしたレッドハット、ターボリナックス(TurboLinux)、レーザーファイブ(現ターボソリューションズ)などのベンチャー企業はいずれも、「巨人」マイクロソフトに比べれば「小人」と言ってよいほどの中小企業にすぎず(独スージは2004年以降は米ノベルの子会社)、2009年にマイクロソフトが創業以来初めて実施する大幅な人員削減で生み出される失業者の受け皿には、到底なりえない(2006年、レーザーファイブはターボリナックスの子会社となり、2008年にはターボソリューションズと改称した)。
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【日本語版LinuxのLaser 5のみを開発、販売する日本企業、レーザーファイブの本社オフィスには、2000年前後、筆者も行ったことがあるが、どう見てもマイクロソフトに太刀打ちできそうにない小規模経営の企業だった。同社が2006年に身売りしたと聞いたときは「さもありなん」と思われたし、2008年に社名をターボソリューションズに変えたあと自社サイトのアドレス( < http://www.laser5.co.jp > )を放棄し、自ら築いて来た製品名、商標になんの誇りも愛着も持っていなかったことが判明したときには、「やはり当初から営業戦略としてマイクロソフトに勝つ気などなかったのだろう」と納得できた。】
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経済学を専門に学んだことがなくても、タダ働きがなんの富も生まないことは容易にわかるだろう。
美人に片思いしたアキバ(秋葉原)系オタク、通称「電車男」の恋愛相談を、インターネット掲示板(BBS)「2ちゃんねる」上に書き込みをすることによって引き受けた匿名、無償のボランティアたちは、当初は、自分の意見が他人の人生に反映されることで優越感に浸っていたかもしれない。これも一種のインターネット上の協業、マス・コラボーレーションと言える。
が、この匿名、無償のボランティア活動、つまり「タダ働き」の成果は、ごっそり、出版社や映画会社に横取りされ、彼らの書き込みを小説化、漫画化、映画化、テレビドラマ化したアカの他人に「原作料」を奪い取られ、結局丸損した(ボランティアたちは匿名だったため、著作権を主張できず、そのため大きな利益を失った)。
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melma.comで無料のメルマガを発行し、それで大儲けした者がいるだろうか…………もちろん1人もいない(筆者はこのメルマガではなく、紙の本で小説を出版することによって生活している)。
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インターネット上でウィキペディアやブログによる「無料」(フリー)サービスが展開されることを礼賛する梅田望夫(うめだ・もちお)ミューズ・アソシエイツ社長ですら、莫大な印税収入は紙の本(『ウェブ進化論 本当の大進化はこれから始まる』ちくま新書2006年刊、など)から得ているのであって、彼のブログサイトそのものは所得も雇用もほとんど生み出していない。
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          恥を知れ、ぬすっとブロガー

         小誌記事をコピペすることは違法です

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【米グーグルが2010年リリース予定のパソコン用独自OS、Google Chrome OSは、いわば「グーグル版Linux」だが、それが無料なのは、他のLinuxが無料なのとは意味が違う(Impress Internet Watch 2009年7月8日「Google、独自OS『Google Chrome OS』の開発を表明」 < http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090708_300679.html > )。
グーグルは自社の検索サイトに大勢のユーザーをアクセスさせてサイト上のネット広告で儲ける会社だが、その儲けを独占的に増やすために、自社サイトへのアクセスを促すOSを配布しようとしているのである。
携帯電話のキャリア(NTTドコモやauやソフトバンクモバイル)が通信料で儲けるために、「サービスの入り口」である携帯電話機を格安で売るのと同じ動機に基づいている。
つまり、マイクロソフトと同様の、単なる金儲け主義である。そして、こういう露骨な金儲け主義の道具にならない限り、Linuxのようなオープンソースのフリーウェアが爆発的に普及することはない(このことはいずれまた小誌上で取り上げる予定)。】
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【タプスコットほか前掲書『ウィキノミクス』がマスコラボレーションの成功例として挙げているもののなかには「無料」文化と「有料」文化が混在している。
すなわち、ウィキペディアや、素人の投稿ビデオを全米に衛星とケーブルで配信するTV局「カレントTV」のような、コンテンツ製作者にまったく金銭的利益をもたらさない「無料」文化の例(同書p.p 23-24)に混じって、カナダの鉱山会社ゴールドコープや米化学会社P&Gが褒賞金を用意して社外の研究者からアイデアを募った例が含まれているのだ(同書p.17、p.23)。
この「有料」文化の成功例は、伝統的に世界各国の出版社や映画会社が行って来た「懸賞小説」「懸賞シナリオ」の募集、あるいは、米国の司法当局が「お尋ね者」の逮捕のために賞金を用意して行う捜査協力者の募集となんら変わらない、新味のない事例である(タプスコットらは前掲書でゴールドコープがアイデアを募集するために社内の情報を応募者向けに公開したことを画期的なこととして礼賛する。が、映画・演劇の出演者やシナリオや小説を一般公募するコンテストでも、主催者が一部の応募者と事前事後に情報交換することは珍しくない。タプスコットらのゴールドコープ礼賛には特筆すべき理由は何もない)。
おそらくタプスコットらは、ウィキペディアやカレントTVへの「無料」投稿が経済活動の体を為していないことを知っているので、その実像を粉飾し、彼らの提唱する「無料」文化にさも経済効果があるかのように偽装するために「有料」の成功例を混ぜたのであろう。】
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【ちなみに、カレントTVの創設者はアル・ゴア元米副大統領。このTV局の女性記者2名が2009年3月に北朝鮮に拘束された(産経新聞Web版2009年6月8日「北で拘束の米国女性記者2人に労働教化12年 『朝鮮民族敵対罪』」 < http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090608/kor0906081325007-n1.htm > )。
2人は8月5日、訪朝したビル・クリントン元大統領の交渉によって解放された(読売新聞Web版2009年8月5日「クリントン元大統領、記者2人と北朝鮮出国」 < http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090805-OYT1T00207.htm > )。】
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インターネットの「無料」(フリー)な世界こそ、まさしく逆ネズミ講だ(小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ『究極の解決策』(5)」 < http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > )。
あなたがヒット曲の海賊版コピーをWinnyで入手したり、インターネット上の掲示板(BBS)やウィキペディアに書き込みをしたり、ブログを開設して見知らぬ読者の反応を期待したり、紙の朝日新聞の替わりにWeb版の朝日新聞を読んだりするたびに、企業収益は悪化し、雇用は失われ、あなたの人生の時間は無意味に浪費され、そして、やがてあなた自身が資本主義世界の繁栄からはじき出される。
あなたは、いま、自分で自分の首を絞めているのだ。

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             かつての上司を逮捕せよ!?
                 ↓
       http://www.akashic-record.com/oddmen/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/oddmen/okehaz.html#mail >
【NHKで絶賛】 < http://www.nhk.or.jp/book/review/review/2004_b_0704.html >
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●究極の詐欺?●
うがった見方をすれば、ウィキノミクスの先導者たち、たとえば、梅田望夫などは「実にうまくやった」と言えるのかもしれない。
彼は同書でウィキノミクスの先進性を説いて大勢の読者をだましてサイバースペースという「パラダイス」に導き、それによって彼らを資本主義という繁栄の輪の外に追い出して、資本主義というネズミ講の参加者数を減らしてそれを逆回転させ、それでいて自分自身はサイバースペースの外で紙の本(『ウェブ進化論』)を売ってしっかり印税を稼ぎ、自分だけは最後まで資本主義の中に踏みとどまろうとしている……ように見えるからだ(小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ「究極の解決策」(5)」 <
http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > )。
他人に自分の空疎な考えを信じ込ませ、それによって他人に人生の時間や金銭を浪費させ、自分だけが儲ける…………もし意図的にそんなことをやったのだとすれば、彼らはウィキノミクス教の「尊師」か「正大師」だ(もちろん、梅田にはそんな悪意はなかったと筆者は信じたいが)。
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ネズミ講が猛スピードで逆回転する時代を生き抜くコツは、「自らはインターネットの将来性を信じなくても、他人にはそれを信じさせ、インターネット以前に生まれた技術(紙の本)を使って儲けること」かもしれない。
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【次回 < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090814.html > へ続く。】
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(敬称略)
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【一度投票したらもうできないと勘違いしている方がおられるようですが、「score!」は前回投票された方でも何度でも、記事ごとに投票できます(最新のscore!は投票後にWebでご覧頂くことができ、最新順位は翌月下旬に発表されます)。この記事がよい(悪い)と思ったら(ホームページランキングとは別に)「追伸」「Copyright」「メルマ!PR」の下、メルマガのいちばん下をクリックして「score!」ページの3段階評価もお願い致します。】
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追伸:
本メールにご意見等を投書されたい方は本メールに返信する形で投書を下されば、スタッフ(編集部)によるセキュリティ等のチェックを経て、数日後に筆者に転送されます。
但し、melma.comのシステム上、誠に申し訳ございませんが、本メールに返信されても「退会」手続きは成立しません。
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Copyright (C) 2001-2009 by Satoshi Sasaki
All rights reserved. 不許複製、禁無断転載
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【この記事へのご意見等は、ブログの「コメント」としてではなく、なるべくメールマガジン( < http://www.akashic-record.com/admin/regist.html > )への返信としてお寄せ下さいませ。スタッフ(「週刊アカシックレコード」編集部)はメールマガジンを最優先に対応しておりますので、返信メールのほうが、佐々木敏本人の目に触れる確率が高くなり、目に触れる時機も早くなります。ただ、なにぶん頂くファンメールの数が非常に多いので、すべてにお返事を差し上げることはできません。あしからず御了承下さいませ。】

Microsoftも自殺?:週刊アカシックレコード090730

■Microsoftも自殺?~週刊アカシックレコード090730■
技術の発明は「立法行為」であり、万人にそれを使う義務が生じる。情報技術(IT)のように、もはや不況と失業の原因にしかならない技術でも、「それを使うと自分の仕事が減って損をする」とわかっている人も含めて、だれもそれを使うことを拒否できない。
まるで集団自殺のようだが、まもなくマイクロソフトがこの「自殺」に参加する。

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【皆既日食のち地震】
1995年10月24日、イランなどで皆既日食観測
1997年2月28日、イランでマグニチュード(M)5.5の地震(死者約800人)
1999年8月11日、トルコ、フランスなどで皆既日食観測
1999年8月17日、トルコでM6.8の地震(死者100人以上)
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地球と月の間、地球と太陽の間にはそれぞれ万有引力の法則によって引力が働いているので、地球の表面は常に月または太陽によって引っ張られています。
さて、2009年7月22日、インドの北部から、中国の四川省、上海付近、日本のトカラ列島、奄美大島、小笠原諸島近海など広汎な地域で皆既日食が観測されました。
皆既日食の瞬間は、地球と月と太陽が一直線に並ぶため、皆既日食が観測可能な地帯(皆既帯)の地面は、月と太陽から同時に、まったく同じ方向からの引力を受け、通常よりはるかに強く引っ張られることになります。
その引っ張られた地域の地底、海底に地震の原因となるひずみが十分にたまっている場合は、皆既日食の際の「引っ張り」でひずみが一気に増幅され、地震が起きやすくなる、という仮説があります(井上赳夫『「偶然」の真相 特異日の謎を追う - 大震災、航空機事故はなぜ特定の日に集中して起こるのか』青春出版社1996年刊)(フランスなど、ひずみのたまらない地域では、皆既日食と地震は関係ありません)。
つまり、トカラ列島や小笠原諸島の海底や上海の地底にひずみがたまっているのなら、2年以内ぐらいに大地震が起きるのかも。
(>_<;)
【どこで拘束されたかが問題】
2009年3月に北朝鮮当局に不法入国容疑で身柄拘束された、アル・ゴア元米副大統領が設立したTV局「カレントTV」の米国人記者2名、ユナ・リー(韓国系)とローラ・リン(中国系)の両女史は、2009年6月、北朝鮮の裁判で労働教化(事実上の懲役)12年の刑を言い渡されました(産経新聞Web版2009年6月8日「北で拘束の米国女性記者2人に労働教化12年 『朝鮮民族敵対罪』」 < http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090608/kor0906081325007-n1.htm > )。
米国政府は「2人の身柄を返せ」と人権問題の如く騒いでいますが、問題の本質はそんなところにはありません。
もしこれが残酷な人権問題であるならば、拘束された2人の女性は、劣悪な労働教化施設(要するに、刑務所)に押し込められて、虐待されていなければなりません。なんてったって、そういう判決が出ているのですから。
ところが、この2人は、ぜんぜん違うところで優雅に(?)に暮らしているのです(中央日報日本語版2009年7月22日付「北に拘束中の米記者ら、医療施設に滞在中」 < http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=118220&servcode=500&sectcode=500 > )。
2人は、2009年3月に中朝国境地帯を中国側から取材中に北朝鮮警備当局に身柄を拘束され、「不法国境出入罪」(と「朝鮮民族敵対罪」)で起訴されたわけですから、中朝国境を越えて北朝鮮領内にはいった…………と北朝鮮側では判断していることになります(共同通信2009年3月19日付「北朝鮮拘束は米TVの女性記者 国境で脱北者問題取材中」 < http://www.sakigake.jp/p/news/world.jsp?nid=2009031901001033 > 、
産経前掲記事「北で拘束の米国女性記者2人に労働教化12年 『朝鮮民族敵対罪』」)。
しかし、2人が「越境」したとされているのは、だれの目にも中朝の境界がはっきり分かる鴨緑江(おうりょっこう)下流の丹東ではなく、内陸山岳地帯、図們(ツーメン)付近の某所です(中央日報日本語版2009年6月18日付「中国、米国人記者問題の拡大を受けガイドを検挙」 < http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=116792&servcode=A00&sectcode=A00 > )。
小誌既報のとおり、中朝山岳国境地帯では、国境は「ベルリンの壁」のような平地の国境と違って警備が容易ではなく、2009年現在は中朝国境から約5km中国側にはいった地域の大半は、実質的に北朝鮮軍の支配下にあるのです(小誌2008年3月6日「中朝山岳国境~シリーズ『中朝開戦』(13)」 < http://www.akashic-record.com/y2008/ckmbdr.html > )。
もしも2人が解放されて自由の身になったあと、マスコミに「どこで拘束されたか」と問われて、正直にその場所を答えると、場所によっては大変ことになるのです。
たとえば、彼女らが衛星携帯電話のGPSデータなどに基づいて「東経129度何分、北緯43度何分」と答えて、それが国連の定める世界地図の中国領内だった場合は、その瞬間に、北朝鮮が中国領の一部を現に侵略しているという事実が全世界に明らかになるわけです(もちろん、北朝鮮が開発している核兵器やミサイルの標的は中国のみであって、日米韓はまったく関係ない、という事実もその瞬間に暴露されます)。
中国政府は常々「中国は1つ」と言い、台湾、チベット自治区、新疆ウイグル自治区の分離独立は「国家分裂」を招くから認めないと主張しているのですから、中国領の一部が北朝鮮軍に侵されてい(て国家が分裂してい)ることが明らかになったら、ただちに北朝鮮軍を攻撃し撃退して、国土の統一を回復しなければならないはずです。
しかし、これは容易ではありません。なぜなら、北朝鮮軍が侵略し展開している地域のすぐそばに、大勢の朝鮮族が住んでいて、彼らの大半が中国語を話せず、自分を中国国民だとは思っていないからです(小誌前掲記事「中朝山岳国境」、小誌2007年3月1日「脱北者のウソ~シリーズ『中朝開戦』(2)」< http://www.akashic-record.com/y2007/sklie.html > 、同4月14日「国連事務総長の謎~シリーズ『中朝開戦』(4)」< http://www.akashic-record.com/y2007/unsg.html > 、同10月22日「軽蔑しても同盟~シリーズ『中朝開戦』(11)」< http://www.akashic-record.com/y2007/despis.html > )。
もし2人が釈放されたら、中国政府はどうするんでしょう。
たぶん2人は、米国内の「中朝戦争賛成派」(アル・ゴアを含む)が送り込んだ工作員でしょう(小誌2007年6月14日「安倍晋三 vs. 福田康夫 vs. 中国~シリーズ『中朝開戦』(8)」< http://www.akashic-record.com/y2007/acvsf.html > )。それがわかっているから北朝鮮当局も、彼女らを労働教化所(刑務所)に入れずに優遇しているのでしょう。
この拘束劇は単なる茶番です。人権問題ではありません。
(>_<;)

【続・死の演出】
19XX年、日本のさる二枚目俳優が40代の若さで自殺。鬱病説や職業上の挫折説など、原因はさまざまに取り沙汰されました。
が、数十年後、筆者は、自殺直前までこの俳優の散髪を担当していたと称する美容師に遭い、意外な証言を得ました。
それは「禿げたから」というもの。当時はまだアデランスもアートネイチャーもなく、地毛と区別の付かないカツラは不可能だったそうです。
かっこいい二枚目としてのイメージが定着していた彼が、「禿げが進行し、かつ、それがごまかせない」という現実に耐えられず、死を選んだ、というのは、事実とすれば理解できる話です。
が、ほんとうに彼が禿げていた(死の直前に禿げつつあった)のかどうか、関係者の大半が死んでしまったいまとなっては、確認のしようがありません。
が、四十代になっても三十代にしか見えなかった、香港の美男俳優レスリー・チャン氏が2003年に(老いて醜くなる前に?)46歳で突然自殺してしまった例などを思い起こすと、当たらずとも遠からず、という感じがします。
さて、前回取り上げた「マイケル・ジャクソンの死」の続きです。
彼が、ステージに上がれば世界中のだれもが、彼が若いとき『スリラー』や『バッド』のプロモーションビデオで見せた、アスリート並みに素晴らしい、あのダンスパフォーマンスを期待します。が、2009年7月に英国で予定されていたコンサートの当日、彼はもう50歳(51歳まであと1か月半)です(産経新聞Web版2009年6月26日「ポップの王様、マイケル・ジャクソンさんが急死」 < http://sankei.jp.msn.com/entertainments/music/090626/msc0906260725001-n1.htm > )。
サッカーや野球の世界に、50歳で一流選手として通用している人がいないのを見ればわかるとおり、マイケルがダンスのうまい「マイケル・ジャクソン」という役を演ずるには、50歳という年齢は、もはや限界を超えています。
そうなんです。彼は映画俳優ではなかったので、生涯自分以外の役を演ずることはほとんどありませんでしたが、実は、常に「理想的な自分」を演じることを周囲から期待され、かつ、自分でもそうすべきだと思って生きて来たわけです。
もちろん、彼が死の直前に米国内で収録した英国ツアー向けのリハーサルのビデオはダンスの面においても素晴らしい内容です。
が、英国でツアーをするとなると、ミスの許されない真剣勝負が何回も続きます。体力、筋力の衰えをかえりみずに(ファンが期待するからといって)若いときと同じようなダンスパフォーマンスをすれば、ステージ上で転倒する恐れがあります。そうなると、そのときカツラがはずれるかもしれません(夕刊フジWeb版2009年6月27日「薬物依存?投薬ミス? マイケル死因に様々な憶測 特定に4~6週間」 < http://www.zakzak.co.jp/gei/200906/g2009062710_all.html > 、同6月30日「マイケル“ヅラ”だった…頭髪は「桃の産毛程度」 薬物の副作用か、英紙報じる」 < http://www.zakzak.co.jp/gei/200906/g2009063029_all.html > )。
2009年、死の直前のマイケルが「英国ツアーの本番中にステージで転倒しカツラが取れた姿をファンに見られたらどうなるか」ということを真剣に心配したとするならば、彼がツアー開始前に心臓を止めたいと思ったとしても不思議ではありません。
薬物の力で止めたのか、それとも、超人的な意志の力で止めたのか、そのあたりはまだ不明ですが、彼の死はやはり広い意味での自殺でしょう。
m(_ _)m
【廃刊、休刊、あるいは……】
前々々々回の記事を配信するまで約2か月近く記事を配信しなかったのは、忙しくて記事を書く暇がなかったからではありません。記事はとっくに、2009年2月の時点で、経済関連のシリーズものを6回分ほど書きためてあったのです。
が、それらを配信(しようとして推敲)すると、「このメルマガ(小誌)はこのままこの形で配信していていいのか」という疑問に突き当たるのです。
2月以来ずっと、インターネット技術が普及することの経済に対するマイナス効果、なかんずくそのインターネットを利用して無料でメルマガを配信することの「不況促進効果」の問題が筆者の頭から離れないのです。
とりあえず前々々々回から数回にわたってインターネットの「不経済効果」を検証する記事「シリーズ『失業革命』」を連載することにしました。その中で今後小誌をどのような形で存続させるべきか(存続させるべきでないか)という根本的な問題も考えて行こうと思っています。
m(_ _)m
【コスモスイニシア、パナソニックから投票】
福井医大、コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)、図研5、パナソニック……小誌Web版にご投票下さった方のドメインは(一般の個人サイトと違って)職場(大学)が多く、海外にまでおよんでいます。皆様、有り難うございました。とくに図研からは複数のご投票、有り難うございました。
「ホームページランキング」はこのページ < http://www.akashic-record.com/ > のいちばん上の行をクリックしてご参照下さい。
m(_ _)m
【拙著に関する個人ブログの虚偽宣伝】
小誌の筆者・佐々木敏の著書を購入される方は必ず事前に、小誌サイト( < http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html > )など著者や出版社が直接内容紹介を行っているWebページをご参照のうえ、ご判断下さい。小誌の記事を無断で何行も転載(コピー&ペースト、コピペ)する違法な個人ブログ、ホームページが多数あり、その転載(盗用)箇所の前後には、ロボットSF『天使の軍隊』をはじめ、拙著の紹介文を含む「解説」が付けられていることが少なくありませんが、その種の解説の大部分は不正確なものです(どれも例外なく「小説と小誌は基本的には関係がない」という注意書きは転載されていません)。
一般に、読者の皆様がそのようないい加減な解説を信じて書籍を購入なさった結果、その内容が「期待はずれ」だったとしても、その責任はその書籍の著者にも出版社にもありません(無責任な無能者たちはしばしば自ら読んでいない書籍について事実無根の紹介文を書きます)。
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【ご注意】
小誌へのご意見、投書は、投稿者氏名等の個人情報を伏せたうえで、小誌上で紹介させて頂くことがございます。あらかじめご了承下さいませ。本メールマガジンは筆者(佐々木敏)のサポートスタッフにより運営されており、本号は創刊第301号です。
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          http://www.akashic-record.com/admin/regist.html
送信先アドレスを変更する場合もこちら↑でできます。お手数ですが、旧アドレスの「解除」、新アドレスの「登録」という2つの操作をお願い致します。
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■マイクロソフトも「集団自殺」へ~シリーズ「失業革命」(4)■
技術の発明は「立法行為」であり、万人にそれを使う義務が生じる。情報技術(IT)のように、もはや不況と失業の原因にしかならない技術でも、「それを使うと自分の仕事が減って損をする」とわかっている人も含めて、だれもそれを使うことを拒否できない。
まるで集団自殺のようだが、まもなくマイクロソフトがこの「自殺」に参加する。
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【小誌2008年11月27日「究極の解決策~勝手にドル防衛?」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdslf.html#02 > 】
【小誌2008年12月4日「イラク戦争は成功~シリーズ『究極の解決策』(3)」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdirq.html#02 > 】
【小誌2009年1月8日「70年周期説~シリーズ「究極の解決策」(4)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/ndlie.html#02 > 】
【小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ「究極の解決策」(5)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > 】
【小誌2009年3月31日「巨人、身売りへ~読売、球団経営から撤退を検討」はエイプリルフール特集号なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090401.html > 】
【小誌2009年4月1日「巨人の身売り先~シリーズ『巨人、身売りへ』(2)」もエイプリルフール特集号なのでWeb版はありません。】
【小誌2009年5月28日「失業革命~『技術神話』が生む不況」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/unempr.html#02 > 】
【小誌2009年6月18日「非常識な進歩~シリーズ『失業革命』(2)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/abprog.html#02 > 】
【小誌2009年7月3日「本日発売~『中途採用捜査官』シリーズ第二弾、文庫化」は臨時増刊なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090703.html > 】
【前回「ライブドアらIT業界の宿命的自滅~シリーズ『失業革命』(4)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/lvdrds.html#02 > 】
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前回、2009年現在世界を覆う不況の一因として、情報技術(IT)などテクノロジーの生産性向上(労働排除)のスピードが速すぎることを指摘し、現在の不況を「IT主導の不況」と名付けた。
ITこそが不況と失業の原因である。
ITこそはまさに、繁栄の輪の中から大勢の労働者を排除し、恩恵を受ける者の数を減らしていく「逆ネズミ講」の牽引車なのだ(小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ『究極の解決策』(5)」 <
http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > )。
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が、それにしても、なんでみんな、失業につながるような技術を職場に導入するのだろう。単に無知だからだろうか…………実はそうではない。以下に、筆者が熟知する例をもとに「労働排除技術」の導入プロセスを紹介する。
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        警視庁本部庁舎「設計図」付き
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   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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●ローカライズ革命●
筆者がインターネットの「逆ネズミ講」的性格に気付いたのは、1998~1999年頃のことだ。その頃、日本を含む世界各国のソフトウェアローカライズ業界に静かな革命が起きていたからだ。その革命とは「差分翻訳」という技術の普及である。
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Windowsでは、バージョンが「Windows 3.1」のときから、英語版のプルダウンメニューにある「Undo」は日本語版では「元に戻す」と訳し、けっして「元にもどす」や「もとに戻る」とは訳さないことに決まっていた。
英語版が3.1から95にバージョンアップすると、日本語版も3.1から95にバージョンアップするが、「Undo」は依然として「元に戻す」のままだった。
また、「About Windows」を「バージョン情報」と訳すことも、「Select All」を「すべてを選択」と訳すことも、バージョンにかかわらず常に同じだ……というか、一度決めた訳文をバージョンアップのたびに変更するのは効率が悪いので、旧バージョンで決めた訳を新バージョンに引き継いでいるのだ。
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これは「設定の変更を有効にするにはWindowsをリセットする必要があります」などという画面表示のセンテンス(文)においてもほぼ同様である。マイクロソフトに限らず米国に本社を置く企業のソフトウェア製品の画面やユーザーマニュアルには
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「本製品を米国商務省輸出管理令で指定されている諸国[キューバ、北朝鮮、イラン、イラク、シリア、スーダンを含むが、これらがすべてとは限らない]に輸出または再輸出することはできません」(This product may not be exported or re-exported to countries under U.S. Department of Commerce Export Administration Regulations, including but not limited to Cuba, North Korea, Iran, Iraq, Syria and Sudan.)
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などというセンテンスが出て来ることが多いが、こういう表現もバージョンが変わってもあまり変わらない。
それにもかかわらず、マイクロソフトなどからソフトウェアのローカライズ(多言語版製作)を請け負う翻訳会社や翻訳者は、毎回1ワード(単語)あたりいくら、という計算で翻訳料金をもらっていた。旧バージョンを見れば訳文の相当部分はすぐにわかるのだから、ラクな商売である(Windowsの場合、1回のバージョンアップで、数千万ワードかそれ以上の翻訳が必要になる)。
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やがて、マイクロソフト……に限らずソフトウェアベンダー各社は、このような形でローカライズ業務を発注するのは損だと考えるようになった。「Undo」はプルダウンメニューにもヘルプファイルにもホワイトペーパー(ユーザー向け技術文書)にも何度も出て来る表現なので、ローカライズ業務を受注した(翻訳会社の)翻訳者がその都度考えて手動で訳すと、ときどき「元に戻る」「もとにもどす」などと訳文がブレるからである(「本製品を……キューバ、北朝鮮、イラン……」のような長いセンテンスの場合はなおさらであり、表現のブレは重大な誤解を生む恐れがある)。
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そこで、マイクロソフトなどの発注側は旧バージョンで確立された原文と訳文のペア、「Undo → 元に戻す」「About Windows → バージョン情報」などをセンテンス(フレーズ)単位で膨大にデータベース(「翻訳メモリ」と呼ばれる)に蓄積し再利用できないか、と考え始めた。
翻訳者が新バージョンを作業用のパソコン画面上で翻訳するとき、新バージョンの原文の近く(原文の下)に、翻訳例として、旧バージョンの訳文を提示すれば、翻訳者はそれを参照しながら、新旧バージョン間でも、同一バージョン内でも、同じ複数の原文に対して、ブレることなく同じ訳文を書くことができる。
たとえばWindows 98の「Select All」は、Windows 95の翻訳メモリ「Select All → すべてを選択」を参照しながら訳せば、確実にすべて同じ訳文になる(このような場合、ローカライズ業界では、新旧バージョンの原文の英文同士は「100%マッチセンテンスである」という)。
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もちろん、バージョンアップの際に機能が新たに付け加わったり、逆に一部なくなったりするわけだから、プルダウンメニューやヘルプファイルの原文は変わる。たとえば
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「This product is ......Cuba, North Korea, Iran, Iraq, Syria and Sudan.」(本製品を……キューバ、北朝鮮、イラン、イラク、シリア、スーダン……)
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などという31ワードから成る長いセンテンスがあるとすると、2003年のイラク戦争でイラクのサダム・フセイン政権が倒れた結果、イラクが米国商務省の製品禁輸対象国リストから除外されたのなら、このセンテンスは変わったはずだ。もしかすると、2003年以降に発売されたバージョンの原文の画面表示では、「Iraq」という1ワードが書き替えられた(削除された)センテンスになっているかもしれない(この場合は、「97%マッチセンテンス」(95%以上100%未満マッチセンテンス、あるいは、95%マッチセンテンスのカテゴリー)といい、マッチしなかった3%は「差分」という。あるセンテンスの全体が旧バージョンになくて新バージョンのみにある場合、それは「新規」「0%マッチセンテンス」などと呼ばれる)。
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【一般に、ローカライズ業界では、1ワードあたりの翻訳料金は、50%マッチ以下は50円、50~60%マッチは45円、60~70%マッチは40円……などと、マッチ率に応じて翻訳料金に差を付けることを要求される。
但し、100%マッチセンテンスや同一バージョン内に繰り返し出て来るセンテンス(「レピティション」と呼ばれる)でも、少額ながら翻訳料金は発生する。前後の文脈を見て訳文を変えるべきケースが、ときどきあるからである。
ローカライズ作業のうち文章翻訳を担当する者は、システムエンジニアのような技術の専門家でも、単なるオペレーターでもなく、翻訳者、つまり語学の専門家なので、「文脈を読む」ことは当然できる。差分翻訳は機械翻訳とは異なり、あくまでにんげんがやる作業なのである。】
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こういう「差分翻訳」の考えに基づいて、マイクロソフトが世界中の翻訳・ローカライズ業界を調べたところ、ドイツのトラドスという会社が、世界中の言語と英語との間でこれを実現できるソフトウェア、差分翻訳支援ツールTradosを開発し販売していることがわかった。
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          恥を知れ、ぬすっとブロガー

         小誌記事をコピペすることは違法です

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●脅迫的普及●
1997年、米マイクロソフト社は独トラドス社を買収して子会社とし、「以後、Tradosを使用しない翻訳会社にはソフトウェアローカライズ業務は発注しない」と宣言した。
このため、当時、米国のローカライズ会社が日独仏西の同業者を吸収合併して発足した世界最大の多国籍ローカライズ会社、米バウングローバルはただちにTradosを導入し、同社の業務を下請け(マイクロソフトから見ると「孫受け」)する中小翻訳会社や翻訳者個人にもTradosの使用を義務付けた。このため、2000年前後には、Tradosの世界第2位のヘビーユーザーはマイクロソフト、第3位はバウングローバルとなった(第1位は、常に法令を数十か国語に翻訳しなければならない欧州連合、すなわちEU)。
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同じ頃、IBMなど他のIT企業も差分翻訳に乗り出し、Tradosに似た翻訳支援ツールの普及に努めたが、世界最大のソフトウェア会社であるマイクロソフト(とEU)がTradosを採用したため大勢は決し、独SAP(エス・エー・ピー)、米アマゾンなど、ソフトウェアやWebサイトの多言語ローカライズを必要とするほかの有力企業もぞくぞくとTradosを採用した。
マイクロソフトと対立する世界第2位のソフトウェア会社、米オラクルまでもがTradosを使用することになったため、マイクロソフトによってWindowsがパソコン用基本ソフト(OS)の市場でデファクトスタンダード(事実上の業界標準)の地位を得たのと同様に、Tradosもまた同じ会社の力によって差分翻訳ソフト市場で同様の地位を獲得した。
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【S&P社データベースによると、2007年度(2007年7月1日~2008年6月30日の間の決算期)における、世界のソフトウェア企業の営業利益ランキングでは、1位米マイクロソフト(240億米ドル)、2位米オラクル(80.1億)、3位任天堂(42.8億)、4位独SAP(37.4億)、5位米コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(現CA)(9.8億)(『ニューズウィーク日本版』2008年10月8日号「世界のソフト企業・ネット企業ランキング(2007年度)」< http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5430.html > )。】
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             かつての上司を逮捕せよ!?
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       http://www.akashic-record.com/oddmen/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/oddmen/okehaz.html#mail >
【NHKで絶賛】 < http://www.nhk.or.jp/book/review/review/2004_b_0704.html >
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●蜃気楼(しんきろう)●
1997年当時、バウングローバルに続いて早々とTradosの導入を決めた日本の某中小翻訳会社は「いちはやくこれを導入することによって、日本国内の競合他社に勝ち、日本語翻訳業界の大手になってみせる」と豪語していた。
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ところが、その会社はいつまで経っても(2009年になっても)中小企業のままだ。
理由は「生産性の向上」にある。
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差分翻訳の普及によって、ローカライズ作業は効率化され、訳文のブレや間違いは激減して、翻訳者1人あたりの労働生産性は上昇した。しかし、Trados導入前はすべて「0%マッチセンテンス」扱いで1ワードあたり満額の翻訳料金をもらっていたのに、導入後は「95%マッチ」だの「80%マッチ」だのと、仕事の負担軽減に応じて条件を付けられて翻訳料金を減額された。
だから、翻訳・ローカライズ業界に翻訳支援ツールが普及すればするほど、業界全体の売り上げは確実に減り、翻訳者個々人の収入も、全体としてはいつか必ず減るはずなのだ。
にもかかわらず、彼らが競ってTradosを導入したのは、導入しないとローカライズ業務それ自体が受注できなくなるからである。世界中のローカライズ業界の翻訳者たちは、マイクロソフトの「Tradosを導入しないと発注しない」という脅しに屈して、あるいは、これを早く導入すれば同業者を出し抜けると早合点して、まるでタコが自分の足を食うように、自分たちの仕事を減らし始めたのだ。
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        2009年以降、北朝鮮は豹変する
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    http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/angel/okehaz.html#mail >
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●理不尽な義務●
米国の哲学者ラングドン・ウィナー(Langdon Winner)は著書『Autonomous Technology: Technics-out-of-Control as a Theme in Political Thought』(自律テクノロジー:政治的思考のテーマとしての、制御不能な技術たち)(M.I.T. Press, 1977)の中でこう述べている:
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「まさしくテクノロジーは立法行為であり……それ自身ひとつの現象である」
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新しい技術が発明されると、万人にそれを使用する義務が生じる、という意味だ。
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ちなみに「タコが自分の足を食う」というのは、上記の中小翻訳会社の経営者の言葉である。つまり、彼らは自分たちの仕事が減ることを百も承知でTradosの導入に踏み切ったのだ。
_
【2005年、トラドスは英SDLインターナショナル社に買収されて、吸収合併された。なぜトラドス社が「身売り」したか、その直接的原因はおおやけにされていない。が、「Tradosが翻訳支援ソフトウェアとして広汎に普及した結果、Traodsを使う翻訳者たちの仕事が減って(Tradosを使う翻訳会社で翻訳者の解雇が始まって)トラドス自体が儲からない会社になったから」だとすれば、まったく笑えない話(マイクロソフトによるトラドスの使い捨て)である。】
(>_<;)
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        警察小説・刑事ドラマ史上、初
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   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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●生産性向上型不況●
上記のTradosの導入事例からわかることは、生産性の向上は、すなわち仕事(雇用)の減少であり、不況の原因になるということだ。
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これは、ITに限らず、すべての技術にあてはまることであり、技術者が、いまより便利で使いやすい、すなわち、より生産性の高い技術を開発すればするほど、実は不況になるのである。
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したがって、「新しい技術が生まれれば必ず新しい産業が生まれ、新しい雇用が生まれるはずだ」という旧来の「常識」、あるいは「技術神話」に基づく経済・産業政策は、それによって生まれる失業より雇用のほうが多いことが証明されない限り、実施されるべきでない。
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そして、もちろん、そんな証明は不可能である。
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やれるもんなら、やってみろ。

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          (ホームページランキング とは別に)
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●マイクロソフトの自殺●
実は、ITのもたらす「不況促進」「労働排除」の方法は、生産性向上のほかにもう1つある。それはインターネット上で手にはいる情報やサービスは基本的に無料であるべきだ、という「無料」文化である。
米マイクロソフト(Microsoft)が2010年に、ワープロ、表計算などの機能を持つソフトウェアパッケージMicrosoft Officeの簡易版を無料で配布すると決めたのも、その典型的な事例である。
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予言(でなくて科学的予測)を言えば、この簡易版の無料配布により、マイクロソフト社、および同社と取り引きのあるIT企業(および広告に依存するマスコミ企業)は、売り上げを伸ばすことはなく、結果的に利益も雇用も減らす可能性が高い。
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しかし、やらないわけにはいかないのである。
これは、「究極のデフレ」に向かってIT業界全体が突っ走る「レミングの大行進」あるいは「集団自殺」のような現象である。
Tradosを普及させて翻訳・ローカライズ業界に集団自殺を強いたマイクロソフトが、こんどは自分自身でも同じような運命をたどろうというのだから、正気の沙汰とは思えない。
しかし、現実である。
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今回、この「自殺」に至るメカニズムを紹介しようと思ったのだが、とても1回で済むような内容ではない、と執筆中に気付いたので、今回は今後本シリーズの記事をお読み頂くうえで役に立つ「予習」記事にとどめた。
「マイクロソフトの自殺」については、次回以降、「無料」文化とからめて、数回に分けて連載する。
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(敬称略)
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追伸:
本メールにご意見等を投書されたい方は本メールに返信する形で投書を下されば、スタッフ(編集部)によるセキュリティ等のチェックを経て、数日後に筆者に転送されます。
但し、melma.comのシステム上、誠に申し訳ございませんが、本メールに返信されても「退会」手続きは成立しません。
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Copyright (C) 2001-2009 by Satoshi Sasaki
All rights reserved. 不許複製、禁無断転載
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【この記事へのご意見等は、ブログの「コメント」としてではなく、なるべくメールマガジン( < http://www.akashic-record.com/admin/regist.html > )への返信としてお寄せ下さいませ。スタッフ(「週刊アカシックレコード」編集部)はメールマガジンを最優先に対応しておりますので、返信メールのほうが、佐々木敏本人の目に触れる確率が高くなり、目に触れる時機も早くなります。ただ、なにぶん頂くファンメールの数が非常に多いので、すべてにお返事を差し上げることはできません。あしからず御了承下さいませ。】

ライブドアの宿命:週刊アカシックレコード090716

■ライブドアの宿命~週刊アカシックレコード090716■
ライブドアが2004~2005年にプロ野球参入を表明したりニッポン放送の買収に乗り出したりしたのは、情報技術(IT)の速すぎる進歩によって経営的に追い詰められたからである。
なぜ「追い詰められた」のか。

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【5つに1つ】
来たるべき(2009年8月30日)衆議院総選挙で、自民党と公明党の連立与党が勝つのか、民主党を中心とする国民新党、社民党を加えた勢力(以下「野党連合」とする)が勝つのか……と、マスコミはあたかも2つに1つであるかのように報道しますが、実は、総選挙の勝敗には5つのパターンがあるのです。連立与党を主語にしますと、
#1:勝ち(連立与党が過半数の議席を獲得)
#2:引き分け のち 勝ち(どちらも過半数に達せず、連立与党が野党連合の一部と連立して「延命」)
#3:引き分け のち 引き分け(どちらも過半数に達せず、自民党と民主党が「大連立」政権を樹立)
#4:引き分け のち 負け(どちらも過半数に達せず、野党連合と与党の一部が連立して政権奪取)
#5:負け(野党連合が過半数を獲得)
となります。
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【単なる推測】
筆者はそろそろ永田町関係者に取材に行こうと思っています。その際、筆者が推測する「永田町の深層」を関係者にぶつければ「そのとおりだ」と言われる可能性はかなりありますが、同時にその場で「でも、オフレコだよ」と言われてしまうと、結局小誌上には何も書けなくなります。
そこで、取材に行く前に、筆者の「単なる推測」を書いておこうと思います:
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小誌既報のとおり、福田康夫内閣を作ったのは、政治家でも財界人でもない市井の一個人(Qとする)ですが(小誌2008年10月1日「公明党の謀叛!?~連立政権の組み替え?~『中朝戦争賛成派』が小池百合子新党に集結!?」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/koikom.html#02 > )、麻生太郎現首相は福田康夫前首相に事実上「禅譲」される形で政権を取ったので、Qの影響力は麻生現首相にもおよんでいます。
福田前首相は退陣間際の2008年8月に党役員人事を行って麻生氏を幹事長にしてから退陣しましたが、麻生現首相も2009年7月2日に党役員人事を行って菅義偉(すが・よしひで)自民党選対副委員長を幹事長にしようとしました(産経新聞Web版2009年7月2日「『決断できない男』役員人事・改造見送り 麻生太郎首相(68)」
< http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/273055/ > 、日刊スポーツWeb版2009年7月2日「麻生首相迷走、役員人事も潰されちゃった」 < http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20090702-513153.html > )。
が、その時点で、7月5日投開票の静岡県知事選において……民主党系候補が2人立候補する「民主党分裂選挙」なのに……自民党推薦候補が負けそうだという(自民党独自の)世論調査結果が出ていたので、麻生首相の求心力が一気に低下して役員人事ができなくなり、「菅幹事長」はまぼろしに終わりました。
静岡県知事選で自民党を勝たせるために民主党を分裂選挙に追い込む、などという工作は自民党にはできませんが、Qならできます(Qは自民党員ではなく、自民党、民主党双方にパイプを持っていますから)。
おそらくQは、麻生首相から「菅幹事長」へ総裁の座を禅譲させるつもりだったのでしょう。もちろん禅譲によって「菅幹事長」が「菅総裁」になっても「菅首相」になれるとは限りません。
いや、おそらくQは次期衆議院総選挙で連立与党が単独過半数を取ること(上のコラムの「#1」)はとっくに諦めていて、狙いは引き分け(「#2」「#3」「#4」)でしょう。
Qは以前筆者に「民主党と公明党のみの連立政権ができると、自分の影響力を行使するのが難しくなる」と言っていました。が、いったん「引き分け」になるのなら、Qは自分の影響下にある自民党の幹事長か総裁に民主党との連立協議をさせて、思い通りの政権を作ったり、あるいは自民党と民主党をそれぞれ分解させて政策の近い政治家同士を糾合させる「政界再編」をしたりすることができます(いまの自民党では選挙は選対委員長が担当しますが、国会対策、つまり連立協議は幹事長の担当です)。
だから、おそらくQは、7月2日の党役員人事が失敗したあとも「菅幹事長」か「菅総裁」の実現に向けて動いているでしょう(そもそも菅氏は、選対副委員長などという、党役員でもなんでもない軽いポストにしか就いていないのに、昨今の彼のマスコミへの露出は多すぎます。おそらくQの工作のたまものでしょう)。
このQの動きがあるので、「『ポスト麻生』の自民党総裁になるのは、国民に人気のある舛添要一厚生労働大臣」などと、単純にことが運ぶわけではないでしょう。
2009年7月現在、「反麻生」の動きを見せている自民党衆議院議員は、中川秀直元幹事長、武部勤元幹事長、与謝野馨(よさの・かおる)財務大臣ら、次期衆院選で落選の可能性が高い人ばかりなのに対し、菅氏はじめQが推す自民党衆議院議員は当選の可能性が高い人が多いので、後者は総選挙における「負け」(#5)を覚悟していて、いったん政権を民主党の渡したのちに、なんらかの方法で短期間のうちに民主党(を中心とする)新政権を揺さぶって(たとえば2010年の参議院通常選挙を「衆参同日選」にして)政界再編に持ち込む「はら」なのかもしれません(次期衆院選で落選する自民党議員は、この「再編」に参加できないし、下手をすると落選中に自分の拠って立つべき党も選挙区もなくなってしまう恐れがあるので、落選しないために「反麻生」のポーズをとって有権者の支持を取り付けようとしているのでしょう)。
以上、「単なる推測」でした。
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筆者はこういうのは嫌いです。政権交代なんて、韓国でも台湾でも簡単できることなんですから、日本も選挙結果のみによる「政界再編抜きの純粋な政権交代」を一度やってみるべきです。すなわち、現在の与党国会議員がほとんど全員いったん野党に転落し、その状態が、自民党の族議員と官僚と業界との癒着関係が消滅するまで、3年以上続くべきです。政界再編はそのあとにゆっくりやればいい、と思いますが…………なんとなくそうならないような気がします。
m(_ _)m
【死の演出】
1983年、NTVドラマ『太陽にほえろ!』やABCドラマ『必殺仕置屋稼業』などで人気のあった二枚目俳優、沖雅也さんが新宿の京王プラザホテル最上階から飛び降り、同ホテル7階にあるプールサイドに激突して自殺。享年31歳(遺書の文面 < http://www.din.or.jp/~tapon/okihide.html > )。
同ホテルの最上階は47階、地上170メートル以上(7階までの高さを差し引いても、落下した距離は約130メートル)。にんげんのからだのなかでいちばん重いのは頭部なので、ふつうそれだけの高さから落ちれば、頭部が真っ先に地面に激突して頭蓋骨が粉々になり、顔面も含めた頭部全体が激しく損傷するはず…………なのに、その死に顔は二枚目俳優そのものの美しさを保っており、「いったいどうやったら、こんな死に方ができるのか」と検死官も驚愕。
この死に方について、当時のマスコミは心理学者などに取材してさまざまに分析しましたが、ある専門家は「人はだれでも自分の死をそれなりに演出したいという気持ちがあるが、これはまさにそうした気持ちの表われ」。あるいは、俳優としての執念。
彼が死の直前に関西テレビ制作(フジテレビ系放送)のTVドラマ『大奥』で将軍徳川家光を演じ、その臨終シーンを収録し、それが自殺直前に放送されていたことも、上記の説の裏付ける「状況証拠」となりました。『必殺…』や『太陽…』と違って『大奥』は彼の主演作でも代表作でもないものの、1983年当時に死にたかった彼としては、自分の死の演出に使える唯一の作品だったわけです。
合掌。
さて、2009年6月にロサンゼルスの自宅で死亡した歌手マイケル・ジャクソンさんは、度重なる美容整形手術や各種薬物の服用で、数年前からすでに「慢性的自殺」状態に陥っていました。2002年の時点ですでに遺書を作成していることからも、彼が2002年からゆっくりとした自殺の過程にはいったと考えられます(共同通信2009年7月2日付「マイケル・ジャクソンさん遺言書の要旨」 < http://www.47news.jp/47topics/e/126249.php > )。彼も沖さんと同様に「演出」にこだわる職業の人なので「自分の死を演出したい」という執念は人一倍強かったはず。
しかし、マイケルは2002年以降は奇行(ベルリンで衆人監視の中、自分の子供をホテルの窓から投げ落とすような動作をした2002年11月19日の事件)や、少年に対する性的虐待疑惑(2003年に起訴され2005年に無罪確定)や、上記の整形、薬物などスキャンダラスな側面ばかりが話題になり「死を美しく演出する」ことなど、自分のファンだけが集まるコンサート会場以外では、もはや絶望的。もしも2009年7月13日から英国で行う予定だったコンサートツアーに出演できるだけの体力がすでになくなっていたのだとしたら、なおさら絶望的(産経新聞Web版2009年6月26日「ポップの王様、マイケル・ジャクソンさんが急死」 < http://sankei.jp.msn.com/entertainments/music/090626/msc0906260725001-n1.htm > )。
もちろん7月7日の追悼コンサートやその前後には、彼の人格や業績を称える情報が世界中のマスコミを席捲しましたが、それは彼自身が計算した演出ではなく、周囲が勝手にやったこと(マイケルとしては、死後にあるかないかわからない他人の演出をあてにして死ぬことはできなかったはず)。
ところが、2009年(4月以前)、世界第二の音楽市場、つまり日本のTV局が、マイケルのスキャンダルを完全に無視してその芸術的才能のみを紹介する番組を制作する旨を発表。
それは2009年7月3日、10日放送のNHK-BS2『BS熱中夜話』( < http://www.nhk.or.jp/nettyu/2009/mj/index.html > )ですが、著作権や肖像権の問題があるので、番組制作担当者は当然、マイケル側(のマネージャー)に「この番組では以前に、ビートルズやローリングストーンズなどについても、その熱狂的ファンのみをスタジオに集めて語り合ってもらうという企画を放送したことがありまして…」などと事前に番組の趣旨を説明しているはず。当然マイケル側は悪い気はしないでしょう。
この番組は日本国内でも世界的に見ても、けっして高視聴率番組ではないものの、もしもマイケルが2009年6月頃「そろそろ死にたい」と思っていたのだとすると、「自分の死を美しく演出すること」に利用できる……そして生前にその効果を計算できる……ほとんど唯一の番組だったのではないでしょうか。
マイケルは2009年6月25日、つまり、上記の番組の収録(6月14日)後、放送直前に死んでおり、死因はいまのところ不明。
マイケルの死後、それまで彼を歌手あるいはダンスパフォーマーとしてしかイメージせず、あまり彼に関心のなかった筆者は上記の番組を見ましたが、お陰で、実は彼は大作曲家であった、という事実を知りました。これが彼の「演出」によるものなら、それは日本では間違いなく成功したのです。
沖さんが物理学の法則にさからってその美貌を守ったまま死ねたのですから、マイケルだって上記番組の放送直前を選んで心臓を止めるぐらいのことはできたはずです。
あらためて合掌。
m(_ _)m
【廃刊、休刊、あるいは……】
前々々回の記事を配信するまで約2か月近く記事を配信しなかったのは、忙しくて記事を書く暇がなかったからではありません。記事はとっくに、2009年2月の時点で、経済関連のシリーズものを6回分ほど書きためてあったのです。
が、それらを配信(しようとして推敲)すると、「このメルマガ(小誌)はこのままこの形で配信していていいのか」という疑問に突き当たるのです。
2月以来ずっと、インターネット技術が普及することの経済に対するマイナス効果、なかんずくそのインターネットを利用して無料でメルマガを配信することの「不況促進効果」の問題が筆者の頭から離れないのです。
とりあえず前々々回から数回にわたってインターネットの「不経済効果」を検証する記事「シリーズ『失業革命』」を連載することにしました。その中で今後小誌をどのような形で存続させるべきか(存続させるべきでないか)という根本的な問題も考えて行こうと思っています。
m(_ _)m
【パナソニック、都築電気、ヱスビー食品から投票】
フィンランドTampere大学、福井医大3、図研5、パナソニック5、三興メイビス(旧三興プログレス)、都築電気、ヱスビー食品……小誌Web版にご投票下さった方のドメインは(一般の個人サイトと違って)職場(大学)が多く、海外にまでおよんでいます。皆様、有り難うございました。とくに
福井医大、図研、パナソニックからは複数のご投票、有り難うございました。
「ホームページランキング」はこのページ < http://www.akashic-record.com/ > のいちばん上の行をクリックしてご参照下さい。
m(_ _)m
【拙著に関する個人ブログの虚偽宣伝】
小誌の筆者・佐々木敏の著書を購入される方は必ず事前に、小誌サイト( < http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html > )など著者や出版社が直接内容紹介を行っているWebページをご参照のうえ、ご判断下さい。小誌の記事を無断で何行も転載(コピー&ペースト、コピペ)する違法な個人ブログ、ホームページが多数あり、その転載(盗用)箇所の前後には、ロボットSF『天使の軍隊』をはじめ、拙著の紹介文を含む「解説」が付けられていることが少なくありませんが、その種の解説の大部分は不正確なものです(どれも例外なく「小説と小誌は基本的には関係がない」という注意書きは転載されていません)。
一般に、読者の皆様がそのようないい加減な解説を信じて書籍を購入なさった結果、その内容が「期待はずれ」だったとしても、その責任はその書籍の著者にも出版社にもありません(無責任な無能者たちはしばしば自ら読んでいない書籍について事実無根の紹介文を書きます)。
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【ご注意】
小誌へのご意見、投書は、投稿者氏名等の個人情報を伏せたうえで、小誌上で紹介させて頂くことがございます。あらかじめご了承下さいませ。本メールマガジンは筆者(佐々木敏)のサポートスタッフにより運営されており、本号は創刊第300号です。
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■ライブドアらIT業界の宿命的自滅~シリーズ「失業革命」(3)■
ライブドアが2004~2005年にプロ野球参入を表明したりニッポン放送の買収に乗り出したりしたのは、情報技術(IT)の速すぎる進歩によって経営的に追い詰められたからである。
なぜ「追い詰められた」のか。
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【小誌2008年11月27日「究極の解決策~勝手にドル防衛?」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdslf.html#02 > 】
【小誌2008年12月4日「イラク戦争は成功~シリーズ『究極の解決策』(3)」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdirq.html#02 > 】
【小誌2009年1月8日「70年周期説~シリーズ「究極の解決策」(4)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/ndlie.html#02 > 】
【小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ「究極の解決策」(5)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > 】
【小誌2009年3月31日「巨人、身売りへ~読売、球団経営から撤退を検討」はエイプリルフール特集号なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090401.html > 】
【小誌2009年4月1日「巨人の身売り先~シリーズ『巨人、身売りへ』(2)」もエイプリルフール特集号なのでWeb版はありません。】
【小誌2009年5月28日「失業革命~『技術神話』が生む不況」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/unempr.html#02 > 】
【小誌2009年6月18日「非常識な進歩~シリーズ『失業革命』(2)」は → < http://www.akashic-record.com/y2009/abprog.html#02 > 】
【前回「本日発売~『中途採用捜査官』シリーズ第二弾、文庫化」は臨時増刊なのでWeb版はありませんが → < http://ameblo.jp/akashic-record/day-20090703.html > 】
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前回述べたように、安価な半導体とそれを動かすソフトウェアを中核とする情報技術(IT)は、その労働生産性と価格性能比の向上するスピードが異様に速いため、あらゆる業界のあらゆる生産設備に普及し、不況と失業を生み出す原因になっている。
もちろん、ITはIT業界自身にもそういうデフレ効果をもたらしており、あのライブドア(旧オン・ザ・エッヂ、旧ライブドアホールディングス、現LDH。以下「ライブドア」と表記)もその「犠牲者」なのである。
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        警視庁本部庁舎「設計図」付き
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   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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●IT景気●
1992年に米マイクロソフト(Microsoft)社が従来のパソコン用基本ソフト(OS)、MS-DOSの上に、グラフィカルユーザーインタフェース(GUI)技術に基づく表示機能(米アップル社のMac OSの表示機能の類似品)をかぶせ、かなり使いやすくなったOS、Windows 3.1を発売し普及させたことで、ITは景気を引っ張り雇用を生み出す産業になる可能性を示した(じっさいに、1999~2000年には「ITバブル」といわれるほどの好景気を米国にもたらすことになる)。
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もちろん、その影響は、日本など各国にもおよぶ。
1994年、筆者は、ソフトバンク本社に就職し、パソコン関連出版物を発行する出版事業部(現ソフトバンク クリエイティブ)に配属された。
当時はまだ、インターネット上にホームページ(Webサイト)を持っている企業や個人は少なかったうえ、グーグル(Google)もヤフー(Yahoo)も、Internet Explorer(IE。現在のWindows Internet Explorer)やNetscape Navigator(ネットスケープナビゲーター製品版)のようなまともなブラウザもなかったので、サイトのURLアドレスを大量に記した電話帳のような分厚い本、『インターネットイエローページ』や、あるいは、Webページ作成用のコンピュータ言語(HTML)やそれを使ったタグの付け方、リンクの張り方などを解説した「ホームページ作成入門」のような本が日本でも米国でもよく売れた。
だから、筆者も同僚も、パソコンや、Microsoft Word(ワード)、一太郎などのパソコン用ソフトウェアの使い方を説明する入門書をたくさん作ってたくさん売った。『インターネットイエローページ』を編纂した筆者の上司は事業部の朝礼(ではなくて、昼礼)で事業部長から誉められた。
当時の出版業界には、「パソコン関連の翻訳書は売れる」というジンクスのようなものがあったので、筆者はその後翻訳技術書を何冊も担当した。
1995年の正月に、ある友人からもらった年賀状には「世間は(バブル崩壊後の)不況の最中なのに、そちらの業界は好景気で、いいですね」と書いてあった。
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1995年には、Windows 3.1をさらに使いやすくしたWindows 95が発売され、日本(に限らず世界中)の一般家庭にパソコンが普及したので、ソフトバンク出版事業部の売り上げは急増した。この年、赤坂プリンスホテルの宴会場を借り切って開かれたソフトバンクグループ全社員(当時は約700名)参加のイベントでは、Windowsを搭載できるパソコンのユーザーを対象とした雑誌『DOS/V Magazine(ドスブイマガジン)』(当時は週刊誌)の編集長が「ソフトバンク全体でもっとも売り上げを伸ばした部署のリーダー」として表彰され、彼は褒賞(ほうしょう)として1億数千万円のストックオプション(自社株購入権)を孫正義(そん・まさよし)社長から贈呈された。
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【厳密に言うと、1995年当時の日本ではまだストックオプションを社員へのボーナスにする制度は法律上認められたいなかった(制度導入を認める商法改正は1996年)。が、そのための法改正に先立って、会社が社員に自社株購入費を保証する「約束事」として、当時のソフトバンクはストックオプション褒賞制度を導入した。褒賞をもらった社員はどうやって株を買うのか(筆者はもらわなかったので)詳細は不明だが、創業者利得で社長が持っている株の一部を譲渡するか何か、合法的にできる方策をとっていたはずである。】
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          恥を知れ、ぬすっとブロガー

         小誌記事をコピペすることは違法です

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●IT景気の終焉(しゅうえん)●
しかし、1996年にWindows 95の拡張機能としてブラウザのIE 3.0が無償でリリースされ、ヤフー日本法人(Yahoo! JAPAN)が設立されると、『インターネットイエローページ』はほとんど売れなくなった。「イエローページ」を見なくても、ブラウザを使ってYahooのサイトにアクセスすれば無料でネット上のサイトを効率的に検索できるようになったからだ。
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コンピュータ関連翻訳技術書の売り上げにも転機が来る。コンピュータ西暦2000年問題(Y2K)に備えるため、システムエンジニア(SE)の数が急増していた2000年までは順調に伸びていたが、その2000年を過ぎると頭打ちになったのだ。
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同じ頃、Windows 95が1998年のWindows 98、2001年のWindows XPへとバージョンアップされ、さらに使いやすくなると、入門書を読まなくてもパソコンが簡単に使えるようになったので、右肩上がりで伸びていたパソコン関連入門書の売り上げも伸び悩みを見せ始めた。
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そして、2003~2004年、だれでも簡単にホームページを開設できる「ブログ」(blog)サービスが日米で普及し始めると、「ホームページ作成入門」書、および、多くのIT企業が営んでいた「ホームページ作成代行サービス」は、その存在意義をほぼ失った。
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2004年、米大統領選の予備選で当初無名だったハワード・ディーン元バーモント州知事がブログを徹底的に利用することによって草の根有権者の支持を得て一躍有力候補に踊り出たこの年、ライブドア(当時の堀江貴文社長)がプロ野球チームの近鉄バファローズやラジオのニッポン放送に対するM&A(企業買収)に向けて動き出したのは、偶然ではなかろう(産経新聞2004年3月6日付朝刊21面 梅田望夫「正論:ネット上に増殖するBlog~米大統領選にも影響及ぼす新現象に」)。
それまで(オン・ザ・エッヂとして堀江貴文元社長が創業して以来)ライブドアにとって最大の収入源の1つだった企業ホームページ作成代行サービスの売り上げは、この年からほとんどなくなったのだから、ライブドアは何も喜び勇んで経営の多角化に乗り出したのではなく、多角化せざるをえない状況に「追い詰められた」というのが真相だろう。
つまり、ライブドアはマスコミを通じて派手な経営構想をぶち上げて自社株を値上がりさせ、その株価を背景に企業買収を行うという路線に走るしかなかった、と考えるべきなのだ(毎日新聞Web版2005年2月9日「ライブドア:波紋呼ぶメディア買収 異業種参入戦略が加速」 <
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kigyou/news/20050209k0000m020105000c.html > )。
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【ライブドアグループ全体の2003年9月期(2002年10月~2003年9月)売り上げに占める、「ホームページ作成代行業」に関連するWeb事業とネットワーク&ソリューション事業の比率はそれぞれ10%、40%だったが、2004年9月期(2003年10月~2004年9月)になると、両事業の比率はそれぞれ0%、12%にまで低下する(all about 2005年3月22日 水上浩一『IT業界トレンドウォッチ』「ライブドア堀江式ビジネスには一貫したロジックが! ライブドア堀江氏の“真の狙い”」 <
http://allabout.co.jp/career/net4biz/closeup/CU20050308A/ > )。】
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ブログは、従来型のホームページと異なり、その開設、書き替えに際して、HTMLや「タグの付け方」などの複雑な知識をまったく覚える必要がなく、あまりにも簡単に記事の書き込みができてしまう(従来型のホームページ作成技術からブログ技術への進化により、ホームページを作る作業の「生産性」は数百倍になったのだ)。
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【もちろん、「一流」と言われる企業や組織のホームページは凝ったデザインのものが多く、その全体がブログ技術で簡易に作られていることは少ない。しかし、一流企業は、自前のシステムエンジニアなど(自社か関連会社のIT担当社員)を抱えていて、ホームページの作成も管理も「自前」で行うことが少なくない。ライブドアの前身のオン・ザ・エッヂが株式を公開できるほど業績を伸ばすきっかけになったのも、芸能人のWebサイト構築を請け負ったことであって、けっして一流企業のそれを受注したことではなかった(ITmediaニュース2004年12月17日「オン・ザ・エッヂを創業した彼女が歩いてきた道」 <
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0412/17/news019_3.html > )。
ホームページ作成代行サービスの最大の顧客は元々中小零細事業者だったが、その最大の顧客がブログを使うようになれば、作成代行サービスが「斜陽産業」になるのは当然である。】
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ブログがあまりにも使いやすいので、ブログユーザー(ブロガー)のなかには、Microsoft Wordのようなワープロソフトすら必要とせず、職場の企画書や報告書の作成にブログ(社外からのアクセスを制限した社内ブログ)を使う者まで現れ、世界最大のパソコン用ソフトウェアベンダーであるマイクロソフトの、2009年1~3月期における、同社史上初の売り上げ低下の一因となった(産経新聞2006年4月13日付朝刊1面「サービス基盤、OSからウェブに IT覇権争い グーグル台頭、MSネット強化」、日経新聞Web版2009年4月24日「マイクロソフト、1-3月期は32%減益・売上高は上場来初の減少」 <
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCTS0583.html > )。
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そして、かつてソフトバンク出版事業部の稼ぎ頭だった『DOS/V Magazine』も、週刊誌から隔週刊誌、月刊誌へと発行頻度を下げ編集部員の雇用を減らしたのち、2008年2月号(2007年12月発売)をもって休刊した(休刊時「今後は不定期刊行物として発行する」と発表されたが、じっさいにはその後1年以上、まったく発行されていない)。
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             かつての上司を逮捕せよ!?
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       http://www.akashic-record.com/oddmen/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/oddmen/okehaz.html#mail >
【NHKで絶賛】 < http://www.nhk.or.jp/book/review/review/2004_b_0704.html >
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●不況の押し付け合い●
Windows 3.1の普及からブログの登場に至るまでの、ITの「使いやすさ向上」の歴史は、まさに生産性の指数関数的上昇だ。この間、1999年にソフトバンク本社の持株会社制移行によって「ソフトバンク株式会社出版事業部」から「ソフトバンク パブリッシング株式会社」へと改名、改組されていた、筆者のかつての職場は(2005年から)「ソフトバンク クリエイティブ株式会社」と名前を変え、2006年に「ソフトバンク新書」2007年に「ソフトバンク文庫」を創刊するなど、一般書籍出版社へと変貌した。
これは、要するに「もはやパソコン関連書籍だけでは食べていけなくなった」ことを意味している。
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それなら、ソフトバンク出版部門の社員たちの雇用は、一般書籍市場に進出したお陰で守られて、万事めでたしめでたし…………かというと、ことはそんなに単純ではない。
IT関連書籍で資本を蓄積した「大型新人」の殴り込みを受ければ、当然その市場に昔からいた「古参兵」は割を食う。現に2006年以降、有力誌だった『読売ウィークリー』も『月刊現代』も『諸君!』も廃刊に追い込まれ、ベネッセは教育関連を除く一般書籍から撤退して文庫を廃刊したし、M・スコットペック著『平気でうそをつく人たち』(1996年刊)など一般書のベストセラーを次々に生み出し、筆者のソフトバンク時代の上司が畏敬の念を抱いていた草思社ですら、2008年には民事再生法を申請する羽目に陥っている(2009年現在は文芸社の子会社になっている)。
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元々、読者がパソコンや携帯電話の画面でインターネットを見る時間が増えれば、その分、新聞や雑誌や書籍を読む時間が減るという「活字離れ」の傾向は1990年代から日本では顕著に見られた。そこへ、ソフトバンクのような、本来一般書を作る能力のなかった出版社が資本力にものを言わせて乱入し、同時にインターネットを利用した情報発信も続けるとなれば、既存の出版社が不利益を被らないはずはない。
ソフトバンクのほかにもインプレスなど、IT系出版社が一般書籍部門に参入した事例はある。彼らIT系は、元々活字離れのせいで縮小しつつある出版市場において、古参の非IT系(一般書籍系)出版社の売り上げをさらに小さくする役割を演じており、古参出版社にとってはまるで「疫病神」のような存在だ。
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        2009年以降、北朝鮮は豹変する
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    http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/angel/okehaz.html#mail >
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【1996年頃、ソフトバンク出版事業部の辣腕編集長を引き抜いて編集プロダクションから出版社に「昇格」し、以後、パソコン初心者向け入門書籍を売りまくっていたエクスメディアも、2007年に自己破産した。
この編集長は、実は機械に弱い。だからこそ、彼は初心者向けのわかりやすい入門書を作るのが得意だったのだが、基本的には紙の上に活字で印刷する本を作ることしかできないので、パソコンが使いやすくなって紙製の入門書の需要が落ち込むと、ほかにはもう策がなかったようだ。】

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        警察小説・刑事ドラマ史上、初
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   http://www.akashic-record.com/fort/cntnt.html

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【桶狭間】 → < http://www.akashic-record.com/fort/okehaz.html#mail >
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「ケータイ小説」などの電子出版物は、それこそ新技術のたまものであり、在庫管理や運送、廃棄のコストもかからない利点があるので、出版各社はそこに活路を見出すべきだ、という意見があるが(2008年11月20日放送のNHK『スタジオパーク』暮らしの中のニュース解説「進むか“雑誌とデジタルの融合”」 < http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/200/14004.html#more > )、それは経済を知らない者の意見だ。
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たしかに、出版社が紙の本を電子書籍に置き換えれば、在庫管理や運送のコストは減る。しかし、それは当然、在庫管理や運送、および、書店の店頭販売にかかわる労働者の仕事を減らしてしまう。もしもすべての大手出版社が紙の本をすべて電子書籍に置き換えれば、それこそまた膨大な失業が生み出されることになるはずだ(しかも電子書籍編纂業務は肉体労働でもサービス業でもなく、在庫管理や運送、店頭販売などの業務とはまったく異質なので、前者は後者で生まれた失業者を吸収できない)。

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          (ホームページランキング とは別に)
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            最新ランキングは投票後にWebで

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●IT主導の不況●
世界的に、情報技術(IT)産業が各国政府の経済政策における景気刺激や雇用創出の役に立ったのは、Windows 95が発売される1995年前後からブログ(blog)が普及する2004年前後まで、わずか10年ほどである。その意味でIT産業は、20世紀以降に生まれた産業のなかで、もっとも「短命」であった。
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今後、IT業界でいかなる技術革新がなされようと、それによって新たな雇用が大量に生まれることはもう期待できない。むしろ、この分野で技術革新が進めば進むほど、かえって失業が増大する可能性のほうが圧倒的に高い。
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1990年代に景気の牽引車だったITは、いまや各国経済の「足を引っ張る存在」になってしまったのだ。
2008年9月の米国発金融危機以来の世界同時不況を受けて、2009年現在世界各国政府は景気対策に躍起になっているが、主要各国の政治家のなかに「ITを普及させて雇用を作る」と言う者が1人もいないのは、このためである。
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もはや百害あって一利もなさそうなITだが、これはなぜ普及したのだろうか。みんなそろって「一害もなく百利がある」と信じたからだろうか。
実は、必ずしもそうとは言えない。自社にとって「百害がある」と百も承知でITを導入した企業も少なくないのだ。
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次回は、この「文明が強制的に人に害を加える過程」を紹介する予定。
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(敬称略)
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【一度投票したらもうできないと勘違いしている方がおられるようですが、「score!」は前回投票された方でも何度でも、記事ごとに投票できます(最新のscore!は投票後にWebでご覧頂くことができ、最新順位は翌月下旬に発表されます)。この記事がよい(悪い)と思ったら(ホームページランキングとは別に)「追伸」「Copyright」「メルマ!PR」の下、メルマガのいちばん下をクリックして「score!」ページの3段階評価もお願い致します。】
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追伸:
本メールにご意見等を投書されたい方は本メールに返信する形で投書を下されば、スタッフ(編集部)によるセキュリティ等のチェックを経て、数日後に筆者に転送されます。
但し、melma.comのシステム上、誠に申し訳ございませんが、本メールに返信されても「退会」手続きは成立しません。
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Copyright (C) 2001-2009 by Satoshi Sasaki
All rights reserved. 不許複製、禁無断転載
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【この記事へのご意見等は、ブログの「コメント」としてではなく、なるべくメールマガジン( < http://www.akashic-record.com/admin/regist.html > )への返信としてお寄せ下さいませ。スタッフ(「週刊アカシックレコード」編集部)はメールマガジンを最優先に対応しておりますので、返信メールのほうが、佐々木敏本人の目に触れる確率が高くなり、目に触れる時機も早くなります。ただ、なにぶん頂くファンメールの数が非常に多いので、すべてにお返事を差し上げることはできません。あしからず御了承下さいませ。】