会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】 -4ページ目

会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

福島県会津地方の「会津高野山八葉寺」は、夏になると「冬木沢詣り」で賑わいます。「冬木沢詣り」は毎年8/1から8/7までの一週間。公式HPで伝えきれない、こまかい情報を中の僧侶からお届けいたします。

本日は前日準備。暑い中、僧侶12名と関係各位が朝から夕刻まで作業して、ようやく準備が整いました。

写真は夕方6寺過ぎの境内です。まだ明るいですが、影が伸びてきています。


皆さんのご先祖様は、ふだん、皆さまを見守ることができる良い処(「浄土」と呼んでいます)におられます。

毎年お盆(8/13〜16)には、ご先祖様は一旦各家庭にお帰りになられます。

ですので、お盆を前に、こちらからご先祖様の居る近くまで迎えに行くという、うるわしい習慣が続いています。

会津地方においては、それが冬木沢詣りになります。


ご先祖様のいない人はいません。

誰でも必ず親がいて、またその親がいて、ずっと繋がってきています。

そのようなつながりに感謝することで、皆さまの明日がより良い方向に導かれることでしょう。


さておき、明日は初日。

駐車場から門前まで、午前中は100円タクシーが運行しています。

熱中症に注意してお詣りください。



そろそろ今年も冬木沢詣りの季節です。

昨年に引き続き、コロナへの警戒感を保ちつつ、例年通りの規模で開催します。
ここに、7/27に折込した今年のチラシのデータをアップします。情報がコンパクトにまとまっていて便利です。
PDFで表裏の2ページ。印刷する場合、紙のサイズはB4です。カラーか白黒かは任意でどうぞ。

7/6に当ブログでお知らせした通り、今年、十王堂(えんま堂)を新築いたしました。

これを機にえんま様を、古来の方法に則って、本格的にお祀りしたいとこころざしたところ、なかなか簡単ではないことがわかりました。


えんま様は、もともとインド神話のヤマ(Yama)をルーツに持ちます。

このヤマから、上空の夜摩天、南方を守護する焔魔天、冥界の王である閻魔が派生しました。


冬木沢のえんま様は、もちろん冥界の王である閻魔大王です。

日本では、平安時代の末から、南方を守護する焔魔天への拝み方と、冥界の王である閻魔への拝み方を巧妙にミックスして、えんま様への拝み方としました。

その曼荼羅が以下の図です(「覚禅鈔」より)


この図の中央のえんま様は、水牛に乗り、周囲をインドと中国の神様に囲まれています。

さてこのえんま様と周囲の眷属をどうやって拝むのか、古い指南をたどっていきますと、以下の図のように拝むべし、とあります。




これを読んだだけでは何やらよくわかりませんが、これを基に実際のおがむための壇(供養する台)を作成してみました。

専門家からのアドバイスもいただき、全てが平安時代と同じというわけではありませんが、何とか祭礼に間に合いました。

本日、えんま様の御前に、出来上がったばかりのその壇を設置しました。まだお供え物を全て乗せているわけではないですが、おおよそこんな感じです。




正直、我々もあまり見たことが無い壇です。

ふだん我々は、「○○如来」とか「〇〇菩薩」「○○明王」を拝んでいます。

えんま様は天部ということで「〇〇天」のグループに属しますので、それらとはだいぶ拝み方が違うようです。

ご利益は長寿延命と身体堅固・当病平癒です。「死」から遠ざけるご利益ということになります。

またいざ自分がえんま様の御前に進んだときに備えて、「その際はよろしくお願いします」と手を合わせるのも良いでしょう。

冬木沢にお詣りの際は、ご先祖さまの盆迎えにあわせて、ぜひえんま様もお詣りください。





昨日、東北南部の梅雨も明けたらしく、今日も酷暑となっています。

冬木沢詣りも1週間前ということで、本日(7/23)午前中、冬木沢部落の皆さんにより、境内の清掃と草刈などが行われました。

朝からかなりの暑さでしたが、2時間ほどで作業を終えることができました。

このような協力があってはじめて冬木沢詣りが成立します。ありがたいことです。

(ただし熱中症には気をつけて‼︎)


私は山籠する僧侶がたのため、布団を一年ぶりに干しました。

これがなかなかの重労働で、ちょっと熱中症気味です。


今日の会津若松市は最高34℃。

毎年のことだけど、やはり暑い。


昨年、開山空也上人の1050年御遠忌を記念して、空也上人をお祭りする開山堂(上人堂)を建てなおしました。

開山堂は、本堂向かって左。同じく右側には十王堂(閻魔堂)があります。

対の御堂ですので、片方だけ直すという話も無く、十王堂も昨秋、新築しました。




今年の冬木沢詣りでお披露目となります。

えんま様のおまつりする方法はやや特殊なので、現在その準備を鋭意すすめているところです。

一年ぶりです。
今年の冬木沢詣りもそろそろ始動です。

昨年に引き続き、コロナへの警戒感を保ちつつ、例年通りの規模で開催します。
まず初めに、今年のチラシをアップします。
PDFで表裏の2ページ。サイズはB4です。


これから、準備期間の記事を少しずつアップしていきます。
最終日だけど日曜日ということで、今日はそこそこ人出がありました。暑さも最高32℃ほどで、通常の暑さで済みました。

13時からのご供養(読経)には、多くの人が参列されました。足を止めてお焼香する方々の表情は、故人を偲ぶ気持ちがあらわれていたように思います。

午後から夕方にかけ、出店などが撤収を始め、我々も段々と仕舞い支度。境内には再び静寂が訪れようとしています。

冬木沢でお迎えをされた皆さまは、今度は自宅やお墓で、しっかりとご先祖さまをお迎えください。

今日は日中30°程度の、「昔ながらの夏」という感じで、適度に暑い1日でした。

6日目にして初めての週末ということで、人出も多く、初日よりも多かったかもしれません。
このように後半になってくると、本尊阿弥陀如来さまの周囲も、初日からの供養の蓄積で賑やかになってきます。

五輪塔やお塔婆など、白っぽいものが徐々に多くなって、暗い堂内で映えてきます。

明日は最終日。肅々としつつ、頑張って供養のお経を唱えていきます。

平均12名の僧侶が泊まり込みで供養してきたわけですが、精進料理を1週間続けていますと、心なしか体重が減ったような気がします。
夜中(1時ころ)に線状降水帯の残滓がかかり、またも雨音で起こされました。天気が乱暴になっているとつくづく感じます。

さておき、本日は空也堂の落慶式と、3年ぶりの空也念仏踊りの日。夜が明ける頃には青空が見え、あらゆるものを徐々に乾かしていきました。お日様ってすごいですね。今さらながら。

9時半からは新しい空也堂の落慶式が始まり、不肖わたくしが司会ということで、マイクを握りました。僧侶5人による読経が全山に響き、冬木沢の歴史に新たな1ページが加わったと思います。

引き続き10時からは、3年ぶりの空也念仏踊りです。気持ちよく晴れた青空のもと、ブランクを感じさせない、しっかりとした念仏踊りを奉納できたと思います。

僧侶がたが退堂するときに、記念の散華を撒きました。大体の方に行き渡ったようで安心しました。

今年は落慶式から念仏踊りにかけて、実験的にPAを導入し、司会進行のMC(専門的には説戒師と言います)を入れてみました。現地で見ていた方で、改善点(音の大きさ、位置、内容など)などのご意見を頂けたら幸いです。来年以降どうするか、何一つ決まっていないので、参考にさせていただきます。

ともあれ、今日は無事に落慶式とMCを勤められて、とりあえずホッとしました。荒天だったら気落ちして今頃このブログを更新していないでしょう。

昨夜の雨はひどかったですね。夜中2時過ぎに避難勧告のメールで全員の携帯が鳴りだすなど、落ち着かない夜でした。おかげで睡眠不足です(その程度で済んで良かったわけですが)

朝が明けるにつけ、各地の損害が明らかになり、会津各地でずいぶん被害があったようです。八葉寺周辺では目立った被害はありませんでしたが、思った通り、駐車場がぬかるんでしまったようです。

特に最寄りの「思いやり駐車場」のぬかるみがひどいようです。やや遠い東側の「第二駐車場」は比較的大丈夫なので、明日はそちらの利用もご検討ください。

さて、明日は新空也堂の落慶式(9:30〜)と、2年ぶりの空也念仏踊り(10:00〜)が執行されます。
二つの儀式が空也堂の周辺で同時進行する形式となります。今何をやっているのか、司会による実況中継がありますので、興味のある方は耳を傾けてください。
写真は夕刻の奥之院です。