2009-04-01 00:05:00

巨人、身売りへ:週刊アカシックレコード090331

テーマ:野球


週刊アカシックレコード-渡辺恒雄・巨人軍会長


■巨人、身売りへ~週刊アカシックレコード090331■
読売新聞グループ本社は、子会社である読売ジャイアンツ(巨人)の株式を売却し、球団経営から撤退する方向で検討にはいった。
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【韓国の限界】
2009年ワールドベースボールクラシック(WBC)で韓国が準優勝したのを見て、日本では、韓国は(優勝した日本並みに)強い(いつか日本に追い付く)と感じた方は多かったかもしれませんが、筆者は逆に「韓国はこれ以上は伸びない」と感じました。その理由は選手層の薄さです。
韓国の野球競技人口は約6500人(高校野球は57校)、日本は約16万人(約4000校)、米国は約460万人ですが、WBCなどの国際大会では競技人口の少ない国でもトップクラスの選手をたった二十数人出すだけでよいので、競技人口の少なさによる韓国のハンディは顕在化しない、と当初は筆者も思っていました(2009年3月19日放送のTBS『2時っチャオ』)。
が、韓国のように極端に競技人口の少ない国は、代表チームのレギュラーに一流選手をそろえることはできても、控えにレギュラーと同格の選手を置くことはできないようです。
3月24日の決勝「日本対韓国」では、韓国は九回裏の攻撃で、「ここが勝機」と見たのか、代走、代打を次々に繰り出し、三番打者キム・ヒョンス(金賢洙)、四番打者のキム・テギュン(金泰均)、正捕手(八番打者)のパク・キョンワン(朴勍完)を引っ込めてしまったので、あそこで一気に逆転サヨナラ勝ちしない限り、延長にはいったら、もうほとんど勝ち目がないという状況になっていました。
延長十回表、韓国のマスクをかぶったカン・ミンホ(姜ミンホ)は経験不足の未熟な捕手。日本の攻撃が二死一、三塁(途中から盗塁で二、三塁)で打者イチローという場面で、キム・インシク(金寅植)監督はイチローを敬遠するように(といってもボールを投げて不利なカウントになったら歩かせろ、という曖昧な投球をするように)サインを出し、捕手はいちおう理解したのに、イム・チャンヨン(林昌勇)投手にはうまく伝わらず、イチローと勝負して打たれ、決定的な2点を奪われて負けました。
この場面の重大性を考えれば、捕手は当然マウンドに行って、投手と話し合って作戦を確認するべきなんですが、姜ミンホはそうはしませんでした。
日本代表の捕手なら3人のうちだれがマスクをかぶっていてもこういう場面なら、マウンドに行きます。が、韓国代表がそれができるのは朴勍完1人だけ(韓国代表の捕手は2人のみ)。だから、あんなことになったのです。
責任は監督にあります。大事な場面なんだから、タイムをかけてマウンドに行くべきでした…………が、金寅植監督は脳梗塞を患ったことがあり、歩行が困難なのでマウンドには行けません。こういう病人を監督にしなければならないというところも、韓国の「層の薄さ」を示しています。
いまこの瞬間、日本の高校野球界には、キャッチャーは正捕手だけで約4000人いるのですが、韓国の高校野球界には、たった57人しかいません。日本はその約4000人のなかの上位3人を代表チームに召集したので、3人のうちだれが出ても攻守ともに心配はなかったのですが、韓国は57人のなかの上位2人を選んだ結果、世界で通用したのは1位だけで、2位は箸にも棒にもかからなかった、というわけです。
日本代表には走攻守の三拍子がそろった選手が非常に多かったので、「敢えて、より足の速い選手を投入して盗塁を狙う場面」以外では、ほとんど代走を使う必要がなかったのですが、韓国代表では金賢洙、金泰均や、五番打者(決勝では朴勍完の代打のみ)のイ・デホ(李大浩)がいずれも走塁や守備に問題のある選手だったため、また正捕手の朴勍完は打力に問題のある選手だったため、重要な場面で交代せざるをえませんでした。
金寅植監督は「イチローと勝負したのが敗因」と言いますが、仮にあそこでイチローを敬遠して0点に抑えたとしても、その先の攻撃で韓国が得点できる可能性は低くなっていたので、延長十二回、十三回と続けば続くほど(九回からマウンドに上がったダルビッシュ有投手は元々先発投手なので、投球数が100球を超えるまで何イニングでも投げられたはずなので)日本が有利になり、大量得点差で勝つこともできたでしょう(読売新聞Web版2009年3月24日「『イチロー避けろ』伝わらず…韓国、最後に薄い選手層響く」 <
http://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc/2009/news/20090324-OYT1T00988.htm > )。
日本は抑えの投手が不調でも、四番打者が怪我で戦線離脱しても、まったく戦力が落ちないのに、韓国は捕手が1人交代しただけで一気にチームが「二流化」するありさま。しかも、日本に通用する先発投手はポン・ジュングン(奉重根)1人だけ。
今年の決勝で韓国は、一見すると「たった1つの作戦ミスで負けた」「惜しかった」というように見えますが、ほんとうの敗因は、なさけないほどの韓国の選手層の薄さです。
日本には楽しむために野球をやっている人が大勢います。草野球だけなら男子の7割以上が経験していて、その数千万人すべての頂点に日本代表がいるのです。他方、韓国には「仕事」として野球をやるエリートが数千人いるだけで、一般国民は野球の楽しさをあまり知らず、ただ勝ち負けを見て騒いでいるだけの人も少なくありません。
後者のような国が前者のような国を超えることは本来不可能であり、韓国野球が世界の手本になることは、ほとんどありえません。
もう韓国野球がこれ以上強くなることはないでしょう。
日本は、われわれ一般国民が野球を楽しんでいるから、野球が強いのです。これは、ほかの分野にもあてはまるでしょう。
(^o^)/~
【古野電気、日本IBMから投票】
福井医大、図研2、三興メイビス(旧三興プログレス、伊藤忠グループ、中露越貿易)、日本IBM、古野電気(魚群探知機)……小誌Web版にご投票下さった方のドメインは(一般の個人サイトと違って)職場(大学)が多く、海外にまでおよんでいます。皆様、有り難うございました。とくに図研からは複数のご投票、有り難うございました。
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m(_ _)m
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一般に、読者の皆様がそのようないい加減な解説を信じて書籍を購入なさった結果、その内容が「期待はずれ」だったとしても、その責任はその書籍の著者にも出版社にもありません(無責任な無能者たちはしばしば自ら読んでいない書籍について事実無根の紹介文を書きます)。
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■巨人、身売りへ~読売、球団経営から撤退を検討■
読売新聞グループ本社は、子会社である読売ジャイアンツ(巨人)の株式を売却し、球団経営から撤退する方向で検討にはいった。
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【小誌2008年11月27日「究極の解決策~勝手にドル防衛?」は → < http://www.akashic-record.com/y2008/usdslf.html#02 > 】
【小誌2008年12月4日「イラク戦争は成功~シリーズ『究極の解決策』(3)」は → <
http://www.akashic-record.com/y2008/usdirq.html#02 > 】
【小誌2009年1月8日「70年周期説~シリーズ「究極の解決策」(4)」は → <
http://www.akashic-record.com/y2009/ndlie.html#02 > 】
【小誌2009年2月5日「逆ネズミ講~シリーズ「究極の解決策」(5)」は → <
http://www.akashic-record.com/y2009/revers.html#02 > 】
【小誌2009年2月23日「WBC新ルールの謎~2009年WBC」は → <
http://www.akashic-record.com/y2009/wbcde.html#02 > 】
【前回は臨時増刊なのでWeb版はありません。】
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筆者が読売新聞グループ本社社員から個人的に入手した情報によると、同グループ本社の渡辺(渡邉)恒雄会長(元読売巨人軍オーナー。2004年にオーナーを辞任し2005年から巨人軍会長。ナベツネ)は、2009年のワールドベースボールクラシック(WBC)における日本代表(サムライJAPAN)の優勝と、その関連ビジネスの売り上げのよさに気をよくして、特定の球団を保有し経営するビジネスから撤退する方向を固めた。近く、同グループ本社は子会社である株式会社読売巨人軍(ジャイアンツ)の株式の売却交渉にはいる。
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        2009年以降、北朝鮮は豹変する
               ↓
    
http://www.akashic-record.com/angel/cntnt.html

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【桶狭間】 → <
http://www.akashic-record.com/angel/okehaz.html#mail >
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●日本球界全体の「親会社」へ●
なぜ「気をよくして」巨人を身売りするのか…………それは、特定の球団を経営するより、国際大会に出場するナショナルチーム、日本代表を支配するほうが儲かることに気付いたからだ。
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読売は一介の民間企業でありながら、米大リーグ機構(MLB)と特殊な関係を結び、WBC第1ラウンド(R)A組(東京ラウンド)の事実上の主催者となった。そしてその地位をフルに活かして、WBC日本代表監督の人事に介入して、そのポストに読売の息のかかった人物(原辰徳・現巨人監督)を据えたうえ、A組以外のWBC参加国中唯一大会前にアジアに立ち寄る可能性のあるオーストラリア(豪州)代表チームを日本に招聘して、効果的な対外練習試合(サッカーの「国際Aマッチ」に相当)を行い、国際審判やWBC使用球への対策を実戦テストすることができた。
第1R A組に出場するアジア4か国(地域)のうち事前にAマッチを行えたのは日本だけであり、この意味では日本はもっとも入念な準備ができていたことになる。
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【このように「開催国」の主催者が、その特権を駆使して自国チームを有利な立場に置くことは、国際スポーツビジネスではよく行われている。審判の相次ぐ「誤審」を利用して韓国代表がベスト4に勝ち上がった2002年ワールドカップ(W杯)サッカー本大会は、その典型である(世界で唯一、誤審を事前に予測した記事、小誌2002年6月13日「●いまこそ『奥の手』を~審判に『期待』」 < http://www.akashic-record.com/y2002/wcup.html#04referee > を参照)。】
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日本の某大手広告代理店(A社とする)は、一介の民間企業でありながら、また、国際的にはけっして大きな広告代理店ではないにもかかわらず、国際サッカー連盟(FIFA)および国際オリンピック委員会(IOC)と特殊な関係を築き、W杯サッカー本大会やその地区予選、全競技について、五輪本大会やその地区予選の、日本国内(のみならず、極東、東南アジア、南アジア、オセアニア)におけるテレビ放送権や入場券、関連グッズの販売権(マーケティング権)を握り、莫大な利益を上げて来た。
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それに対して読売は2002年12月、傘下の広告代理店、読売広告社(読広)を大広、および業界大手の博報堂と経営統合して「博報堂DY」とし、A社に対抗しようとした。が、FIFA、IOCという国際スポーツビジネス界の「公的機関」と特殊な関係を築いたA社には、連結売上高1兆1187億円を誇り(2008年3月期)国内ではトップクラスの博報堂DYとて、しょせん歯が立たなかった。
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しかし、野球の世界は別である。
読売は日本最大の人気球団である巨人を所有していることを背景に、永年、日本野球機構(日本プロ野球組織、NPB)を牛耳って来た。
傘下の日本テレビ(NTV)をキー局とする全国TV放送網を使って、巨人戦を連日TV中継し、1960~1970年代には日本中の野球ファンの半分以上を巨人ファンにしてしまうことに成功した(他の球団はTV局とそれほど深い関係を持っていなかったので、巨人のように「ほぼすべての公式戦を全国中継」してもらうことはできず、そのため巨人ほど多くのファンを獲得することはできなかった)。
こうして巨人は「全国区」の人気チームになり、読売は、巨人の人気を利用して全国で新聞を販売し、毎日1000万部の発行部数を誇る世界最大の新聞社に成長した。
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が、1993年にプロサッカーリーグ、Jリーグが発足するなど日本のスポーツ産業が多様化し、相対的に日本国民の野球への関心が低下すると、日本国民全体の巨人への関心も低下した。
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そのうえ、巨人は「全国区」の人気を追うあまり「地元」を軽視して来たことが仇になった(2002年にはビジター用ユニフォームの胸のロゴも「TOKYO」から「YOMIURI」に変更された)。
人気の低下したプロ野球界では、各球団は「地域密着」路線を打ち出すことで、地元のファンを掘り起こし、観客動員数や(地元における)TV中継放送視聴率を高めることに成功した。たとえば、大阪の南海ホークスは1988年に(流通大手のダイエーに身売りし)福岡に移転し、福岡ダイエーホークス(現福岡ソフトバンクホークス)となって九州の「地元ファン」をしっかりつかんだし、東京の日本ハムファイターズは2004年に北海道に移転して北海道日本ハムファイターズとなって北海道のファンを獲得した。
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しかし、全国紙である読売新聞の販売促進に協力しなければならない巨人は「東京地方区」のチームではないので、地域密着路線は採れず、「地元」で新たなファン層を掘り起こすことができなかった。
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かつて、1965~1973年、巨人のV9(日本シリーズ9連覇)時代は「巨人人気≒野球人気≒読売の発行部数」だった。巨人の人気が上がれば球界全体の人気も上がり、読売グループの利益も伸びた(子供の好きなものは「巨人、大鵬、卵焼き」と言われた)。巨人というただ1つの人気チームに球界全体がぶら下がっていたのだ。
1975~1990年、関東地区における巨人戦ナイターの年間平均世帯視聴率は16年連続20%を超え、その後も、1993、1994、1996、1997、1999年に20%超を記録した(視聴率はビデオリサーチ調べ、以下同)。
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この間、読売は「巨人人気」にこだわり、それを維持することを至上命題とした。だから、2000年シドニー五輪野球に初めてプロの参加認められると、五輪野球日本代表チームが巨人を上回る人気チームになることを恐れて、一流選手が代表チームに集結しないように、代表チームが五輪で金メダルを取れないように、読売は五輪日本代表のチーム編成を必死になって妨害した(小誌2009年2月23日「WBC新ルールの謎~2009年WBC」 < http://www.akashic-record.com/y2009/wbcde.html#02 > )。
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          恥を知れ、ぬすっとブロガー

         小誌記事をコピペすることは違法です

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●巨人の親会社は損●
しかし、現在の巨人には、野球人気全体を支えるような人気はない。かつて(関東地区では)視聴率20%以上があたりまえだったペナントレース中の巨人戦ナイター(午後7~10時のゴールデンタイム、略してGT)のTV中継の年間平均視聴率は、2000年には20%を割り、2005年には10%前後にまで低下した(小誌2005年10月11日「●巨人戦の凋落」 < http://www.akashic-record.com/y2005/htvsmd.html > )。その結果、巨人戦は1試合1億円という高額な放送権料に見合うコンテンツ(番組)ではなくなった。
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V9時代以前、NPBにはドラフト制度がなかったので、巨人はその人気に基づく財力にものを言わせて高額な契約金を提示して、さしたるスカウト活動もせずに、アマチュア球界のスター選手を入団させ、そうやって得た戦力と人気を(1965年以降に)使って栄光のV9時代を築いた。しかし、1965年にドラフト制度が導入され、アマチュア選手に対する入団交渉権がNPB加盟12球団に平等に配分されるようになると、次第に各球団の戦力が均等化し、V9時代が終わる頃には、(人気と高視聴率にあぐらをかいて)伝統的にスカウティングや2軍における選手育成の態勢をおろそかにして、雑な経営をして来た巨人の戦力低下は覆いがたいものとなった。そして、いつのまにか常勝チームではなくなっていた。
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1990年代に巨人戦のTV視聴率が低下し始めたのは、巨人があまり優勝しなくなったからだ、と思い込んだ読売は、ドラフト制度がなかった時代のように巨人が強くなれば人気も視聴率も回復すると考え、NPBに圧力をかけてドラフト制度をたびたび改正させた。1993年にはアマチュア球界のスター選手が巨人にはいりたいと表明すればそのままはいれるようにするための「逆指名」枠を1球団につき毎年2名ず認めさせた(この枠は2001年に「自由獲得枠」、2005年に「希望入団枠」と改正されたが、制度の趣旨はほとんど変わっていない。2007年に、西武ライオンズがこの制度で選手を獲得する目的で多額の「裏金」を使っていたことが発覚したのをきっかけに廃止)。
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しかし、読売の判断は間違っていた。
巨人が逆指名枠や希望入団枠を使ってアマチュア球界のスター選手をいくら集めても、また、1993年に導入されたフリーエージェント(FA)制度やトレードを駆使して他球団の一流選手をいくら集めても、それらによって巨人の戦力や成績がいくら向上しても、2000年以降は、巨人の人気も巨人戦のTV視聴率も回復しなかった。
そもそも巨人戦ナイターの年間平均世帯視聴率が20%を割った2000年は、巨人が日本シリーズを制して日本一になった年だったのだ。
2000年以降、巨人は2000年、2002年、2007年、2008年にセントラル・リーグで優勝し、2000年と2002年には日本シリーズでも勝っているが、この間、巨人戦のTV視聴率はほぼ一貫して低下し続けている。
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【関東地区の巨人戦ナイター(日本シリーズやクライマックスシリーズを含まない)全試合の平均世帯視聴率は、2000年18.5%、2001年15.1%、2002年16.2%、2003年14.3%、2004年12.2%、2005年10.2%、2006年9.6%、2007年9.8%、2008年9.7%(ビデオリサーチWeb 2008年10月14日「プロ野球巨人戦ナイター中継」 < http://www.videor.co.jp/data/ratedata/program/07giants.htm > )。】
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他方、「地域密着」型の球団のTV視聴率は底堅い。
セパ両リーグの交流戦が導入された2005年、巨人戦ナイターの関東地区平均視聴率は10.2%にまで落ちたものの、阪神タイガースの試合のナイター視聴率は関西地区では平均16.1%を記録しており、福岡ではソフトバンク、札幌では日本ハム、仙台では東北楽天ゴールデンイーグルスの試合がそれぞれ高視聴率をマークしていた(小誌前掲記事「●巨人戦の凋落」)。
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【2008年、関西地区の「週間視聴率ベスト20」には阪神戦ナイター中継が26回ランキング入りしている。そのほとんどすべてが17%以上で、そのうち6回は20%以上である(奈良県の特産物Web 2009年1月「週間テレビ視聴率ランキングベスト20 関西関東」 < http://www.naraken.jp/tvsee/tvsee0810-0812.html > )。】
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民放TV各局では、視聴率15%以上の番組を人気番組というので、関西地区における阪神戦ナイターは明らかに人気番組だ。が、関東地区における巨人戦ナイターは逆に「不人気番組」の代表格だ。すでに2005年1月の時点で、ある民放TV局のプロデューサーは「(巨人戦の放送権料)1億円を(ほかの番組に)かければ有名タレントを5人を起用して豪華3時間ドラマが作れる。野球より視聴率はいい」と言い、巨人戦を中継したくない意向を鮮明にした(小誌前掲記事「●巨人戦の凋落」)。
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巨人人気凋落の原因は、各球団が地域密着路線を採り、Jリーグが発足し、サッカー人気が高まってスポーツファンの関心が地元チームやナショナルチームに分散した「多様化の時代」に、巨人が対応できなかったことに尽きる。
2003年11月、長嶋茂雄元巨人監督が率いた、NPB全球団から選出された一流選手から成る日本代表チーム(長嶋JAPAN)がアテネ五輪野球アジア地区予選に登場して以来、球界最高の人気チームは巨人ではなく、日本代表になった。巨人は日本代表ほどの人気がないにもかかわらず、全国区の人気球団であり続けることにこだわり、球団名に地名を入れることもせず、生え抜きの選手をファーム(2軍)で育てる努力も十分にはせず、関東地区の地元ファンを軽視し続けたのだから、人気が落ちるのは当然だった。
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サッカー界は、Jリーグの発足した1993年から(1994年米国W杯サッカー本大会出場を目指してアジア地区予選を戦う)日本代表を最大の人気チームと位置付け、サッカー界全体がその人気にぶら下がる戦略を採っていた。Jリーグのシーズン中、単独チーム同士の試合がTV視聴率15%以上を獲得することはないが、サッカー日本代表(A代表および五輪代表)の試合は、ワールドカップ(W杯)サッカーや五輪の本大会でも地区予選でも、20%を超える試合はあたりまえのように頻繁にある。
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【関東地区の番組平均世帯視聴率の最高記録は2002年W杯サッカー本大会「日本対ロシア」戦の66.1%(ビデオリサーチWeb 2002年「2002年FIFAワールドカップ韓国・日本 日本戦番組平均世帯視聴率 地区別」 < http://www.viodeor.co.jp/data/ratedata/program/soccor/s_wcup2002.htm > )。W杯予選の最高記録は1993年10月28日に行われた、1994年W杯サッカー・アジア地区最終予選「日本対イラク」戦、いわゆる「ドーハの悲劇」の48.1%(ビデオリサーチWeb 2009年2月12日「FIFAワールドカップ アジア地区予選・日本戦 関東地区」 < http://www.viodeor.co.jp/data/ratedata/program/soccor/s_w_cup.htm > )。】
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つまり、「人気商売」としては特定のクラブチームを率いるよりも、日本代表というナショナルチームを率いたほうが明らかに儲かるのだ。
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とすると、読売が野球ビジネスで「球界の盟主」とも言うべき立場と利益を維持したいなら、採るべき方策は1つしかない。それは「野球日本代表」の恒久的なスポンサー(あるいは、事実上のオーナー)になることだ。
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現在、WBCは(夏季)オリンピック開催年を避けて4年に1回開催されることになっており、2006年の第1回大会、2009年の第2回大会のあとは、2013年に第3回大会が開催される可能性が高い。しかし、読売はこれを2年に1回、すべての奇数年に開催される方式に変更させ、さらにその谷間の偶数年にも関連イベントを組むことで野球日本代表をサッカー日本代表のように「常設化」する方向で検討している。そうなれば、代表の公式スポンサーが得る利益は、読売が巨人の親会社として得る利益よりも間違いなく大きくなる、という計算だ。
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しかし、巨人という特定球団のスポンサー(親会社)が、球界全体のスポンサー(親会社?)になることはできない。読売が野球日本代表すなわちNPB全体の「公式」スポンサーになりたければ、巨人の経営からは手を引かなければならない。
いままで読売は巨人の親会社でありながらNPBに圧力をかけて支配して来たが、それは非公式な関係にすぎず、そのやり方では独占的な利益は得難い。A社がW杯や五輪から巨大な利益を上げられるのは、ナショナルチームでない特定のスポーツチームとは直接的な関係を持っていないからだ。
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             かつての上司を逮捕せよ!?
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http://www.akashic-record.com/oddmen/cntnt.html

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【桶狭間】 → <
http://www.akashic-record.com/oddmen/okehaz.html#mail >
【NHKで絶賛】 <
http://www.nhk.or.jp/book/review/review/2004_b_0704.html >
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●既定路線●
この「読売の巨人離れ」は今年2009年に突然始まったものではない。
実は(1947年から)2002年まで、巨人は、読売新聞の販売促進や読売グループの不動産管理を手掛ける読売新聞本社の子会社、読売興行株式会社(1992年に「よみうり株式会社」に改名)の一事業部にすぎなかった。もしそのまま巨人が一事業部であり続けたなら、球団の株式を社外に売却する「身売り」はできない。
が、2002年に読売新聞グループ全体の持株会社制度移行に伴う再編で、巨人は「株式会社読売巨人軍」となった。もちろんその全株式は読売グループ内で所有されているが、その株式をグループ外に売れば球団を売却することになる。つまり、これで巨人の身売りが法律上可能になったのだ。
この再編は、シドニー五輪野球日本代表に一流選手を派遣することに読売が反対し、国民の反発を買った2000年の2年後に実行されている。
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そしてこの再編の翌年、2003年には、NPBが2004年アテネ五輪野球のアジア地区予選と本大会に全員プロの一流選手から成る日本代表チームを派遣することに、読売は同意した。この「代表重視」路線は、2006年WBC、2008年北京五輪、2009年WBCでも踏襲されている。
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明らかに、2002年頃を境に、読売グループにおける巨人の位置付けが変わり、巨人の地位は低下したのだ。2007年12月2日に行われた、北京五輪野球アジア地区予選「日本対韓国」戦が(関東地区で)23.7%の高視聴率をマークしたことも、読売グループ内の「巨人より代表」志向を強めただろう。
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            中 国 解 体
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http://www.akashic-record.com/dragon/cntnt.html

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【桶狭間】 → <
http://www.akashic-record.com/dragon/okehaz.html#mail >
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●TVの巨人離れ●
そして、読売グループの巨人離れを決定付けたのが、NTVの2009年TV番組編成における巨人戦中継の激減だった。NTVの筆頭株主は読売新聞グループ本社であるが(NTV Web 2008年9月30日「株式情報」 < http://www.ntv.co.jp/ir/holder/stock_info.html > )、そのNTVが2008年の実績から判断して「視聴率の取れない」巨人戦のTV中継を、昨2008年の45試合(うちナイター33試合)から、今年2009年は26試合(ナイター15試合)と大幅に削減することに決めたのだ(しかも26試合のうち終盤の4試合は優勝争いなどの状況次第では放送しない。スポニチWeb版2009年2月3日「45→26試合…あぁ日本テレビ巨人戦中継」
< http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2009/02/03/18.html > )。
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きっかけは、2008年(同年9月の米国発金融危機に端を発する不況の影響ではなく)、NTVの9月中間期決算が37年ぶりに赤字に転落したことだ。NTVは2008年になっても「身内」のよしみで、巨人戦のGT平均視聴率が20%以上だった時代に決めた放送権料の「相場」をいまだに維持し、巨人主催試合1試合につき1億円を払っていた。しかも巨人戦を放送するかしないかにかかわらず払っていたというから驚きだ(『週刊プレイボーイ』2009年2月9日号 p.48 「ヴェルディ“身売り”でささやかれる『巨人は大丈夫なのか』」)。
しかし、局内が赤字に苦しんでいるときに、単に「身内だから」という理由で、視聴率の取れないコンテンツに年間40億円近くも支払うことは、株式を上場しているNTVにはできない。
かくして、NTVまで「巨人離れ」をするに至った。
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こうなると、もう読売新聞グループには巨人を所有し続ける理由はない。
同グループのスポーツビジネスでは、すでに1998年、Jリーグ(2009年からはJ2)のサッカーチーム、東京ヴェルディ(前身は読売サッカークラブ)の株主リストから、「読売」で始まる会社の名前がすべて消えている。ヴェルディはJリーグ発足前の1991年、読売新聞社(持株会社制度移行前の旧読売新聞社)、よみうりランド、NTVの3社を株主として改組改名したが、1998年に旧読売新聞社とよみうりランドは保有する株式をNTVに譲渡して撤退していた。
そして、2009年1月、NTVもヴェルディ株の過半数を、首都圏を中心に個別学習指導教室TOMASを経営する株式会社リソー教育に譲渡すると発表し、事実上の身売りを始めている。
企業は企業にとって利益にならないスポーツチームは持たない。これはプロ野球でもプロサッカーでも当然のことだ。
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「巨人株を売ったが最後、読売は球界と縁が切れる」というのなら、ナベツネも巨人の身売りなど考えまい。しかし、彼の目の前には、いま、視聴率20%以上のキラーコンテンツを簡単に生み出すことのできる新たな超人気チーム、日本代表がある。
彼が支配すべきは、巨人ではなく、日本代表なのだ。だから巨人は切り離す。これは当然のことだ。
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●売却先●
2009年3月から、読売新聞グループ本社内では、株式会社読売巨人軍の株式(巨人株)の売却先の検討が始まっている。
その売却先の具体的な企業名については次回。
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