やっと我が弟ミュー太郎君 の登場です。
「誰が弟だ!」
(↑迷惑に思うミュー太郎君)
この前書いたようにこの日はオールリストプログラム。
といっても3曲しかないけど。
で、これも書いたけど、この日のリサイタルは客のマナーが異常に悪かった。
それへの怒りもこめて書きます。
では1曲目。
「スペイン狂詩曲」
これかなり有名な曲だと思うけど、実はこれまで聴いたことなかった。
いきなりががーんと雷 のように始まり「おお!」と期待したのも束の間...
♪スッチャラカチャンチャン...♪と何処からともなく電子音楽が...
...
どこのどいつだ、携帯切ってなかったばかやろーは?!
しかもこれが結構長く続いたのだ。
スッチャラカチャンチャン♪スッチャラカチャンチャン♪...
...
さっさと切れ、ばかやろー!!!
そうこうするうち曲は一端静かな部分に入ったから、あれ絶対ミュー君にも聞こえたぞ。
何と...何と...気の毒な!
いきなり気を削がれてしまうではないか、あんな失礼極まりないマナーとあの気の抜けたような電子音楽では。
やっとアホな電子音楽が止まり、再びピアノに集中。
...うーん、リストって変に宗教に目覚めるまで、つまり前半期(?)の作品は技巧がたつ曲が多いと言われるけど、これもその類だなぁ...
ごごーん!がごーん!と激烈な辺りは凄く好きなんだけど、静かな部分との整合性が今一なのと、全体的に「結局何を言いたいのだ?」と言いたくなるような曲想だ...
何を言いたいのか、主題がよくわからないスピーチというのがあるけど、そういうイメージが浮かんでくる、この曲聴いてると。
技巧を優先させた結果じゃなかろうか?
実際技巧的には凄いよ。
1曲目からこれを持ってきてそれを怒涛のパワーで弾き切ったミュー太郎君は大したものだ。
どんなプロでも初っ端から指が縦横無尽に動くわけではなく、ピアノリサイタルでは1曲目は難易度が低めの曲でウォーミングアップというのが普通なんだけど。
あ、それとリストは変に宗教に目覚めてそういう題材ばかり選ぶようになってからは、途中に派手な技巧を要するものの、全体的には物凄くつまらない曲が多くなってしまったのでした。
(↑まるっきり主観)
それなら技巧だけがたった前期の曲の方がいいなーと思う私です。
(↑宗教的な深淵を理解する気はない)
でもこの曲、ピアノよりオケでやった方が合うような気がする。
リストはピアノ用とオケ用と両方書いた曲が多いけど、これオケで聴いてみたいな...
2曲目「コンソレーション(なぐさめ)第3番」
これもよく聴く曲ですね。
ちょっと高めのレストランとかでもかかっていそうだなー。
これ位なら今の私にも弾けるかな?
別に弾きたくないけど。
(...)
優しい、穏やかな曲です。
(↑だから弾く気にならない荒くれカバ太郎)
いや優しい、穏やかな曲でも玉虫君みたいにロマンティック なきらびやかさがあれば心惹かれるけど。
でもリストを責めるのは酷でしょう。
いや別に責めるつもりはないが。
ロマンティックなきらめきにかけては玉虫君の右に出る者はいないと思うから。
寧ろあちらが特別でして。
(そのロマンティックな玉虫君をぱんつまみれ (?)にしたのは誰だ)
しーん...
...それにしても何だか会場がうるさいなー。
そこら中で絶えずガサガサ、ビソビソ、ガサビソガサビソ...
何やっとんじゃ、おまえら?
それが演奏を聴く態度か、ああ?!
さて最後の「メフィスト・ワルツ(悪魔円舞曲)第1番」
これは「スペイン狂詩曲」にも増して技巧が...物凄い!
さすがのミュータントも最後近くの連続怒涛アルペジオでは指が動かなくなりつつあったようで...
(何でも怒涛なのね...)
終わりの方は素っ飛ばすというよりはもう本当に指と腕の腱が限界を超えていたらしいのがちょっと痛々しかったが...
しかし凄いよ、あれ弾けるのは。
どうりでこれまで生ではおろか、テレビ・ラジオその他含めてもスグロス君を除いてこれを弾いたピアニストを聴いたことがなかったわけだ。
あれ生で弾くのは相当勇気が要るだろう。
というより人前で弾けるほど弾きこなせる人は少ないだろう。
時間にすれば10分強位の曲なんだけどね。
ミュータントよ、よくやった。
(...)
とはいえ今回たった3曲のリサイタルだからこそできたのかなー?
これ2時間程のリサイタルでやるとすれば相当な骨だろう。
ただ...やっぱりリストのピアノ曲って技巧が先に立つ部分があるなー。
オケ曲はとってもドラマティックで情感も豊かなんだけども。
あまりにピアニストとしての力量があり過ぎてピアノ曲ではそれが却って徒になったかな?
この辺同時代のライバルショパンとは対照的だね。
ショパンは情緒あふれるピアノ曲は多く残したが、オケ曲は少ない上に今一だから。
でもピアニストとしてはやはりリストの方がずっと魅力的だったろうなぁ...
しかしこの曲でも客のマナーは悪かった!
ずーっとあちこちでガサビソガサビソ...
そして...最悪のマナー違反が!
しかもまたも曲が静かな部分で。
シャンシャンシャン、シャンシャンシャン...
おお、どこからともなく聴こえてくるあれは...サンタクロースのトナカイの鈴の音...
何と気の早いサンタさん...
のわけないだろが!
何なんだこの音は?!
...と思ったら、程なく前の方の席から女が携帯に耳を当てながら外に向かう姿が...
鈴の音はその携帯かもしくは持ってる鞄にでもついてるのだろう。
シャンシャン、シャンシャン、シャンシャン...
...
ば、ば、ばかやろー!!!
クラシックのコンサート中に鈴を鳴らす奴があるか!!
携帯で話す奴がいるか!!!
(いるかったっていたんだから...)
だから前代未聞なのだ!
しかもよ、1曲目で他の奴がスッチャラカチャンチャン♪と迷惑かけたんだから、その後携帯切ってなかった奴も切って然るべきだろうが!
それを...
100歩譲って切り忘れたとして、掛かってきたら素早く切るべきだろうが!!
また1000歩譲って緊急の大事な用件だったとしても「かけ直します」と一端切ってから鈴を鳴らないように抑えて静かに退出するのが人間というものだろうが!!
ええ、人間外め!!!
(カバに言われたらおしまいだな...)
大体だなー、そんなに大事な電話がかかってくる可能性があったらコンサートになんか来るな!
ばかやろー!ばかやろー!!ばかやろー!!!
非常識なバカ女!
一ペん死んでしまえ!!
...奏者は素晴らしい潜在能力を見せる一方、あまりにもひどい客のマナーで怒り心頭のカバ太郎でした。
...にしても...
結構有望じゃないかなー、この子。
まるで技巧派入江と野人ロクテが合体したような...
(↑まだ世界水泳 の影響が抜けないでいる)
まだまだ素直な弾き方でもう少し荒々しさが欲しいが...
未来のヴィルトゥオーゾ(巨匠)とか書いてあったのは頷ける。
実際何年振りかなー、これほどまでに技巧とパワーを持ち合わせたピアニストを見る(聴く)のは?
まぁここのところピアノリサイタルは稀にしか行かないから無理もないが。
でも幾らリサイタルに行っても、50人に1人もいないだろう。
(50人?)
いやよくわからないから。
100人かなぁ?
大体第一線で活躍している一流と言われるピアニストが世界で何人いるかなんて知らないし。
でもそこらにゴロゴロしてるのとは全然違うのだ。
(第一線級がゴロゴロしてるのか?)
してるんじゃないの?
あのルイサダおやじ だって世間一般では一応それに数えられるんだろうし。
別に大したことなかったけど。
(またそういうことを...)
末永君も凄かったけど、P-コンだったのでリサイタルほどピアニストとしての技巧は印象に残らないしなー。
あれはあれでまた聴きたいし、リサイタルも是非聴いてみたいけどね。
それにしてもスグロス君て、本当に物凄い天才少年だったのね。
これを12歳で弾くなんて。
しかもあんなに猛々しく。
あれも結構外しまくりだったと記憶してるけど。
まだ手も大きくなり切ってなかったろうし...
それでよく弾けたな、あんな難曲。
いや世の中にはいるもんですな、神に選ばれし者が。
いや仏に選ばれし者でもいいけど、やっぱり西洋音楽だから。
(...何が言いたいのだ)
最後に僻地のトッパンホールに一言。
(僻地僻地と言うな)
へ?
(...)
ピアノの音が悪いよ。
楽器としてのピアノの音が。
何かね、潰れてへちゃへちゃした軽ーい安っぽい音。
(どういう音だ)
クラシックでもフランス音楽とか、あとジャズとかに似合いそうな音だったなー。
(フランス音楽やジャズのファンが怒りそうだなー)
ごめん、でもきっと似合うよ。
(押すな!)
リストには全然似合わない。
安っぽくなる。
私は単なる素人だからこれまで楽器自体の音がどうこうというのは少なくともコンサートホールでは感じたことなかったんだけど...
あまりにへちゃへちゃした音でちょっと呆れ気味...
(へちゃへちゃした音ってどういう音...?)
へちゃへちゃした音。
(...)