早起きは三文の得
一週間のスタンバイが終わりました。
スタンバイ一日目、南半球の都市(季節は冬)のロングフライトに行ってくれとの連絡。急いでコートやセーターを引っ張り出して荷造り。暑い中大きなスーツケースをゴロゴロ、額に汗してブリーフィングに駆けつけたものの、急遽台北フライトに変更、というハプニングが。
結局、スタンバイ期間中呼ばれたのはその台北1泊、日本1泊、台北日帰りの3本。日本では欲しかった新刊も購入できたし、ハプニングはあったもののラッキーなスタンバイだったと言えます。
そしてお休みの今日は、普段行かない香港を再発見ツアー。ということで、早起きして香港の田舎に行ってきました。目指すは香港の秘境、海下湾海岸公園 。
香港の地下鉄MTR、さらにミニバス2本を乗り継ぎます。すごかったのがこのミニバス。文字通り小さなバス、マイクロバスなのですが、これが飛ばす飛ばす。くねくねと曲がった山道を対向車が来ようがお構いなし。まるで滑走路を走る離陸直前の飛行機状態なのです。
今年、香港にディズニーランドがオープンします。しかし、スリルを求める日本人観光客の皆様、絶叫したいならディズニーランドの○○○○マウンテンよりこのミニバス(西貢~海下湾海岸)をお奨めします。これまでの人生が走馬灯のように頭を駆けめぐること間違いなし…。
さて海下湾、風光明媚なところでありました。ジャングルを抜けて海辺に出ると、マングローブが群生しています。海を覗くとそこは水族館。黒と白のシマ模様や、緑色に光る熱帯魚がゆらゆらと泳いでいます。ダイビングもできるようで、沖へ向かうダイバーを乗せたボートも見かけました。香港にもこんなに透き通った海があるなんて、驚きです。
途中、パラパラと雨が降り出しました。そろそろ帰ろうと、ジャングルの小道を戻ります。小走りになった私の目の前に突然現れたのは、放し飼いの(?)牛!超至近距離で驚いて固まっている私を見ようともせず、優雅に草を食んでおられました。
田舎で自然を満喫したところで、再びミニバスと地下鉄MTRを乗り継ぎ、今度は香港のビジネスの中心、セントラルへ向かいます。高層ビルが立ち並ぶセントラルと海下湾ののどかな田舎の風景。かなりなギャップがあります。しかしこれがたった1時間で移動できる距離、というのが香港のよいところです。
セントラルにやって来た理由はマッサージ。1週間のスタンバイで疲労した脚と肩をほぐしていただき、つかの間の極楽。
マッサージ後、地下鉄MTRで再び移動。今度は香港らしいネオン看板立ち並ぶローカルエリア佐敦(ジョーダン)で
ショー
ロン
ポー。
小龍包です。初めてのお店だったのですが、これが当り。今まで食べた小龍包の中でも最高ランクに位置します。しかもローカルエリアだけあって安い。
香港の秘境に行き、都会でマッサージ、そして小龍包。これだけやって家に帰っても時計をみるとまだ夕方6時。
早起きはいいですね。
米国の警官はなぜ謝らないか
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米国の警察が「謝らない」のは、まず警察の中に、謝ることを潔しとしないマッチョな文化があるためだ。そして、もっと重要なのは、謝った場合莫大な金額の和解金の支払いを求められるおそれがあるからだ。例えばロサンゼルス郡警察では、1999年以来、1年平均で380万ドル(約4億円)を訴訟と和解に費やしている。
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この記事を読んで、思い出しました。
赤服航空に入社する以前、米国系の航空会社で働いていたことがあります。そこで教えられたのがまさにこれなのです。
とにかく謝るな。
お客様にトマトジュースをひっかけようが、シャンパンの栓を顔面に向けてぶち当てようが「I'm sorry」という言葉は禁句。「Are you OK?」と尋ねるだけにしろ、と。
これは日本人の私にとってはかなり衝撃的な教えでした。しかしアメリカは訴訟社会。その米系航空会社でも毎年かなりの数の訴訟があり、莫大な金額が費やされていたようです。
実際、アメリカでは、
「あなたはお金をもらう権利があるのです。○○○○○(弁護士の名前)にお任せを。満足できる金額を必ずあなたの手に!」
のような弁護士のテレビCMを見かけます。弁護士本人が出演し、自分の名前と電話番号を連呼する、という結構笑えるスタイル。
しかしこれを見るたびに、アメリカは怖い国だなと少し思うのです。
一方、赤服航空ではお客様のご希望に沿えないことがあったり、お待たせしたりする時は心から謝る、というのが鉄則です。
やはり日本人の私にはこちらの方がしっくりくるようです。
ま、その前に私はお客様の頭から赤ワインをぶっかけるなんて失敗はしたことない、です。
も、もちろん。
GYAOと韓国ドラマ
オフ中。
通常なら日本の実家に帰るところですが、帰国便祝満席のため香港で過ごしています。日本に帰ったら、あれもしようこれもしよう、と考えていたのですが…。
そして、今回日本で絶対に見てこようと思っていたのがこちら です。
パソコンテレビ「GYAO
」で放送中のUSEN宇野社長
とサイバーエージェント藤田社長
の対談。
残念なことに、海外からGYAO は視聴できないのです…。(ニュースのみ視聴可能)コンテンツの著作権の問題などいろいろあるからなのでしょう。この対談は6月30日まで放送中、とのことなのでそれまでには日本に帰るチャンスもあると思います。
一昨年あたりから、日本や中華圏でも、韓国ドラマが流行っています。GYAOでも韓国ドラマは人気コンテンツのようです。
私がかつてソウルに留学していた頃、韓国ではチェジウとリュシウォン主演「真実(チンシル)」というドラマが大人気。
当時、韓国語のリスニングの勉強も兼ね、このドラマを含めいろいろ見ていました。もちろん、毎回見れる訳ではなく、見逃してしまう回もありました。
そんな時、頼りになったのがMBCやSBSといった韓国の放送局のホームページ。なんと、ドラマをそのままノーカットで視聴できるようになっていたのです。そして無料。TVで放映が終了したドラマも見ることができたので、帰国後も日本のパソコンでよく韓国ドラマを見たものです。
現在は、MBCのページに行くと視聴はさすがに有料になっていたり、一部しか見れなかったり。当時は著作権などはどうなっていたのでしょうか?ナゾです。
今や韓国ドラマは韓国経済に影響を及ぼす重要な商品。こちら香港では韓国ドラマ「大長今(テジャンクム)」(日本タイトル「チャングムの誓い」)最終回の平均視聴率が史上最高の47%を記録、とのこと。
先日は当社便にヒロイン役のイヨンエが搭乗したそうで、社内のニュースになっていました。搭乗しただけでニュースになるとは、香港人のフィーバーぶりが覗えます。
最近、すっかり韓国語とはご無沙汰しています。せっかくのオフなので、じっくり韓国語の勉強でもしよう…かな…?
深夜の帰宅
ロングフライトに出ておりました。
季節は今が最高の北米カナダ西海岸の都市。11時間弱の祝満席フライトをこなし、到着は現地時間のお昼過ぎ。
もちろん眠いです。
相当疲れています。
しかし、ペーペー乗務員の赤服。体力だけは自信があります。真っ白なシーツのベッドの誘惑にも決して負けません。シャワーを浴びて、すぐダウンタウンへ繰り出します。
夜はお鮨屋さんへ。一通り握っていただきます。そして地元のお鮨と言えば、のBCロール(ブリティッシュコロンビアロール)。
カリフォルニア州にカリフォルニアロールがあるように、ここブリティッシュコロンビア州には、ブリティッシュコロンビアロールなるものがあるのです。
これはこちらの特産品であるサーモンの皮をあぶったものを巻いたお鮨。脂ののったサーモンの香ばしい香りと食感が特徴です。このBCロールで締め、すっかり満足。
次の日は初夏の北米西海岸、絶好のスポーツ日和。ということで公園でローラーブレードとサイクリングです。さわやかな空気の中、緑とヨットハーバーの景色に癒されました。
おいしいものを食べ、青い空の下で健康的なステイを過ごし、
今回のフライトは最高。
と、思っていたのはあと数十分で香港に到着する、というその瞬間まで。
きましたよ、機長のアナウンス。
「香港が悪天候のため、台北に着陸します。」
その後、たった今上空を通過したばかりの台北に引き返し、着陸して給油。香港の天候の回復を1時間ほど待ち、再び香港に向け離陸。
そして香港上空では、少し旋回を繰り返していたものの、予定の4時間遅れでやっと香港に到着したのです。
不機嫌なお客様をお見送りし、さて家に帰ろうと空港のタクシースタンドへ行くと。
長い列。
それではタクシーを呼びましょう、とタクシー会社へ電話すると。
つながらない。
結局、ここでも1時間ほど待ち、我が家に着いたのは深夜でした。何時間寝ていないのかは、怖くて計算できません。
人生、山あれば谷ありです。
客引き男と微妙な心理
本日の香港、最高気温は32℃。
暑いです。すっかり真夏です。セミも鳴いています。そして今日はオフ。暑い中、香港最大の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)へ。
香港を訪れる観光客なら、一度は足を運ぶのが尖沙咀。地図を持った日本人観光客遭遇率、かなり高いです。日本人観光客が多い、とはすなわち、それをターゲットにした客引きも多いということ。
道を歩けば
「スミマセン、ニセモノトケイ」
「オジョウサン、ニセモノバッグ」
今日も声をかけられまくりです。
しかも声をかけてくるのはいかにも怪しげな風体の男たち。香港人らしきおじさんもたまにいますが、多くは国籍不明。強いて言えばインド系や東南アジア系が多いのでしょうか。
世界各地からの観光客や地元香港人が闊歩する尖沙咀。その中で、客引き男たちは敏感に日本人を嗅ぎわけ、日本語で声をかけます。彼らに連いて行く日本人を未だ見かけたことはありません。しかし、これだけたくさんの客引き男たちがいる、ということは商売が立派に成り立っているのでしょう。
不思議なものです。
うるさいだけの客引きですが、私たち香港在住の日本人女子にとっては声をかけられるうちが華。ある意味、彼らに声をかけられなくなったら終わり。
日本人と見られたい、香港人と思われるのはなんだかイヤ。
これは愛国心なのでしょうか、微妙な心理です。