リニア自民党特別委開催　川勝静岡県知事は「リニア大賛成、水問題は有識者会議の結論に従う」と明言

7.22　リニア中央新幹線特別委員会の会合の様子　(自民党本部において)

　「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を掲げて15年、「日々勉強！結果に責任！」を信条に活動する参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

　7月22日(水)、自民党本部において、政調、超電導リニア鉄道に関する特別委員会が開催されました。議題は、リニア中央新幹線の整備について（関係県知事との意見交換）です。

JR東海と静岡県の工事承認の交渉が水問題から行き詰まり、国土交通省が有識者会議を設定する中で、与党自民党においても、議論しようということになりました。同委は7月14日(火)にも開催されて、今回の開催となりました。

　当日、大村・愛知県知事、古田・岐阜県知事、阿部・長野県知事(遠隔参加)、長崎・山梨県知事、川勝・静岡県知事(遠隔参加)、黒岩・神奈川県知事、東京都知事代理から意見聴取しました。

●川勝・静岡県知事の意見

　焦点は、JR東海の工事を大井川の水問題から承認しない川勝・静岡県知事の発言でした。

　川勝・静岡県知事は、「私はリニア大賛成、リニア推進派であり、リニア中央新幹線ができることによって、静岡県には全ての東海道新幹線が停車することになり、地域経済にとってもプラス」だが、「知事になってから、大井川上流の下にリニア中央新幹線がトンネルで通過することから、水が失われる問題があることを知った。大井川水問題は静岡県にとって『命の水』であり、一滴もなくすことはできない」とも強調。その一方、「今設置されている専門家会議の結論にも従う」とも発言しました。

●川勝・静岡県知事へ質問

　参加した国会議員との質疑、意見交換となりました。私は、川勝・静岡県知事に次のような意見と質問をしました。

　「巷間、川勝・静岡県知事は、リニア反対派だと言われていたので、本日直接リニア中央新幹線に対して、賛成、推進だという生の声を聴くことができて、大変良かった。

質問は、2点あり、第一は、専門会議の結論には従うとのことだが、確認ですが、それで良いのか。

　第二は、リニア中央新幹線が通過する大井川の上流部のすぐ下流には、田代ダムがあり、リニア工事で毎秒2トンの水が失われるとのことだが、田代ダムは毎秒5トンの水が発電用として取水され、山梨県側に流されている。リニア工事で失われる水を、田代ダムの水から戻せばよいのではないか。」

●川勝・静岡県知事の回答と私の再質問

　私の質問に対して、川勝・静岡県知事は次のように回答しました。

　「一番目の質問について、静岡県では、専門家会議を組織して、議論しており、私はその結論に100％従う」

　「二番目の質問について、水を単に戻せばよいという量の問題だけではない。大井川上流含めた南アルプスは、ユネスコエコパークとなっており、それも重要」と。

　私は、再質問しました。「静岡県の専門家会議の結論に従うとのことだが、国の有識者会議についてはどうか。」

　川勝・静岡県知事は「国の有識者会議にも、静岡県の専門家会議の委員も入れて頂いており、当然国の専門家会議の結論にも従う」とのことでした。

　川勝・静岡県知事から、我々国会議員や沿線知事、国交省の前で、「専門家会議の結論に従う」との言質を取れたことは、本日の会合の成果ではなかったかと思います。